ソードアート・オンライン ~黒の剣士と絶剣~   作:舞翼

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今回はマジで疲れました(汗)

それでは、どうぞ。


第13話≪《黒の剣士》と《絶剣》≫

Side シリカ

 

私は耳元で奏でられるチャイムで目を覚ました。

此処、私の部屋じゃない、なんで。そう思っていたら、昨日の事を思い出した。

そう言えば、私キリトさんとユウキさんの部屋にお邪魔してそのまま寝ちゃったんだ。

キリトさんは床で寝てる。 私がベットを占領したから。

う~、ごめんなさい。 キリトさん。

隣ではまだユウキさんが寝てる。

取り敢えず2人を起こさなくちゃ。

 

Side out

 

「キリトさん。 朝ですよ!」

 

「おはよう。 シリカ」

 

俺はシリカの言葉によって起床した。

 

「ごめんなさい。 此処で寝てしまって」

 

「いいよ、気にしなくて。 それで、ユウキは起きたのか?」

 

あいつは、俺よりも起きるのが遅いからな。

 

「ユウキさんは隣でまだ寝てますよ」

 

「はぁ~、やっぱりお前は俺より起きるのが遅いんだな……」

 

「ムニャ」

 

「おーい。 朝だぞ起きろー!!」

 

ユウキは目を細めながら言葉を発した。

 

「……キリト。 おはよう……」

 

「お前。 寝ぼけているだろ?」

 

「…………」

 

「おいっ、寝るな!」

 

「はぁ~い。 起きましたよ」

 

「おう。 飯食いに下に降りようか」

 

「はい」

 

「は~い」

 

俺達は飯を食い終わり転移門の前まで来ていた。

 

「今日はいい天気だね。 キリト」

 

「そうだな。 じゃあ行こうか!」

 

「はい。 今日はよろしくお願いします。 あっそう言えば私、第47層の街の名前知らないです……」

 

「そこは任せてボク達が指定するから」

 

「「転移!フローリア!」」

 

 

第47層「フローリア」主街区

 

「うわぁ。 綺麗な所ですね!」

 

シリカは思わず歓声を上げた。

 

「此処の層は通称《フラワーガーデン》って呼ばれていて、街だけじゃなくてフロア全体が花だらけなんだ。 時間が有れば、北の端にある《巨大花の森》に行けるんだけどな」

 

「それは、またの機会にお願いします」

 

「じゃあ、出発進行ー!!」

 

そうして、俺達はフィールドまで歩を進めた。

 

「さぁ、これから冒険開始だが」

 

「はい」

 

「君のレベルとこの装備なら此処のモンスターは苦労せずに倒せるかもしれない。 でもフィールドでは何が起こるか分からない。 だから俺達が逃げろと言ったら何処でもいいから違う街に転移するんだ。 いいかな?」

 

俺は腰に付いていたポーチを探り、中から青いクリスタル、転移結晶を取り出しシリカの手の中に落とした。

 

「で、でも」

 

「俺達は心配無いさ。 だろっ、ユウキ?」

 

「そうそう」

 

ユウキはいつも通りの平常運転だな。

 

「そう言う事だから。 いいね?」

 

「分かりました」

 

「よし! じゃあ、行こうか」

 

 

フィールドにて

「ぎゃあああああ!? なにこれー!? 気持ワルー!!やっやあああ!! 来ないでー。 キリトさん。そいつ倒してください!!」

 

「わっ分かった」

 

俺は片手剣ソードスキル《バーチカル・スクエア》4連撃でモンスターをポリゴンに四散させる。

 

「そいつでこうなっていたらこの先大変だぞ。 幾つも花が付いている奴や食虫植物に似たモンスターや、ぬるぬるの触手が山ほど生えたモンスターとか」

 

「キエー!!」

 

「キリト、からかいすぎ」

 

「おっおう」

 

ユウキさん怖いです。 ごめんなさい。

 

「わわわっ!!」

 

「今度はどうした」

 

俺は言葉が詰まってしまった……。 なぜならシリカを食虫植物みたいなモンスターが宙づりにしているのだから。

 

「キリト……。 それ以上視たらどうなるかわかるよね」

 

ユウキさん、まじ怖いです。……あと俺に剣向けないで。

 

