欲しかったのと違うのが来ましたわ!キーブじゃなくてチェスタが来ましたわ!こんなにがっかりさせられたのは久しぶりですわ!
「どうしてキーブじゃないんですのぉ!?」
「ははは、ひでえなあ」
「チェスタ!手伝え!」
「ほら、やっぱ俺の出番じゃねえかよ」
ま、まあ、居ないよりは居た方がいいですわね!ええ!
チェスタは早速、ドランの補助に入りましたわ。具体的にはドランが攻撃を受け止めている間に怪物へ攻撃を繰り出す係、ということですわね。
……でも、チェスタって魔法には疎いですし、魔法で完璧な防御を実現している相手を前に、役に立たないんじゃなくって?
「っははひゃははは!全然効かねえー!」
ほらぁ!やっぱり攻撃の欠片も効いてませんわーッ!役に立ってませんわーッ!
「これ、ドランが殴った方がいいんじゃねえの!?」
「俺は手一杯だ!」
ドランの方が当然、一撃一撃が重いのですから、ドランが殴り役に回った方が良いんでしょうけれど……今、ドランは怪物からの攻撃の盾になっていますから、そんな余裕無くってよ。
元々、チェスタは手数の多さと体の軽さ、ついでに義手から出てくるナイフだの何だのによる初見殺しの武装と、義手を使った他に類の無い、対策しにくい戦い方……そして何より、薬中の薬中による薬中らしさ全開の捨て身の攻撃と守りに入らない姿勢が強みなんですのよね。
ですから、一撃で死ぬ相手にはビックリするほど相性がいいのですわ。例えば、人間なんてナイフで刺しただけで死にますから、それで一丁上がり。更に殺した相手は反撃してきませんから、攻撃一辺倒でも大丈夫。やられる前に殺しちまえばいい、という考え方はシンプルながら強いですわね。
……ただそれ、刺しただけで死んでくれるような相手の時限定ですのよ。
今の相手って、怪物でしょう?それも、魔法によって強化されているような、とんでもねえ奴ですわ。そいつ相手にチェスタが強みを生かせるか、というと……全くもってそんなこたーないのですわーッ!
「くそ、また強くなったか……!」
ドランもそろそろ限界のようですわね。攻撃を受け止める、という戦略もここらで限界のようですわ。
怪物はまた、メキメキと体を変えていますの。
より醜悪に。より強固に。そんな印象を受けますわ。本当に、これは一体どういう事なのかしら……。
「ああくそ!っかつくなァ、おい!」
チェスタが苛立ちながら、足元に転がる石……つまり、砕けた大理石の破片の大きめの奴を拾い上げて、怪物に向かって投げましたわ。ちなみに私はさっきから投げてますわ!
……ただ、私は投擲の勉強もしていますからそれなりの精度で当たるのですけれど、チェスタは……ダメダメですわ!さっきから見当違いの方にすっ飛んでいってばっかりでしてよ!?やる気ありますの!?
「石も効かねえのかよ!」
「そもそもあなたの当たってなくってよ!」
「くそ、お前ら楽しそうだな!」
ドランにまで嫌味を言われてますわよ。ええ。それぐらいチェスタの投擲技能は駄目駄目でしたわ。
「あーくそ、投げるの、合ってねえわ!」
知ってますわ!
チェスタはさっさと自分の能力の無さに見切りをつけて、また義手からナイフ出して戦いに行きましたわね。
ただ……やっぱり、効果があるようには、見えませんわ。
怪物に当たる直前でナイフが弾かれているのが見えますもの。
けれど、そんな時でしたわ。
「駄目だこのバケモン、殴ったって切ったって石投げたって、全然意味が……うお?」
……あら?
チェスタの素っ頓狂な声にも納得ですわ。
「くっ……おのれ、愚民如きがぁ……!」
怪物の横っ腹の、皮膚が硬化していない柔らかそうな部分に、チェスタのナイフが、刺さってましたわ。
攻撃が、通りました、わねえ……?
これは一体、どういうことかしら?
「もっと力を……力をぉ……!」
「駄目だ、離脱するぞ!」
ドランが飛び退いた直後、怪物はまた一段階、体を変えていきましたわ。
メキメキと音を立てながら、骨が軋んで、皮膚が伸びきって千切れて、そこから覗いた肉が盛り上がって……その姿は、ますます歪に、醜く変わっていきますわ。
けれど同時に、より強く魔法の力を感じるようにもなりましたわね。
……これは、不味いですわ。もう、ドランの力でもこいつを止めることはできませんわ。
となると……さっき、チェスタの攻撃が通った、あの一瞬に何が起きたのかさえ分かれば……!
そして、魔法の謎を解くなら……やっぱり、キーブですわ!
