名も無き傭兵達の戦場   作:狐狐

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こんなミッションをやりたい。そう思いながら書いてたりします


亡霊跡地

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【MISSION BRIEF】

 

ミッション名:機体回収

依頼主   :???

前払報酬  :   0 C

成功報酬  :   0 C

 

V地区ヘリアル荒野隣接エリアに存在する機体、またはそのデータを回収して欲しい。

 

報酬はその機体そのもの。データを回収した場合も同様にそれ自体が報酬となる。

 

細かい指示は存在しない。出来るだけ早く回収してくれ。それだけだ。

 

【END OF BRIEF】

 

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V地区ヘリアル荒野。恐ろしい危険地帯。つい最近も、多数の傭兵が帰らなかった。企業も手を出すことの出来ない、空白のエリア。

 

一部の傭兵の間では宝物庫、などと呼ばれているこのエリア。隣接地帯でも行きたいものは僅かだろう。

 

その中で俺は、間違いなく少数派だった。

 

宝物庫と呼ばれるほどには金目のものが眠っている。それには違いないが、そこに興味はなく。

 

ただただここで起こる、不可思議な現象にこそ興味を持っていた。

 

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《作戦エリア到達。戦闘モード、起動》

 

撒き荒れていた砂嵐が、唐突に止む。そもそも砂嵐が予報にもなかったものなのだが、こんなことはよくある事だ。そして、システムが作戦エリア到達と言ったのならば、ここが指定のエリアなのだろう。

 

レーダーの反応を見る。ヘリアル荒野は常に電波障害を起こしているが、隣接エリアならばどうかと見たが、変わらずに発生している。予想通りではあった。

 

地下になにか眠っているのでは?それこそ、例の未確認兵器と似た何かが。

 

そんな妄想をふくらませながら、周囲をカメラ越しに確認する。

 

大量の残骸が、そこにはあった。

 

腕部パーツや頭部パーツ、コアもあるように見えるがどれもこれも見覚えがない。これは、旧型ACのものだろうか?

 

だが中にはACと思えないほど巨大だが、ACパーツのように見えるものまで存在する。

 

一体、なんなのだ。この場所は

 

背筋に冷たいものが走った。だが、それと同時に目を輝かせた。これは、それだけの価値があるものだから。

 

そうしていると、通信が入る。

 

ノイズが走る音しか聞こえない、通信が入る。

 

何故か、無性に気になりレーダーを見やる。

 

そこには、緑が点滅していた。

 

ありえない。強力な電波障害が出ているのだから、レーダーは機能しないはずなのに。

 

これは一体、なんだ?

 

そう思い、近づいていく。恐怖はあった。だが、それよりも好奇心が勝ったからだ。

 

ゆっくり、ゆっくりと近づいていく。そして見つけた、1つの機体。ボロボロで、だがしっかりとACとしての形を残した機体。

 

レーダーは、明らかにこれを指していた。

 

機体丸ごと一度に運ぶなんて不可能だ。だからこそ、とりあえずはデータを抜き取る。

 

『mZLJx8rH3c3Pxs7H0c7Ew9bN0d7FysfR0s7Ew8nC0dLL』

 

意味不明な文字列が出てきた。なんだこれは?と思っている間に

 

気が付けば、レーダーの緑色の信号は消えていた。

 

ここは、名も無き傭兵たちの戦場。

 

昔も今も、変わらず炎は燃えていた。

 




読んで頂き感謝感激雨霰ぇ!
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