無知で無名な決闘者   作:KE.

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最近、なんだかキャラが定まらないことに悩みを持ってるKE.です。

今回は私の愚かしいほどに下手な文才能力を掻き集め、デュエルの描写を書かせて頂きました。
ルール上で「これはありえない!」と思うことが御座いましたら、どうぞご連絡下さい。

さぁ!今日も張り切って行っちゃうぞ?皆、準備は良いかなー!


第6話 月一、実技テスト!

現在時刻は午後2時。

1年の生徒は実技テストで体育館へと集まっていた。

まだテストを受けない生徒はステージの上に登り、他人のデュエルを見たりデッキの調整を行ったりしている。

俺はデッキを弄れないので観戦組だ。

 

「樹はトメさんから貰ったパック開けないのか?」

「テストが終わったら開ける」

「余裕だね、樹くん」

 

恨めしそうに俺を見上げてくる翔に、思わず身が引けた。

俺の場合、余裕とかそういう理由じゃないのだが…。

むしろ口から心臓が飛び出しそうなぐらい緊張している。

ドクドクと音を立てる心臓を抑えるのに必死だ。

 

「なぁ樹」

「ん?」

「名前、呼ばれたぜ?」

「そうか…。いってくる」

「頑張れよ!」

「あぁ」

 

遊城に自分の名前が呼ばれたと言われ、下のフィールドに足を運ぶ。

相手はすでにフィールドで俺を待っていた。

 

「七宮樹だ。よろしく」

「…大原進」

 

身体は大きいのに、どこか気弱そうなラー・イエローの生徒。

……いや、俺も人のことは言えないけどさ。二重の意味で。

 

ゆっくりとデュエルディスクを構えると、相手も同じくディスクを構えた。

 

「「デュエル」」

 

七宮樹 LP4000

大原進 LP4000

 

どうやら、先攻は俺らしい。

静かに息を吐き、デッキに指をかけた。

 

「俺の先攻、ドロー」

 

えーと、手札は……

 

《六武衆の結束》

《サイクロン》

《諸刃の活人剣術》

《聖なるバリア‐ミラーフォース‐》

《リビングデッドの呼び声》

《六武衆‐カモン》

 

ま た か よ ! 

 

入学の時の実技試験と同じような手札に、脳内でツッコミを入れる。

このデッキ、手札事故率高くねぇか!?

しかも今引いたカードが《六武衆‐カモン》だから、実質的に最初からモンスターがいなかったってことだよな!?

 

俺のデュエリストとしての腕が未熟だとか、そういうのは関係ない……よな?

 

「(まぁ、悩んでも勝てる訳じゃないし…)手札から魔法カード《六武衆の結束》を発動。そして《六武衆‐カモン》を召喚」

 

《六武衆‐カモン》ATK1500/DEF1000

 

全身にダイナマイトのような物をつけ、煙管をふかせた武人が俺のフィールドに現れる。

 

「《六武衆の結束》の効果発動。このカードは《六武衆》と名のついたモンスターが召喚・特殊召喚されるたびに、このカードに武士道カウンターを1個乗せる。カモンを召喚したので、武士道カウンターが1つ乗る。カードを2枚セットし、ターンエンドだ」

「俺のターン。《巨大ネズミ》を守備表示で召喚する。カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

《巨大ネズミ》ATK1400/DEF1450

 

えーと、《巨大ネズミ》は確かリクルーターモンスターだったな…。

それに対する対抗策は俺の手札には無い。

あっても思いつかないので却下。

いくら考えても俺の頭じゃ無理だ。

 

「俺のターン、カモンで《巨大ネズミ》を攻撃」

「罠発動!《炸裂装甲》!攻撃モンスター1体を破壊する!」

「……《紫炎の足軽》を守備表示で召喚。ターンエンドだ」

 

カモンが破壊されたのは地味に痛い。

今のは罠カードに無警戒だった俺が悪いな…。

つか、手札の《サイクロン》で破壊すれば良かった。

くっそぉ、プレイミングミスした。

 

「手札から魔法カード《大寒波》を発動。次の俺のドローフェイズまで、お互いに魔法・罠カードの効果の使用および発動・セットは出来ない。

 俺は《巨大ネズミ》を攻撃表示に変更し、《紫炎の足軽》に攻撃!」

 

ネズミと猿の戦いはネズミが勝利をおさめた。

だが、破壊された猿はやり残したことがあるのか、幽霊になって俺のフィールドをフラフラと徘徊し出した。

…なんだろう、ちょっと可愛い。

 

「《紫炎の足軽》の効果発動。戦闘によって破壊され墓地に送られた時、デッキから《六武衆》と名のつくレベル3以下のモンスター1体を特殊召喚することが出来る。

 デッキから再び《六武衆‐カモン》を召喚!」

 

俺の不注意のせいで罠カードの餌食となったカモンが俺のフィールドに現れる。

《大寒波》の影響で《六武衆の結束》が発動出来ないのは痛いが、仕方がない。

大原がターンエンドを告げるのを聞くと、俺はデッキからカードをドローする。

 

「カモンで《巨大ネズミ》を攻撃」

「くっ」

 

大原進 LP4000→3900

 

カモンは持っていた煙管でダイナマイト(?)に火を付け、《巨大ネズミ》へと投げる。

大原のフィールド上に爆発で起きた黒い煙が舞い、カードが破壊された音を聞いた。

 

「《巨大ネズミ》の効果発動!自分のデッキから攻撃力1500以下の地属性モンスター1体を自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚することが出来る!《巨大ネズミ》を召喚する!」

 

なにやら俺と同じデジャブ感があるが、そういうモンスターなのだから仕方ない。

魔法も罠もセット出来ないので、そのままターンエンドを告げた。

 

「………《巨大ネズミ》を守備表示に変更し、ターンエンドだ」

 

特に手がなかったのか、大原は守備変更をしただけ。

一応リクルーターモンスターだからそれだけでも問題はない……のか?

