ボクのヒーローアカデミア くらっしゅ!!   作:ぺぺぺぺぺぺぺ

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今後もこのペースかも(敗北宣言)


『人類は太古の昔から、帰りが遅いと心配してくれる人を必要としている』

 PM4:00。すなわち16時。山の向こうに日が沈み月がぼんやりと見えだした頃、本日の訓練が終了した。

 

「皆お疲れ様♡さぁ今からは楽しいレクリエーション! カレー作りだよーっ!」

 

 グタ……という音が聞こえてきそうなくらいぐったりしている生徒たち。余力がありそうな生徒は2名。爆豪と轟だ。優秀だから、というより単純に慣れているからだろう。他の面々は初めてのこと……〝個性〟の酷使に精神的疲労が溜まっているのだ。飯田と緑谷も精神的疲労はないがこの二人はフィジカル系なので単純にギリギリまで虎に絞られたので疲労困憊である。

 

「おやおやぁ? 皆それでもヒーロー候補生~? 疲れを見せるのも、きつそうな顔をするのも、助けるべき人たちに不安を与えちゃうよぉ?」

 

「どこに目ぇつけとんだ俺はまだまだ余裕だわ。クソザコどもと一緒にすんじゃねえ」

 

「俺はそんな顔してない」

 

 かっちゃんとクソボンボンは反論する元気があったようだ。しかしメスガキと正面からレスバするのはあまり賢い行動とは言えない。彼女の言うことがスルーされがちなのは単にアホらしいからというだけではなく口が達者だからでもあるのだから。

 

「おっ。なかなか活きの良いこと言ってくるじゃん。爆豪くんさぁ、いつも怒ったような顔してそれで本当にヒーロー目指す気あるの? 真剣にやってる? 先生方の言葉をちゃんと受け止めてる? 相澤先生にも言われてたよね? 頼もしさと威嚇を履き違えるなって。何度同じことを言われても学習しないのは何故?」

 

「……」

 

 ぐぅの音も出ない。ぶっちゃけ爆豪本人も最近は「なんとかしなきゃな……」と思ってきている部分でもある。じわじわとベストジーニストの言葉が身に沁みてきているのだ。敵とヒーローは表裏一体。では何がそれを分けるのか。ジーニストはそれを「規律」や「身だしなみ」と表現していた。そして爆豪がピンときていないことを悟ると色々な言葉に言い換えた。それは総合すると「周りの人間の反応が決める」ということだった。『沢山の人がNo1ヒーローだと認める』からオールマイトはNo1ヒーローなのだ。

 

「まだキミは何者でもないくせに一丁前に自分流を貫こうだなんて増上慢甚だしいよ? 素人芸ほど見てて無様なものはないんだからっ!」

 

 かっちゃんは今までの人生でイキりすぎていたせいで息をするようにイキってしまう。だがそれは周りの反感を煽ってしまうことに最近気づいた。そう、最近気づいた……今まではモブがなんか言ってらぁくらいにしか思ってなかった。しかしそもそもの話、モブどもに称賛されないとヒーローではないのだ。小学生の頃はずっと称賛されていた。中学に入って少しずつそうではなくなった。それどころかクソナードと比較されてあちらが褒められることが増えてきた。『個性すごいでちゅねー』『かけっこ速くてえらい』という『子供扱い』が終わったということだ。周りのやつらに「それは違うだろ」とか「ちょっとどうなん?」とか言われることが多くなった。そして雄英に入って言われたのが「クソ下水煮込み」だ。あれは衝撃だった。そうまではっきり言われたことは初めてだった。「あれ? もしかして俺って性格悪いのか?」とぼんやり思い始めた頃にこれ。「ヒーローになっても人気でなさそう」もきつかった。あれは悪意の欠片もなかった。本当に素朴な本心だと丸わかりだった。だからこそ心にぶっ刺さってしまった。

 

「轟くんはさぁ。オールマイトに憧れてるとか言ってたのに仏頂面だよね。エンデヴァー顔じゃん。本当はお父さんのことカッコイイと思ってるの?」

 

「……!? ち、違う! そんなわけねぇだろ!」

 

「そぉ? じゃあ笑おう! オールマイトみたいに!」

 

「……笑うってどうやればいいんだ?」

 

 ギャルゲーのヒロインみたいなことを言う轟くん。お前もうTSしろ。

 

「保須のお蕎麦屋さん、美味しかったよねぇ!」

 

「ん? ああ……美味かったな。クソ親父が居なきゃもっと良かったんだが」

 

「あー! またそうやって嫌な記憶を反芻して! 根本的に間違ってる! 思い出すべきなのは幸せな記憶なの!! 親父親父親父親父ってほんと兄弟でそっくりだねキミたちって! 同じぐらいお母さんのことも気にするべき!」

 

