【架空コミュ】極月Pが白草四音をプロデュースする話 作:ミーティオル
四音「……はぁ」
*「どうかしましたか?」
四音「……いえ。大したことではないのですが。
私は、極月学園はとても自分に合った学校だと思っています」
*「ふむ」
四音「制約は少なく、生徒の自主性が尊重されている。
設備もどれも最新のものばかり。
自分のペースで学ぶには、ここはとても良い場所だと感じます」
*「そうですね。
よく言えば自由、悪く言えば放任的。
合う合わないはかなり分かれると思います」
四音「その点、私と極月学園は非常に水が合いますが……。
一つだけ、気にかかる点があります」
*「……それは?」
四音「……楽曲です。基本的には、学生時代はカバーが基本ですから。
偉大な先輩の楽曲を通して学ぶことは多い。
けれど――自分の曲を持つというには、憧れがあります」
*「それは、アイドルならばきっと誰しもがそうでしょう。
……ところで、話は少し変わるのですが。
こちらの曲を聞いていただけますか?」
四音「……はぁ、突然ですね。まぁ、別にいいですけど」
*「どうでしょう」
四音「……聞いたことのないフレーズ。
これまで聞いてきたどの先輩の曲とも違う。
……どなたかの新曲ですか?」
*「そうですね、新曲です」
四音「……意地の悪い。
でしたら、わかるはずがありませんね」
*「四音さんの新曲です」
四音「……えっ?」
*「次のライブで歌ってもらおうかな、と」
四音「なっ!? ど、どうやって?
ソロ曲は、ほぼ製作許可が下りない――と」
*「いえ、正確にいえば下りないことはないです。
ただ、いろいろと手続きに時間がかかるだけで」
四音「となると……これは前々から」
*「いえ、許可は取ってません」
四音「……は?」
*「今から申請すると、おそらく出来上がるのは来年になります。
なので、モノ自体を最初から用意しました」
四音「つまり、事後承諾……と?」
*「レギュレーション的に新曲の披露は問題ありません。
会場でサプライズ的に披露すれば、もうどうにもできないはずです。
そうなってしまえば、もうこっちのもの」
四音「……意外です。
あなたがまさか、こういうやり方をするとは」
*「まぁ、僕も極月学園の人間、ということです。
前々から思っていたんです。
四音さんほどのアイドルに持ち歌がないというのはどうなのか、と。
――なので、今回作ってもらいました」
四音「一応、聞きますが、この事が理事長にしれたら――」
*「それはもちろん僕のクビが飛びます」
四音「なんて曲を持ち込んでるんだ!?」
*「なので、あまり他の人には聞かせないようにお願いします。
とはいえ、もし仮にそうなったとしても。
僕は四音さんの曲を聞ければ満足です」
四音「……満足です、じゃないんですが。
まったく、とんでもない事に巻き込んでくれましたね。
……とはいえ、新曲があるというのは気分はいいです。
ライブまでにあなたのクビが飛ばないよう、祈っておいてあげましょう」
-中間試験前-
四音「……もうそろそろ時間ですか?」
*「そうですね、次になります。
……緊張していますか?」
四音「緊張――そうですね。
さて、あなたには今の私はどう見えますか?」
*「――晩ごはんのことを考えているのかなと」
四音「いえ、特に。
……なんですかそれは。
朝飯前とかそういうことをいいたかったんですか?」
*「今日は、お寿司にしようかなと」
四音「……どういう会話なんですか、まったく。
もう少し、本番前らしいことを言えるようになってください。
それと、私は光り物を多めに」
*「わかりました。
それでは四音さん。
――勝ってください」
四音「……ふん。
そこで、見ていなさい。
この白草四音が、試験を圧倒する様を!」
-中間試験クリア後-
*「四音さん、お疲れ様でした。
さっそく、試験の結果が着ているのでお伝えします」
*「結果は合格。
最高の結果が出ました」
四音「ふふ……これくらいは当然です」
四音「それで、今の私をあなたはどう評しますか?」
*「ヘビです」
四音「……どういうたとえですか、それは」
*「ゆっくりと現れ、一口で会場を頭から丸呑み――。
そのオーラに、誰も身動きができなかった」
四音「……なるほど。
ふふっ、悪くないですね。
たとえ方はどうかと思いますが」
*「とはいえ、喜んでばかりもいられません」
四音「もちろん、わかってます。
この結果は前提でなければならない、でしょう?」
*「はい。
真の勝負どころは、最終試験ですから」
四音「……ですが、知れたことです。
次も私が最高の結果を取る。
なぜなら、私は白草四音。
圧倒的勝利の他に、私には必要ないのだから」
-プロデューサーコミュ-
撫子「ワ、ワンッ、ツー! スリー……っとと!?」
四音「重心の移動が早すぎます。
もっと、一歩一歩を正確に踏みしめなさい」
撫子「はっ、はいっ!
わかりましたわ! 四音お姉様!」
四音さんが、撫子さんをレッスンしている……。
四音「それで、さっきからずっと見てるようですけど」
……気づかれていたか。
四音「……一応聞きますが。
あなたから見て、撫子になにか言うことはありますか?」
撫子「え、えぇっ、いつの間に……!?」
*「表情がいいですね、撫子さん。
見てるだけで元気がもらえます」
撫子「ふ、ふふふ……。えぇ、えぇ!
そうでしょう! 私、とっても顔が良いのですわ!
よーくわかってるじゃありませんの!」
四音「あまり甘やかさないように。
……撫子は、いつも詰めが甘いのだから」
*「失礼しました。
それにしても、本当に仲がいいのですね」
四音「……こういった時間も糧になりますので。
撫子が終わったら、私のレッスンです。
たっぷり感想を聞かせてもらうので、そのつもりで」