やっぱり痛いのは嫌なので今度は遠距離からチクチク?しようと思います 作:静寂のメイムル
「どっちに行く?」
イベントでの初プレイヤー討伐を果たした2人は、このまま山の方に進むか、森の方に進むかを決めようという所である。
「んー、森かなぁ?なんか色々ありそうだし!」
森に進むと決め、少し薄暗い森を、サリーが先頭を歩きメイプルがその後に続く形で進む。
「くらえー!『フレイムバレット』!」
まぁ、もちろんこのように襲われるのだが…
「『見切り』」
「『正拳突き』!」
やっぱり、サリーが危なげなく倒していく。
この様な戦闘が何度も行われ、ポイントもかなり集まってきた。
が、まだTOP10に入れるほどのポイントでもない。
「あんまりポイント貯まらないね…」
「まあ、ポイント持ってるプレイヤーにとって戦うのはリスクだから。」
「だから挑んでくるのは…ポイントが少なめのプレイヤーってことかぁ…」
そんなことを話していると、眼前に大きな洞窟が見えた。
「あ!あれ!」
「ダンジョンかもしれないね…行ってみよう!」
近づくにつれ、人影が2つ見えた。
「…っ誰かいる」
「ほんとだ…うーん…あ!!?」
1人は、金髪で大きな白い槍を持ち、鎧に身を包んでいる男。もう1人は、赤髪で白衣を着ており、手には本を持っている小柄な少年だ。
「…これは、驚いたな…」
「やあ、久しぶり!メイプルも来てたんだ。」
見覚えある顔触れに双方驚いた表現を見せた。
「カナデ!ペインさん!久しぶりー!」
「お久しぶりです」
そう、そこにいた人物は、NWOでの『楓の木』のメンバーであるカナデと、メイプルたちが何度もお世話になった『集う聖剣』のギルドマスターであったペインだった。
「ああ、こちらこそ久しぶりだ。まさか、こんな形で再開するなんてな…」
「そうだね、で、どうする?」
その言葉を皮切りにに空気が張り詰め、双方に緊張が走る。…1人を除いて、
「どうする…って?」
メイプルだけはまだ状況を理解できていないようだが…
後ろの、明らかに何かあるダンジョンに入る方は
強い方だろう。
「【神速の影狼】!!」
状況を理解していないメイプルを他所に、先陣を切ったのはサリー。
狙いは、防御力の低そうなカナデだ。
2対1になれば相当有利に戦える。
「【一閃突き】!」
超速でカナデに近づき不意の一撃を狙う。
「っ!【守護者の護り】」
「危なかったよ…ありがとう」
しかし、ペインがすぐ反応しカナデを庇う。
「…流石ですね、」
「え!?何!?」
一度サリーは後ろへ飛び退き距離を取る。
「まあ、一旦落ち着いてくれないか、」
ペインは手を挙げて、戦う意思がないことを表明する。
「僕たちは、もう結構消耗しててね…此処は譲るから追撃しないでもらえると助かるかな。」
「…それで、私達にメリットは?」
そう、このまま"消耗"している敵を追撃するだけで、大量のポイントとダンジョンに入る権利を手に入れられる。此処で見逃しても、私達に対してのリターンが少ない。
「…簡単に倒されるほど、僕達は弱くないよ。」
声は小さいながらも、重い。
おそらく、その言葉は本当なんだろう。
「……わかりました。」
「なんかよくわかんないけど…、戦うの?どういうこと?」
「一旦黙って、」
「はい…」
中々手厳しいが…。
これは、メイプルの察しが悪すぎる気もする。
「感謝する。では、また!」
「勝負は、次会った時にお預けだね。」
「はい、また会いましょう!」
「え?!何?もう行っちゃうの?またねー!」
ペインとカナデの2人を見送って。洞窟へと向かう。
「…ペインさん、武器と職業が合ってない。」
「え?どういうこと?」
このゲームは職業によって使える武器が決まっている。
「ペインさんが使ってた【守護者の護り】は騎士のスキル、そして騎士の装備は大剣。」
「でも…ペインさんは槍を使ってたよ?」
「そう、そこ。見た目が槍なだけで、武器種が大剣の可能性もあるけど…流石に見た目が違いすぎる。」
「じゃあどういうこと?」
「わからない…でも、私たちが知らない要素であることは確実。」
まだ、あともう一つ違和感はあるのだが…。
と、その時。
〔我が主人…〕
「え!?あぁ…シュガーか!びっくりしたぁ」
〔驚かしてしまってすまない…が、あの赤髪の少年…〕
「カナデのこと?」
〔ああ、彼奴…『禁忌』を持っている。〕
「え!?カナデが!?」
「さっきから1人でどうしたの…?」
「…え?」
〔ああ、言い忘れていたな、この声は主人ににしか聞こえていない〕
「そうなんだ…」
ずっとサリーが不安そうにメイプルを見ている。
「えーと…」
メイプルはサリーに、シュガーが喋れることも追加で伝えた。
「なるほど…。で、シュガーは何て?」
「えっと…カナデも『禁忌』を持ってるみたい…!」
「…そうなると、あのまま挑んでたら不味かったかもね。」
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「まさか、メイプルとサリーに会うとは…」
「そうだね、久しぶりに会ったよ……っ?!」
「どうした…?」
「…あぁ…うんうん………へぇ。」
「あぁ『禁忌』か…」
「なるほど…」
「何て言ってたんだ?」
「メイプルも『禁忌』、持ってるらしいね。」
〈スキル説明〉
【神速の影狼】
影でできた狼に変身して、AGIが大幅に上昇する。
【守護者の護り】
自分を中心にバリアを展開し、攻撃を弾く。