「俺はお母さんのことも大切にしてる……つもりだ。ていうか夏兄と会ったのか? なんかクソ親父とちょくちょく連絡取ってるみてぇだが……」

 

「その話はまた今度ね! なんか無いの? 幸せな記憶。思わず笑顔になれるような……あったかい記憶だよ!」

 

「……」

 

 轟は既にカレーを作る作業に入っている八百万、飯田、上鳴を見た。そして母が病室に用意していた『牛さんヨーグル』を飲んだときのお母さんの表情を思い出した。

 

「うんうんっ! その表情ならエンデヴァー顔じゃないね! これからはいつもそうしているといいよっ!」

 

「おぉ……笑えたのか、俺。……そうだな。俺が憧れてるのはオールマイトだ。エンデヴァーじゃない。心がけることにする」

 

 ほんわかした雰囲気で微笑みを浮かべながらカレー作りに参加する轟。メスガキのクソみたいな難癖のせいであとから参加することになったが、誰も文句を言わなかった。文句を言いそうな男はどんよりした雰囲気で黙々と野菜を切っている。周りも何かと気遣って仕事を振ったり、頼りになると褒めてみたりしているが、かっちゃんは「ああ……」みたいな曖昧な反応しか返さない。久々の湿気た線香花火状態だ。

 

「なぁ緑谷……ああいうときはどうすればいいんだ?」

 

 いつもなら「かっちゃんは云々……」と話し出すクソナードが何も言わないので有効打が存在しないのが現状だ。切島はついに自分から緑谷のクソキモ状態を要求してしまった。

 

「うーん、ああなると周りが何か言うより自己解決待ちかなぁ。普通に接するのが一番いいと思う。大丈夫、かっちゃんは立ち直り早いんだ」

 

「おぉ……普通の幼馴染っぽいことも言えるんじゃねえか」

 

「聞けてよかった。勘弁してとか言ってゴメンな。やっぱ今後も頼むわ」

 

 瀬呂は調子のいいことを言っているが多分そのうちまたうんざりしてもうやめてと言う羽目になると思われる。

 

「ちょっと男子~! 喋ってないで手を動かしてよ~!」

 

「あれ? さつまいも入れないの?」

 

「は? カレーにさつまいも??」

 

「は?」

 

「お?」

 

 おっ。なんだなんだ、戦争か? サバ缶入れたり納豆入れたり色々あるんだぞ。ゲテモノギャグみたいに聞こえるだろ? やったらカレーの最強さが分かるよ。

 

「入れるならトマトじゃない?」

 

「バナナは?」

 

「ちくわ入れへん?」

 

「チーズカレーにしようよ☆」

 

「それは自分の皿で勝手にやれ」

 

「僕はカツカレーがいいな」

 

 好き勝手に言う一同。そしてついに黙ってられなくなった男が爆発した。

 

「ボケどもが! 好き勝手具材入れたら味がぼやけんだよ! 俺だってスパイス量我慢してやってんだからプレーンなもん作って全員等しく我慢しろや!!」

 

 正論……! 圧倒的正論……! 皆で食べるものだから普通のやつを作ろうねなどというまるで先生が言うかのような正論である。まぁそもそもそんな豊富な種類の具材はここに用意されていない。マタタビ荘の冷蔵庫には色々あるのでワイプシに頼めば持ってきてもらえるものもあるが……。

 

「かっちゃんの作ったカレーはとっても美味しいんだけどめちゃくちゃ辛いんだ」

 

「なんでテメェが俺のカレーの味語っとんだ! 食わせたことねぇわ!」

 

「え……普通に光己さんとかがお裾分けに来てくれるけど……お母さんも喜んでるよ」

 

「へえー! さすが幼馴染だなぁ!」

 

 ちょっと強引に纏める切島。うん、こいつらなんか本人だけじゃなくて周囲の環境もこう、ちょいちょい闇が出てくるんだよな。この仲違いっぷりでもお裾分けとかするんだ……。隠し子だとやっぱり色々あるのだろうか……。などと考えながらまた顔色が悪くなってしまった爆豪を心配そうに見つめる切島。爆豪は両親からそんな話は聞いていない。当然だ。言ってないもん。親同士は今でも普通に仲がいいのでお裾分けだのは相互にやっているのだ。息子同士がこじれていることは知っているが、じゃあ付き合い辞めるわとはならなかった。かっちゃんはクソナードの口から出てきた母親の名前にゾワムカっとしていた。クソナードも小さい頃は「おばさん」とだけ呼んでいたのだがデリケートな年齢になってきておばさんがしょんぼりしだしたので呼び方を変えたという経緯がある。

 

「それなら味付けは爆豪にしてもらおーよ!」

 

「おお! いい考えなんじゃねえか!? どうだ爆豪!」

 

「あぁ……? なんで俺がんなことしてやんねーといけねえんだ」

 

「そっか……急な話だし荷が重いよな。じゃあ皆で味付けしよーぜ!」

 

「重くねえわ! テメェらに任せてたらクソめしになりそうだから触んじゃねえ! 俺がやる!!」

 

 彼は今まで称賛の嵐の中に生きていた。だってそうすれば何でもやってくれるって周りは知ってたから。こいつは態度はクソだが(煽てられて)いろんなことを率先してやるので教師陣からのウケはまぁまぁよかった。雄英で内申点で弾かれなかったのはそのおかげでもある。良かったね! 

