無知で無名な決闘者   作:KE.

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えー、皆様に大変重要な報告がございます。
なんと!やっと遊城十代を登場させることに成功しました!
あぁ…っ!懐かしき夏の日々。蘇る死屍累々の紙の屑。
そして揺れる、甘酸っぱい若者たちの青春…。

なんて思い出は1つも無く、いつも通りコンビニのスナック菓子と桃のジュースを片手にパソコンに打ち込んでいるKE.です。


第5話 人助けは大事

クロノス先生………じゃなくて、怪しい人Kさん事件から数日。

あれは夢だと思うことで心の平穏を取り戻した俺だったが、現在、自室の床に打ちひしがれていた。

なんと今日は月一のテストだったのだ。

入学してから何日も経ってないのにテストかよ…。と思ったが、それは置いて行く。

 

理由はただ1つ。

 

「寝坊したー!!」

 

誰もいないラー・イエローの寮に俺の声が反響する。

そう、理由は寝坊だ。

 

ここ最近、徹夜で勉強していたツケがここで回った。

なんてタイミングが悪いんだ…。

あまりの情けなさに泣きそうだ。泣かないけど。

 

取り敢えず、急げば間に合うかもしれない。

俺は必要な物をテキトーにバッグに詰め、寮を出た。

 

「ん?」

 

アカデミアに向かう途中、前方に車が見えた。

エンストしたのかは分からないが、その車を2人で押している。

1人はその車の持ち主であろうおばさん。もう1人は、オシリス・レッドの生徒だ。

………もしかして、遊城か?

 

「うわ…っ!」

「!」

 

車が後退してバランスを崩した遊城。

俺をその様子を見て、思わず駆け出した。

 

「っ、」

 

後ろに下がる車を半ば体当たりするような形で止め、遊城が車の下敷きにならないように踏ん張る。

これでも身長は高い方だし(171cm)、力も結構ある。

 

俺を見上げている遊城に目で「早く立て」と訴いかけると、ハッとしたように立ち上がった。

 

「サンキューな!えーっと…」

「七宮樹だ」

「俺は遊城十代!よろしくな!」

「挨拶は後だ。それより、早く押せ」

「おう!」

 

遊城と並び、車を後ろから押す。

ここ、坂道だから結構厳しいな…。

 

「1、 2の3で行くぞ」

「よっしゃ!1!」

「2の…」

「「3!」」

 

ズズッと地面を擦る音が聞こえた。

1度前に動けばコチラのモノで、そのまま勢いだけで坂を登り切った。

思った以上に疲れたな…。

 

「ってヤバい!樹、行くぞ!」

「ん、あぁ」

 

時間を確認した遊城の後を追う。

間に合うか微妙だったが、何とか教室には着いた。

中を覗くと、まだ筆記試験の真っ最中だった。

遊城は早々に丸藤の所に向かったが、俺は大徳寺先生に行き、遅刻を謝ってからテストを貰った。

残り時間は後10分程度。

実技のテストでさえ厳しい俺には、この点数を落とす訳にはいかない。

ざっと問題を見通し、解答は埋めれるだけ埋めた。

 

「(こんなモンか?)」

 

寝坊したのは失敗だが、徹夜のお陰で空欄は殆ど無い。

マジ勉強しといて良かった…。

 

「これで筆記テストは終了~。なお、実技テストは午後2時から体育館で行いまーす」

 

俺が静かに安堵の息を吐くのと、筆記テストの終了が告げられたのはほぼ同時だった。

そしてその瞬間、9割方の生徒が一斉に教室から走り去って行った。

一体どうしたんだ?

 

「おーい!樹!」

「?」

 

名前が呼ばれたので振り向くと、ブンブンと手を振る遊城がいる。

そんなことしなくても、誰もいないから十分見えてるが…。

 

「新しいパックが入荷したから、一緒に見に行こうぜ!」

「いや、俺は別に…」

「行くぜ、翔!」

「あ、待ってよアニキー!」

 

俺の返事も聞かず、バタバタと教室から出て行く遊城と丸藤。

これは…あれか、拒否権なしってヤツか。

思わず遊城たちの近くにいた三沢を見れば、首を横に振られた。

 

「(諦めろ、ってことですね。分かります)」

 

溜め息を1つ吐き、俺も遊城の後を追うように教室を出た。

先に入って行った遊城たちは、何故か購買の前で立ち止まっていた。

 

「どうしたんだ?」

「それが、生徒の1人が大量にパックを買っていったらしくて…」

「成る程。売り切れてる訳か」

 

それにしても、1人で大量に買う奴なんて本当にいるんだな。

心当たりは………いかん。何故かクロノス先生の顔が出てきた。

折角忘れてたのに…。

 

「えっと…樹くんはどうするんスか?」

「何が?」

「パックだよ。一応、1つだけなら余ってるらしいけど…」

「元々買うつもりはない。遊城に言われて来ただけだ」

 

その張本人を見ると「ハハハッ」と笑って流された。

憎めない奴だな。

 

遊城も最後のパックは翔に譲るということで話が纏まった時、カウンターの奥から車のおばちゃんが出てきた。

 

「今朝のおばちゃん!」

「おばちゃんじゃないわよ。トメって呼んで」

「トメさんって購買部のおばちゃんだったのか」

「知り合いなの?アニキ」

「あぁ、ちょっと訳ありでな」

 

笑顔を浮かべただけで、遅刻の言い訳をしない遊城に好感度が上がった。

……まぁ、テストも途中から寝てたから本当に遅刻を気にしていないだけかもしれないが。

 

「それより、こっちに来なさいよ」

「「え?」」

「良い物あるのよ?お客さん」

 

トメさんにそう言われ、カウンターの中に入る俺たち。

商品置き場のような所に連れて行かれると、デュエルモンスターズのパックを渡された。

 

「…何で俺も?」

 

遊城ならまだ分かるが…。

 

渡されたパックを片手に、困惑した顔を浮かべる。

すると、トメさんが

 

「何言ってんだい!アンタも助けてくれただろう?」

「……ありがとうございます」

 

アレは成り行きと言うか、偶然の産物と言うか…。

だが、こんな雰囲気の中でそんなことは言えないので口を閉ざす。

人間には言わなくて良いことがあるんだよ。多分。

 

ちなみに、俺とトメさんがこんな会話をしている最中、遊城は隣で「お、《進化する翼》か!」と1人喜んでいる。

俺も大概アレだと思うが、お前は空気を読め。

 

 

 

 




やっと(主人公を)出せたー!
意外と長かったぜ、畜生!

何かご不明な点が御座いましたら、気軽に感想プリーズです。
記憶の彼方に留めておくかもしれません。
え?上から目線で偉そう?

マジでwちょっwごめっww

はい、冗談です。
真面目にごめんなさい(土下座)
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