浅上怜士異世界未帰還録 ――置いてかれるとか聞いてない。――   作:出落ち

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プロローグ

「…………スゥーーーーーーッ」

 

空が青い。雲ひとつない綺麗な晴天だ。別れの日には良い空だと思う。

でもさ、目の前で転移門(ゲート)が閉じるのは違うじゃん。何で俺までお前等の事、見送る側になってんだよ。

皆で帰って大団円。クラスメイト+先生、全員揃ってハッピーエンド。皆で泣きながら抱き締めあってエンドロールの流れじゃん?

ほら、見て?見送りに来てくれた人達もスッゴい気まずそうにしてるじゃん。てか、スッゴい気まずいもの。だぁれも目を合わせてくれないの。ははっ。

このまま門が開いてたとこ見てたら開かねぇかなぁ……。

 

「…………いやぁ、キッついわぁ」

 

やっぱ、辛ぇわ……って。

そりゃ、そうでしょうよ。異世界(コッチ)に来て早5年よ?

実験中の事故で門が開いちゃったからって、いろんな偉い人達が古今東西、手に入れるのが困難な触媒やらなんやらかんやらを沢山集めて、沢山使って、次にいつ開けるが判らないけどって、門を潜った時に体の時間が戻る様にしたうえで、門が開いた日に帰れる様に開けてくれた門が目の前で閉じてんだもん、門だけに。……なんつって。

ははっ、笑えよ。……なぁ、笑えって。

……笑えよ。…………❌❌すぞ。

 

「…………あ、あのぉ」

 

そりゃあね?さっさと入っちまえよって話ですよ?

でもさ、他の人達が異世界(コッチ)で新しく出来た友達やお世話になった人達との別れ済ませてる中、1人で転移門(ゲート)はくぐれないって。

空気読めないヤツみたいじゃん。

 

「……えっとぉ」

 

「そのぉ……」

 

遂に幻聴まで聴こえて来ちゃったかぁ……。

そりゃあ、結構メンタルにきちゃったからなぁ。

 

「だ、大丈夫ぅ……ですか?」

 

これから、どぉしよ。また、冒険者やるの?

生活していく為のお金を受けとるのにも、身分証の代わりに冒険者証明書はあった方がいいからって、異世界(コッチ)に来てから冒険者組合(ギルド)に登録もしてるけどさぁ……なんなら活動もしてたけどさぁ……。

大変なんだよ?コッチの世界でも税金はあるし、組合(ギルド)から依頼を受けると仲介料は取られるし。

いや、仲介料は仕方ないと思うけどね?そもそも、組合(ギルド)を運営するのにも必要だし、この依頼はどこの誰が何を依頼して来たか、何か法に触れる様な危ない依頼じゃない事の証明も仲介料が担っている訳で。

他には、依頼に必要な最低限の道具の支給や、新人冒険者に支給する為の装備を揃えるのにも、それを整備する為にもお金は必要だからね。仕方ないね。

 

「ひぁっ」

 

ん?視界に人が……。

って、人の顔見て「ひぁっ」て、酷くない?

まぁ、今の俺の表情(かお)の方が酷いけどね?!

…………あぁ、だから悲鳴が。

 

「はぁ…………これからどぉしよ」




ここから先考えてないんだよねぇ……
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