 

「うちのカレーはねぇ、チョコレートが入ってたんだよぉ」

 

「へぇー。隠し味でたまに聞くやつだね。家はコーヒー入れてるとか言ってた気がする」

 

「うぅ……シェフにカレーのレシピを聞いておくべきでしたわ……」

 

 聞くともなしに聞いていた緑谷はやっぱり、と思った。チョコレートが入って『いた』。思い返せば今までも違和感はあった。あれほどご両親を愛していると公言しているのに、最近のエピソードは全く出てこない。自慢気に語る内容の殆どは、小さな子供を相手にするような甘やかなエピソードばかり。そして何より、洸汰くんに語りかけた言葉の数々には圧倒的な重みが……実感があった。通り一遍の正論ではない生々しさが宿っていた。新斗さんのご両親はきっと……。緑谷の胸がずきずきと痛む。勝手なことだと分かっている。彼女は今友人と幸せそうに笑い合っている。洸汰くんに力強い言葉をかけたことから分かるように、既に乗り越えている。だからこんな同情みたいな気持ちは見当外れのものだ。

 

「デクくーん! どしたん? 話きこか?」

 

 ああそれはリノちゃんが悪いわ私ならそんな気持ちにはさせへんのにそれじゃ一緒にカレー食べよっかデクくんは友達やし涙を見逃すわけ無いやん守ってあげたいしみたいな続きがありそうな言葉をかける麗日。ちょっと軽い雰囲気なのはおそらくかっちゃんとのアレが原因だと思っているからだろう。かっちゃんは一度仕切るとなったら真剣になったらしく細かくネチネチと注意しながら全員に指示をだしている。だがクソナードには「適当に誰かの補佐してろ」とぶん投げたきり話しかけてこない。爆豪はそれで緑谷を遠ざけたつもりのようだがクラスメイトから見たら逆におかしな執着が浮き彫りになっている。

 

「あ……ううん、大丈夫……ありがとう」

 

 心配をかけるわけにはいかない。なんとかぐっと堪えるとギリギリの笑顔を見せる。その顔を見た途端麗日はぶーっと吹き出した。

 

「空気の抜けたふなっしーみたいな顔になっとる!」

 

 どんな顔やねん。お茶子ちゃんのツッコミは見たものそのままなことが多いので本当にそのように彼女には視えているのだろう。麗日の笑顔を見て緑谷は今度こそ作り笑いではない本当の笑顔を浮かべた。お茶子ちゃんは緑谷の顔がそこまで面白かったわけではない。面白いとは思ったが我慢出来ないほどでもなかった。つまりわざと大げさに笑った。そうやって彼女の周囲には笑顔が増えていくのだ。

 

「サボってんじゃねえ麗日ァ! 邪魔すんなら部屋で寝てろクソナード!!」

 

「うひゃあ! ご、ごめーん!」

 

「ごめんかっちゃん! あ、麗日さんは飯盒炊爨(はんごうすいさん)するんだね、手伝うよ!」

 

「うん、飯盒炊飯(はんごうすいはん)係やね!」

 

「ん?」

 

「ん?」

 

 クソくだらない部分で引っかかる二人。ちなみに意味は同じである。しょーもな……もうお前ら結婚しろ。

 

「おい! じゃがいもは一緒に煮込まねえから混ぜんな! だれがこんな事しろっつった!? あ!?」

 

「ぴっ!」

 

 さつまいもは一緒に煮込むタイプの芦戸が思い込みでじゃがいもも一緒に鍋に入れようとして怒られた。

 

「な、なんで別にするの?」

 

「あぁ? 軽く揚げて後乗せすんだよ」

 

 かっちゃんカレーはじゃがいも後乗せタイプらしい。ちなみにクソナードの家にお届けされるときは鍋に揚げジャガが放り込まれているので実はクソナードはパーフェクトかっちゃんカレーを食べたことがない。怒鳴り声が響きまくった調理も粗方終わり、山間にカレーのかぐわしい香りが広がる。

 

「ライス乗せた皿持って並べ!」

 

 最終的に爆豪は一部の料理上手以外の生徒を「邪魔だから座ってろ!」と追い出しかっちゃかっちゃと動き回りながら8割位を1人でやってしまった。これほどの量を作ることなど初めてのはずなのにテキパキとこなしてしまった才能マンである。ルゥのかけ方もこなれており素早く盛り付けていく手際はまさにプロのようで、キャンプ飯とは思えないクオリティとなった。

