【架空コミュ】極月Pが白草四音をプロデュースする話   作:ミーティオル

25 / 35
第10話

 

 誰もいなくなった屋外ステージにて一人佇む四音の姿。

 

*「……やはり、ここにいましたか」

 

四音「プロデューサー」

 

*「あと、一時間でステージの解体が始まるそうです」

 

四音「移動したほうがいい、と?」

 

*「いえ、後一時間はここにいられる、ということです」

 

四音「……あのですね。

   そんな真面目な顔で言うと、冗談に見えませんよ?

 

   もう少ししたら、私も移動するつもりです。

   なのでそれまで待っていてください」

 

*「……会場の熱がまだ残ってるような感じがしますね」

 

四音「それは――気のせいでしょう。

   ここは屋外ステージなのですから。

 

   この暑さは、きっとここ最近の猛暑によるものでしょう」

 

*「とても、いいライブでした。

  目を閉じれば、あの熱狂が蘇るようです」

 

四音「……少し、不思議な気持ちがあるんです」

 

*「不思議な気持ち?」

 

四音「ボクにとって、この舞台は勝利のための戦いだった。

   ボクがボクを超えるための、道筋に過ぎない。

 

   勝利した今ボクは嬉しい、それ以外にないはずなのに。

   ……少し、寂しい。そんな気持ちがあります」

 

*「四音さんは。

  もし、白草月花を真に超えたその時が来たとして。

 

  ――アイドルを、続けようと思いますか?」

 

四音「月花姉さまを超えた、その時――」

 

 しばし、沈黙が流れる。

 

四音「……勝ったままのボクでありたい。

   だから、アイドルとしてはそこで身を引く。

 

   少し前のボクならそう答えたかもしれません。   

   でも、確かに。今のボクなら――続ける、そう答える」

 

四音(……そう、か)

 

*「でしたら……ずっとずっと、その先のプロデュースも、

  考えておかないと、ですね」

 

四音(アイドルという生き方が。

  ボクが思う以上に、ボクの心に絡みついている。

 

  ――ボクはアイドルであることを、楽しく思っていた)

 

*「では、四音さん次のステージへと行きましょう。

  ……おそらく、『彼女』は待っている」

 

四音「そうですね。

   ……『アレ』は待つことは嫌いですから。

   きっと、今頃しびれを切らしていることでしょう。

 

   プロデューサー」

 

*「なんでしょう」

 

四音「ボクがここに立っているのは。

   間違いなく、プロデューサーがいたからです。

 

   だから、ボクがトップアイドルになるその時も。

   ……ボクの隣にいてくださいね」

 

 

 

 

 

 

 学年 1年生 

 ランク-「A」

 

 姓名 白草 四音(しらくさ しおん)

 

 歌唱力-A+

 表現力-A+

 ダンス力-A+ 

 観客意識-A+

 対抗心-SS  

 

 一年生にして、黒井理事長からAランク評価を受けた優等生。

 ボーカル、ダンス、ビジュアル。その全てが一級品。

 彼女の躍進は今なお止まることを知らない。

 

 『感動のライブだった!』

 

----

 

次の舞台は、極月学園最大のイベント【THE-MOON】。

勝者は『オーバートップ』の名誉を授かる。

 

……その舞台には必ず白草月花が立っている。

『オーバートップ』をこれまでに2度獲得した彼女に挑む。

それは、間違いなく人生最大の挑戦となることだろう。

 

次の彼女の強さがどれほどになっているのか。

正直、計り知れないところがある。

 

そうだとしても。

僕は白草四音のプロデューサーとして、

白草月花を打ち破るプロデュースをしよう。

 

四音さんに、必ず勝利を。

 

----

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。