【架空コミュ】極月Pが白草四音をプロデュースする話 作:ミーティオル
*(現在、白草月花はアメリカで活動していると聞いていた。
日本に帰国していたのか……。いや、それより)
*「中間試験はもうすでに終了しているはず。
それがなぜ、エントリーができている……?」
撫子「そ、それが……中間試験に合格した学外の生徒が体調不良で欠場になって。
空いた出場枠をかけて簡易的に試験したそうなんです。
でもなぜか、その中にお姉様が紛れ込んでいた——と」
*(……なるほど、補欠枠を奪い取ってきたのか。
だがなぜ、『CRESCENT』に?
——いや、考えられる理由は一つしかない)
四音「そうやって、またボクの前に立ちふさがるか。
——白草月花ッ!」
撫子「し、四音お姉様……」
四音「――プロデューサー、今すぐ極月学園に戻ります。
早くパフォーマンスを完成させなければ」
*「わかりました。
……ちょっと裏技を使って借りれる時間を長くしておきます。
それと、撫子さん」
撫子「えっ? な、何ですの?」
*「撫子さんは、直近で何かイベントはありますか?」
撫子「え? い、いえ。特に。
私は、今回じゃなくて次の『CRESCENT』に出る予定でしたから」
*「……でしたら、付き合ってくださいませんか?
四音さんのレッスンに」
撫子「え、でも……四音お姉様の邪魔になったら、いけないし……」
*「大丈夫です。ただ、そこにいていただけるだけで」
撫子「そ、そうですの?
わかりましたわ。そういうことなら——」
四音「ワン、エン、ツー、エン!
――フィニッシュ!」
撫子「すっ、すごいっ……!
以前にも増してキレがありますわ! さすが四音お姉さま!」
四音「……違う。これじゃない」
*「何度でも、やりましょう。
僕たちは、見ています」
四音「……今度は別の演出を試します」
撫子「はい、楽しみにしてますわ! 四音お姉様!」
四音「ワン、エン、ツー、エン……!
——フィニッシュ!」
撫子「すごいですわ、四音お姉様、なんて伸びやかな動きなの……!」
四音「……違う。違う。
こうじゃ……こうじゃない」
*「大丈夫です。見ていますから」
撫子「……あの四音お姉様。
あまり、無理はなさらないでくださいませ」
四音「――無理はしていません。
ずっと、私はこうして練習してきましたから」
撫子「そ、それならいいですけれど……」
四音「ワン、エン、ツー、エン……。
フィニッシュ……!」
撫子「すごい……! 正確な動き! さすがですわ、四音お姉様」
四音「……違う。
これじゃ……これじゃ……っ!」
撫子「四音お姉様。日も落ちましたわ、今日はもう——」
四音「日が落ちたくらいで、何です。
……むしろここから。
帰りたいなら帰りなさい。
ご両親は、あなたがいないと心配でしょう」
撫子「し、四音お姉様が練習してるのに帰る私ではありませんわっ!
あ、でも今日は晩ごはんは食べないと連絡を入れないと……。
……そしたら晩ごはんはどうしましょう」
*「大丈夫です。
僕の方でお二人の分の食事は用意しておきましたから。
飲み物もこちらにあります」
撫子「おぉっ! 気が利きますわ!
さっすが、四音お姉様のプロデューサー!
では、私はお電話に行ってまいりますわ!」
四音「……あなたも、よくここまで付き合いますね」
*「僕は四音さんのプロデューサーですから。
それに宿敵と戦う時は近い。
今、共にいなくて、いつ共にいるというのでしょうか」
四音「……まったく、ステージに立つのは私であって。
あなたたちではないというのに」
*「……そうですね。
僕たちは、四音さんと同じステージに立つことは出来ません。
けれども――僕らは見ています。四音さんの頑張りを」
四音「……ボクは。
ボクは――変われているのか?」
四音「……震えが止まらない。
いつだって、今回こそは、そういう思いで戦ってきた。
けれど――いつだって、アレは遥か先にいる。
ボクの努力を、嘲笑うように」
*「逃げたいとは、思いますか?」
四音「――それは、あり得ない。
戦わずに逃げたら、その時は本当にボクは。
ボクを許すことは出来ない」
*「……それを聞けて安心しました。
四音さんが変われているのか、という質問ですが。
そこは、半分変わって。半分変わっていません」
四音「……中途半端、だと?」
*「いえ、非常に理想に近い状態です。
四音さんにある芯は、変わっていない。
けれど、四音さんの振る舞いには変化が出ています。
以前の四音さんなら、こういう話はしなかったでしょうから」
四音「それは――そうでしょうね。
いよいよ、自分一人では抱えきれなくなったのかもしれない」
*「自分の心を開け放つのも、強さの一つです。
四音さん」
四音「……なんです?」
*「今日は思いっきり練習してください。
その心が吹き荒れるままに。
今の四音さんには、その時間が必要だと思いますから。
ただし、明日以降は調整したスケジュールで進行します。
あくまで一番重要なのは決戦の日ですので」
四音「わかりました。……プロデューサー」
*「はい。なんでしょうか」
四音「――ありがとう」
*「――」
四音「……へぇ。ふふ。
あなたも、そういう顔もするんですね」
レッスン室の扉を開けて、入ってくる撫子。
撫子「はーっ! 長電話でしたわっ!
ほんっとうに、お父様はしつこいったらないのなんの。
テレビ番組なんて、見逃し配信でもどうとでもなりますわっ!」
*「おかえりなさい、撫子さん」
撫子「ふふんっ。藍井撫子、ただいま帰還ですわっ!」
四音「……撫子、プロデューサー」
*「はい」
撫子「なんでしょう、四音お姉様!」
四音「――ボクは勝ちたい。白草月花に」
四音「だから、手を貸してほしい。
白草月花を倒す、そのために。
……二人には、ボクを見てほしい」
*「もちろんです」
撫子「えぇ、四音お姉様のためなら!」
四音(――ありがとう。二人とも)
学年 1年生
ランク-「A」
姓名 白草 四音(しらくさ しおん)
歌唱力-A
表現力-A
ダンス力-A
観客意識-B+ ←問題克服。素晴らしい!
対抗心-S+ ←打倒『白草月花』
一年生にして、黒井理事長からAランク評価を受けた優等生。
ダンス、ボーカル、ビジュアルすべてでA評価のトリプルエーの保有者であり、その実力は学内でもトップクラス。
最大の宿敵である白草月花に、彼女は挑む。
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決戦の時は近い。相手は、白草月花。
とてつもなく、強大な相手だ。
しかし、だとしても――。
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