 

「うおー! こりゃうめえ!」

 

「シチュエーションも相まって爆裂うめぇえええ!」

 

「バクゴー料理上手ー!」

 

 久しぶりの称賛の嵐。そうそう、これだよこれ。かっちゃんは内心そんな事を考えて気分が良くなる。

 

「いやマジ美味いわこのカレー。味がキリッとしてるな」

 

「煮崩れしやすいもんは別にしただけだ。ちっ、やっぱ辛さが足りねえ」

 

「スパイス? とか足せばいいんじゃねえの?」

 

「ただ足すだけじゃ味のバランス崩れんだろうが」

 

 なんで知らねーの? という言葉を飲み込んだ爆豪は火の方に向かいスパイスとじゃがいもを油で炒め始めた。ものの数分で自分用に辛さ追加用のトッピングを作った爆豪に感心を通り越して呆れる一同。

 

「なにそれ! 俺にもくれよ!」

 

「あ? 辛えぞ」

 

「辛くていいぜ! めちゃ美味そうじゃんかよ!」

 

 上鳴は美味しそうな匂いのするトッピングに目を輝かせて爆豪の肩を揉み始めた。媚を売ってるのか労っているのか分からんがとにかく食べてみたいようだ。

 

「うぜぇ……ホラよ」

 

「サンキュー!! ……辛ぇえええええ!」

 

「そりゃカレーでしょ」

 

「聞けてよかった」

 

「黙って食えねえのか」

 

 くっっっだらねぇトークでわちゃわちゃする高校生ども。上鳴は辛い辛いとひぃひぃ言いながらパクパクと食べている。味自体は良いようで上鳴はあらん限りの言葉で称賛し、かっちゃんはぶつくさ言いながら満更でもなさそうであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「美味しかったねー!」

 

「うん。爆豪マジヤバイねあいつ。ちょっと危機感覚えるくらい料理上手」

 

「味もさることながら手際も非常に洗練されていましたわ。本当に我が家に勤めてくださらないかしら……」

 

 食後のちょっとした時間、ランチラッシュのいちご大福を食べながら見晴らしのいい場所でゆっくりするいつメン3人。眼下ではマシュマロを焼きながら大はしゃぎする生徒たちや、先ほどメスガキが〝個性〟で作ったマットに寝転がって星を見ている生徒たちが見える。

 

「ホーリーナイト。ここひみつきちだから、マンダレイには言うなよ」

 

 メスガキが持ってきたカレーをもぐもぐしながら洸汰は釘を差した。彼はヒーロー科の生徒たちを見ながらここで〝個性〟の訓練をしていたので、はらぺこだったのだ。カレーも非常にお気に召したらしくおかわりして現在2皿目である。ちなみにマンダレイ以外のワイプシはいろいろあってここのことを知っている。

 

「分かってるよ~! この洞窟って洸汰くんが掘ったの?」

 

「そんなわけないだろ……ピクシーボブが作ったやつだよ。めったに使わないから好きにしていいって」

 

「んー、反響で探ってみたけど中に土で作った台っぽいものがあるね」

 

「マタタビ荘ではスタンプラリーが行われることがあるようですのでそのための場所ではないでしょうか?」

 

「もしかしたらレクでボクたちが使うことになるかもねっ! そうなったらゴメンね?」

 

「……まぁ別にぼ……俺だけのものじゃないからいいよ」

 

 6歳児のくせにモノの道理を分かったことを言う洸汰くん。まぁ経歴的に「自分のもの」みたいな感覚が薄くなりがちなのだろうからちょっと痛ましいが……。当然優しいヒーロー科の生徒からしたら何かしてあげたくなるというものである。

 

「洸汰くんは『水』の個性だっけ? ウチらの中だとリノと轟が間接的に使えるくらいで同系の〝個性〟は居ないね」

 

「『水鉄砲』だよ。ギューって力入れると遠くまで飛ぶようになるんだ」

 

「おーっ! 『ウォーターホース』が二人のコンビ技でやってたことを一人で出来るんだねっ!」

 

「ご両親の〝個性〟をどちらも受け継いでいますのね。片方だけのこともよくありますから、どちらからも受け継げたのは……」

 

 良かったですわね。幸運ですわ。そういった言葉を繋げようとしていた八百万は言葉に詰まった。こういうときにはなんと言えばいいのだろう? 心優しい八百万は自分の語彙力に不甲斐なさを覚えてしまう。

 

「うんうん! 恵まれているねっ! まぁー? ボクほどじゃないけど?」

 

 メスガキは全然そんな事ないようでいつものようにイキりだした。

 

「……はぁ? 俺のほうがすごいし。俺はウォーターホースの息子だし。将来はヒーローになるし」

 

