やっぱり痛いのは嫌なので今度は遠距離からチクチク?しようと思います 作:静寂のメイムル
「ふぅ…とりあえずクエスト終わり!」
初心者用の『拳闘士』のスキルを手に入れることができるクエストを、サクッと終わらせたサリーはそのスキルを試すべく、初心者用の森へと向かう。
「なんか良さそうなモンスターいないかなー?」
手頃なモンスターを探すサリーだが、すぐにネズミのようなモンスターが出てきた。
「このモンスターでいいか…よし!『ブレイブオーラ』!」
STRが一定期間上がる代わりにVITが少し下がるスキル
『ブレイブオーラ』唱えたサリーは、周りに赤いオーラを纏いながらモンスターに殴りかかった。
「キュー!」
殴られて吹き飛ばされたモンスターも空中で体勢を立て直し、負けじと突撃してくる。
「よっ、と『見切り』!危ない危ない…」
サリーはギリギリで攻撃をよけ、『見切り』を発動させる。
『見切り』は相手の攻撃が当たるギリギリで避けると次の攻撃のモーション速度が上がり、重ねがけ可能なスキルだ。
つまり…
「『見切り』」
「『見切り』!」
「『見切り』」
「『見切り』」
……
サリーなら無限に発動可能と言うことである。
「よし…確認も終わったし!そろそろ終わらせるか!」
「『一閃突き』」
一瞬で最高速度に到達したその拳は、常人では目で追うことが不可能であるほどの速度を出し、モンスターを吹き飛ばした。」
「うわぁ…思った以上だなぁ…」
速度が上がると言うことは威力も上がる、何度も重ねがけしたサリーの拳はオーバーキルという言葉では表すことができないほどの威力を叩き出した。一応言っておくが…これは初心者用スキルだ、つまりこのような挙動は運営も想定している。『見切り』の発動タイミングはとてもシビアであり、普通は何回も発動できない…というか狙って発動するのは効率が悪すぎると、運営は思っていた。いや、思ってしまったのだ…。何をしているんだ運営!
「一回帰るか…」
一通りスキルを試し終わったサリーは一度街に戻った。
「うーん…なんかよさそうなクエストないかなー」
サリーがクエストを求めて街を散歩していると何やら人だかりができている場所があった。
「あそこは…確かミニゲームができる場所…だったかな?」
サリーの記憶通り、そこではミニゲームに挑戦することができ、スコアに応じて報酬が手に入る。
「どんなミニゲームなんだろう?ちょっと挑戦してみようかな…」
人混みをかき分け、ミニゲームに挑戦するためにNPCに話しかける。
「ミニゲーム『矢を避けろ!』に参加中です。」
「なるほど…AGIが統一されるからレベル差は関係ないのか…、ランキングもあるみたいだし、一位を目指してみようかな!」
会場は四方と上空にバリスタのようなものが設置されておりそこから矢が放たれる仕組みらしい…
「5 4 3 2 1 START!」
スタートするや否や四方八方から矢の雨が放たれるが、まだそこまでの量ではないため、余裕がある。
「まだ全然余裕だね!」
最初はかなり余裕だったサリーだが、時間が経つにつれ矢の密度が上がってくる。
「っ!危ない…」
流石のサリーでも避けるのがだんだん難しくなってくる。
しかし、この時点でもう一位のスコアを優に超えていた。
「くっ、そろそろまずいね…、、、あっ、」
どんどん密度を上げていく矢に対応しきれなくなり、とうとう当たってしまった…
「あーあ…当たっちゃった…まぁいっか!一位ゲット!」
リザルト画面が消えて、報酬が手に入る。
「到達報酬『神速の影狼』の書
一位報酬 称号『空蝉』 」
「ん?称号ってなんだろう…調べてみるか…」
称号とは、ある特定の行動などをした際にスキルと同じように手に入る。手に入るだけで効果が発動し、"基本的に"ステータスに何かしらの補正が入る。たまに隠し効果のある称号もある。持っている称号を一つ選び、名前の横につけることもできるが、秘匿することもできる。
「ふーん…なるほどね、この称号は…」
称号『空蝉』 AGIが上がり、"一度だけ攻撃を無効化する"
「っ!!無効化がどういう意味かは分からないけど…もしかしたら!」
そう言うや否や報酬画面を閉じ、外に出る。
「早速試し…ってどう言う状況!?」
元の街に帰ってきたサリーの周りに人が集まり、人だかりになっていた。
「君!すごかったよ!」
「めっちゃ興奮しました!」
「ギリギリで避けるのヒヤヒヤしたよ!」
「一位おめでとう!」
帰ってきた『空蝉』を見るや否や皆が口々にサリーを褒め称えた。
「え…えー!?あれ見られてたの!?恥ずかしい…」
ゲーム脳になっている時以外は人見知り気味なサリーは、いつもの自信満々な姿に反し、恥ずかしそうに人混みをすり抜け、逃げるようにその場を去った。
「ふぅ…そろそろ大丈夫かな…よし、気を取り直して
『空蝉』の検証を始めるか…」
検証をするために森へ向かうサリーだったが、背後から謎の人物が近づいていることに気づき、足を止めていつでも戦える準備をする。
「なんですか?」
サリーは瞬時にその人物を観察する。それが癖なのだ。その人物は顔はフードで隠れているが忍者のような格好をしている細身の男性だった。
「『空蝉』の戦士よ、、、我が主がお呼びである…」
クエスト 忍びの国からの招待[???]
報酬 ???
達成条件 ???
このクエストを受けますか?
YES NO
「なんだろう…このクエスト、ほとんど???でほとんど情報がわからない…でも、多分レアクエスト出し…」
サリーは少し不安を覚えつつ、YESの文字に手を伸ばす。
「なるようになれ!だね」
「…賢明な判断だ、すまんが一瞬だけ瞬きをしてくれ…」
「?、まぁ…いいか、」
サリーは言われた通りに瞬きをする。
「したよ、 っ!?」
確かに瞬きをする前には街にいた…それは確かなはずだ。しかし瞬きをした後、目の前に広がっていた光景はいつもの街ではなく…
サリーの検証と主人公さんの登場は少し先になりそうです…
私の都合により2月くらいまで投稿頻度が下がると思います。申しわけありません…