名も無き傭兵達の戦場 作:狐狐
アリーナにて戦いを求める。命がかからず、ゲームのような感覚で戦える場所
様々な傭兵がここにはいるが、中にはただのゲーマーやただ遊びたいという理由でプレイしている者もいる
なんでそのようになっているかよくは分からないけども、自分も傭兵ではなく遊びでやっているからよく分からない。傭兵なら知っている人も居そうだけれども
ランク戦もある程度するけど、上位層には敵わない。ランクでいえばA止まり。知り合いには数字を争って戦ってる奴もいるけども、自分はそこまでいく気もなければ、実力もない
だから普段は、フリーマッチで遊んでいる
ここはいい。何かが掛かってるわけじゃないし、様々な実力のやつがいる。大多数が弱いやつばかりだけれど。ランク戦と違って一回勝負なのがちょっと首を傾げるけれど、そこで違いを持たせてるのだろう。
様々なアセンを見るのは、正直すごく面白い。自分にはない発想を見れるし、笑いに走ってるようなものも見れる
そんな中で、数が多い機体が存在する。ランク1を丸々パクった機体だ
はっきり言って、弱いやつだらけだ。そもそもあの機体でトップに存在すること自体が異常だ。そんなにやってない自分でもわかる。盾で手数はひとつ減っているし、中距離以上はリニアライフルか右肩のキャノンを当てるしかない。ブレードなんて、普段使うことも難しいものだ
知り合いからも話を聞いている。あれは乗り手が強すぎるから成立しているだけ、と。実際にアリーナで戦って、ボコボコにされたらしい
最強の機体に憧れるのはわかる。だけど勝つ為なら自分に合った機体を選ばなければいけないだろうに
そんなことは、ランク戦をしているから言うのだろうな。ただ遊んでるだけの人はそんなこと気にしないのだろう
そんなことを考えながら、今日もフリーマッチを遊ぶ。人も多いから、すぐにマッチする
対戦相手の名前を見る。そこには、Unknownの文字。名前を隠してる時に現れる表示。次に入るのは機体名。Pale Glare、ランク1と同じ機体名
なんだ、パクリ機体かよ、とガッカリしながら機体も見ずに戦いを挑む
名前の横に映るエムブレムも、見ることはなかった
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戦いが始まる。どうせ相手の機体は引き撃ちされてたら何も出来ない。気にせず引き撃ちして勝たせてもらおう。そう考えて近づかずに引き撃ちを行う
相手が見える。かなりの速度で突っ込んでくる。あれはABを使っているな?どうやら下手くそでは無いらしい
そんなことを考えていると、向こうからはミサイルが6発飛んでくる。…ミサイルだと!?
慌てて距離を取りつつ、ミサイルを避ける。クソッ、ランク1の軽いアレンジ機体かよ!盾をミサイルに変えて手数を増やしてるんだな?
だけどやることは変わらない。距離を保ってライフルやミサイルをばらまいていく。こっちが有利なのには変わりない。丁寧に躱しながら対処を…
ガァン!という、大きな音。ACSの負荷限界を知らせる音。視界に移るのは、ブレードを構える相手機体
マズッ…!リニアライフルのチャージ食らった!このままだとブレードでやられる!
急いで立て直して、相手の位置を確認する。…いない。どこだ?そう考えていると、いきなり爆発音が聞こえる。機体のAPが減り、また負荷限界が近づく
嘘だろ、アラーム音はなかったぞ!?いつキャノン撃ったんだ!というか真上に居たのかよ!
そうなれば、あとはもう。ジリジリと削られて、負荷限界まで持っていかれて
ブレードの一撃で、一刀両断。
目の前に映るのは、YOU LOSEの文字
なんだよ今の、絶対上位帯のやつだろなんて思っていると映される相手のエムブレム
ランク1を象徴する、パルスブレードのような、剣のようなエムブレム
……ランク1本人がなんでフリーマッチに居るんだよ!!!
ここは、名も無き傭兵達の戦場。
どんな場所でも、理不尽は訪れる
読んで頂き感謝感激雨霰ぇ!