「シリカちゃん、キリトには絶対見せないから両手を使っていいよ」

 

「はっはい!! このっいい加減にしろっ!!」

 

私は短剣ソードスキル《ラピッドバイト》を叩き込みモンスターをポリゴンに四散させた。

スカートの中はユウキさんのおかげでキリトさんには見られていない。

よかったー。

 

「たっ、助かりました。 ユウキさん」

 

「気にしなくていいよ。 ボクが好きでやっていることだし」

 

「あの~、もう目を開けても」

 

「もういいよ、キリト」

 

「は、はい!」

 

が、次の瞬間

 

「キャー!!」

 

と、ユウキの声。 そこを見てみると、ユウキが宙づりになっていた。

俺は一瞬の判断でユウキを助ける為、片手剣ソードスキル《ホリゾンタル・スクエア》水平4連撃を発動させる。

モンスターがポリゴンと四散したので、ユウキをお姫様抱っこをする形でキャッチした。

だが、俺は失念していた。

今日のユウキの装備がコートではなくスカートだったことに……。

 

「スカートの中見た!?」

 

「……見てない……」

 

俺は明後日の方向に顔を背いた。

それから5、6回戦闘をこなし、『思い出の丘』に辿り着いた。

 

「あれが思い出の丘だよ」

 

「この橋を渡ればいいんですね?」

 

「此処からはモンスターが大量に出るから来るから気を引き締めて行こうか」

 

「分かりました」

 

「了解ー」

 

俺達は無事に思い出の丘に辿り着けた。

 

「ここに咲く花が……」

 

花畑の中央に白く輝く大きな岩が見える。シリカは岩に駆け寄り、その上を覗き込む。

 

「ない、ないよ。 キリトさん、ユウキさん」

 

「「そっそんなはずは……。 あっ見て(ごらん)」」

 

俺達の視線に促され、シリカは再び岩の上に視線を戻した。

 

「あ……」

 

柔らかそうな草の間に、今まさに一本の芽が伸びようとしているところだった。

二枚の真っ白い葉が貝のように開き、その中央から細く尖った茎が伸びていき、純白の花へになった。

シリカは花の茎に手を触れ、花を取った。

 

「これで、ピナが生き返かえるんですね?」

 

「ああ」

 

「そうだね」

 

「此処で生き返かえさせるのは危険だから1度街に戻ろうか」

 

「はい!!」

 

幸い帰り道ではそれほどモンスターには遭遇しなかった。

後は1直線に進むだけだ。

俺は、索敵スキルを使い安全確認をしたのだが。

やはりプレイヤーが検出された。 やっぱり出てきたか…。

 

「……そこで待ち伏せている奴、出てこい」

 

「やっぱり来たんだ……」

 

「昨日話した通り護衛任せた」

 

「了解」

 

橋の向こうから現れた人物は、昨日俺達と言葉を交わした女性プレイヤーだった。

真っ赤な髪、赤い唇、エナメル状に輝く黒いレーザーアーマーを装備し、片手には細身の十字槍を携えている。

 

「ろ、ロザリアさん。 なんでこんなところに……?」

 

ロザリアは唇の片側を吊り上げて笑った。

 

「アタシのハイディングを見破るなんて、なかなか高い索敵スキルね、剣士サン。 あなどっていたかしら?」

 

そこでシリカに視線を移す。

 

「その様子だと、首尾よくプネウマの花をゲット出来たみたいね。 おめでと、シリカちゃん。 じゃ、さっそくその花を渡してちょうだい」

 

「……な、なに、言っているんですか……?」

 

俺はシリカの前に立ち口を開いた。

 

「そうは行かないな、ロザリアさん。 いや、オレンジギルド《タイタンズハイド》のリーダーさんと言った方がいいかな?」

 

ロザリアの眉が跳ね上がり、唇から笑いが消えた。

 

「で、でも、ロザリアさんはグリーン……」

 

「オレンジギルドと言っても全員がオレンジカーソルじゃない場合が多いんだ。 グリーンメンバーが獲物をみつくろい、パーティーに紛れこんで、待ち伏せポイントまで誘導する。 昨夜、俺達の会話を聞いていたのもあいつらの仲間だよ」

 

「……じゃあ、一緒のパーティーにいたのは」

 

ロザリアは再び笑みを浮かべ言葉を発した。

 