「変な魔法の気配がして来てみたけど、これ、どういう状況!?」
「あああああ!待ってましたわァーッ!あなたを待ってましたのよーッ!」
キーブですわ!キーブですわ!キーブが来てくれましたわーッ!
「待ってましたわ!今、見ての通りヤバい状況ですわッ!大ピンチですわ!」
「なんでわざわざピンチになってるんだよ!これなら最初っから僕を連れていくべきだったよね!?」
「だって!国王如き、楽勝だと思ったのですわーッ!」
実際、妙ちくりんな魔法なんざ使われなきゃー今頃とっくに国王の首は王城前広場に飾られてますのよッ!
「そりゃそうか……で、あれは一体、何なの?」
「それをあなたに見てほしかったのですわぁ……」
一応、魔法で強化されて怪物になっているのだろうということと、その魔法の副産物か別の魔法かは不明ですけれどとりあえず盾のようなものが魔法で生成されているということは分かっていますわね。
ついでに、その盾のような魔法、さっき一瞬だけ消えてましたのよねえ……。
……というようなことをざっとキーブに伝えたら、その頃にはもう国王はまたメキメキ言いながらデカくなってやがりましたわ。本当に慎みの無い野郎ですわね!ちょっとは遠慮ってもんをしたらどうなんですの!?
「……とりあえず、チェスタの攻撃が一瞬通ったんでしょ?その直前って何やってた?」
「石投げてましたわ」
私の投擲はバッチリで、チェスタの投擲はダメダメでしたわ。ええ。
「石、ね……これだけ床がぶっ壊れてるんだから、魔法陣とかじゃないだろうし……でも、これだけ出力あるってことは、国王1人分の力じゃないよね?」
……キーブがそう言った瞬間、私、それを思い出しましたわ。
そう。そうですのよ。あの無能国王がここまでやらかしている以上、国王以外の何かが関与していることは間違いないのですわ。
だってあの国王、自力じゃ戦えないようなクソ雑魚ですのよ?少なくとも、あの訳の分からない魔法を使われなければ、今頃私が首をぶっ飛ばしてお終いでしたわ。
……ええ。今、国王を怪物にしている魔法。それにも当然、魔力が必要ですわ。それこそ、私やキーブが持っているよりもずっと膨大なものが、ね。
あれだけ無茶やってるんですもの。なんなら、これだけの無茶に続いて、まだメキメキデカくなってやがるんですもの。その分、どこかには皺寄せが行っているはずですわ。そうじゃなきゃおかしくってよ。
私、信じてますの。国王が無能だって。
この魔法には絶対に、しょうもない絡繰りがあるんだって、信じてますのよ。
だって、あの国王が使ってる魔法ですもの!絶対に!穴はあるはずですわ!
だから……私、キーブの目を信じますわ!
「さあキーブ!あの腐れ国王はどこから魔力を供給されているのかしら!?」
毒と毒耐性にほとんどの魔力をつぎ込んでしまった私と違って、キーブはちゃんと、見えるはずですわ!
どこから魔法が提供されているのか!この魔法の絡繰りを、キーブなら見破ってくれるはずでしてよ!
ということで私、時間稼ぎに徹しますわよ!
「ヴァイオリア!もう俺は壁にはなれない!」
「ええ、分かってますわよ!キーブには近づけないで頂戴ね!あの子がやられたらお終いですわ!」
「わーってるわーってる。死ぬなら俺からいくからさぁ」
「ええそうね!死ぬ気でお励みなさい!でもマジで死ぬのはカンベンですわよ!」
ドランとチェスタはもう方針を変えて、怪物の攻撃は全部避けていくことにしたようですわ。
ドランが受け止めてくれるわけじゃあありませんから、その分、私も気を引き締めて掛からなくてはね!
それにしても、剣だけじゃなくて弓も持ってくればよかったですわぁ……。
そうすれば私、遠距離からバシバシ攻撃できましたのにねえ。討ち入りに弓じゃあちょいと見栄えが悪いと思って、剣1本でやってきましたけれど……うーん、失策でしたわね。
今や、国王だったものの身長はとっくにドランなんか超えて久しく、この玉座の間が天井を高く取ってあったのが幸いでしたわね、というような容貌になっておりますわ。
あんなデカブツ相手に接近戦なんて挑みたくなくってよ。仕方ありませんから私、さっきまでチェスタがやっていたように、床の石材を拾っては投げ、拾っては投げて攻撃としますわ。
……尤も、攻撃は全部、通りませんわねえ。私が投げた正確無比な投擲が、全部国王に触れる直前で弾かれているのが見えましてよ。
まあ、元々通るなんて思ってませんわ。さっきのチェスタのは薬中ラッキーだったのでしょうし、その偶々を狙いに行くほど夢見がちじゃあありませんの。
ただ、こちらが攻撃の手を緩めないことで、怪物の攻撃の手を緩めさせる目的でしかありませんわ。
これは時間稼ぎですもの。キーブが打開策を見つけてくれるまでの、時間稼ぎでしかありませんから、所詮はこんなもんですわ!
