初執筆ですので、表現等の稚拙な部分があるとは思いますが楽しんでいただけると幸いです。
誰もが死を怖がる。だが、私ほど「死」に生を捧げた人間はいないだろう。
生まれた時から、私は死の影に怯えていた。三歳でその恐怖を自覚して以来、私の人生の原動力はすべて「いかに安全に生き延びるか」の一点に尽きる。
私は、この絶対的な死への恐怖をエネルギーに変えて生きてきた。
受験では、危険な労働や金銭的な不安から逃れるため、血の滲むような努力をした。就職活動では事故のリスクが少ないホワイトカラーの職を求め、部活は怪我のない文化部を選んだ。誰からも恨みを買わないよう、八方美人の「いい人」を演じ続けたのも、すべては生存確率を高めるための行動だった。
これほど生存を願い、周到に生きてきたというのに、人間の死は避けられない。それは早いか遅いか、それだけの違いだ。
そして、皮肉にも、私の死は人より早く訪れた。
若年性のがん。病院を転々と回り、果ては怪しげな民間療法にまで手を出したが、結果は同じだった。
死の直前。激しい痛みと倦怠感に意識が朦朧とする中で、私はただ一つ、人生をかけて追い続けた言葉を繰り返す。
「死にたくない」
その願いが届いたのか、私の意識は途切れなかった。
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暗闇の中、言葉では表現できないような羊水に似た液体に閉じ込められ、私は漂っていた。はじめは不自由な感覚だったが、徐々に体が自分の意のままに動くようになる。
私は死を回避したのか?ここは死後の世界なのか?
答えのない問いに思考を放棄し始めたある日、今まで感じたことのない原始的な生存本能が、私を突き動かした。ここから出なければならない。
自由になった体を使い、狭い、狭い産道を這い出る。かなりの時間がかかった。
徐々に差し込む眩しい光。響く女性の叫び声。慌ただしい足音。そのすべてが、私の脱出への確信を強めていく。
結論から言おう。私は赤ん坊として生まれ変わったのだ。
「私は死に打ち勝った!」
前世の人生を含めて、これほどの歓喜に震えたことはない。
だが、世の中には幸福の裏に必ず不幸がある。
この新しい世界は、生が異常に軽い世界だった。
具体的に言えば、『ナルト』の世界である。さらに、その中でも最も過酷な、里が作られる以前の血で血を洗う「戦国時代」だった。
その現実に気づいたとき、私は心に誓った。
「次こそは死なない」——今度こそ、本当に生き延びてやる。