以降はこういう短めなのも投稿していく予定です。
全ての行動には
それはデュエマでも同じ。
マナを溜める、クリーチャーを呼ぶ。その決断に関わっている。
(勝つのは
正しい選択はどれなのか?
最後の瞬間まで考え続けるのだ。
休むなどあり得ない。
(じゃないと、待っているのは)
「これからよろしくお願いしますね、ウガタくん?」
「あ……よろしく、だろう」
こういう事なのだから。
ーーーーーー
原因──あるいは
「ディメンジョン・ゲートは、ここか。では次にクリーチャーだろう……」
穿田見、人呼んでウガタは、父がそうであるように沢山の種類のカードに精通している。
故に、マイハマ学園に入学するにあたって、その実力を100%発揮出来るデッキが必要だった。
選択肢は多く、硬く、強く。
ウガタは入れるべきカードを次々と、バインダーやストレージから抜き取っていく。
「サイクルぺディア、そしてラフルル・ラブ。これからのオレの戦術には欠かせな……」
瞬間、気付いた。
ウガタの手にある二種のカード、それらが何というか、おかしい。
「こんなイラストをしていただろうか……?」
ここに映るのは、人?
「違うやつ……いや、名前は合っているし……オレの記憶違い…………」
眉根を寄せて考え込むウガタ。
ぐるぐる巡る、思考はさながらブレイン・ストームのよう。
だが、彼の敗因は、いつもの信条を徹底しなかった事に尽きる。
「…………まあ、良いだろう。重要なのは能力なのだから」
珍しく現れた即断即決。
それに身を任せたウガタは、見知らぬカードといえども大切そうに抱き、設計中の60枚デッキに組み込もうと──
──ウガタくん。
「!」
したその瞬間、声が鳴った。
思わずどきりとするような、若い女性の澄んだ声。
本来聞こえるはずのないもの。ウガタには縁のないもの。
「どこからだろう!?」
──ここです、ここですよ〜。
「ここってどこ……って、また聞こえた?」
──こうすれば分かりますか、えいっ!
今度は声だけではなかった。
彼女が何か言った直後、ウガタの手が。
「なっ、く、くすぐったい……」
それでようやくウガタにも分かる。
声の出所は自身の手。もっと言うなら、その中のカードだ。
さっき手に取ったばかりの、あのカード。
(まさか、感じた違和感が!)
だらんと下がっていた手を出して、カードを凝視する。と……
「やっと気付いてくれましたね」
ぬるっ、と。
何かが出て来た。
「誰、だ」
「誰って、私ですよ、私!
ラフルル・ラブです!」
「──は?」
いや、何かではない。
人だ。
イラストそのままの人が、カードから顔を出していたのだ。
「いや、いや……待て待て待て待て! 待つだろう!」
ウガタは悩めど動転しない。
故に、極めて冷静に驚きを噛み締め、極めて冷静に尻餅をついた。
もう一度言う、ウガタは悩めど動転しない。
「はい、待ちます」
そして、その勢いで取り落とすはずだったカード、いやラフルルは、どういう訳か浮いていた。
厳密にはもう一枚の方も浮いているのだが、ウガタは気付いていない。
「これは幻覚だな、そうだろう!?」
「げ、幻覚? ウガタくん、何か変なものが見えているのですか」
「お前だーッ!」
珍しく二度目の即断即決で、目の前のカードを指差すウガタ。
驚いて自分を指差すラフルル。
「私は現実ですよ! ほら、ほら」
証明の為に、ラフルルは下半身の埋まったカードごとふよふよと飛んでみせるが、その程度でウガタは納得しない。
何せ、彼は
「信じないぞ……人間の目は往々にして、嘘をつくものだろう」
「う、確かに」
だからこれも、悪い夢の類に違いない。そう言ってウガタはぐっと目を瞑る。視界を瞼で塗り潰さんばかりに。
だが、こうとも言える。
現実は往々にして、常人の認識とはまるで異なるものを見せるのだと。
「うーん……どうしたらウガタくんは、私の事を信じてくれますか?」
「どうしてもこうしてもないだろう! 物理法則的には、カードは勝手に浮いたりしないし……」
「あ、この手がありました」
「無論、カードの中からは何も出て来やしない。そんなのは漫画やアニメのせか」
思考に没して俯いたウガタが、言い終わる前。