「え~? すごいのはウォーターホースであってキミじゃないでしょっ! まだまだ何者でもないんだから! ボクらだって将来はヒーローだし、今もうすでに天下の雄英の生徒だよ?」

 

「そんなの僕も大きくなったらユーエーのセイトだからごかくだもん」

 

 洸汰はぼんやりとしか雄英のことを分かってないが、とにかく同じだと主張したいようだった。一人称も素のものに戻っている。かわいい。

 

「おっ。なかなか活きの良いこと言ってくるじゃん! 雄英に入ってヒーローになりたいなら! いっぱい勉強して、〝個性〟の訓練もして、マンダレイたちの言うこともしっかり聞かなきゃいけないんだよ?」

 

「わかってるよ! 勉強もしてる! なまえも漢字で書けるし!」

 

 響香はなんかこの子爆豪に似てるなぁと思った。そしてリノが突っかかったのはこうやって発破をかけることが目的だったんだなぁとほっこりした気持ちになる。ちなみに小学校入学前に自分の名前を漢字でかけるのはかなり賢い。

 

「雄英に入って以来、私は『恵まれている』ということを本当に実感する毎日ですわ……。頑張ってくださいね、洸汰さん」

 

「そうだねっ! 洸汰くんもボクたちみたいに謙虚堅実に頑張ってねっ!」

 

 ? 

 

「リノは謙虚なつもりなんだ……いや、でも言われてみたら結構謙虚かも。自分を大きく見せるような事は言わないもんね」

 

 少なくとも本人の中では謙虚なのだろう、というのは分からなくもない。最強だの可愛いだの、どれも言うだけのことはあるし実績も重ねてきている。入学以来ずっと先を行く彼女に触発されて自分も、皆も向上してきているように感じる。

 

「自分のことは正しく伝える努力をしなくちゃね! ボクが無敵で最強で特別な事を分かってもらわないと、不幸が生まれちゃうから!」

 

「そうですわね……私にも覚えがありますわ。自分を、他者を見誤ると様々な問題が起こりますわね……」

 

 響香はいまいちぴんと来なかったが、ノブレス・オブリージュの負の面とでも言えばいいのか、強者であることは必ずしも利点とは言えないらしい。3人で一緒に過ごす機会は多いが、こういう感覚の隔たりを感じることはよくあった。だが、彼女たちはとても仲良しだ。分からないなりに寄り添うことは出来る。分からないから知りたいと願う。あの日、世界に向かって孤独に宣戦布告した少女を見て、友だちになりたいと思ったように。

 

 

 

 

 

 

 

 

「コイバナしよーっ! コイバナ!」

 

 入浴も終わりあとは就寝までの自由時間のみとなった女子部屋で、芦戸はハイテンションに宣言した。コイバナ。すなわち、恋の話。「ヒーロー科の過密スケジュールでそんな事している余裕ねーだろ」とそんな事してる余裕ねーだろおじさんが呆れてそうだが、A組女子でぶっちぎりに頭の軽い芦戸は何らかの話が出てくるかもとワクワクした表情をしている。

 

「コイバナ……女子会ですわね! 私一度やってみたいと思っておりました」

 

「おーっ! 初体験だぁ!」

 

「ヤオモモのハジメテもーらいっ!」

 

 八百万はこういう低俗な会話には正直あまり興味はない。ただ友人との会話はとても好きだし、知識欲と言うかコンプリート欲があるため一通り庶民のあれこれ(八百万はこのように思っているわけではないが)をこなしたいと思っているのだ。陽キャ二人は八百万がピュアピュアなのをいいことにおっさんみたいなセクハラをかました。

 

「やっぱさぁ~! 男の人っていうのは大人っぽくてぇ、優しくてぇ、でも悪いことをしたらちゃんと叱ってくれてぇ、それでいて思い遣りがあってぇ、ボクのことを良く見ててぇ、周囲の人にも優しいんだけどボクには特別優しくってぇ、言葉にしなくても元気がないときには気付いてくれてぇ、黙って隣に居てくれるんだっ! そして仕事もバリバリやるんだけど家庭的で家族サービスがしっかり出来てぇ、ボクがワガママ言ったらしょうがないなぁって言いながらナデナデしてくれるような包容力がたっぷりでぇ、お互いがお互いを世界で一番大切だって思えるような関係でぇ、そばにいるだけで幸せだって思えるようなそんな人が良いよねっ!」

 

 怒涛のごとく襲いかかってくる理不尽な要求の数々。いや、ひとつひとつはそこまで難しくはないが、これだけ重ねるとね。優しい人、の一言でまとめたほうが良いと思うよ。

 

「せ、せやね……夢見るんはええことやと思うよ……」

 

「わ、わかるー! 願望を口にするのは大事だもんね!」

 

「そ、それなー! そんな人が居たら良いよねっ……」

 

