無知で無名な決闘者   作:KE.

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二羽です。……あ、違います。2話です。
前書きで2話を変換したら何故か二羽になったという下らない話で文章を増やそうとしているKE.です。
書くことないなら書くなよ、とかそういう殺生なことは言わないで下さい。
私の防弾ガラスハートがブロークンします。

では、どうぞご覧あれ!


第2話 見える、俺には見えるぞ!

タイムトラベルかと思ったらまさかのトリップ付きという摩訶不思議体験中の俺。

あの後、何とか妹から壊れた発言を撤回して頂き、色々と聞いた。

 

うん。デュエルとか試験とか言ってる時点でも若干予想していたが、どうやらここは遊戯王GXの時代に当たるらしい。

もしかして、死ぬ前にコンビニで冗談半分に買った遊戯王のパックのせいだろうか。

答えの出ないことを考えても仕方は無いが、そう思わずにはいられない。

 

それはさておき、ここが遊戯王の世界だとしたら俺にとって死活問題だ。

この際だからハッキリ言うが、俺は遊戯王を殆ど知らない。

シンクロはぎりぎり、脳味噌をフル活動して絞りに絞った雑巾並に頑張れば大丈夫レベル。

エクシーズは論外。俺にとっては宇宙規模。

勿論シンクロもエクシーズもこの時代には全く関係ない

簡潔に言えば、それが分からないくらい危険ってこと。

 

つーか、現代の制限とか禁止カードとか分からない時点で終わってる。

こんな知識で何故デュエルアカデミアを受験しようと思ったんだ、俺。

……あぁ、この世界がデュエル中心で回ってる世界だからか。←

 

「そういえば、未来の警察はセキュリティに詰めデュエルを使ってたな…」

 

どこか遠い目になる俺。

まぁそれは一度置いて、現状はかなり厳しい。

幸い、筆記の方は俺じゃない俺がやっていたようなので問題は実技。

モンスターカードを全く知らない俺がデッキ構築なんて出来るハズもなく、再び俺じゃない俺にお世話になった。

つまりデッキをそのまま拝借した。

別に良いよね。元を正せば俺のモノだし!

 

と、言い訳がましいことを思いながらも海馬ランドの実技試験会場に到着。

流石は海馬コーポレーション主催。広い。広すぎてちょっと迷ったので黒服の人に案内してもらった。

恥?そんなモノより緊張で頭が真っ白。

頑張れ俺、深呼吸だ。

 

「(ヒッヒッフー、ヒッヒッフー)」

 

って、これラマーズ法じゃん!俺は妊婦さんじゃない!

 

………1人ノリツッコミ、なんか悲しいな。

別に漫才やるつもりじゃなかったから良いけど。

 

近くの椅子に腰かけ、中央で行われているデュエルを観戦する。

皆、よく伏せたカードを覚えていられるよね。

現代でデュエルやってる人でも何度も確認するのに。

 

《受験番号5番 七宮樹君。続いて受験番号4番……》

 

へぇ、5番か。

 

…………ん?

 

「5番!?」

 

俺じゃない俺って、そんなに成績良かったのか!?

ハッ!いや、待てよ?俺じゃなくて同姓同名の誰かとか…。

そのまま疑心暗鬼で少しだけ待ってみると、もう一度放送で呼ばれた。

若干声がイラついていたのは気のせいだろう。

俺はそそくさと下の広場に向かった。

 

「何故呼ばれてすぐに来なかったのかね?」

「すみません。(番号の)聞き間違いかと」

「今度からは気を付けなさい」

「はい」

 

完全に俺が悪いので素直に平謝りした。

相手も広い大人の心で許してくれた……ら良いと思う。

 

「では、これより実技試験を行う」

 

試験官がデュエルディスクを構えるのを見て、俺も自分のディスクを構えた。

 

「「デュエル!」」

 

七宮樹 LP4000

試験官 LP4000

 

どうやら、先攻は俺の様だ。

カードをドローし、手札を見る。

 

《神の宣告》

《血の代償》

《聖なるバリア‐ミラーフォース‐》

《リビングデッドの呼び声》

《二重召喚》

《六武衆の侍従》

 

み、見事に事故ってる!?

心の中でまだこの世界がアニメだと甘く捉えていた。

だが、その幻想は修復不可能なまでに粉砕された。

こういう大事な場面で普通事故るか!?

 

「…モンスターを裏守備表示でセット、カードを4枚伏せてターンエンド」

「何!?」

 

カードを4枚伏せられたら驚かれた。何故だ。

 

って、しまった!ノリでカード伏せたわ良いけど分からなくなった!!

失敗したと思って合計5枚の裏表示のカード達を見る。

 

「(………あれ?)」

 

不思議なことに、カードが透けて見える。

なんだこれ、トリップ特典?

 

「私のターン、ドロー!手札から《ブラッド・ヴォルス》を召喚!」

 

《ブラッド・ヴォルス》ATK1900/DEF1200

 

いきなり攻撃力1900かよ。

召喚を無効にして破壊できるカードがあるにはあるが…。

でもなぁ、なんか勿体無い気がする。

 

「《ブラッド・ヴォルス》でモンスターに攻撃!」

 

あ、迷ってる内にモンスターが攻撃された。

攻撃されたのは《六武衆の侍従》だ。

 

《六武衆の侍従》ATK200/DEF2000

 

試験官 LP4000→3900

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド」

「俺のターン、ドロー」

 

自分自身のデッキじゃない上に削られたライフも100程度だからか、相手は表情を変えない。

攻撃力1900のモンスターをあっさりと出せることから、パワー中心のデッキかも知れない。

あくまでも予想だけど。

 

「《強欲な壺》を発動」

 

ドローしたカードを発動し、新たにデッキからカードを2枚手札に加える。

来たのは魔法カードの《増援》と《大将軍 紫炎》というモンスターカード。

えーと、紫炎のレベルは7だから………だ、出せねぇ。

 

「(うぅ、なんでこんな場面で重量モンスターが来て下さりやがるんですか……、…ん?)」

 

思わず絶望しかける俺だが、モンスター効果を見て希望の光が浮かび上がる。

これならいける!多分!

