黄金の獣は真なるヒーローを目指す   作:刹那

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今回は、まだ原作でも明かされていない、アマイマスクの過去を、この小説内のオリジナルで掘り下げていく話です。


第十四撃 悲劇

 

 

 

 

 

 

ーヒーロー協会本部

 

 

 

 

 

 

 

シッチの部屋にて

 

 

シッチはビデオ電話を使って誰かと話していた。その相手は白衣をつけており、いかにも科学者らしい男だった。

 

「それで、研究の方はどうだ、『ボフォイ』?」

「今回の件で、一気に進んだよ。最高だ..,まさか宇宙の覇者ボロスの亡骸を手に入れるとは思わなかったよ。素晴らしい....信じられんほどのエネルギーが内蔵されていた。これで、俺の願った世界へとまた一歩進んだ。」

「そうか....それは良かった。」

 

安堵の表情をしながら、シッチは深く息を吐きながら、ボフォイと言う名の科学者に問いを投げかける。実はこの科学者、S級ヒーロー『メタルナイト』の正体....と言うよりか、操作している主、ボフォイだったのだ。

 

「なあ、本当に私たちのやっていることは正しいと言えるのだろか....人として生きていることを許されながら、座の主『黄昏の女神』の治世を塗り替えようとする暴挙をするなんてな。当然、あのタチの悪い『水銀の蛇』も黙っては居らんぞ?」

「変態の神なんぞ気にして、完全な平和な世界を目指せるものか。確かにメルクリウスは厄介だが、カルト教団を抹殺しながらフラフラしている『藤井蓮』と仲間割れするように策を練ればいい。もしくはラインハルトをな。俺から言わせれば、女神の治世は『覇道共存と聞こえはいいが、一歩間違えれば仲間割れの元』だ。全ての魂を支配する座の概念と乖離している。」

「それは、確かに正論かもしれんが.....もし奴が座を再び握り、永劫回帰を再流出したらどうするんだ?今までの計画が台無しになるぞ?」

「それが一番最悪なパターンだな....今はまだなんとも言えない。とにかく、今は研究を進めるぞ。座の記憶を利用し、『#####』を##させる。そして『#####』の###だ。完全なる平和な社会を、俺が作り上げる!そのために、座の無限の魂を内包できるキャパを.....」

 

そうブツブツ言いながら、ボフォイは回線を切った。明らかに話の中に盗聴されないように言葉の一部にバグを仕込んで、シッチにすら聞こえないようにしていた。

 

「.....ボフォイ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わってある孤児院にて

 

「さあさあみんな、そろそろお昼寝の時間よ。お布団敷いて寝ましょうね〜。」

「はーい!綾瀬院長!」

 

綾瀬院長と呼ばれた老婆がそう言うと、孤児のみんなは明るい声で返事し、素直に指示通りに布団を出して、寝る準備を始めた。

 

「みんないい夢みるのよ。おやすみなさい。」

「おやすみなさ〜い。」

 

子供達はあっという間に寝息を立てた。綾瀬院長は、椅子を一つ持ち出して座った。

 

「いつもは騒がしすぎるぐらいなのに、寝てしまうと、それはそれで寂しいものね....『あの子たち』がいたら、寝かせるのに苦労したものだけど.....」

 

 

ザッ!

 

 

「それは、遊佐先輩と本城先輩の事ですか?」

「!」

 

不意に横から、声が聞こえた。院長がバット横を見ると、そこにはサングラスをかけた青年がたっていた。だが、青年がサングラスを取ると、よく見覚えのある顔だった。

 

「あなたは....アマイちゃん。」

「お久しぶりです、綾瀬院長。近くに用事があったので、つい寄ってしまいました。相変わらず、年中現役のようで何よりです。」

「本当....久しぶりね。ヒーロー活動、頑張ってるらしいじゃない!」

 

その青年はS級ヒーローのアマイマスクだった。アマイマスクは普段の彼とは打って変わって、すごく爽やかな雰囲気を放ちながら、院長と話をしていた。

 

「まだ、跡取りについては考えてないんですか?」

「バカ言っちゃあいけないわよ。私はまだまだ現役ですからね、若い子には負けていられないわよ!勿論、アマイちゃんにもね。」

「ふふ....恐縮ですよ。しかし、本当に懐かしい。先輩方と喧嘩したのも、今となっては良い思い出ですよ。よく、この孤児院中を走り回ったものだ。」

「......」

 