……とか思ってたら、割ととんでもない事が起きましたわ。
「あ、そうだ」
チェスタの間の抜けた声が聞こえたと思ったら、チェスタは自分の義手を何やら弄り始めましたわ。
ええと、そこからナイフだの棘だのが出てくるのは知ってますけれど……あら?
「これ、コントラウスに仕込んでもらってたんだよなァ」
……チェスタの義手から覗いてるの、銃口なんじゃーなくって?
次の瞬間、轟音、ですわ。
ええ。チェスタが発砲した音ですわよ。ええ!
「あっ駄目だ効いてねえ。いよいよ駄目か。ったく、めんどくせえなあ……」
「チェスターッ!?今のはなんですの!?私、聞いてなくってよ!?」
「そりゃ言ってねえもん。聞いてねえだろうな。ははは」
「しかも何ですの!?それ、連射できる銃なんですの!?どういうことですの!?」
「だから、言ってねえって言っただろ?」
実に腹立たしい返答ですわね!この状況じゃなきゃーとっちめてるところですわ!ムキーッ!
「ま、いいや。もう一発……」
「外してるじゃありませんのーッ!」
しかもチェスタったら銃を撃つのがド下手クソですわァー!正に宝の持ち腐れ!猫に金貨!豚にパール!そしてチェスタにフォルテシア謹製の銃!ですわァーッ!
……けれど、効果がまるきり無い、というわけじゃあ、なかったのですわ。
「な、んだ、この音は……?」
怪物が、動きを止めましたのよ。
「お、ビビってるビビってる。あ、もういいんじゃねえの、これこういう使い方で」
実に腹立たしいことに、怪物はチェスタの腕から飛んでくる鉛玉よりも、その轟音と硝煙とにビビっているようですわ……。ええ。ある意味、足止めとしては有効ですわ……。
なんですの?これ……?銃の使い方がまるきり間違っていてよ……?でも有効利用と言えば有効利用……?
だ、駄目ですわ!もう滅茶苦茶ですわ!
その後、チェスタは銃をぶっ放すことに快感を覚え始めたらしいですわ。とりあえず碌に当たっていない鉛玉をばら撒くだけばら撒いて、薬中の顔を覗かせていますわ。
……これ、チェスタは国王を討伐した後、銃を撃たない生活に戻れるのかしら?もしかしたら薬に溺れていた方がまだマシだったかもしれませんわね?
「チェスタ!足元を狙え!」
「わーってるわーってる!ひゃはははは!おらおらビビれビビれ!」
ちなみに、ドランもいつの間にか銃に切り替えていましたわ。というか、なんというか……。
「ドラン。あなたの銃、大きさがおかしくなくって?」
「コントラウスに頼んだ。俺の体躯に合う奴を頼む、とな」
……お兄様がやって下さったという訳ですのね?ええ。それなら納得がいきますわ。
ドランが両手で抱えるようにして撃っている銃ですから、まあ、私が撃とうとしたら反動でぶっ飛ぶのでしょうね。ええ。
それだけに、威力は絶大ですわ。怪物の足元がとんでもない勢いで抉れていきますわよ。
……流石の怪物でも、地面を歩いている以上、地面が崩れていったら姿勢を崩しますわ。それを見越して、ドランは足元の床を狙っているのですわね。ちなみにチェスタはまるで狙ってないですわ。もうどこも狙ってないですわ。これは完全にイッちまってますわね。ええ。
と、その時でしたわ。
「ぐっ!?」
怪物が、呻きましたの。
……その脚から、血を噴き出させて。
「また攻撃が通りましたの……!?」
魔法を破って銃弾が決まった、という事なのでしょうけれど、これは一体……?
「分かった!ヴァイオリア!こっち!」
私が困惑していたら、キーブに呼ばれてしまいましたわ。怪物の方はドランとチェスタに任せるとして、私はキーブの方へと戻りますわよ。
「魔法が続いてる方、見えたよ!あっち!」
キーブが私に教えてくれた、その方向は……。
「……ああ、そういうことでしたの」
考えてみれば何ということもない、分かりやすい仕組みでしたわね。
キーブが示す方向は、さっきまで震えて縮こまっていた王子王女達が居た方向。
……そして今は、気が狂ったらしい王子王女達が集まっている玉座の陰、ですわね?