「い」
ぎゅっ、と。唐突に。
彼を、彼の頬を圧する、柔らかい感触。
──むにむに、むにむに。
「……!?」
下手人は、ここにいるもう片方だった。幼いウガタの柔らかい肌を、白魚のような両の手が揉んでいる。
だが、ウガタには、カードの中から現れていた時よりも、大きいような気がした。
はっとした彼が前を見ると。
そこには、桃と黄の髪をたなびかせる、長身の女性が──即ち、人並みのサイズになったラフルルが、いたのである。
「……ま、まさか」
物事の本質を穿つ目と書いて、穿った見方。
故にウガタは、明らかに「そこにいる」人間の気配、そして感触までもを、嘘だとは断じられない。
「ふふっ、これでお分かりでしょう。改めて、ウガタくんのこれからの相棒、ラフルルです♪」
「あ、おい!」
そう言って、彼女はウガタの頬から手を離し、代わりに彼の脇に手を差し入れた。
ぎょっとしたウガタはもがこうとするが、
「これからよろしくお願いしますね、ウガタくん?」
「あ……」
彼女は、柔らかい笑みを浮かべる。
その表情に、ウガタがどきりとしたのは避けようのない事だ。
(きれいな……人)
それを隠すように、ウガタは大急ぎで付け加えた。
「よろしく、だろう」
そして、冒頭に戻る訳である。
ーーーーーー
「……だが、まだ分からない事がある」
「?」
降ろしてもらった──ラフルルは少し不服そうにしている──ウガタには、疑問が残っていた。
「ラフルルは、いつからその姿なんだ?」
ウガタの推察する限り、やはりラフルル・ラブのカードは変じているとしか思えない。そして、それがこんな事を起こしたのだと。
そこは解き明かすべきだ、いや解き明かしたい。それがウガタの性分だ。
「ずっと昔からですよ?」
「そんな訳はないだろう。昔のお前は、もっとこう、ドラゴンだったはず」
「今もエンジェル・コマンド・ドラゴンですけれど……」
「そういう事じゃなくて……」
ね? と言わんばかりに胸を張ってみせるラフルル。空気を読めるウガタが少し目を背けたのには気付いていないらしい。
それはともかく、今の問答から、ウガタは何かを察し始めていた。
(……これ以上質問を重ねても、不毛かもしれないだろう)
聞く限り、彼女の言からは嘘は感じられない。というより、嘘をつく理由が見当たらないように思えたからだ。
客観的に見たら姿はまるきり変わっているが、自分自身では微塵もそんな感覚がない、なんていう事もありうる。
「いや、何でもない。そういう事にしておこう」
「あれ、てっきりもっと質問責めにされるかと」
「……」
それを加味して、結局ウガタンは追及しない事とした。
(全く。いつものオレなら、絶対食い下がるけどな……)
胸の内、もう一人のウガタがそう囁く。
しかしそういう彼も分かっている。
今日は、新しい事の連続過ぎた。
ウガタのキャパシティは限界を告げていたのだ。
(マイハマ、か……)
かの地で自身の矛となるデッキに、訳の分からない変数が入ってしまった。
「そういえば、これが私の入るデッキですか? ちょっと見ますね〜……」
(どうなるのだろう、オレは)
そんな言葉は胸に留め、ただ苦笑いだけが漏れ出ている。
その未来で、ウガタはもっと大きな変数──斬札ウィンに出会ってしまうのだが、彼は知る由もない。
「わたしのこと、忘れてるよね」
「……待て、誰の声だ。嫌な予感がしてきただろう」
「サイクルぺディア、だよ。よろしくね……」
「…………ばたんきゅー……」
「あっ、ウガタくん、ウガタくん!?」
その前に、変数の数々がウガタを襲うのだが、やはり知る由もない。
(知る由があってたまるか、だろう!!)
・ウガタン
原作も可愛いけどアニメのはなんかレベルが違う可愛さをしてる。
身体ちっっっさ!
腕ほっっっそ!
私の可愛いウガタ…
・ラフルル
アニメだとかなりがっつりウガタンの相棒しててびっくりすると思うので、決闘学園みんなも見よう!
どこにあったか忘れたんですがヒーローウガタの髪一房がピンクなのはラフルルカラーだからみたいな考察が凄く好きです。
引き続き今回も評価、感想、そして誤字報告あればよろしくお願いします。