アビドス一般転生男子生徒   作:むめい。

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第1話 アビドスの男子生徒

 俺こと"名取 旬"は転生者である。

 

 この世界に来てそのことは誰にも言ってない、勘違いされると困るが...喋る友達がいないということでは無い。

 

 俺が転生した場所はアビドス、青春×RPG×銃とか言うとんでもない組み合わせのゲームであるブルーアーカイブの世界だ。

 

 ちなみにこの世界、後々「先生」という人が来るのだが…そこからストーリーが動き出す。その先生が選択肢をちょっとでもミスると世界が滅亡するとか何とか...つまり全て先生に掛かっている。

 

 しかしまあ、あの人の手にかかれば絶望的な状況でも希望が見えてくるほど有能なのだ、心配する必要は無い。

 名も無き王女の件エデン条約も、俺がすることは何も無い。

 

 つまり、俺がすることはただただアビドスの美少女達と戯れるだけで良いのだ。

 

「今日も、学校行くかぁ」

 

 ちなみに、今のところ主要キャラ...ホシノやユメ先輩とは絡めてない、仕方ないよね話しかける話題がないんだ。

 存在はしているから、いつか話す機会があると思う...最低でも残り数人になるまでは──

 

 

 

 

 数ヶ月後・・・

 

 

 

 はい、残り在校生3人を切りました。そうですね...俺、ホシノ、ユメ先輩の3人です。

 

「なんだこれ!?学校消滅RTAでもしてんのか?数ヶ月後前まで100人以上居たんだぞ!」

 

 まさか一年も経たずここまで減るとは思わなかった、本校が砂に沈んだ時点でも少なかったが移転後に残ってたのはこの3人だけ...みんな人の心どこに置いてきたの......ああ本校か...。

 

「うるさいですよ、書記なんだから黙って記録でもしといてください!」

「ん?あぁ、書記っていいよな...頭良い感じがする。ありがとう俺を書記にしてくれて」

「残ってるのがあなたしかいなかったんですよ!あーもう!もっとマシな人材が残ってくれてれば...」

 

 嬉しいことにホシノとはこうやって仲良く?してる。

 3人になった時点で俺は強制的に生徒会に入れられ書記にさせられた。

 その時に生徒会長が良いと言ったらホシノにハッ倒されたので泣く泣くこの座に収まってる。

 

「まぁまぁホシノちゃん、せっかく学校に残ってくれてるのにその言い方はどうかと思うよ?」

 

 この人はユメ先輩、とりあえず優しいし胸がでかい、以上。

 ストーリーで出てこないからあまり知識がないんです...この世界でも会って数日だし。

 

「こいつが学校に残る理由なんて、ユメ先輩目当てだとしか思えませんね」

「半分正解」

「そうですか、もう半分は?」

「ホシノ、お前だy。いだっ」

 

 言い終える前に殴られた。

 ごめん、これは素直に俺が悪い。

 

「きもい!死ね!」

「...旬くん」

 

 二人が養豚場の豚を見るような目でこちらを見つめてくる...いや、ユメ先輩は憐れんでるだけか。

 

「さてと、気を取り直そうぜ。議題は借金問題をどうするかだったよな」

「急に真面目にならないでくださいよ、気持ち悪い...」

 

 ホシノの俺に対する好感度が最低なんだが...先生はどうやって上げたんだ?

 

 と、それは置いといて...このことについてだが実はこの学校には前生徒会がカイザーから借りた莫大な借金があるのだ!それも利子だけで700万を超えるくらい。

 今まではアビドスの人数でどうにかしてきたけど…今となっては残り3人、マジでどうするんだ。

 

「そうだね、借金は毎月利子分しか返せてないのが現状だけど...二人ともなにか案はあるかな?」

「俺、取っておきのがあります!ユメ先輩!」

「...どうせろくな案じゃないと思いますが、一応聞いておきます」

 

 失礼な、現状の最適解を出すつもりだ。

 

「アイドルですよ!」

「期待した私が馬鹿でした、即刻退学してもらいましょうユメ先輩!」

「そんな酷いことしないよっ!?」

 

 ダメだったか...まぁ知ってたが。

 でも良いと思うんだけだなぁ、客が来るかどうかは置いといてホシノとユメ先輩のアイドル衣装が見たい。

 

