舞翼です!!
今回は、久々の桐ケ谷夫婦登場です(^O^)
甘く出来たか不安です。もしかしたら、微甘かも。
それでは、後日談29弾いってみましょー(^^♪
では、投稿です。本編をどうぞ。
二〇四五年。 八月。
俺、桐ケ谷和人は公園のベンチで、奥さんの桐ケ谷木綿季の到着を待っていた。
今日は、久しぶりに夫婦でのデートなのだ。
ちなみに俺の服装は、黒いVネックTシャツの上にテーラードジャケット、紺色のスラックスにレザーシューズといったコーディネートだ。
「うーん、木綿季とのデートはいつ以来だろうか」
公園のベンチに座っていた俺は無意識に呟いていた。
俺は研究などで忙しく、木綿季は家事全般に携わっているので、お互いに時間が作れなかったのだ。
俺の方は、七色が気を利かせてくれたのか、『和人君は頑張りすぎよ。 明日はお休みしなさい。 会長命令よ』と言われ、木綿季の方も、『ママは、お休みしてください。 明日は、優衣が家事全般を引き受けます』と言われたそうだ。
とまあ、偶然二人の休みが重なったので、明日デートをしようということになったのだ。
「お待たせ」
俺が左方向を振り向くと、長い黒髪は綺麗に流され、花柄が施されてる白いワンピースに、スニーカという清楚なコーディネートの木綿季の姿が映った。肩には茶色のショルダーバックがかけられている。
「どうかな?」
そう言い、木綿季は首を傾げた。
「お、おう。 似合ってるぞ。 流石、俺の奥さんだ」
うむ。 現役の大学生に負けないくらい可愛い。
「か、和人も似合ってるよ」
「そ、そうか。 サンキューな」
俺は口籠りながら答える。
「久しぶりのデートは、何か照れくさいね」
「おチビたちが生まれてから、こういう機会がなかったからな」
「だね。 今日は楽しもうか」
「そだな。 それじゃあ、何処行く?」
唐突に決まったデートなので、デートプランは一切立ててなかったのだ。
なので、行きあたりバッタリのデートになってしまったが。
木綿季は唇に人差し指を当て、うーん、と考える仕草をとった。 その仕草は、誰もが認める可愛さだ。
「東京スカイツリーに行きたい」
「おう、了解だ。――夜になったら夜景でも見るか? ちょっと、ベタだけどな」
「OKだよ。 七階では、プラネタリウムが見れるらしいよ」
「ほう。 それは初耳だな」
俺と木綿季はベンチから立ち上がり、東京スカイツリーへ向かう為歩き出した。
東京メトロ半蔵門線へ乗り、押上駅で下り、目的地へ徒歩で向かった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
俺たちは扉を潜りってからエントランスへ向かい、案内図を見ていた。
「うーん、まずはプラネタリウム見よっか?」
「おう、それでいいぞ」
七階に向かう為、エレベータへ乗り込んだ。
エレベータの中も凄かった。 内部は美しい装飾が施されており、俺も木綿季も、その美しさに見いっていた。
おそらく、乗っているお客さんを退屈にさせないように。という試みだろう。
七階に到着し、受付をしてからドームを潜る。
其処は既に、青くライトアップされた夢空間だった。 これを隣で見ていた木綿季は、うわー、綺麗。と感嘆な声を上げていたが。
ドアを開け、近場の椅子に座ってから椅子を倒して上空を見上げた。
ちなみに、俺と木綿季が座っているのは、カップルシートだ。
「星がいっぱいだよ。 綺麗だなー」
俺は、木綿季の顔を見た。
「ああ、本当に綺麗だ……」
「う~、和人のバカ」
「悪い悪い」
俺は苦笑した。 久しぶりに頬を朱色に染めた木綿季は、とても新鮮だった。
そして二人は、手を繋ぎながら空を見続けていた。 一時間の上映を終え、俺たちは再び七階のロビーへ戻った。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「綺麗だったねー」
「だな。 東京の空では、滅多に見れないからな」
「これからどうしよっか?」
木綿季は首を傾げ、俺は腕を組んだ。
「うーん、メシにするか。 タワーに入る前に、ソバ屋を見つけたんだよ」
俺が見つけたソバ屋は、スカイツリーから徒歩二分の場所にある。