「そうよォ。 あのパーティーの戦力を分析すると同時に冒険でたっぷりお金が溜まるのを待っていたの。 本当なら今日ヤッちゃう予定だったんだけどー。1番楽しみな貴方が抜けちゃうから、どうしようと思っていたら。なんかレアアイテムを取りに行くって言うじゃないプネウマの花は今が《旬》だからとっても良い相場なのよね。 やっぱり情報収集は大事よねー。 でも、そこの剣士さん“達”はそこまで分かっていてノコノコとその子に付き合っていたの?」

 

「いいや、そうじゃないよ」

 

「ボク達は、貴方達を探していたんだよ」

 

「どう言うことかしら?」

 

「あんた10日前に38層で《シルバーフラグス》って言うギルド襲ったな。 メンバー4人が殺されて、リーダーだけが脱出した」

 

「あの貧乏連中のことね」

 

俺の言葉にロザリアは頷く。

 

「リーダーだった男はな。 毎日朝から晩まで最前線のゲートで泣きながら仇討してくれる奴を探していたんだ。 でも、その男は“依頼”を引き受けた“俺達”に向かってあんたらを殺してくれとは言わなかった。 黒鉄宮の牢獄に入れてくれと頼んだんだ。……あんたに奴の気持ちが分かるか?」

 

ロザリアは面倒くさそうに次の言葉を発した。

 

「解んないわよ。 何よマジになっちゃって馬鹿みたい、ここで人を殺しても本当にその人が死ぬ証拠なんてないし。 現実に戻っても罪に問われる事は無いわよ。 ただ戻れるのかも分からないのにさ、正義とか法律とか笑っちゃうわよね。 アタシそういう奴1番嫌い。 この世界に妙な理屈持ち込む奴とかね。 で貴方達はその死にぞこないの言葉を真に受けて私らを探していたわけだ。 暇な人だねー。 まんまと貴方達の餌に引っかかってしまったことは認めるけど…でもたった3人でどうにかなると思っているの……?」

 

俺達は完全に囲まれていた。 現れた数は10人だ。

 

「キっキリトさん、ユウキさん……。 人数が多すぎます。脱出しないと……!」

 

「大丈夫。 俺達が逃げろと言うまでは、結晶を用意してそこで見てればいいよ」

 

「キリト、ユウキ……?」

 

この言葉を発した犯罪者プレイヤーは数歩後ずさった。

 

「その格好……、盾無しの片手剣……《黒の剣士》? そして《黒の剣士》の相棒の女性プレイヤーの《絶剣》……? ヤバいよ、ロザリアさん。 こいつら元β上がりの攻略組だ!!」

 

 

 

Side シリカ

 

《黒の剣士》、《絶剣》と言えば攻略組トップの剣士だ。 中層プレイヤーでもこの名前は誰でも聞いたことがあるはずだ。 そんな2人と私が一緒に居たなんて夢にも思っていなかった。

 

Side out

 

 

「こっ攻略組がこんな所ウロウロしている訳がないじゃない! どうせただのコスプレ野郎に決まっている。 それにもし、《黒の剣士》《絶剣》だとしてもこの人数でかかれば1人くらい余裕よ」

 

「そっそうだ! 攻略組ならすげーお宝や金を持っているに違いない!」

 

先頭に立っていた犯罪者プレイヤーが叫んだ。

 

「キリトさん、ユウキさん。……無理だよ。 逃げようよ!!」

 

「ボク達は大丈夫だよ。 ほらボクの傍を離れないで」

 

ユウキはシリカの事を抱き寄せた。

次の瞬間、ロザリアを抜いた犯罪者プレイヤーが俺に襲いかかってきた。

 

「オラァァァ!!」

 

「死ねやァァァ!!」

 

ロザリアを抜いた9人は剣や槍を俺の体に突き刺した。

 

「いやぁぁぁ!! キリトさんが死んじゃう!!」

 

ユウキは優しくシリカに言葉をかけた。

 

「大丈夫だよ。 ほら良く見て」

 

「あれっ、キリトさんのHPが減っていない」

 

「うん。 だから大丈夫だよ」

 

「あんたら何やってんだ!! さっさと殺しな!!」

 

