ウマ娘×ProjectMoon   作:桜餅 ステラ

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LobotomyCorporationとLibrary of ruinaのネタバレあり


L社と図書館

外郭 図書館

 

「ここが図書館...!凄い!本がこんなに沢山!」

 

「ほう、ディエーチの本部に勝るとも劣らないな」

 

図書館の調査に来たゼンノロブロイとその付き添いのオルフェーヴル

 

2人とも都市でも滅多に見られない量の本に圧倒されていた。

 

すると司書の制服を纏った水色のショートヘアで金の瞳をした女性、蒼白の司書アンジェラが現れる

 

「歓迎いたします。ゲストの方。私はこの図書館の司書兼館長のアンジェラです」

 

「あ、あなたがアンジェラ...!人間そっくりのAIとは聞きましたけど本当だったんですね...!あっ、申し遅れました!私ディエーチ協会協会長のゼンノロブロイと申します!」

 

「付き添いのオルフェーヴルだ。師匠からここのことは聞いてる。外郭でも普通に運営してるみたいだな。まあ都市に影響をもたらさないならとやかくは言わん」

 

「本日は何の用でしょうか?」

 

「あ、あの、1年前の図書館の事件の裏事情を知りたくて...!」

 

「裏事情?」

 

「図書館が不純物になるまでの経緯やLobotomy Corporationとの関係、それとねじれについても是非!」

 

「こやつは気になることがあると徹底的に知りたがる知識馬鹿だ。まあインタビューに答えるものだと思ってくれ」

 

アンジェラは怪訝そうにしたが、すぐに案内することにした

 

「...珍しい客ね。そんなことを知りたがるなんて。いいわ、せっかくならこの図書館の司書達に聞き回ってみればいいわ」

 

「は、はい!ありがとうございます!」

 


 

図書館 歴史の階

本を抱えたマルクトがゼンノロブロイの質問に答える

 

「...つまりLobotomy Corporationや図書館の原点は十数年前に外郭でカルメンという人物が発足した研究所が始まりなんですね!」

 

「そうよ!私たち司書の大半はカルメンに同調して集まった人物が大半なの!」

 

「それで一体どんな研究を...!?」

 

「分かりやすく言えば人間の心を抽出するといったものね。コギトと呼ばれる人間の深層意識から抽出したものが研究対象としていたわ」

 

「なるほど...!」

 


 

技術科学の階

イェソドはゼンノロブロイの身だしなみを整えながらカルメンについて教える

 

「カルメンはカリスマの天才でした。人たらしがこの上なく上手く、カルメンの元に集まった人物には都市でも指折りの天才もいたほどです。中でもアインとベンジャミンという人物はカルメンに次ぐ立場の主任研究員として働いていましたね。この3人が研究の中心メンバーでした」

 

「ふむ、アインさん、ベンジャミンさん、カルメンさんですね!」

 

「ええ、中でもアインさんの頭脳は研究の要でした。ベンジャミンさんの献身的なサポートもあって最初は順調に進んでいました。...ネクタイが緩んでいますね」

 

「あ、ありがとうございます」

 


 

文学の階

ホドはどこか後悔してるかのような表情だったが、それでもゼンノロブロイの質問に真面目に答える

 

「...ある時カルメンさんは実験が進まない停滞によって自殺してしまいました。無意味な死ではなく皮肉にもカルメンさんの遺体を使ったおかげでコギトの抽出が容易になり研究の進展もあったんです」

 

「そんなことが...」

 

「ただ...研究自体は進展しましたが...環境は悪化の一途をたどり、1人、また1人と壊れていったんです」

 


 

芸術の階

ネツァクはビールを飲みながら怠惰そうにボヤく

 

「...最終的にホドが耐えきれずに頭に研究を密告しちゃって...研究所は調律者と足爪によって壊滅。アインとベンジャミンを除いてみんな死んだんだよね」

 

「そう.. なんですか...」

 


 

自然科学の階

ティファレトはいつもの気が強く険しい顔つきだったものの、それでも自分たちのことを誰かに知ってもらえるのが嬉しいようだった

 

「...で、生き残ったアインとベンジャミンがLobotomy Corporationを創設。私たちはLobotomyCorporationの業務を助けるセフィラシステムとして生まれ変わることになったの。アンジェラはLobotomy Corporationを司る秘書AIとしてアインとベンジャミンが作ったのよ。で、今は図書館の司書ってわけ」

 

「そ、そんなことして頭にはバレなかったのですか?」

 

「...詳細はビナーにでも聞くといいわ。あいつが1番詳しいし」

 