木綿季は頷いた。
「ん、和人が見つけたお店に行こうか」
「んじゃ、行こうぜ」
俺は木綿季の手を引きながら、エレベータに乗り込み、一階のエントランスへ向かった。
スカイツリーの出口を潜り、目的のソバ屋へ向かった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
俺が店の玄関を、ガラガラガラと開け店内に足を踏み込む。 俺の後に続くように木綿季も店内に足を踏み入れる。
「へいらっしゃい!」
「大人二人で」
俺がそう言うと、店主は疑問符を浮かべた。
「ん? 大学生じゃないのか?」
これには、俺と木綿季は苦笑した。
俺は頬を掻きながら、
「これでも、社会人なんですよ」
「ボクは、専業主婦ですよ」
「ほ~ッ、若いね二人とも。 オレの嫁さんなんか……」
すると、店の奥から人影が見えた。
「……わたしが何だって」
「お、おまえさん来てたのか……」
「そうね。 あとで話し合いましょ」
肩に手を置かれ、店主はガクっと肩を落とした。
「あ、ああ……そうだな……」
お嫁さんは咳払いをし、
「さ、何を頼む。 オススメは、タワー天丼よ」
「じゃあ、それ二つで」
俺がそう言うと、店主さんが立ち直った。
「結構ボリュームあるけど、大丈夫か。 お嬢ちゃんは、あの量を食べられないと思うが」
「そんなに量があるんですか?」
俺の言葉に、店主さんがフンスと胸を張った。
「そりゃあるとも。 力士が、これだけで腹が一杯になるだろうな」
木綿季は、クイクイと俺の袖を引っ張った。
「和人、タワー丼を一緒に食べようよ」
「そだな。 じゃあ、それを一つお願いします」
「あいよ。――おまえ、座敷にお通ししてくれ」
「じゃあ、此方に」
俺たちは、お姉さんの後ろについて行く。
案内されたのは、一番奥の座敷部屋だった。 障子を開けると、庭の木々が見渡せる場所だ。
お姉さんが部屋の襖を引き開け、促されるように、俺と木綿季は靴を脱いでから座布団の上へ座った。
「お料理が出来たらお持ちしますね」
「よろしくねー、お姉さん」
木綿季の言葉を聞き、お姉さんは口許に片手を当てながら、クスクスと笑った。
無意識だと思うが、木綿季さん、策士すぎる……。
「あら、お上手ね。 サービスしちゃおうかしら」
「ホント? じゃあ、お願い」
「亭主にお願いしとくわ」
お姉さんは、ふふ、と笑みを零してからこの場を後にした。
数分後。 注文したタワー天丼が届けられた。
それを見て、俺と木綿季は目を丸くした。 取り敢えず、高いのだ。 どんぶりの上には大きなかき揚が乗っており、更にかき揚の上にエビ天が四つ立てて乗っており、東京スカイツリーが再現されていたのだ。
本当は、エビ天は三つのはずだが、サービスで四つになったらしい。
「ボクは、エビ天だけでお腹いっぱいになっちゃいそう」
「たしかに。 てか、これ全部食えるかな? 完食できるか心配になってきちゃったぞ」
俺と木綿季は、手を合わせた。
「「いただきます」」
俺は、眼前に置いてあった割り箸を割り、エビ天を掴んでから口に運んだ。
うむ。 身も詰まっていて、回りの衣がカリカリで旨い。
「木綿季。 美味いか?」
「うん、美味しい。 ボクも、この天丼が作れるようにレシピを考えるよ」
『明日奈と姉ちゃんも一緒にね』と、最後に付け加えた。
通常サイズで頼むぞ。 ここまで大きいと、一人で食べられるか怪しい。
木綿季は受け皿に乗った、食べかけのエビ天を割り箸で掴み、俺の口許に運んだ。
「和人、あーん」
俺もそれに応じるように、大きく口を開ける。
「あーん」
エビ天をよく噛み飲みこんだ。
木綿季は、美味しい?と首を傾げた。 俺は顔をほっこりさせた。
「旨い。 倍旨くなった」
「も、もう。 和人は」
木綿季は、頬を桜色に染めた。
俺も自身のエビ天を割り箸で掴み、木綿季の口許に持っていく。
「木綿季。 あーん」
「あーん」
木綿季は、口に運んだエビ天をモグモグと食べた。
ごっくん。と飲みこんで口を開く。
「うん、和人の気持ちが籠ってて美味しいよ」
そう言い、木綿季はニッコリと笑った。
俺はそれを見て、ドキッ!と心を掴まれそうになる。 てか、もう掴まれてるんだけどな。
