【架空コミュ】極月Pが白草四音をプロデュースする話 作:ミーティオル
第1話&第2話
-第一話-
四音「……ついに来ましたね、N.I.A。
ファン投票ランキングを導入した大型アイドルオーディション」
*「今回は例年以上に参加者が多いようです。
なんでも、初星学園のアイドルが片っ端からエントリーしてきたとか」
四音「初星学園……アイドル養成校でも最大手ですね。
たしか、100プロと連携していると」
*「はい。
黒井理事長いわく、生徒の数だけ多いアイドル養成校、とのことですが。
実際には、数多くの実力者を輩出しており、業界を牽引する存在です。
おそらく、今回のN.I.Aは極月学園と初星学園の全面対決という形になるでしょう」
四音「……それで、プロデューサー。
今回の私達の目標は?」
*「もちろん、四音さんの優勝です」
四音「迷いがありませんね。
……ふふっ、さすがです。そうこなくては」
*「理事長は、極月学園による上位独占のため様々な策を用意してるとのことですが。
今回、僕らは理事長の作戦から独立して動くことになりました」
四音「というと……盤外戦術は使わない、と?」
*「はい。正面から初星学園のアイドルと殴りあいます。
その方が今の四音さんには合っていると思いますし、何より。
ライバルとはやはり正面から殴り合いたい」
四音「ライバル……。
たしか、私と近いタイプのライバルが欲しい、という話でしたね」
*「はい。
強者を想定した戦い方を学ぶのも重要です。
しかし、同格の相手との戦い方も必ず心得ておかねばならない。
格上と戦う機会よりも、同格と戦う機会のほうが多いはずですから」
四音「つまり、あなたは今回、私と同格の相手が多くエントリーしていると。
そう考えているわけですね」
*「はい。
四音さんと同じ格を持ち、違った成長を遂げた相手。
それが初星学園のアイドルたちでしょう。
彼女らと戦うことは四音さんにとって大きな成長に繋がるはずです」
四音「……面白い。
果たして、私のライバルたり得るアイドルが初星学園にいるのかどうか。
――この目で確かめてやる」
-第二話-
四音「私のファン投票ランキングは――しっかりと、上がっていますね」
*「最初のミニライブを極月学園周辺にしたので、吸収率は高めですね。
スタートダッシュとしてはこれ以上になく順調です」
四音「それで、次はどうしますか?
しばらくは、地固めに回りますか?」
*「いえ、さっそく仕掛けに行きましょう。
次のミニライブはエリアAで行います」
四音「エリアA――まさか、初星学園のホームグラウンド!?
いきなり敵の本陣に向かうと……!?」
*「はい。
地の利がないので、ファン投票数自体はそれほどでしょう。
しかし、このタイミングで仕掛けに行くことに意味があります」
四音「……宣戦布告」
*「そうです。
まずは、相手に白草四音という存在を知ってもらいます。
白草四音のライバルと『なりうる存在』――。
それは必ず、次のミニライブが終わり次第行動を変えてきます。
行動を変えた相手をマークし、各個交戦していく――というのが今回の立ち回りですね」
四音「なるほど、極めて大胆ですが、面白い作戦です。
やはり、直接対決こそ勝負の花。
……俄然、やる気が出てきました」
*「地の利がない状況で四音さんがどう評価されるか、というのも重要なデータです。
全力で殴り込みに行ってください」
エリアA。
ミニステージに四音が立っている。
「あれ、あんなアイドル初星学園にいたっけ?」
「いや、校章が違う……。あれって、たしか極月学園じゃ?」
「極月学園ってあんまりいい噂聞かないけど……」
四音(……これ以上になくアウェー。
やはり、ホームグラウンドであるGエリアとは全く違う反応。
だけど――)
四音「――♪」
四音のミニライブが始まる。
先ほどまで怪訝な顔をしていた人たちも、少しずつ様子が変わる。
「……すごい。こんなアイドルがいたのか」
「初星学園のアイドルしか見たことなかったけど……へぇ」
「たしかに……歌はいいな」
四音(……Gエリアに比べると数は少ないけど、反応はいい。
絶賛はされなくとも――印象にさえ残れば)
*「お疲れ様です、四音さん。いいライブでした」
四音「ランキングに動きは?」
*「やはりというべきか、それほど大きな動きはありません。
しかし、ネットでは話題になっていますね」
四音「『極月学園、さっそく襲来! 今年は一味違う!?』
『大胆不敵なカチコミ! 黒船到来か!』
……なるほど。とりあえず記事になったのは大きいですね」
*「注目度も高まったので、さっそく公式SNSを更新しています。
短めのライブ切り抜き動画を多数公開しました。
直接ファン投票数は稼げなくとも、これで今後の導線になるはずです」
四音「抜かりなし、と。
……ちなみに、なぜ私のアカウントは使わないのです?」
*「それについてなんですが……。
あの、その……四音さん。
――以前、暴露系チャンネルを経営されてましたか?」
四音「えぇ。理事長に教えてもらって。
といっても、ほとんど動かしてはいませんでしたが」
*「あぁ、本当だったか……。
実はチャンネルの運営が四音さんであるという疑惑がかかってまして。
今の四音さんの路線だと、イメージを損なう可能性があります。
……なので、先んじて関連アカウントを通報して削除させてもらいました」
四音「……え」
*「今後は、公式SNSを通してのみ情報を発信します。
悪しからず」
四音「と、登録者1000人もまだ行ってなかったのに……!」
*「こ、こちらのチャンネルでさらに増やしましょう。
これからいくらでも数は伸ばせますので……。
ともあれ、これで動き方を変えるアイドルが出るはずです。
今後はそちらを注視しましょう」