「多分、魔法はこの場に居る王族全員の力を集めて行使されてるんだと思う。王子と王女は魔力を吸い取られてるんじゃない?」
成程。そういうことなら分かりましたわ。
……王子も王女も、すっかり気が狂ってはいるらしいのですけれど、玉座の影から出てこようとはしませんわね。何らかの魔法がまたそこにも働いているのかもしれませんわ。
そして、王子王女達の様子を見るに、やはりこの魔法は失敗だったのでしょうね。
だって、本来ならばこれ、王族が戦争にガンガン勝っていくための魔法なのでしょうから。跡継ぎである王子王女達が悉くキチガイになるんだったら、王家がとっくに途絶えてますもの。
「まあ、よくってよ。つまり、あそこのキチガイ共をブチ殺せば終了かしら?」
でもまあ、魔力の供給源は分かった事ですし、これで決着、ですわね。王子王女達をブチ殺して、さっさと革命を終わらせますわよ!
私、剣を振りかぶって、王子王女達へと向かいますわ!
気が狂って逃げも隠れもしない奴らを殺す程度、訳なくってよ!
……と思ったら。
「あらぁ……」
「……もしかして、こいつらにもあの怪物と同じ魔法、掛かってるんじゃない?」
剣が!弾かれましたわ!ムキーッ!
「このッ!このッ!さっさとおくたばりなさいまし!」
「ちょっと、落ち着いてよ」
「分かりましたわ!落ち着きましたわ!」
キーブに落ち着けと言われたら落ち着きますわ!仕方ありませんわね!
「ほら。こいつらだって無敵じゃない。さっきの怪物もそうだったけど、攻撃が通る瞬間があるんじゃない?」
キーブが示すところを見ると……あら。
「こいつ、気が狂ってるんじゃなくて、気絶してますわね」
王子の1人が、完全に伸びてましたわ。
「ね?しかもこっちは血が出てる。見たところ、銃弾でやられた痕でしょ?」
しかも、王女の1人は肩に銃弾が当たったようですわねえ。
……あ。
「これってチェスタのダメダメ投擲とダメダメ銃撃の被害者ですの?」
「多分ね」
なるほど……ど、どうやら、チェスタの攻撃は怪物から外れて、こっちの王子王女の方に当たっていたらしいですわね。本当にどこまでラッキー薬中ですの、あいつは。
「問題は、どこで魔法が切れるのか、ってところだよね。こいつらにしても、怪物にしても、魔法が一瞬でも切れて、そこにチェスタの攻撃が入ってる訳だし……」
「2回目は多分、ドランの銃弾でしたわ。それが入ってましたのよ。ですから、絶対に何か、仕掛けがあるんだと思うのですけれど……」
……ここで私、考えますわ。
考えに考えますわよ。ええ。
私が考えなければならないのは、この魔法の謎。
もう、見えるところまで見えたこの魔法、あとは考えるだけできっとどうとでもなるでしょう。
この先までキーブに任せるつもりはありませんわ。自分のケツくらい自分で拭けないようでは、フォルテシアの名が廃りましてよ!
まず、気になる点が2つ。
1つは、怪物に入った攻撃と王子王女に入った攻撃のタイミングが一致する、ということですわ。
王子王女に入った攻撃は、それぞれチェスタの残念な投擲と銃撃によるものですわ。
つまり、チェスタが石を投げていた時と、チェスタが銃を適当に撃ち始めてからの2回。それって、怪物に攻撃が入った瞬間2回分と一致するんじゃあないかしら?
それからもう1つは、王子王女へ飛んだ攻撃は、あまりにも少ないだろうに、それが『運よく』通っている、という点。
……チェスタだって、狙って王子王女へ攻撃を当てに入った訳じゃあないでしょう。ええ。あれは確実に、『外した』のが偶々こっちに飛んだだけですわ。
それが見事に『偶々』王子王女を守る魔法の壁をすり抜けた?いくら薬中ラッキーをキメてる野郎のやったことでも、偶然が過ぎますわね。
……怪物への攻撃が通ったのは、王子王女への攻撃が通った時。
そして、王子王女への攻撃は、『偶々』通っている……。
一方、怪物へは『偶々』の攻撃はそもそも行われていない、のですわね。
分かりましたわ。
この魔法……『攻撃の意思』に対して、反応していますのね?
無意識の攻撃……チェスタのダメダメ投擲で意図せず降ってきた石ですとか、チェスタのダメダメ銃撃で意図せず飛んできた鉛玉ですとか、そういうもんに対しては、防御が効いていないのですわ!
そして、王子王女が魔法の要になっている訳ですから、王子王女が傷つけば、それは即ち、怪物の魔法が揺らぐ、ということになりますのよ!
だから、『偶々王子王女への攻撃が通ってから魔法が立て直すまでの間』にだけ、怪物への攻撃が通っていたのですわ!
分かりましたわ!謎は全て解けましたわ!
ならば話は速くってよ!私がするべきことはただ1つ!
玉座の間を出て!真っ直ぐ走り!突き当りの吹き抜けから、玄関ホールのお兄様へお伝えするのですわー!
「お兄様ーッ!今すぐ!今すぐ砲撃してくださいましーッ!」