「そ、そうか。 よ、良かった」
「うん」
それから俺たちは、美味しく天丼を頂いた。
完食できるか不安だったが、全部食べることができた。 はい、お腹一杯です。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「和人。 ボク、展望台に登ってみたいな」
「いいぞ。 そろそろ行こうか?」
俺と木綿季は座敷を出てから靴を履き、会計場所へ向かった。
会計をし、
「ごちそうさまでした」
「天丼、美味しかったです」
と、店主とお姉さんに向かってお礼をした。
店主は片手を上げ、お姉さんは一礼した。 それから、再びスカイツリーへ足を向けた。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
スカイツリー内部に入り、エレベータを使用し展望台を目指す。
展望台に到着し、エレベータから下りて、展望デッキから外の景色を眺めた。
「わあ~、凄いね」
「此処より上があるそうだが、行ってみるか?」
「行く行く」
俺と木綿季は、最上階へ向かう為のチケットを購入し再びエレベータに乗る。
数秒で、日本の頂点へ到着した。
木綿季が最初に目をつけたのは、ガラス床だった。 木綿季は小走りでガラス床の上に立った。
「す、凄いよ。 空を飛んでるみたい」
俺もガラス床の上まで移動する。
「たしかに、人が豆粒のようだな」
大半の人はここに立つと怖がるのだが、俺と木綿季は高い所が好きなのだ。
木綿季が言うように、空を飛んでるようだ。
其れからガラス張りの回廊通路を歩いた。 これは、空中を散歩してるようで開放感があった。 木綿季は外を眺めながら、ほへ~、と声を上げていた。
空をバックにし、ツーショット写真を撮ってもらってから、おチビたちにお土産を買う為、二階のお土産売り場へ移動した。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「う~ん、何がいいかな?」
「これなんかどうだ?」
俺が手に取ったのは、限定スカイツリーのキーホルダーだ。
値段もそこそこするが、俺には軍資金がたんまりあるので問題ない。
「それいいかも。 流石和人」
「おう、褒め称えよ」
「じゃあ、大好きな旦那さん。 いつもありがとう」
と言い、木綿季は微笑んだ。
「お、おう。 こちらこそ、いつもありがとうございます」
二人を包む桃色空間は、周りから見ても凄かった。
その証拠に、壁を叩く人がいたらしい。
「あとは、東京バナ奈ツリーのクッキーを買っていこうか」
「だな。 和真と紗季も喜ぶはずだ」
東京バナ奈ツリーのクッキーは、このスカイツリーの限定商品でもある。
試食を食べた感想は、とろけるような口どけであり、味わい深くとても美味しかった。 選んだ商品購入し、片手に荷物を持ち、木綿季の手を優しく握りエレベータの乗り、東京スカイツリーを後にした。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
時刻は、十九時。
東京スカイツリーがライトアップされる時間だ。 十間橋から見るスカイツリーは絶景だった。――最後にこの場所でツーショットの記念写真を撮った。
「さ、帰ろうか。 俺たちの我が家へ」
「帰ろう。 今日は楽しかった」
「俺も楽しかった。 明日から、お互い頑張ろうな。 これからもよろしくな」
「こちらこそよろしくね。 大好きだよ、和人」
「俺も大好きだぞ。 木綿季」
星空の下、二人は優しく手を繋ぎながら、そして幸せそうに帰路に着いた。
こうして、桐ケ谷夫婦のデートは一生の思い出となった――。
はい、桐ケ谷夫婦のデートを書いてみました。
その名も、東京スカイツリーデートです。内容は、ほぼ作者の妄想ですね。
うむ。木綿季ちゃんの白いワンピース姿可愛いんだろうな~。和人君、羨ましいゾ。
甘く出来たか不安ですね(-_-;)
てか、他の作品も執筆しなければ(^_^;)
ではでは、感想、評価、よろしくお願いします!!
追記
この小説では、大学生は子供っス。
大人は、20歳になってからですな。