 

「俺のターン、ドロー」

 

引いたのは《六武衆‐ニサシ》だ。

その効果を見て「へぇ」と心の中で感心した。

便利な効果だな。

 

「俺は《六武衆‐ニサシ》を召喚」

 

《六武衆‐ニサシ》ATK1400/DEF700

 

「そして《六武衆の結束》の効果を発動。乗っている武士道カウンターの数だけ、デッキからカードをドロー出来る。2つ乗っているので、2枚ドロー」

 

来たのは《六武衆‐ヤイチ》と《大将軍 紫炎》。

おぉ、丁度良く来てくれたな。

 

「自分の場に《六武衆》と名のつくモンスターが2体いる時、手札からこのカードを特殊召喚出来る。《大将軍 紫炎》を特殊召喚!」

 

《大将軍 紫炎》ATK2500/DEF2400

 

圧倒的なまでの威圧感。

そしてやはりというか、カモンとニサシが頭を下げた。

だからお前等、ソリットビジョンだよな?

 

「カモンで《巨大ネズミ》に攻撃」

「《巨大ネズミ》の効果で、デッキから再び《巨大ネズミ》を召喚!」

「紫炎で攻撃」

 

大原進 LP3900→2800

 

さて、これで《巨大ネズミ》は全て倒したな。

次は何が出てくるのやら。

 

「デッキから《岩石の巨兵》を召喚!」

「ニサシで攻撃する」

 

大原進 LP2800→2700

 

巨兵という割にはあっさりと攻撃力1400のニサシにやられたモンスター。

ガラガラと崩れさる姿に、なんだか可哀想な感情が湧きあがってくる。

まぁ、攻撃は止めないが。

 

「そしてニサシの効果を発動。自分フィールド上にニサシ以外の《六武衆》と名のつくモンスターが存在している時、1度のバトルフェイ中に2回攻撃することが出来る」

「何だって!?」

「ニサシでダイレクトアタック」

 

大原進 LP2700→1300

 

よし、後もうちょっとだな………、…ん?あれ?

 

最初に伏せていた自分の罠カードに目を向ける。

どうしよう、コレ使えば勝てるんだけど。

 

「(次の俺のターンになれば…っ)」

「……悪いが、このターンで終わりだ」

「!?」

 

なんだか格好がつかないような気もするが、デュエルなんて勝ってなんぼだろ!

 

「罠カード《リビングデッドの呼び声》」

「それは…!」

「蘇れ、《六武衆‐カモン》!カモンでダイレクトアタック!」

「うわぁあぁぁあ!!」

 

大原進 LP1300→0

 

ピー、と機械的な音が鳴り、デュエルが終了する。

その音を聞き、一番安心したのは俺自身だ。

ホッと肩の荷が降りたように安堵の息を吐き、若干項垂れている大原の横を通り過ぎる。

 

「ありがとう」

「!!」

 

ポツリと去り際に囁かれた言葉に驚き、振り向く大原。

だが、俺は素知らぬ顔でさっさと上のステージへと移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「樹!」

 

笑顔を浮かべてこっちに寄ってくる犬……もとい、遊城。

無駄に元気な奴だな。その元気を俺にも寄こせ。

 

「樹って強いんだな!俺ともデュエルしようぜ!」

「だが断る」

「えぇ!?何でだよ!」

 

この野郎、俺が疲れ切ってんのが見えねぇのか!?(見えません)

勝ったら良いものの、こっちは最初のプレイングミスで落ち込み気味なんだよ!!

少しは感傷にひたらせろ!

 

とは思うものの、無邪気な遊城に対してそんな暴言を吐く訳にはいかない。

そもそも、精神年齢が大人の俺が感情に流されるなんて愚の骨頂だ。

ここは穏便に回避しよう。

 

「お前、まだテスト受けてないだろう」

「じゃあそれが終わってから!」

「疲れてるからパス」

「全然疲れてるようには見えない!」

「疲れの限界を超え、悟りを開くとそう見えるんだ」

「………そうなのか?」

「「(いや、嘘だな/嘘ッスね)」」

 

三沢と丸藤はジトーという目で俺が見るが、遊城は上手く丸めこめた。

遊城のテストが始まったら一足先に寮に帰ろう。

そうすれば遭遇しないで済むし。

 

そこ、セコイとか言うな。

実際に疲れてるのは本当なんだぞ。

 

「シニョール十代!」

「お!俺の番だ!」

「アニキ、頑張って!」

「おう!」

 

クロノス先生に名前を呼ばれた遊城は、溢れんばかりの笑顔で下のデュエルフィールドへと走っていった。

本当に元気だなぁ、アイツ。

ちなみに、俺は宣言通りに寮へと帰った。

 

後日、遊城にそのことを怒られ、半ば無理矢理デュエルの約束を取り付けられたのは余談である。

本末転倒ってこのことを言うんだな。はははっ。…………わ、笑えねぇ。

 

 

 

 




はい、どうだったでしょうか?
今回は実際にあったことをそのままデュエルの描写に使わせて頂きました。
これでルールに問題があっても俺の責任じゃないぜ、ヒャッハー!

と、七宮君が言い訳を述べておきます。(俺!? BY七宮)
それでは皆様、次回でお会いしましょう!
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