名も無き傭兵達の戦場 作:狐狐
銃弾が飛び交う。兵器が入り乱れる。
怒号が飛び交う中ひたすら走る。
僕たちは、小銃を抱えて走る。
あちらこちらが爆発している。気づかないうちに隣の子の顔が変わる。
言われた場所に着いたら、ただひたすらに銃を撃つ。
僕たちは、自由へと解放する戦士なのだ。
痛みを超えて、未来を目指す戦士なのだ、と
そう教えられてきたから。信じていたから。
敵を倒すために、必死に、必死に。
そして、そして。
眩い光と轟音の後。
僕は意識を失った。
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気がついた時には、とても綺麗な場所だった。
いつもからはありえない、真っ白で、暖かさを感じない光。自然からはありえない独特な、薬の匂い
ここはどこだろう、と思っていると扉から白衣を着た人が現れた。
ここはどこですか
尋ねても、何も答えない。
ここはどこですか!
何も、答えない。だけどちら、とこちらを見る。その目からは、とても人を見る目とは考えられない
酷く、冷たい目をしていた。
嫌な予感がした。これから僕は、酷いことをされるのだと。逃げようとして、体を暴れさせてようやく、拘束されていることに気づく。
いやだ、やめてと酷く、泣き喚いて。
足に激痛が走り、また意識を失った。
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再び、目が覚める。
今のは夢なのか?そう思った瞬間、足がずきりと傷んだ。
その感覚ではっきりと、意識が目覚める。
夢じゃない。現実だ。
慌てて体を起こそうとして、拘束されている事を思い出す。
がちゃりがちゃりと、なんとか抜け出そうともがいていると誰かが傍に寄ってきた。
その人は、カッチリした服を着こなしていて、僕にこんなことを告げた。
君が唯一の生き残りだ。
その一言で、僕の思考は停止した。そんな状況でも淡々と告げられる言葉を、朧気ながら聞いていく。
君はうちで管理、使用することを決定した。足がないのは道具として不便なため、旧世代型のデバイスを取り付けさせてもらった。
これから君には、ACに乗ってもらう。勿論、全てはこちらで管理している為君の行動が反逆行為であるとみなした瞬間、相応の処置を行う。
拒否権は無い。起きたのならば早速役に立ってもらう。
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僕は今、ACに乗っている。ペダルを踏めるような足じゃないから、足を接続できるようにされている。
戦場を、過去の僕が戦っていた戦場を。
今度は、轢き潰す側となって立っている。
縦横無尽に掛け巡れるよう、軽量タンクに載せられて。
10人、20人と殺していく。
痛みは超えて、現在のため。
自由ではなく、抑圧のため。
企業の指示に従って、このタンクで轢き殺す。
僕の、世界の自由は、どこにあるのだろうか
ここは、名も無き傭兵達の戦場
燃える火種は、異なる場所へと
自らの意思なく移される
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