一応ランキングの他にも色々な方の作品を読んで、かなり違う作品になったと思います。
ですが、人間そう簡単には変われないと思うので、未熟な点がやはり目立つと思いますが、ご了承下さい。
プロローグ
「頭痛え」
ベッドから起きた少年は開口一番そう言った。
別に本当に頭が痛いわけではない。寧ろ健康そのものだ。そもそもここ最近、病気にかかった記憶などない。
頭が痛いというのはこの状況だ。見知らぬ部屋に若くなったというより幼くなった自身の顔、おまけに自身の記憶には全くない鍛えられた肉体。まるで頭だけを取って付けたような違和感を感じながらも少年は取り敢えずベッドから降り、部屋を物色する。
三十分程物色した結果、必要最低限の事は分かった。
先ずは名前、藤本将輝。多少の違いはあるが、大幅な変化はないらしい。
今年、中学二年生となったイギリスからの帰国子女らしく、今日から日本の中学校に復帰する。尤も少年もとい将輝は英語など喋られる気はしない。そもそも英語が流暢だったのか、それとも全く喋られなかったのかすらもわからない。
両親は未だイギリス在住で、子ども一人で日本に帰国したらしいが、おそらく手続きは向こうでしたのだろう。机の上に置かれていた今後の予定帳のようなものと通帳。そして大きく目標と書かれた紙には『彼女を作る‼︎』とデカデカと書かれていた事に将輝は苦笑した。
手帳を見れば、午前八時半までには転校するであろう中学の職員室に向かうように書かれている。おそらく神経質かあるいは忘れやすい人間だったのだろう。時計を見れば七時半。時間はまだまだあるが、場所がわからない。おそらく藤本将輝自身は下見に行ったことがあるのだろうが、今の自分には全く覚えはない。調べるにしては些か遅すぎる上、探して回るのも不可能となれば……。
「スマホで調べるしかないよな」
机の上に充電器が刺さった状態で置かれているスマートフォンをつける。幸いにもパスコードなどの設定はされておらず、中学の場所を調べると歩いて五分程の距離だった。其処で将輝はもののついでとばかりに自分がどの県にいるのかと表示を縮小に切り替えた時だった。
「IS……学園?」
離れた場所ではあるが、表示されたのは『IS学園』の文字。それを見るとすぐさま「インフィニット・ストラトス」と打ち込み、検索すると驚くべき事に検索にかかったのは将輝の知る『アニメ・マンガ』としてのインフィニット・ストラトスではなく、『パワードスーツ』或いは『スポーツ』としてかかった。それを確認すると、また頭が痛くなった。
「誰かに憑依でもしたか?阿呆らしい」
とは言ったものの、世界の人間全てが将輝を騙しに来ていない限り、こんな大規模な嘘は無理だろう。そもそも嘘を貫く為に人の身体を弄るような猛者もいない。ともすればこれは現実である。
取り敢えず将輝は頭の中で思いついたワードを片っ端から検索する。その結果、突きつけられたのはやはりこの世界は紛れもない現実だという事。それはある種の死亡宣告と同じ。最早、打つ手など一介の中学生たる将輝にはなかった。
時刻は既に八時を過ぎており、将輝は精神的疲労感を感じつつ、支度をしてから、昨日の夜におそらく準備していたのであろうあんぱんを齧り、通う事になる中学へと向かった。忘れぬように『彼女を作る‼︎』と書かれた紙は破いて捨てた。
「君が今日からうちのクラスに来る藤本くんか。なかなかいい面構えじゃないか」
「そうっすか………そりゃどうも……はぁ」
「どうしたどうした。若い内から溜め息ばかりついていると老けるぞ」
「は、はは、そう、ですね。ははは……」
何故か朝っぱらから矢鱈とテンションの高い男性教員に苦笑を浮かべる将輝。別に初対面のこの教員の事が嫌いなわけではない。テンションの低い者よりかは幾らかマシではある。だが現在自分の置かれている状況では到底テンションなど上げられたものではない。
適当に相槌を打ちながら将輝はその教員の後をついていく。聞き流してはいるものの、目の前の男が担任である事は流れでわかる。いきなり来たばかりの転校生に対して、適当な教員に案内を任せるなど普通はしないだろう。
「俺が呼んだら入ってこい」
そう言い残して、教員は静寂に包まれた教室へと入っていった。
(まだSHRも始まってないのに、あの静けさ。ここは進学校か何かか?まあ、下手に絡まれるよりはマシだな)
そうこう考えている内に教員から呼ばれ、教室へと入る。
「じゃあ自己紹介」
「藤本将輝。二年程イギリスで過ごしていましたが、英語より日本語の方が話せますので、決して英語で話しかけようなんて考えないで下さい。好きな物は甘いもの。嫌いな物は蜘蛛。好きなスポーツはサッカーです。皆さんこれからよろしくお願いします」
最初のはクギを刺すため仕方ない事だが、それ以外は当たり障りのない事を言って、お辞儀をする。すると数秒後、今まで水を打ったように静かだった教室が喧騒に包まれた。
(なんだなんだ⁉︎さっきまでの静けさは何処に行った⁈)
「あー、静かに。取り敢えず、藤本。お前は篠ノ之の隣の席が空いているだろう。其処に座れ、いいな!篠ノ之」
「………私に拒否権はないので」
(俺の隣は篠ノ之さんか。堅そうな人だな…………ん?篠ノ之?)
篠ノ之と呼ばれた少女の方を向く。
鋭い目つき。何処か不機嫌そうな表情に触れれば斬れそうな雰囲気。そして特徴的なのが長い黒髪を後ろで結っている部分。
「篠ノ之……箒?」
将輝の転校した先には図らずも原作キャラであり、物語の主要人物である少女が其処にいた。
以前のに比べてプロローグでも二千文字に到達しました。
設定も大幅に変更し、名前も下だけ変更しました。因みに藤本将輝という名前は私の親しい友人の名前を合体させたものです。なかなかいい感じに成立しましたので、良かったです。
出来れば続きは今日中に投稿出来ればと思っていますが、何分テスト期間ですので、なかなか辛いですが、頑張りたいです!
ご意見ご感想よろしくお願いします。