「二人がアイドル衣装で踊ってるのを見て俺が金を出します!」

「...ふざけないで真面目にやってくれません!?」

「思ったんだけど、わざわざアイドルを通す意味はあるのかな?」

 

 それは言っちゃいけませんよユメ先輩...。

 

「そんなに言うんだったらホシノはなにかいい案あるんだろうな!?」

「わ、私ですか?...あっそういえば!」

 

 急にホシノが思い出したように、というか思い出したんだろう。

 頭をはっと上げて目を見開いた。

 

「以前、助けた住人からこんな話を聞いたんです」

 

 ホシノ曰く、砂漠のとある場所...具体的には分からないらしいがとにかくものすごいお宝が隠されている、と聞いたらしい。

 

「そういえば前にホシノちゃんと一緒にお宝探ししたよね!その時は確か珍しい鉱石を探してたんだったかな」

「そうですね...1gで数百万もする貴重な鉱石ですけど、結局見つかりませんでした」

 

 へぇー...二人ともそんなことしてたのか。俺もついて行きたかった。

 

「ま、お宝があるって言っても場所が分からないんじゃどうしようも無いな...ロマンはあるが」

「癪ですが、その通りです」

「うーん...難しいね」

 

 お宝と言えば宝くじだ、前世では縁がなかったがこの世界では挑戦してみるのもいいかもしれない。

 まぁそれで仮に10億当たったとしてそのお金で借金を返すのが良いのか悪いのか分からないが。

 

「あー、どっかに10億落ちてねえかな〜...てか探しに行こうぜお宝!」

「はぁ!?さっき自分で言ってませんでした?場所がわからないんじゃどうしようもないって」

「ふっふっふ。実はな...手がかりが一つだけある!」

 

 そう!俺とてこの数ヶ月何もしてこなかった訳じゃない!。

 いざと言う時の戦闘訓練をしたり、神秘の可能性を探ったり、早く時間経たねえかなと思ったり、色んなことをしてきた。

 

 その中で、運動がてらたまたま砂漠を走っていたら機械の蛇見たいなやつに襲われた...確かビナーとか言う名前だったと思う。

 で、そいつがだ...ある一定の範囲まで逃げると追って来なくなるんだよ。

 

「──俺は気づいたね、あいつの縄張りの中央に何かあると」

 

 知っているとおかしいのでビナーの名前だけ伏せてホシノとユメ先輩に話した。

 

 2人の反応は、俺にしては信頼性の高い推論だったことから興味津々と言った様子だ。

 

「機械の蛇は私も見たことがあります、近寄ったことはありませんが...追いかけられたってまさか攻撃したんですか?」

「いや、縄張りに入っただけだ。流石にあのデカブツに喧嘩を売る気は無い」

「縄張りに入っちゃっただけだから許してくれたのかもね…」

 

 それでも殺意凄かったけどな...ヘイローの無い普通の人間なら余裕で死んでた。

 

「それで...蛇の縄張りに入ってあるかも分からないお宝を探すんですか?私は遠r──

「やろうよホシノちゃん!」

 

 さっすがユメ先輩!あなたならわかってくれると思いましたよ!

 

「ユ、ユメ先輩!?」

「だってさ、何もしなかったらジリ貧だよ? 借金は増える一方だし、生徒もこれ以上戻ってこないかもしれない」

 

 ユメ先輩は笑っている。

 でも、その笑顔はどこか必死だった。

 

「それに、その話...ただの噂話よりは、よっぽど希望があると思うな」

 

 ホシノが言葉に詰まる。

 普段なら真っ先に反対する立場のはずだ、危険、無謀、非効率。ホシノはそういう“正論”の塊。

 

「...仮に、そこに何かあったとして」

 

 静かに、ホシノが口を開いた。

 

「私たち三人で行くつもりですか?」

「当然だろ?」

「名取、戦闘はどれくらいできるんです?」

 

 俺はその質問に、少し間を置いて答える。

 

「ホシノには余裕で勝てるな」

「は?...冗談でもそういうことは言わない方がいいですよ、恥をかきますから」

 

 残念だが冗談じゃ無いんだな...俺の相棒は一撃必殺!当てさえすればホシノでも数発で沈むはずだ!。

 

「戦ってみるか?」

 

 数秒の沈黙の後、ホシノは返答をこぼした。

 

「いいですよ」

 

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