 なんとなーくそんなやつおらんやろ的なニュアンスを匂わせつつ消極的に肯定する3人。

 

「まぁ! そんな素敵な殿方と出会えたならそれだけでもう幸運ですわね! リノちゃんならばきっと出会えますわ!」

 

 ピュアお嬢様は現実的に厳しいだろうとは思いつつもメスガキならばその厳しい現実に勝利できると信じているようだ。まぁ顔もいいし本人が高学歴エリートなので相手の収入などに全く頓着がないのでありえないというほどではないのかもしれない。

 

「……理想像、ってことだよね。全部を一人に求めるのは厳しいかもだけど、沢山一致する人と仲良くなれたら良いね」

 

 響香ちゃんはそういってメスガキをなでなでした。現状メスガキの理想に一番近いのが自分であることに気付いてないらしい。まぁ前提条件の性別が違うからね……。

 

「コイバナというより理想の旦那様という感じかしら。私も家庭的な人がいいわ」

 

「せやね! リノちゃんほど高望みはせぇへんけど方向性は私も同じ感じ!」

 

「ヒーロー科で言うと~……緑谷かなぁ?」

 

 にやにや。芦戸はメスガキがオールマイトにロジハラするときのような嗜虐心丸出しの邪悪なニチャ顔をして麗日を見ている。最初からここを狙う予定だったのだ。飯盒炊飯の時になんだかいい感じにほんわかしていたので。いや、飯盒炊爨の話のときはちょっとピリついていたが。

 

「なななななにが? そんなんと全然ちゃうけど?」

 

「へぇ~……何が違うの? 言ってみて」

 

 メスガキが突っ込んできた……まずい。麗日は誤魔化しはくっそ下手くそだ。真っ赤になって「チャウワチャウワ」とマントラみたいな言葉を言いながら布団の上でゴロゴロと転がった。転がったときに両手で顔を覆ったため『無重力』が発動し隣に寝っ転がっていた芦戸がジャンプ台になって浮かび上がってしまい天井に激突した。

 

「そんなんとちゃうからー!」

 

「うーん、これ以上つつくと逆効果かな……」

 

「やっぱり、って感じだね!」

 

「だ、大体ヒーロー目指しとる間は恋愛なんてする余裕ないやろ!?」

 

「まぁそれを言われちゃうとそうなんだけどね……」

 

「もー! そういう現実の話は今してないの! 理想の話をしてるんだよー! きゅんきゅんしたーい!」

 

「そういう三奈ちゃんはどーなの~? 切島くんと!」

 

「えぇ? なんで切島?」

 

 メスガキの問いかけにきょとんとする芦戸。全く考えていなかった名前が出てきて困惑の一言だ。

 

「なんでって、よくアイコンタクトしてるからっ! 今日も爆豪くんに怒鳴られたあと切島くんとなんかジェスチャーでやり取りしてたじゃーん!」

 

「なにそれ! 初耳! そーなの!?」

 

「そういえば私も見たことがあるわ。授業が終わったあとにじっと見つめ合って、切島ちゃんが首を振ったら三奈ちゃんは頷いていたわね」

 

「秘密のアイコンタクトですか? ロマンチックですわね!」

 

「い、いや……ちが……私そんなつもりじゃ……」

 

「へ~……何が違うの? 言ってみて」

 

 メスガキが突っ込んできた。まずい……。芦戸と切島は出身中学校が同じなのだ。そして切島はいわゆる高校デビュー。情けない自分との決別と言っていたそれ。切島が過去の後悔を乗り越えられたその時、高校デビューマンだって言いふらす。そういう約束をしてるというか……アレ? なんかこれアオハルっぽい……? 芦戸は今更気付いた。すっごいアオハルやろうが! 見ろや! 

 

「あれはただその……約束……? してて……約束じゃないっけ……? ひ、秘密に……おっふ……」

 

 なんだか自分がすごく青春してる状況なことに気づきうろたえる芦戸。

 

「ふーん? 切島くんはかっこいいよねぇ? 思い遣りがあって、漢を重視する言動とは裏腹に不器用ながらも女の子に気遣いがある! 男は女に優しくして当然! みたいなちょっと古臭くも一本芯のある感じ? みんなはどう思う~?」

 

「あ~、分かる! ヒーロー科じゃなかったらモテそうな俺が守ってやる系だよね!」

 

「俺様系の爆豪もヒーロー科じゃなかったら一定の需要あるんじゃない?」

 

 響香ちゃんは助け舟を出すことにした。言われて初めて意識した、みたいな顔の芦戸には落ち着く時間が必要だと思ったからだ。

 

「轟さんはどうですか? 顔立ちも良いですし、穏やかで紳士的ですわ」

 