 

「魔法カード《増援》を発動し、デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。《六武衆‐ヤイチ》を加え、召喚!」

 

《六武衆‐ヤイチ》ATK1300/DEF800

 

金色の線が入った黒い鎧に身に纏い、大きな弓を持った武人がフィールドに現れた。

ヤイチは持っている弓を構えると、試験管の場にある伏せカードに狙いをつけた。

一体何をしてる………あぁ、ヤイチの効果か。

 

「ヤイチの効果発動。自分フィールド上に《六武衆‐ヤイチ》以外の《六武衆》と名のついたモンスターが存在する場合、1ターンに1度、フィールド上にセットされた魔法・罠カード1枚を選択して破壊できる」

「く…っ」

 

俺の説明が終わると、それを待っていたかのようにヤイチは力強く矢を放つ。

鋭く飛んで行った矢は試験官の伏せカードに当たり、破壊………って、《聖なるバリア‐ミラーフォース‐》かよ!

人のこと言えないけど、なんてもの伏せてやがる。ヤイチには感謝だな。

 

「ミラーフォースは破壊されたが、そのモンスターでは《ブラッド・ヴォルス》を倒すことは出来ない」

「分かっています。俺は手札より《大将軍 紫炎》を特殊召喚!」

「!!」

 

赤い鎧に、刀を持った将軍がフィールド上に現れる。

ソリットビジョンのはずなのにすごい威厳オーラが……。

こっちが若干気後れしていると、ヤイチが紫炎に向かって頭を下げていた。

 

……ソリットビジョン、だよな?

 

「紫炎は自分フィールド上に《六武衆》と名のついたモンスターが2体以上存在する場合、手札から特殊召喚することが出来ます。紫炎で《ブラッド・ヴォルス》に攻撃!」

「ッ!」

 

試験官 LP3900→3300

 

《ブラッド・ヴォルス》は紫炎の攻撃によって真っ二つにされた。

断末魔の叫びにはどこか鬼気迫るものがあった。……恐ッ。

 

「ヤイチは効果を使用したターン、攻撃することは出来ません。ターンエンドです」

「私のターン、魔法カード《死者蘇生》を発動!墓地の《ブラッド・ヴォルス》を生き返らせる!」

 

試験官の場に、再び《ブラッド・ヴォルス》が召喚された。

紫炎がいるおかげか、さっきまでの危機感は無い。

 

「さらに魔法カードを「紫炎の効果発動。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手は1ターンに1度しか魔法・罠カードを発動できない」……何!?」

 

発動しようとしていた魔法カードを手札に戻した試験官は、別のカードに手を掛けた。

 

「ならば私は《ブラッド・ヴォルス》を生贄に捧げ、《ジャッジ・マン》を召喚する!」

 

棍棒を持った大男が現れ、こちらを睨みつける。

まるで俺達を見定めているかのようだ。

 

「《ジャッジ・マン》で《六武衆‐ヤイチ》に攻撃!」

「罠カード《聖なるバリア‐ミラーフォース‐》!」

「やはり伏せてあったか…」

 

自分も伏せていたので予想はしていたのか、苦々しい口調で言い放つ試験官。

魔法も罠も使えない状態ではなす術もなく《ジャッジ・マン》は破壊された。

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

「俺のターン、ヤイチと紫炎でダイレクトアタック!」

「罠カード《攻撃の無力化》!これにより、私の戦闘ダメージは0になる!」

「カウンター罠《神の宣告》を発動します。ライフを半分支払い、《攻撃の無力化》を無効にして破壊する!」

 

七宮 樹 LP4000→2000

 

《攻撃の無力化》によって足を止めていた紫炎が居合抜きとばかりに試験官に斬りかかり、ヤイチがその後ろで矢を放つ。

見事な連携プレーだ。

 

「ぐああぁぁ!!」

 

試験官 LP3300→0

 

相手のライフが0になったことでソリットビジョンが消える。

 

「(ふぅ、なんとか勝てたな…)」

 

喜びよりも疲れが先に立つ。

早く家に帰って休みたい。

 

「おめでとう。キミの勝ちだ」

「ありがとうございます」

 

ペコリと頭を下げ、素早く広場から去る。

会場を出る途中、黒い制服を着た少年とすれ違った。

なんかどっかで見たことのあるような……。

 

「ま、気の所為か」

 

取り敢えず、今日わかったことは俺じゃない俺が妙に頭の良かったこと。

そして、自分の伏せたカードが透視できたことだ。

相手のはどんなに目を凝らしても見えなかった。

 

試験デュエルにも勝ったし、幸先が良い………と思いたい。

 

 

 




終わったー!書き終えたぜ!ヒャッホー!

なーんて、生憎そんなテンションではございません。
べ、別に嬉しくて保存し忘れて二度目の投稿という面倒臭いことなんてしてないんだからね!
勘違いしないで…ッ!

………すいません、嘘です。誰か慰めて下さい。
小説は深夜に書くものじゃありませんね…。(遠い目)
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