アマイマスクは、自虐的な口調でそう言った。すると、院長はクスリと笑いながら言葉を噤んだ

 

「思い返せば、アマイちゃんが一番私によく噛み付いたわね。司狼や恵梨依よりも、世話を焼いたものね。」

「.....院長。」

「むしろあの二人も、あなたは振り回したのじゃないかしら。」

「......あの頃は。」

「分かってる、無理もないわよ。愛してる人間に裏切られるほど、心にくるものはないわよ.....そう、特に肉親にわね。」

 

綾瀬院長は、そう言いながらある昔の記憶をめぐり回していた.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20年前、D市にて

 

 

 

 

 

 

 

 

アマイマスクは少年時代、D市で両親ともに健やかで健全な生活を送っていた。彼の両親は共働きだが実績は優秀で、残業は滅多にない。夕飯の時間前には帰ってくるようにはしており、家族全員で食卓を囲みながら会話をするのが普通だった。そう、一般的な日常を送っていたといえよう。彼の学校生活もいたって平穏。喧嘩こそあるものの、深刻なイジメに発展するような事はなかった。当時のアマイマスクも当然この生活を愛していた。.....ある一点を除いては。

 

「さあ、そろそろ『眠りの祈り』を始めようか。」

「ええ、そうね。」

「......」

 

そう、アマイマスクの家族は宗教団体に入団していたのだ。聞くによると、空海の真言宗の派生から生まれた教団らしいが、当時の彼には当然理解できるわけなく、ただただ彼ら教団の繰り返すお経に、不快感を覚えるばかりだった。

 

「ねえお母さん、そろそろお祈りなんてやめて、普通に寝ようよ。僕、これ聞くと一時間は眠れないよ.....」

「「!」」

 

アマイマスクの訴えを聞くと、両親は血相を変え、すぐさま緊急病院で臨時検査を行うようにした。しかし病気などは見られなかった。

 

「彼の体に異常は見られませんよ。いたって良好です。」

「ふざけないで!我らが神の神言は、すべての生命に心の安らぎを与えるのよ!あんたの診察の仕方がおかしいのよ!」

「お母さん....」

 

彼の母は、医者の言葉を一切信じなかった。この討論は2時間に及び、警察沙汰になる程だった。結局アマイはこの事で、学校から奇異の目で見られ、両親すら彼を疑心を抱くようになった。そして遂に、彼に最悪の事態が降りる。

 

 

コンコン....

 

 

「はい....」

 

 

ガチャ....

 

 

「おはようございます、奥様。」

「!」

 

日曜日、彼の家に教団の教祖と、その傘下の者たちが自宅に押し入りして来た。アマイマスクは、彼らの目つきに凍りついた。

 

「我らが絶対神『■■様』直々のご命令です。彼は『神の腕』に選考されました。おめでとうございます。そういう訳で、彼を借りたいのですが、よろしいですか?」

 

神の腕、それは即ちこの教団の神の生贄になり、魂を食われること。当然死は免れない。ならば両親は拒否すべきだが....

 

「なんと!神のお力になれるのか!それはめでたい.....」

「ぜひともお願いします!」

「えっ」

 

アマイマスクは絶望した。なんと両親は、唯一の息子の虐殺を許可してしまったのだ。たとえ狂っていようとも、信頼し、愛していた肉親に裏切られてしまったのだ。両親は彼の腕を掴む。

 

「ほら、行くんだよ!神のために身を捧げろ!」

「あなた、これはチャンスなのよ!嬉々としてやりなさいな!」

「いやだ、いやだよ!離してよ、父さん!母さん!」

 

アマイマスクは全力で抵抗した、涙を流しながらも、体を痛めつけながらも、必死で抵抗した。だが、幼い彼が抵抗できるはずもなく、口を塞がれ、教団の者の手へと運ばれようとする。

 

(誰か.....誰か助けて!)

 

アマイマスクは心の中で叫んだ。無心の叫び、絶望が身を包むなから、精神だけが、彼の最後の力だった。

 

「よし、そのまま車へ運べ。」

「はっ!」

 

教団の者たちは、そう言ってアマイマスクを担ぐ。その時....