 ヤオモモは特に何も考えずその流れに乗った。轟くんが紳士的なのはあなたに迷惑かけたのを取り返そうと頑張ってるのもありますよ、モモちゃん。クソボンボンにとってあの騎馬戦を含む体育祭は人生の重大事項として胸に刻まれているのだ。

 

「本人はイケメンだし優良物件だけどエンデヴァーは息子の彼女に厳しそうだね」

 

「そんなイメージあるね! 息子にふさわしくない! とかめっちゃ言いそー! 実際はどーだったの?」

 

「現物はあんまりそんな感じじゃなかったかな~。むしろお見合い進めようとするおせっかいなオジサンみたいだったよ!」

 

「意外だわ。もしかしてリノちゃんが気に入られてたんじゃないかしら?」

 

「そうかもしれませんわね。成績優秀で可愛いくて強いリノちゃんを認めないのであれば、そもそも基準が厳しすぎますし」

 

「うーん? 言われてみればそうかも……? でもあのオジサンがお父さんになるのやだぁ……轟くんもちょっと家庭を顧みない夫みが既に漏れ出てるし。ああ見えて結構ナチュラルに自分優先なところがあるんだよ。エンデヴァーに反発してるけど本当にそっくり親子だなってよく思う!」

 

「あー……」

 

「あー……」

 

「そ、そうでしょうか……」

 

 ヤオモモは最初にかなりぶちかまされたあと頑張って改善したクソボンボンを見ているのでギャップで逆にそういった印象が薄くなっているようだ。メスガキにはクソ親父のクソみてぇな計画への反発もあってちょっとぞんざいというか素で接するので印象が違うのも宜なるかな。

 

「黎乃ちゃんは家庭に入ったときどうなるかがいちばん大事なのね」

 

「素晴らしい恋人になれる人はひとときの幸せを、素晴らしい夫になれる人は10年の幸せを、素晴らしい父親になれる人は一生の幸せをくれるんだよ! どんな人をパートナーにすべきか、答えは一つ!」

 

「金言ですわね。私も『家』を大事にしてくれる人が良いですわ」

 

「ウチはまだ全然どんな相手がいいとかピンと来ないな……」

 

「上鳴とはどーなん? 結構仲よさげじゃん!」

 

「あいつかぁ~……割と気は合うんだけどアホすぎてちょっとね」

 

「たしかにね~……あ、でもI・アイランドでマジ顔になってたときはちょっとドキッとした!」

 

「爆豪ちゃんにちゃんと謝ろう、って言ってた時ね。私も格好良いと思ったわ」

 

「……まぁ、悪くはなかったかも」

 

 アホの上鳴だが顔はいいのでキリッとしてるとそれなりに好評のようだ。それからもクソナードはドルオタっぽいとか峰田は論外とか庄田はちょっとカワイイとか飯田は窮屈そうとかホークスとはどうなのとか爆豪はないわーとか話は尽きずに、恋に恋するお年頃の乙女たちのコイバナは芦戸が喋り疲れて電源が落ちるかのように眠るまでダラダラと続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「わーたーしーがー! 林間合宿に来た!」

 

 合宿二日目の朝。前日より多少はしゃっきりした頭で訓練の開始時刻を待っていると、全員が揃ったのを見計らったのかオールマイトがどこからともなく飛んできて軽やかに着地した。生徒たちは驚いたり歓声を上げたりと様々な反応だ。

 

「オールマイト!? なぜここに!?」

 

 緑谷は驚愕して問いかけた。I・アイランド以来だが体調は良さそうに見えたのでまずは一安心だ。そしてもしかしてキャンプ飯を食べに来たのではと邪推してしまったので頭をブンブンと振って失礼な想像を振り払った。

 

「オールマイトは一応オフなんだが……どうしても来たいとのことだったので協議の末目立たぬようにこっそり来てもらうこととなった。もし邪魔になったら俺に言え」

 

「えっ……相澤くん冷たい……冷たくない? もしかして怒ってる?」

 

 まぁ相澤からしたら普通に迷惑な案件ではある。I・アイランドで何らかの治療を受けたらしく体調が上向いたと聞いたときは喜んだものだが、だからといっていきなり合宿に参加したがるとは思っていなかったのだ。一応元々参加も検討されたが「体調もあれだし敵に狙われるかもだしやめとくか」となった経緯があるので対応できないというほどでもないのだが。

 

「怒ってませんよ。それとも邪魔する予定でもあるんですか」

 

 実際怒ってはいない。本当に単純にこう言っておくことでオールマイトに遠慮して邪魔だと言い出せない、みたいなしょうもないロスが発生しないようにしただけだ。それに加えて実際に発生すると思ってるというより念の為言っておいただけである。

 

「それじゃあ引き続き合宿3日目を開始する。質問や要望があれば遠慮なく言えよ」

 

