無知で無名な決闘者   作:KE.

7 / 7
ハローハロー!
なんだか気持ちが鬱になってきたKE.様だぜ!
嫌いなモノは平日なんだぜ!休みが欲しいぜ!
あと3DSも欲しいぜ!

……自分で書いたわ良いけど、段々と口調が面倒臭くなってきたKE.です。
今回も小説をご覧になっている皆様、どうもありがとうございます。


第7話 肝試しに誘われる、の巻(前編)

「おーい!樹!」

「……遊城か」

 

月一テスト以来、何故か仲良くなりつつある遊城が俺の所にやってきた。

おい、これから授業だぞ。

 

「なぁなぁ!樹も肝試しやらないか?」

「肝試し?」

「おう!夜に廃寮に行くんだぜ!」

 

自信満々に寮の規則を破ることを公言する遊城。

お前、それ他の生徒に聞かれたらどうするんだ…。

思わず呆れた顔をすると「どうした?」と聞かれた。

 

「寮の規則」

「…大丈夫だって!」

 

待て、その一瞬の間はなんだ。

そしてお前の自信はどこから来るんだ。

一度で良いからコイツの頭を覗いてみたい。

 

………デェエルのことしか考えてないか。

 

「翔も隼人もいるし、一緒に行こうぜ!」

「却下」

「何でだよ!」

 

むしろこっちが「何でだよ!」だ。

言い方はちょっと悪いが、丸藤や隼人って奴とも俺は仲良くない。

いきなり名前呼びでフレンドリー精神全開なお前と違って、月一テストからはあんまり話さないし…。

多分、俺がイエローの生徒なのも関係しているんだろうが。

 

「第一、見つかったらどうする?停学や謹慎通り越して退学だぞ?」

「でも面白そうじゃん!」

 

あくまでも楽観的な思考の遊城に、頭が痛くなってくる。

にしても、廃寮か…。

 

あれ?そういえば、原作でもそんなような事があったような…。

 

「なー、行こうぜー」

「はいはい、分かった分かった」

「じゃあ廃寮の所に集合な!」

「は?」

「待ってるぜ!」

 

バッと身を翻し、さっさと自分の席へと戻って行く遊城。

その後は早々に夢の中へと落ちたようだ。

 

くそぉ、発言ミスった。

といっても、遊城のことだ。

いくら断り続けてもしつこく言いに来るだろう。

俺は半ば諦めたように溜め息を吐き、先生に見つからないことを祈った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその夜。

意外にも律義な性格だった俺は、集合場所の廃寮前にいた。

あぁ、帰りたい。

 

そんな俺の想いも空しく、背後からチカチカと3人分の懐中電灯の光が迫ってくる。

どうやら遊城たちも到着したようだ。

 

「よ!早いな」

「樹くん?なんでいるんスか?」

「誰なんだな?」

「あー、俺は七宮樹。遊城に(無理矢理)誘われて…な」

 

責めるように遊城を見るが、本人はどこ吹く風のように廃寮を見上げている。

俺の視線に気付いたのは丸藤とデス・コアラ………ゴホンッ!丸藤たちだ。

流石に名前を知らないままなのもアレなのでデス・コアラ似の男子に目線を向ければ「前田隼人」と自己紹介された。

うんうん。どこぞのデュエル馬鹿よりは常識的な奴だな。

 

「この花は…」

「アニキ、やっぱり止めましょうよ…!」

 

廃寮前に何故か置かれていた赤い花を見て疑問に思う遊城。

どうやら丸藤の方は俺と同じく乗り気じゃないようだ。

単に恐がってるだけかもしないが。

 

「何言ってんだよ。ここまで来て止められるかよ」

 

やはり遊城の性格上、来た以上は最後まで…という事らしい。

さっさと行って帰ってくるのが得策だな。

そう結論付けた俺は前にいる3人に「早く行こう」と声をかけようとしたが……

 

パキッ

 

「「で、でたぁあぁぁあぁ!!」」

「!」

 

小枝を踏んだような音が聞こえ、遊城が驚いたようにそっちにライトを向ける。

そこには、同じくこちらに懐中電灯を向ける天上院の姿が。

 

「明日香!」

「あ、明日香さん…」

「……丸藤、前田、遊城が潰れるぞ」

 

天上院の姿にホッとしている丸藤だが、その前に驚いた拍子に飛び付いた遊城から降りろ。

見ているこっちが重そうだ。

 

つーか、よく遊城も二人分の体重を支えて立っていられるな。

 

「何で明日香がここに…」

「それはこっちのセリフよ。貴方達こそ何してるの?」

 

どこか責め立てるような口調。

いつもの冷静な天上院とは少し様子が違うな…。

 

「ちょいと俺たちは夜の探検にね」

「俺は半ば強引に誘われただけだから頭数に入れるな」

 

本来ならこの時間は自分のデッキを確認したりPDAでデュエルの勉強をしているハズなのに…。

こっちはお前らと違ってデュエルの才能が皆無なんだぞ?ルールも怪しいんだぞ?

在学中は筆記で点数を稼ぐつもりなのに、本当になんてことをしてくれるんだ。

 

なんだか段々と遊城に不満が募って来た。

…今度から交友を改めようかな。

 

俺が遊城への不満が心の中で愚痴っていると、すでに天上院との会話は終わっていたようだ。

最後に「勝手にすればいいわ」と言い放ち、去って行く天上院。

 

人の感情は紙一重。

怒る、ってのは誰かを心配しているのと同じだ。例外はあるけれど。

心配されていることにも気付かない幸せ者共は天上院の様子に少しばかり戸惑っている。

そりゃあ仲が良いと思っていた人物から「勝手にしろ」発言をされればそうなるわな。

 

天上院は完全に去る前に一度だけ立ち止まり、口を開いた。

 

「ここで消えた生徒の中には、私の兄もいるの」

 

嘘を言っている雰囲気ではない。

そもそも、天上院には本当に兄がいたはずだ。

確か、三幻魔だかセブンスターズの所で出てきたような…。

 

「(あれ?どっちとも同じか?)」

 

アニメ見たのは結構前だから、記憶も曖昧になっている。

 

その間、丸藤達は廃寮の噂話や今の天上院の言葉が本当なのかを話していた。

まぁ、それは遊城の「入ってみれば分かる」の言葉で解消された訳だが。

虎穴に入らずんば虎子を得ず。理には適っている。

 

そうして、俺たちは廃寮へと入っていった。

 

 

 

 

 




多分デュエルの描写を書くことになると思うので、話を分けさせて頂きました。

最近の悩み:肩凝りがヤバイ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。