 

言語の階

ゲブラーはタバコを吸いながら、かつての都市最強の風格を漂わせていた

 

「私は研究所のボディガードだった。誰かを守るための仕事を探していたところをカルメンに...おい、どうした?」

 

「...あ、赤い霧...!都市最強と言われた伝説の特色フィクサー!あの、サインください!」

 

「...ああ、いいぞ」

 

「ありがとうございます!」

 


 

社会科学の階

ケセドはコーヒーでゼンノロブロイをもてなしながら、L社の目的について話した

 

「...で、L社を創設したアインは光の種シナリオというものを計画して都市の全ての住民が希望を手に入れれるようにしようとしたんだ。そして計画が完遂しようという時にアンジェラが造反してね...本来なら都市全域に7日間の光が撒かれるはずが3日だけになってその後残りの4日間は暗黒になったのさ。」

 

「それがあの白夜・黒昼事件の真相なんですか....!」

 

「ちなみに光の種にはカルメンの自我や精神みたいなのが溶け込んでいてね。光の種が発芽する条件...人生の岐路に立つと話しかけてくるのさ」

 

「ええ!?そ、それで...!?」

 

「カルメンの誘惑に乗ると、E.G.Oではなくねじれに変わってしまうんだよ」

 

「そ、そんな...ねじれの原因はカルメンさんだったなんて...」

 

「まあ都市の人はびっくりするよね。ほら、コーヒーでも飲んでリラックスしなよ」

 

「あ、ありがとうございます...」

 


 

哲学の階

ビナーは紅茶でゼンノロブロイをもてなしながらかつて調律者だった過去と今の生活について語った

 

「....ゲブラーに負けた私はアインに生きたまま脳を摘出された。LobotomyCorporationが頭から逃げ延びるための情報や重要機密などを知るためにな」

 

「ええ!?でもビナーさんはアンジェラさんに協力してますよね。何故ですか?」

 

「調律の仕事も色々大変だった上に、アインとアンジェラに興味を持ったからな。せっかくなら紅茶片手に余生を過ごすのも悪くないと思ったのさ」

 

「な、なるほど...」

 


 

宗教の階

ホクマーはアインや自身の過去、アンジェラについて語った

 

「ではホクマーさんがアインさんの助手のベンジャミンさんだったと...」

 

「そうだ、私は先生の助手として研究に参加していた。アンジェラを作ったのも私と先生だ」

 

「ホクマーさんだけはカルメンさんではなくアインさんを慕っていたんですね...」

 

「左様、私はLobotomyCorporationの創設にも立ち会い、先生が光の種シナリオを思いつくまでは付き従った。しかし先生が自らを犠牲にすることには耐えきれずに去ったのだ」

 

「アインさんってそこまで追い詰められていたんですか...」

 


 

総記の階

ローランは図書館での出来事を中心に話した。ピアニスト、残響楽団、そしてアンジェラの友達としての自身について

 

「あー、俺は他の司書とは違って図書館が現れてから司書になったんだがな。Lobotomy Corporationのことはあんまり知らないぞ」

 

「構いません!是非図書館の事件があったときの裏側を知りたくて!図書館で本にされた人達がなんで戻ってこれたのか、その理由についても!」

 

「まあかいつまんで言えばアンジェラと俺が最後に許しあったからだな。互いに恨みを持っていたが、それを許して都市の連鎖を断ち切った...それが全てだ」

 

「ふむふむ...!具体的には!?」

 

「そうだな...まずきっかけはピアニストから始まったんだ...それから...」

 


 

3時間後

 

「はぁ〜...!まさかこんなドラマがあったなんて...!LobotomyCorporation、そして図書館...悲しくも諦めなかった司書の皆さんが紡いだ壮大なストーリー...!協力、対立、思想のぶつかり合い!過去の悲劇の清算と果てに生まれた友情!私、感無量です!」

 

ゼンノロブロイはメモ帳を抱きながら感激していた

 

「ローランから協会のことは教えてもらったけど、ディエーチ協会は本当に知りたがりの人物が多いのね」

 

「色々ありがとうございました!都市では悪名高い不純物の図書館にはこんな切実な裏側があったとは...!これはディエーチの記録に永遠に残る物ですよ!」

 

「ゼンノロブロイ、用事は済んだか?あまり長居するとA社から叱責があるぞ」

 

「そ、そうでしたね...アンジェラさん、司書の皆さん!色々教えていただきありがとうございました!」

 

「またの来館お待ちしております」

 

図書館は外郭に放逐されても、今日もゲストを待ち続けている

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