名も無き傭兵達の戦場 作:狐狐
惑星ルスルスの奪い合いは続いている。大規模な戦争は終わったが、2社共に虎視眈々とルスルスを手中に収めんとしている。その2社こそがC社とM社である
両社とも、相手を潰そうとしているわけではないのだ。ただ星の支配者となるべく敵対しているだけであり、理由があれば互いに協力もする。蹴落としはするがそれとは別で手を取り合いたいとも思っている
ならば、現状のC社とM社の両社はどうなっているのか?答えは一つ。非常に困っているのだった
戦争が始まる前、事前の話し合いでは『星の6割を領土とした側の勝利としよう』という落とし所を決めていたのだ。なぜなら互いにこれのみにリソースを使う訳にはいかないのだから。だとすれば、現状の支配状況はどうなっているのか
答えは、ほぼ50:50だった
表面上は相手の領土を奪おうと部隊や傭兵を動かしているが、自社の部隊を使わず傭兵のみを向かわせる方向に両社ともシフトしている
なぜこの星の領土が綺麗に半分に割れているのか?その答えこそが
「……ん?もう朝なのか」
彼は依頼を選り好みしない。自身へと送られてきた依頼を優先して処理するが、それが無ければ彼は全体に公開されている依頼にも手を出すのだ
また、今回は企業間戦争に合わせてこの星にやってきており、その目的は金稼ぎ。長引くように自身のできる範囲での調整を行ったのだ
長期的に見て、利が出るように。その為ならば、ほかの傭兵に個人的な依頼という形で資金提供を行う。受け取らない者もいるだろうが、殆どの傭兵は受け取るだろう。なにせ自分の機体が傷つかず、弾薬の消費もせずに。依頼と同等の金が入るのだから
彼は何故、このようなことをするのか?何処から様々な情報を拾っているのか?それは誰にも分からない。だが、ひとつ確かなことがある
「今日は…あぁ、依頼を受けていたな。オペレータの依頼も送ったんだったな…準備するか」
この星の支配者は、彼なのだ。企業同士が争う中で、1人の異端者が戦場を支配する。それがここ、惑星ルスルスの現状であった
そんな状況がいつ変わるかはわからない。だが、ずっとこの状況となることはないだろう。何故ならば
「はぁ…他にちょうどいいところはないのか?稼げるだろうと思ったからこの星に来たが、少々遠いのがな…チビ共も会いたがってるらしいし、また拠点を移したいんだがな」
彼はまた、違う戦場探し求めているのだから
ここは、名も無き傭兵達の戦場。
名も無き者も、巨大な組織も
1人の手の中で踊っている
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