 

 

「おい、子供いじめて楽しんでじゃねえぞ。」

「は?」

 

 

スパッ!

 

 

「え?」

 

 

ボトッ!

 

 

教団の一人が振り返ると、刃物が走る音と共に、一人の生首が地面に落ちた。振り向いた先には、白いマフラーを首に巻き、女性のような綺麗な顔立ちをした青年がいた。

 

「きゃあああああああ!」

「ば...馬鹿な?何が起きた!?貴様!我ら教団に刃向かって、ただで済むと思うな!」

「....どうやら夫婦揃って狂ってしまったらしいな。血の繋がった大事な子供よりも、どこぞの馬の骨も知らん阿保神がそんなに大切かよ。」

 

事態を飲み込めない両親を見て、青年はため息をつきながら呆れた表情をし、どこか諦めた様子だった。

 

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!よそ見してるとはいい度胸だな!」

「死ねぇぇい!」

 

 

バッ!

 

 

 

青年の背後から、教団の男達はナイフやスタンガンを構えながら突進して来た。しかし青年は微動だすらしない。

 

(馬鹿が、こいつブルって身動き取れてねえぞ!)

 

 

ピシッ.....

 

 

ボロッ!

 

 

「は?」

「なん....で....視界が....斜めに....?」

 

青年にナイフを刺そうとした瞬間、青年はすでに教団の刺客たちの背後に立ちアマイマスクを担いでいた。それと同時に、刺客は一瞬にして首が切り飛ばされていた。

 

「一瞬にして切断....まさか貴様!『永遠の刹那』だな!?」

「....どこでその言葉を覚えた?」

「フハハハハハ!俺は■■様の言葉は一文一句記憶している!なぜなら、我らが神は、いずれ世界の理を支配する存在なのだ」

 

 

ザシュッ!

 

 

「マリィの世界を塗り潰そうとする奴は一人も生かすつもりはねえよ。」

 

永遠の刹那はアマイマスクの両親の頭を躊躇なく切り飛ばした。そして彼は、アマイマスクの猿ぐつわを解き言った。

 

「奴らの神は、老若男女問わず利用できる者はなんでも利用する。その駒にされた奴も、もはや人としてまっとうに生きることは困難だ。」

「......」

「それで、どうするか?俺を憎むか?それとも警察に通報して、どこか安全なところに匿ってもらうか?」

 

青年はアマイマスクの目線に合わせながらそう聞いてきた。それに対してのアマイマスクの答えは......

 

 

 

パチン!

 

 

 

「......」

「う.....うう.....!」

 

 

パチン!パチンパチン!

 

彼は殴った。青年の頬を、口から何かを吐き出しながら、涙を流しながら何度も殴った。殴った。殴った。いつの間にか両親は教団のに洗脳され、人としてみることが困難になっていた。そして気がついた頃には死んでいた。もはや訳がわからない。だからアマイマスクは、今はただただ目の前にいる青年に、この怒りをぶつけることしかできなかった。

 

「あ.....ああ....ああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!」

「.....泣けるうちに精一杯泣いとけ。大きくなったら、泣きたくても泣けねえよ。」

 

青年『藤井蓮』は、そう言いながら、殴られながらも幼いアマイマスクの頭をゆっくりと撫でていた。彼もかつて幼い時は、幼馴染の父親に身の危険を晒された身であり、何となく、今の彼がかつての自分と重なって見えていたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてアマイマスクは、蓮に孤児院に連れて行かれのだった。綾瀬院長はこのことを思い出していると、気がついたら、涙を流していた。

 

「院長先生、なぜ涙を....」

「ごめんなさい、あなたの昔のことを思い出してね.....蓮からこの話を聞いた時、同情よりも怒りと悲しみが同時に込み上がってきたわ。カルト団体に洗脳され、お金を搾り取られるって話はよくあるけど、まさか両親の合意のもと、幼い子供を殺すなんて信じられなかったわ。」

「.....もしかしたら、僕は案外幸運だったかもしれない。あの時は藤井さんが助けに来てくれたから良かったものの、もし僕同じ境遇の幼い命がいるとしたら、なにも抵抗できないまま....」

「それ以上は止しましょう。そうならない為に、今蓮は世界中を旅しながら頑張っているんだから。」

「.....そうですね。」

 

