名も無き傭兵達の戦場   作:狐狐

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外伝回です。短編なのに外伝とは


異聞:赤い光の無人AC

 

それは依頼をこなし、帰ろうとした時に現れた。

 

不気味に、その場で佇んでいる奇妙なAC。

 

いつからいたのか、いつ現れたのか分からない。

 

通信でコンタクトをとってもなんの反応もせず、ただこちらを見据えるのみ。

 

あまり見覚えのないその機体構成(C-2000)は、どこの所属か分からない。

 

面倒事を避けるように、気付きながらも帰投しようとすると。

 

想像通りに、ミサイルを放ってきた。

 

やはりこうなるのか、などと思いつつミサイルを避け弾数を確認する。…右腕、右肩共に問題無し。AC相手にするなら恐らく足りるだろう。だが問題は後方に見える、赤い光。

 

あれは、恐らく噂にあった

 

宇宙を覆った、コーラルとかいうやつだろう。

 

そうして考察していると、ACは急接近してくる。ABを使ったわけでもなく、QBを使った訳でもない。これは…近接武器使用時の出力を利用したのか。

 

自身以外が、それを活用するのを初めて見たのだ。

 

…間違いなく、強い。だが、なんだ?所詮無人ACと言えばおしまいなのだろう。しかし、余りにも殺意を感じない。まるで、戦うために戦っているような…

 

などと考えていたら、向こうのパルスブレードがコアを掠める。駄目だ、考えてる余裕はない。向こうはAC戦を手馴れたような慣れた動きをしてくる。

 

ライフルをばらまき、ACSの不可をかけつつミサイルも放ち、左のパルスブレードで叩き切る。左肩に武装がないのは不明だが、その一点で随分助けられてるだろう。

 

恐らく、同じ武装を使えば、俺は負ける可能性が高い。

 

だがここは戦場。そんな言い訳は通じない。

 

向こうの急接近に合わせ、リニアライフルのチャージを合わせ、放つ前にQBでキャンセル。向こうはおそらく、警告音から回避機動を取った。

 

しかし未だに近づいてくる。ならばと、それに合わせてこちらもパルスブレードを合わせ。

 

至近距離でグレネードキャノンを放った。

 

向こうの機体が不可限界を迎える。合わせて蹴りを入れようとした際に。違和感と、嫌な予感が頭をよぎる。

 

その直感に従い、急いでリニアライフルを撃ちながら距離を取ると。

 

目の前に広がる、赤色の爆発。

 

アサルトアーマー、しかもどれだけの影響があるかが不明なものだ。

 

だが、それを放った途端に。

 

ACは光を失い、動かなくなった。

 

…一体、なんだったんだ。だが動かなくなったのならば、とこれ以上動くことがないようにグレネードキャノンを当てる。

 

よく見る橙の爆発に混ざる、赤色の爆発。

 

こうも本能に警告を鳴らすようなものは、初めて見た。

 

これ以上の戦闘を避けるため。さっさと機体を翻す。

 

『レイヴン』

 

───赤いノイズが、頭を走った。

 

ある決断の先

 

宇宙には赤が滲み出す




読んで頂き感謝感激雨霰!
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