苛立ちを含んだロザリアの命令により、再び斬撃の雨が俺に降り注ぐ。

だが、状況は変わらない。

 

「おっおい……。 どうなっているんだよコイツ……」

 

1人が異常なものを見るようにして数歩下がった。

それが呼び水をなり残り8人も攻撃を中止し距離を取った。

 

「10秒あたり400ってところか。 それがあんたら9人が俺に与えるダメージ量だ。 俺のレベルは78ヒットポイントは14500。 さらに戦闘時回復(バトルヒーリング)スキルによる自動回復が600ポイントある。 何時間やっても俺を倒せないよ」

 

最初に攻撃を中止した犯罪者プレイヤーが言葉を発した。

 

「……そんなの……、そんなのアリかよ」

 

「そうだ。 たかが数字が増えるだけでそこまでの無茶が付くんだ。 それがレベル制MMOの理不尽さというものなんだ!!」

 

「チッ」

 

ロザリアは転移結晶を使いこの場を離れろうとした。

 

「転移ー」

 

俺は敏捷力を最大に活かして、ロザリアの前に移動した。

そして剣をロザリアの首に添えた。

 

「ひっ……」

 

ロザリアは体を強張らせ、声を漏らした。

同時にユウキの声も俺の耳に入ってきた。

 

「キリト!!」

 

ユウキが言いたいことは、俺にオレンジになるな。 と言うことだろう。

俺は右手に持っていた剣を背中に装備している鞘に戻し、体を強張らせるロザリアの手から転移結晶を奪い襟首を持って橋のこちら側に引き摺る。

 

「は……、放せよ!! どうする気だ畜生!!」

 

俺は依頼主から預かっていた、回廊結晶を腰に付いているポーチから取りだした。

 

「これは、俺の依頼主が全財産をはたいて買った回廊結晶だ、黒鉄宮の監獄エリアに設定してある。 あんたら全員これで牢屋に跳んでもらう。 あとは《軍》の連中が面倒を見てくれるさ」

 

「もし、嫌だと言ったら……」

 

「全員殺す。と言いたいとこだけどな。 仕方ない。 その場合はこれを使うさ、麻痺毒だよ。 レベル5の毒だから10分は動けないぞ。 全員をコリドーに放り込むには、それだけあれば十分さ。 自分の足で入るか、投げ込まれるか好きな方を選べ。コリドー・オープン!!」

 

「畜生……」

 

「やりたきゃ、やってみなよ。 グリーンの私を傷t「キリトは、じれったいな!!」」

 

 

Side キリト

 

ビックリしたー。 ユウキの奴ロザリアの事をコリドーに投げ入れたよ……。 怖かった。

これからはユウキさんを怒らせてはいけないな。

 

Side out

 

 

「ごめんな、シリカ。 君を囮にする形になっちゃって……。 俺達が攻略組だと言うと怖がられてしまうと思ったんだ。 ごめんな怖かったろ」

 

「いえ、大丈夫です。 ユウキさんが隣に居てくれたので」

 

「じゃあ、ボク達が街まで送るよ」

 

「あっ……、足が動かないんです」

 

俺とユウキは、そっと手を差し出し笑って上げた。

 

俺達は35層の≪風見鶏亭≫に到着するまで無言であった

 

「キリトさん……、ユウキさん……。 行っちゃうんですか……?」

 

「5日も前線から離れちゃったからな……。 直ぐに戻らないと」

 

「ごめんね。 シリカちゃん」

 

「……そう、ですよね……」

 

俺達は、シリカの頭に優しく手を置いた。

 

「レベルなんて所詮ただの数字だよ。 この世界での強さは単なる幻想に過ぎない。 そんなものよりも、もっと大切な事がある。 だから次は現実世界で会おう……。 そうしたら、また同じように友達になれるよ…」

 

「ボクとも友達になろうね」

 

「はい!!」

 

「じゃあ、ピナを生き返えさせようか?」

 

「うん。 そうしよう」

 

「分かりました」

 

ピナ生き返ったら今日の冒険のお話しをいっぱいしてあげるね。今日、1日だけのお兄ちゃんとお姉ちゃんの話も、だからこれからも頑張っていこうね。

 




やっと《黒の剣士》《絶剣》と言うワードが出せました!!

感想、ご意見お願いします!!

次回もお楽しみに!!
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