岩と砂、乾いた風。まさに砂漠だ。
エジプト上陸後、さらに車で移動した先で私たちは待っていた。
やって来たのは――ヘリコプターだ。
「来たな」
「ヘリコプターだッ!」
「言われなくても見りゃあわかる」
……こないだから思ってたけど、花京院くん、ポルナレフにマジで遠慮がないな? 兄弟みたいだ。
スピードワゴン財団のヘリが、「助っ人」を連れて来たんだそうだ。
助っ人と聞いたアヴドゥルさんが顔色を変えた。あいつには無理だと。どうも性格に問題があるらしい。
「知ってるのか、アヴドゥル?」
「ああ。よおくな」
「ちょっと待て。『助っ人』ってことは、スタンド使いってことか?」
「『
「『
ポルナレフが笑うが、今までのスタンド使いに笑って済ませられるやつっていないと思うんだけどな。
「敵でなくて良かったって思うぞ。お前には勝てん!」
「なんだと、この野郎。口に気をつけろ」
「本当のことだ。なんだこの手は? 痛いぞ」
「えらそーにしやがって」
この2人はまた、もう!
アヴドゥルさんがここまで言うんだから、強力なスタンド使いなんだろうな。
「もうやめないか、ヘリが着陸したぞ!」
着陸したヘリから、2人の男性が降りて来た。
ジョースターさんと挨拶を交わす彼らに、空条先輩がどちらがスタンド使いなのかと尋ねる。これからの旅の仲間だもんね。
どちらでもなく、後ろの座席にいると言う。
誰もいなくない?
「おいおい、いるってどこによッ!
とてつもなくチビな野郎か⁉︎ 出てこいコラァ!」
「あ、危ない‼︎ 気をつけてくださいッ!ヘリが揺れたんでゴキゲンななめなんですッ!」
「近づくなッ! 性格に問題があると言ったろーーッ」
座席を叩いたポルナレフになにかが飛びかかってきた。
「おわああああああ」
――小さな体。
白と黒のツートンカラー。
短い尻尾。
…………!!!!!!
かわい子ちゃんが現れた!!
(――「犬だとッまさかこの犬がッ!」
「そうこの犬が『
名前は『イギー』。人間の髪の毛を大量にムシリ抜くのが大好きで、どこで生まれたのかは知らないがニューヨークのノラ犬狩りにも決して捕まらなかったものを、アヴドゥルが見つけてやっとの思いで捕まえたのだ。
ああそうだ、思い出した。
髪の毛をむしる時、人間の顔の前で『へ』をするのが趣味の下品なヤツだった」――)
背後で何か聞こえた気がしたが、あんまり耳に入らない。か、可愛い可愛い可愛いーーー!!
「このド畜生ッ! こらしめてやるッ! おどりゃあーーーっ」
ポルナレフがスタンドを繰り出した。ちょ、こんな可愛い子になにするのさ! 止めようとしたその時、砂から『スタンド』が立ち上がった。
『
再びかわい子ちゃんに飛びかかられたポルナレフが叫び声をあげた。
強いな、この子!
かわい子ちゃんはアヴドゥルさんが出したガムに飛びついた。あ、箱の方を取った! 頭いい!
え? スタンド使い? 最高じゃあないですか! 可愛くて強いの? マジで最高最高最高‼︎
ジョースターさんの袖をぐいぐい引っ張った。
「このかわい子ちゃんが助っ人なんですか⁉︎」
「そ、そうじゃが…かわい子ちゃん⁉︎」
「最ッ高! 犬ですよ、犬! 神の最高傑作です!」
「犬バカだったのか…」
「そういえばそうでしたね」
「おめー、俺のこの状況が見えねーのかッ⁉︎」
「やれやれ」
テンション上がってきました……!!
イギーってお名前なの? 名前も可愛いね!
タイトルは「地上に舞い降りた天使」と「神の最高傑作」とで迷いました。