名も無き傭兵達の戦場 作:狐狐
今日も、AC乗りを目指すものに教えをさずける。
戦いの基本を教えていく。
生き延びてしまったからこそ、何かを託せるのではと考えた故に。
ここには、様々な者がいる。
これしか道がなかった者、憧れるべきでは無いものに憧れた者。
自分がやれると、謎の自信をもった者。
本当に、様々な者がくる。
今日も生きるための力の扱い方を教えて。
シミュレータを通して、戦いを行う。
これしか道がなかった者は、いつも慎重に立ち回る。まるでこれが現実かのように。死なないように、丁寧に。教えたことは基本守って、その中で生きる道を探している。
この者たちは、現実でも生き残る者が多いだろう。
だが理不尽に襲われた時、死にやすいのもこのタイプだ。
生きるという意思はあっても、勝つという意思が薄い。
そういう者は、かなりあっさりと死んでいくのだ。今まで、大量に見てきた者たちだ。
憧れるべきでは無いものに憧れた者は、よくいえば派手。悪く言えば雑だ。それに、高ランカーに憧れているのもあるのか好戦的だ。
はっきり言うと、こういう者はすぐに死ぬ。遊び感覚で動いているのだ、この者たちは。現実が見えていない、と言い換えてもいい。
第一、高ランカーに憧れるなどやめた方がいいのだ。奴らはどこか狂っているものばかりなのだ。
…特に、あの白に憧れるべきでは無いのだ。一度協働し、会話したことがあるが奴が最も狂っている。なぜあの高みにいて、あそこまで狂気がないのかが分からない。
最後に、謎の自信を持った者。この者たちは、こちらの指示をしっかり聞く。だが、聞いた上で守らないのだ。教える立場として厄介この上ない。だが、成績自体が良いのも事実だ。
このタイプは、あまりにもそれぞれによるのだ。すぐに死ぬ者もいれば、長く生き大成する者もいる。だが決まってこの者たちは…ろくな死に方をしないのだ。
…昔は、自分もあの中のひとりだったのだ。そう思うと、今までよく生き延びたと、心底思う。
この道しか無かったからこそこの道を選び、生き残る為に必死だった。何度イレギュラーに遭遇したかも分からない。
この新兵未満達を見守りながら、そんな事を感じ入る。
未来ある若人よ。何故かこの道を選んでしまった馬鹿者共よ。
どうか君たちが生き残るよう。
どうか君たちの未来が明るいものとなるように。
私の技術を、今日も教えてやろう。
シミュレータを、起動した。
ここは、名も無き傭兵たちの戦場
燃え続ける火に、魅入られる者は数あらず
しかし薪になるものは幾人も
読んで頂き感謝感激雨霰ぇ!