アマイマスクは頷きながら、院長にハンカチを渡した。院長はそのハンカチで涙を拭く。

 

「だから僕はあの時誓ったんです。藤井さんの様に、悪人や怪人が悪行を犯す前に、優雅にそして速やかに駆逐できる最強のヒーローになろうと、誓ったんだ。」

「......アマイちゃんらしいわね。この事を司狼にからかわれた時、顔真っ赤にして怒ってたわねぇ。」

「あれは司狼先輩が悪いんですよ。僕の口真似して、いかにもバカにした感じがカチンってきたんです。」

 

ちなみに、20年経った今でも両者とも謝罪の言葉を交わしてないほどの中である。あまり会う時間がないとはいえ....

 

「さて、僕はそろそろ行きますね。取材がありますので。綾瀬院長、お元気で。」

「うん、アマイちゃんも、体に気をつけてね。」

 

アマイマスクはそう言って、孤児院を去ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜教えて、ベアトリス先生!〜

 

 

ベアトリス「はい、みなさんおはこんばんちわ!何週間ぶりですかねこのコーナー、私ベアトリスが、色々と解説したいと思います!」

ジェノス「助手のジェノスだ。今回は本編で出番がなくて残念だった。というか原作でも全く出番がない....何故だ?」

玲愛「そんな彼の横にいるのはゲストの氷室玲愛よ。アニメが私のルートじゃないかもしれないのが誠に遺憾である、誰かフォロー求む。」

ベアトリス「さて、今回は久々にあのランキングを公開しちゃおうかと思います。」

ジェノス「アレが更新したのか!?今度こそ先生が一位に....?」

玲愛「戯言を、藤井くんが頂点なのがこの世の真理よ。」

ベアトリス「では、そんな期待を背に、早速公開しちゃいますよ、ソレ!」

 

 

 

 

夜刀>水銀≧黄金=明星>堕天奈落>二元論>求道神(曙光)>ベリアル>ベルゼバブ>アスタロス>廃神(空亡&神野&玻璃爛宮)>甘粕=黄綿龍≧サイタマ>盧生四四八=クリームヒルト

 

魔王及び創造神の壁

 

≧ボロス=南天>聖十郎≧司狼(創造持ち)>シュライバー(狂乱)>天狗道冷泉≧マキナ>エレオノーレ≧覚醒ガロウ=タツマキ

 

神の壁

 

>櫻井戒>ヴィルヘルム≧ベアトリス>キーラ=黒い精子(黄金精子も含む)≧ルサルカ>櫻井螢>くらなくん>ホームレス帝≧バング

 

魔人の壁

 

>竜レベルの怪人=S級ヒーロー>形成(笑)=ジェノス=音速のソニック(笑)>フブキ>鬼レベルの怪人=破段持ち=A級ヒーロー>B級以下のヒーロー>一般人

 

 

現状考察不能 狩摩 アマイマスク

 

 

 

 

 

ベアトリス「今回は万仙陣のキャラを追加し、黒円卓の騎士たちを修正しました。」

ジェノス「また先生の上の人間が増えた.....だと?」

玲愛「うん、やっぱ藤井君がトップだね。よしよし、及第点をあげよう。」

ベアトリス「まあぶっちゃけ、南天ちゃんはともかく、黄綿龍さんの考察がかなり時間かかった様ですね。何せ、あの人攻撃力がほぼ皆無だから、タイマンだと明らかに分けねらいなるから、結局何処におけばいいのか分からなかったらしいです。」

ジェノス「それであの位置か....そんな理由で先生の上にいるのが許せん。ちょっと作者〆てくる!」

ベアトリス「え?ちょっと!作者ボコったら次回話書けなくなりますよ!もしもーし!ちょっとジェノス君止めてくるから、あとは玲愛ちゃんお願いします!」

 

 

 

 

ダダダダダダッ!!

 

 

 

 

玲愛「......ちょっと余計な話すると、ベアトリス。アニメジョジョの最終回を記念して、あのランキングにジョジョキャラも追記しようかとしたらしいけど、時間がなくてできなかったみたい。みんなはどう思う?取り敢えず.....疑問な点や意見があれば、遠慮なく言ってください。我がゾウリムシたる爪牙よ.....今回はこれで終わりね、次回もよろしく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 

 

 




そろそろワンパンマンのアニメも近づいてきたので楽しみです。
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