呪術廻戦〜青の魔弾〜 作:華々
「ラルゥ、ちょっといいかな?」
それは――私たちが呪術高専との戦争を起こす、わずか一日前のことだった。
夏油ちゃんが運営している宗教施設の長い廊下を歩いていると、不意に背後から声をかけられた。
振り返るまでもない。
その声音を、私は誰よりも知っている。
「ええ。どうしたのかしら?」
微笑んで応じると、夏油ちゃんはいつもの穏やかな顔で、けれどその奥にわずかな緊張を滲ませながら言った。いくら夏油ちゃんといえど流石に呪術界を敵にするというのは不安を感じるものなのでしょうね
「君には今回、京都へ行ってもらうことが決まっていただろう。その件で、ひとつ頼みたいことがあるんだ」
「頼みたいこと? 何かしら」
彼は少し間を置いて、静かに告げる。
「青崎蒼也を相手にしてほしい」
――青崎蒼也。
その名は、最近やけに耳にする。
「彼の術式は効率がいい。少ない呪力で、複数を同時に攻撃できる。つい最近ではあの八岐大蛇を祓ったらしい」
八岐大蛇。
あの神話にも書かれる特級呪霊を。
「千程度の呪霊なら、時間さえあれば祓いきるだろう。放っておけば、こちらの戦力を大きく削られる。だから君には……彼の邪魔をしてほしい」
穏やかな口調。
けれど、その判断は冷徹だった。
確かに、現段階の青崎蒼也なら、時間をかければ千の呪霊を祓うことも難しくはないだろう。
もし――
もし青崎蒼也が八岐大蛇に殺されていて。
夏油ちゃんがその呪霊を取り込み、成体にまで育てられていたなら。
私たちの勝率は四割ほどまで引き上げられたかもしれない。
けれど現実は違う。
八岐大蛇は祓われ、蒼也は生きている。
ならば――
少しでも勝率を上げるしかない。
私たちの思想のため。
そして、愛する家族のために。
「もちろんよ。任せて」
迷いはなかった。
夏油ちゃんは、柔らかく笑う。
「ありがとう、ラルゥ」
その微笑みを、私は疑わなかった。
それが――
夏油ちゃんとの、最後の会話になるとも知らずに。
私は、愛する家族のために、その依頼を承諾したのだった。
とはいえ
「流石に恐怖が湧くわね。」
「よお、前にもあったなお前。」
目の前には夏油ちゃんに託された任務対象の青崎蒼也が呪力を滾らせ怒りを顔に貼り付建物の上から見下ろしてくる。
「お前確か、あの時夏油と一緒にいたやつだよな?ってことはお前は夏油一味の幹部位の階級なんだろ。お前なら夏油の居場所も知ってるよな?話してもらおうか。」
「残念。
「そうかよ。じゃあ痛めつけて吐かせるか。」
青崎蒼也の纏っている呪力の圧が一段濃くなる。それに私も呪力を纏って攻撃に備える。そんな中、青崎蒼也の頭上から紅い塊が降ってくる。
「あっ?何だ?」
その紅い塊はしゅるしゅると解けていき中から紅い触手を腰と背中に生やしている男が出てくる。
「ラルゥさん手助けに来ました!」
「紅矢ちゃん!どうしてここに!?」
「僕は夏油さんに拾ってもらった身夏油さんが目指す未来のために邪魔になる奴を倒すのは当然のことです!」
それは本来呪術界における御三家の一つ加茂家が相伝として伝える赤血操術の派生術式であり三百年前に加茂家から排斥され呪術界から追放された分家の術式。赤血操術は自身の血液を操り体温・脈拍・血中成分を操作し自身の呪力を込めた血液がついたものを操ることができる術式であったそれを。
派生として生まれたこの術式は操作対象が細胞単位にまで至り血液と細胞を自身の体外へと排出させそれを流動・硬化させ外骨を形成したそれは半分呪物となり半自律制御を行うことができる。
他家であれば十分有用な術式として重宝させるだろうが加茂家はこの術式が自分達の家から生まれた加茂憲倫により生み出されたその術式はその有用性がありながらも今まで加茂憲倫による悪行により呪術界から追放された。
だが分家の者たちは追放されたものの今まで呪術師として過ごしてきたことを忘れられず呪術界に返り咲くため秘密裏に戦力となる子供を育てた。
子供を幾人も産み落とし5歳になった呪力を持った子供を一つの部屋に押し込められ最後の一人になるまで7日間の間蠱毒の用法で殺し合いをさせる。
そのなかで生き残ったものだけは外に出ることを許され呪詛師として働き外から女を捕まえてきて子供を作る。
そんな一族に生まれどうにか監視の目をくぐり抜け逃げている中夏油に拾われた。
「全ては夏油さんのために!」
屍残血骸の触手が蒼也に向けられ弩弓のように襲いかかる。
「めんどくせぇ…」
蒼也はそれらをくぐり抜け魔弾で弾き触手による攻撃を全て捌くと呪力により強化した足で飛び紅矢の元に飛ぶ。
「お前はここで死んどけ。」
紅矢に向けて拳を振り降ろし、それが紅矢の腹に突き刺さる。更にそこに魔弾を射出する。
「あぁァァぁ゙っ!!」
魔弾が紅矢の腹を突き破りそのままの勢いでクレーターを作って落ちる。
「紅矢ちゃん…」
ラルゥの眼の前にいる紅矢は下半身が魔弾で吹き飛び虚ろな眼をして血まみれの状態で地面に横たわる紅矢。
「…しまった。カッとなって殺っちゃった。
まあ、もう一人いるし次は失敗しないようにしなくちゃな。」
蒼也の目がラルゥを貫く。その目の奥には仄暗い憤怒の炎が燃えたぎっていた。
「次はお前だ。」
読んでいてこう思った人いませんでした?
この紅矢ってキャラの術式妙に凝ってるなと。
そのとおりです。本当はこの術式は違う小説を書く時のために考えていた主人公に持たせる術式をここで流用したものです。
つまり違う世界での主人公になるようなキャラだったのです。元ネタは東京喰種の赫子です。
もしかしたらこの術式を持った主人公の小説を書くかもしれません。そのときはミミナナが義姉弟になるかも?
小説の続き、時間が飛んで原作行くかオリジナルストーリーをいれるか
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