『三好in艦これ1945』   作:零戦

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第十四話 坊ノ岬沖海戦

 

 

 

 

 

 

「あえて史実通りに来るか……」

 

 沖縄侵攻に淡路島鎮守府で報告を受けた将和は思わず苦笑する程であった。

 

「海軍はどうしている?」

「小沢中将の五航艦が沖縄に航空攻撃をしようとしているわ」

 

 たまたま秘書艦だった陸奥が報告書を見ながらそう答える。沖縄侵攻時、第五航空艦隊は司令部を鹿屋に置きつつも沖縄との距離を考え徳之島の航空基地を拡充する方針を取っていた。なお、その航空基地の拡充には淡路島鎮守府から工兵妖精さんの設営隊が参加していたりする。(なお、奄美大島も後方基地として設営中)

 

「まずは敵戦闘機を駆逐する事にある。攻撃はその後で良い!!」

 

 鹿屋にある第五航空艦隊司令部で小沢中将はそう叫ぶ。徳之島の航空基地には第203空が詰めており更に鹿屋には第205空も展開していた。零戦も54型であり徳之島からなら沖縄に行って帰れる程の航続距離はあったのである。

 

「呉と佐世保等で艦隊を出撃させる準備を整えています」

「……清、艦隊型駆逐艦と日向や蒼龍らを貸してもらえるか?」

「生きて帰せ。無論、全員だ」

「無論だ」

 

 清の言葉に将和は力強く頷くのである。そして淡路島鎮守府も全力出撃の準備を急がせるのである。その一方で日本海軍も艦隊の出撃準備を整えると佐世保、呉等から艦隊を出撃する事になっていた。

 

 

 

 第二艦隊

 

 司令長官 宇垣纏中将

 参謀長 森下信衛少将

 旗艦『大和』

 第一戦隊

 『大和』『長門』

 第三戦隊

 『足柄』『羽黒』『青葉』『利根』

 第九戦隊

 『北上』

 第二水雷戦隊

 『矢矧』

 第七駆逐隊

 『潮』『響』

 第十七駆逐隊

 『磯風』『浜風』『雪風』

 第二十一駆逐隊

 『朝霜』『初霜』『霞』

 第四水雷戦隊

 『酒匂』

 第四十三駆逐隊

 『桐』『杉』『樫』『楢』

 第五十三駆逐隊

 『櫻』『柳』『椿』『楓』

 

 

 

 第一機動部隊

 司令長官 山田定義中将

 参謀長 矢野志加三少将

 旗艦『天城』

 第一航空戦隊

 『天城』

 【零戦27機 彗星27機 彩雲3機】

 『葛城』

 【同上】

 『笠置』

 【同上】

 第二戦隊

 『榛名』

 第六戦隊

 『大淀』

 第四十一駆逐隊

 『冬月』『涼月』『春月』『宵月』

 第四十五駆逐隊

 『夏月』『花月』

 第五十二駆逐隊

 『榧』『槇』『萩』『梨』

 第五十四駆逐隊

 『欅』『橘』『楡』『蔦』

 

 

 

「何ッ!? 沖縄に米軍が?」

「はっ、それで宇垣艦隊にも出撃してもらいます」

「無論だ。それで上空直掩の戦闘機は?」

「東シナ海では奄美大島と徳之島から零戦隊が上空警戒に務めます。その後は……ありません」

「無いと?」

「はい。沖縄から撤退するまで……我々は沖縄に死中に活路を求めますッ」

 

 宇垣の言葉にGF司令部から派遣された草鹿参謀長はそう告げる。それを聞いた宇垣も深く頷いたのである。そして補給を済ませた第二艦隊は第一機動部隊、淡路島艦隊よりも一日早くに出撃したのである。

 一方で淡路島鎮守府も艦隊を出撃させていた。

 

 

 

 

 三好艦隊

 旗艦『武蔵』

 

 戦艦

 『武蔵』『陸奥』『伊勢』『金剛』『霧島』『山城』

 空母

 『加賀』

 【烈風36機 彗星36機 流星36機 彩雲6機】

 『雲龍』

 【烈風27機 彗星18機 流星18機 彩雲3機】

 『グラーフ・ツェッペリン』

 【Fw190T改27機 Ju87C改36機】

 『隼鷹』

 【烈風27機 流星27機】

 『蒼龍』

 【烈風18機 彗星36機 流星27機 彩雲3機】

 『飛鷹』

 【烈風27機 流星27機】

 『瑞鳳』

 【零戦27機 97式艦攻3機】

 『千歳』

 【同上】

 『千代田』

 【同上】

 甲巡洋艦

 『高雄』『摩耶』『妙高』『那智』『衣笠』『筑摩』『熊野』

 乙巡洋艦(雷巡)

 『五十鈴』『大井』『香取』『鬼怒』『川内』

 駆逐艦

 『長波』 『漣』『叢雲』『時津風』『沖波』『秋雲』『白露』『山風』『朝潮』『早潮』

 

 

 

 

 そして日吉のGF司令部では3個艦隊の出撃を受け近藤は静かに口を開き発令したのである。

 

「……天一号作戦を発令する。海軍は総力を挙げて……沖縄を死守せよ!!」

 

 斯くして日本軍は沖縄死守の為に行動を開始したのである。しかし、一日早く先行してしまった宇垣中将の第二艦隊は米軍の偵察機に発見されてしまい艦隊が露見されたのだ。

 