 その宣言を聞いて生徒たちは既に訓練を始めているB組に声をかけたり、前日からの訓練を引き続き始めたりと各地に散っていった。クソナードはチラチラ見ていたが、結局は話しかけることなく周りと同じように訓練に向かったのでオールマイトはひとりぽつんと取り残された。いや、メスガキだけは残っている。

 

「オールマイトっ! もしかしてもっとチヤホヤされると思ってました? 落ち込まないでくださいっ! 単にみんな真剣なだけですし、貴方にいいとこ見せようと張り切っているだけですよっ!」

 

 まぁそろそろレア感も薄まってきたので芸能人的なチヤホヤより尊敬する先達的な印象が強まっているのもある。オールマイトが来て浮かれるのではなく、身が引き締まるということだ。

 

「そ……そうだったか! HAHAHA! よぉし、みんなの訓練を私も手伝うか!」

 

「それは後でいいでしょ? ちょっとお願いがあるんです! 実はですね……」

 

 

 

 

 

 

「私が~~~! ひみつきちに来た!」

 

「え……え? お、オールマイト……? ほ、本物!?」

 

 ここは洸汰のひみつきち。やってきたのはもちろんオールマイト。そのヒーローはマッチョでスマイリーで、こんな素晴らしいヒーローに出会える洸汰くんはきっと特別な存在なのだと感じました。今日も朝早くから……つまりヒーロー科みたいなスケジュールで〝個性〟の訓練をしていた洸汰くん(すごい)は寝ぼけてみている夢なのかと思って掌から水を出しながら目をゴシゴシとこすって顔を洗った。

 

「本物だよーっ! ほら、オールマイト、いつものつまんないマイトジョークやって本人証明してくださいっ!」

 

「つまんなくないっつーの! あとで爆笑させるから! さて、出水少年!」

 

「は……はいっ……!」

 

 唐突なレジェンドヒーローの登場に困惑していた洸汰だったが、真剣なオールマイトを見て背筋を正して聞く体制になった。麒麟児か? 

 

「すまなかった!」

 

「え……?」

 

 オールマイトの謝罪。唐突なそれに洸汰は戸惑う。

 

「私はNo1ヒーローなどと呼ばれながら、君のご両親を救けることが出来なかった!」

 

「それはっ……オールマイトのせいじゃない……! 悪いのは……悪いのはヒーローじゃない! 悪い事したのは(ヴィラン)だ!」

 

 はっとしてオールマイトの言葉を否定する洸汰。そうだ、ヒーローは悪くない。パパとママだって悪くない! 八つ当たりなんてもうしないって、そう決めたんだ! 

 

「……ありがとう! 君は本当に立派だ! そして、私からの感謝の言葉を! いつか……いつか『ウォーターホース』に伝えて欲しい! ありがとうと!」

 

「な……なんで……?」

 

「彼らは素晴らしいヒーローだった! ウォーターホースが命がけで敵を撃退してくれたから、その場に居た人は誰一人傷つかなかった! 私はすべてのヒーローに、感謝している! 私の手の届かない場所で頑張ってくれている彼らは、私にとってもヒーローだ!」

 

「パパとママは……オールマイトのヒーローだったの……?」

 

「そうさ! そして! 君はウォーターホースの意志を継いで、立ち上がったと聞いた! 故にこう言おう! ウォーターホースは、勝利したのだと!」

 

「しょうり……」

 

「君のことさ! 君が持つ立ち向かう勇気と受け継がれた意志こそが勝利の証だッ! 君は必ずや、素晴らしいヒーローとなるだろう!」

 

「……! う、うん! ぼく、絶対にヒーローになりますっ! パパとママみたいな、かっこいいヒーローに……!」

 

 大きな体で少年にハグをして、そのまま彼を肩に乗せてファンサするオールマイト。きらきらと目を輝かせてはしゃぐ洸汰に、もうヒーローへの不信は残っていない。しばらくそうやってキャッキャウフフと楽しんだあと、オールマイトはマイトジョークをかました。その結果、洸汰くんは笑ってくれた。圧倒的愛想笑い……! 気遣いの達人……! 

 




独自設定とか

・かっちゃん:みみっちい成分が増量している。
・エンデヴァー面:そっくり親子
・牛さんヨーグル:轟くんの小さい頃の好物らしい。
・ちょっと男子~:出出男子真面目奴。
・カレーに入れるやつ:一応出身地とかで多少考慮したけど適当。
・カレーっちゃん:多分好きだし作るしこだわると思う。
・どしたん?話きこか?:気が合うね!
・飯盒炊爨:例の動画見つかったらしいな。
・ひみつきち:ラグドールは『サーチ』で分かる。虎は偶然知った。
・自慢合戦:ガキの喧嘩。
・理想像:百合展開はないよ(無慈悲)
・元気マイト:きちゃった♡
・オールマイトなら何ていうかな:なんて言うんでしょうねぇ。もっとびしっとカッコよく決めてくれるんじゃないかな。
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