「左舷十時、マーチン2機!!」

「『響』対空射撃開始します!!」

「……雲はまだあるが昨日よりかはマシか……」

「昨日だとゾッとしますな……」

 

 宇垣中将の言葉に『大和』艦長の有賀大佐はそう述べるに留まる。

 

「それでは時間を見計らって防空指揮所に上がります」

「ん……『大和』を宜しく頼む」

 

 そう言う宇垣ではあるが約二時間後、第二艦隊はミッチャー中将の機動部隊からの航空攻撃を受けていたのである。

 

「左舷に魚雷命中!! 恐らく三本から五本!!」

『此方左舷高角砲指揮所!! 浸水のため指揮不能!!』

『此方第一砲塔!! 艦の傾斜のために揚弾機が上がらない!!』

『此方機関室!! 上はどうなっている!? 状況報せ!!』

「艦長!!」

「反対舷に注水!! 直ちに傾斜復元せよ!! 此方艦長、只今敵機を迎撃中!! 本艦は任務を続行する、みな頑張れ!!」

 

 その時、見張員が雲の切れ目からSBC『ヘルダイバー』が数機急降下して来るのを目視した。

 

「敵機直上ォォォォォォォォォ!! 急降下ァァァァァァァァァァァァァ!!」

「とぉーりかぁーじ!!」

 

 『大和』は左舷へ回避するが急降下してくる『ヘルダイバー』はそれを嘲笑うかのように1000ポンド爆弾を投下、艦橋直下に命中し爆風が機銃員達を薙ぎ倒したのである。

 その機銃員達が対空射撃を行えないのを見越してTBF『アヴェンジャー』隊が突撃し魚雷を投下しこれも命中させるのである。

 

「更に左舷に魚雷命中!! 右舷注水タンク、既に注水限度一杯です!!」

「ヌゥッ!?」

 

 報告に有賀は唸る。これ以上の注水は最早右舷機関室等しか残されておらず、注水すれば作業中の乗員を見殺しにする他、速度も低下してしまう恐れがあったのだ。

 そして非情の決断をしようとした時、見張員が再び叫んだのである。

 

「新たな航空機です!! 数、約100機!!」

「トドメを刺しに来たというわけか!!」

 

 有賀はそう叫ぶが、その航空機群は攻撃しようとしていたTBF等に襲い掛かったのである。

 

「な、あれは……」

「ひ、日の丸です、日の丸を確認!! あれは味方の戦闘機です!!」

 

 第二艦隊上空に飛来したのは三好艦隊から発艦した烈風108機と彩雲3機であった。

 

「全機突撃ィィィ!!」

 

 烈風隊を率いるシガ少佐は乱戦に展開させ米攻撃隊はあっという間にバラバラになったのである。乱戦になってしまえば後は此方のモノであり、烈風隊の銃撃により米攻撃隊は追い回されていくのである。無論、護衛のF6Fも烈風の前に追い縋るも烈風の前では蛇に睨まれた蛙同然であった。

 

「そうか、三好艦隊の戦闘機隊か」

「は。五航艦も頑張ってくれてますが……」

「基地航空だからな。やむを得ない」

 

 空襲直前までは五航艦の零戦隊が護衛していたが引き揚げてから空襲されたのだ。そこまで五航艦を責めるわけにはいかなかったのである。

 

「長官、八時方向から艦隊。三好艦隊です」

 

 海戦から数時間後の1900頃、第二艦隊は三好艦隊と合流したのである。

 

「三好艦隊のおかげで命拾いしましたね……しかし『武蔵』は何度見ても凄い艦ですね」

 

 参謀長の森下大佐は並走する『武蔵』を見てそう呟く。本来の『武蔵』は前年のシブヤン海にて戦没しているので森下も宇垣も感慨深いモノに浸っていたが時間は無かった。

 

「森下、我が艦隊の被害はどのくらいか?」

「は、本艦は中破ながらそれでも11ノットの航行は可能です。しかし、二水戦旗艦『矢矧』駆逐艦『朝霜』『磯風』が大破。これ以上の同道は不可能……かと」

「……残念だが本艦がいては各艦隊の足並みを乱す元となる……本艦は奄美大島を目指し、そこから応急処置を兼ねて島伝いに沖縄を目指そう。そうすれば奄美大島と徳之島からの航空援護も受けやすくなる」

「成る程。それは良い案です」

「『矢矧』『朝霜』『磯風』は呉又は佐世保に回航、その護衛と本艦の護衛を残し、残りは三好艦隊に編入させてもらい同道させようと思うが?」

「は、それが最善かと……」

「ウム。直ぐに三好中将に発光信号で送るように」

「はッ」

「……沖縄への突入が遅れるのは致し方ないが……『武蔵』を見た米艦隊の驚愕ぶりが目に浮かぶものだな」

 

 宇垣中将はニヤリと笑みを浮かべるのであった。そして大破した『矢矧』『朝霜』『磯風』は第四十三駆逐隊の『桐』『杉』『樫』『楢』の護衛の下で呉に回航され『大和』は第五十三駆逐隊の『櫻』『柳』『椿』『楓』に護衛されながら奄美大島に向かい、残りの艦艇は三好艦隊に編入されたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 




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