機竜戦騎Dragon&Dragoon 〜序盤で倒される悪役に転生したが、主人公達が弱すぎる!?〜   作:兵庫人

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第39話

 栄人が前世で見た「Dragon&Dragoon」の公式サイトによる情報によると、各シリーズの王のモンスターは同じシリーズのモンスター……今回のスターズ・レッド・エクレクスの場合はスターズ・レッドが、「とある強力なエネルギーを持つアイテム」の効果によって進化したという設定であった。

 

 そのため栄人がヒカルに言った通り、王のモンスターは進化前のモンスターの完全な上位互換であり、攻撃力と防御力だけで特殊能力もそのまま進化前のモンスターのものを強化したものである。

 

 スターズ・レッドの特殊能力は三つ。

 

 自分のターン開始時に生み出すエナジーを二倍にする「シャイニングパワー(光よ、我が力となれ)」。

 

 使用したエナジーの分だけ一ターンだけ防御力を上昇させる「スターライト(星の光よ)スケイル(強固な鱗となれ)」。

 

 自分のエナジーをゼロにすることで相手からの攻撃によるダメージをゼロにして、更に相手のリーダーモンスターの攻撃力と自分のリーダーモンスターの防御力を合わせた値と同じダメージを相手のライフポイントに与える「スターライト(星の光よ)スケイル(強固な鱗となり)オールリフレクション(全ての攻撃を反射せよ)」。

 

 これがスターズ・レッド・エクレクスになると、

 

 シャイニングパワーは、自分のターン開始時に生み出すエナジーを三倍にする効果に、

 

 スターライトスケイルは、使用したエナジーの分だけ一ターンだけ防御力と攻撃力を上昇させる効果に、

 

 スターライトスケイル・オールリフレクションは、自分のエナジーをゼロにすることで相手からの攻撃によるダメージをゼロにして、更に相手のリーダーモンスターの攻撃力と自分のリーダーモンスターの防御力、そして攻撃力を合わせた値と同じダメージを相手のライフポイントに与える効果になる。

 

 元々スターズ・レッドは攻撃力と防御力、特殊能力のバランスが良いモンスターで、それが進化したスターズ・レッド・エクレクスは攻撃させるのに必要なエナジーが大きいこと以外、特に欠点のない高性能なモンスターとなったのであった。

 

 ちなみに各シリーズの王であるモンスターは全て、スターズ・レッド・エクレクスみたいに欠点のない高性能モンスターばかりで、前世ではそのあまりの高性能ぶりから「王のモンスターに修正をいれるべきでは?」という声が「Dragon&Dragoon」のプレイヤー達から上がっていたが、制作会社は王のモンスターの能力を修正することはなかった。そのせいか「Dragon&Dragoon」では王のカードを加えた各シリーズのデッキ同士の力が拮抗している状態となり、他のカードゲームのように特定のデッキが長年覇権を握ったりすることはなくなったのだが、逆にデッキ同士の相性が明確になるという問題が生じていた。

 

(王のモンスターとなると、いつものモンスターと同じように戦っても勝てるはずないよな……。唯一の弱点である燃費の悪さも、シャイニングパワーで解決できる……というか、ここに来るまでにエナジーを貯め込んでいるだろうし……。全く、こんなことならタツミとの戦闘の後も、面倒くさがらずにサポートモンスターを召喚してヴォルダイブ・ザイラーを強化しておけば良かったな)

 

 栄人がそこまで考えてから周りにいるヒカルとミサキ、タツミを見ると、ヒカルとミサキは明らかにスターズ・レッド・エクレクスに気圧されており、タツミは余裕のある態度をとってはいるがよく見れば冷や汗を流していた。

 

(正直な話、ヒカルとタツミはとてもスターズ・レッド・エクレクスに戦えるレベルじゃない。ミサキの実力はよく知らないが、間違いなくヒカルと同じかそれ以下だろうな)

 

 ヒカル達の実力を冷静に分析した栄人が上空のスターズ・レッド・エクレクスに視線を向けると、光装竜の王からは今まで戦ってきたどのモンスターよりも強い重圧が感じられた。

 

(……本当に勘弁してくれよな。準備不足の状態でいきなり王のモンスターと遭遇。しかも一緒にいる三人は明らかに実力不足、しかも二人はデッキのカードすらろくに揃っていない。……こんな不利な状況、そうそうないぞ? だけど、これからの事を考えたらここでスターズ・レッド・エクレクスを逃す手はないし……一体全体どうしてこうなった?)

 

「……あら? 随分と余裕そうね?」

 

「え?」

 

 自分が置かれている不利な状況に内心で頭を抱えている栄人にタツミが急に話しかけてきたのだが、栄人はタツミの言葉の意味が分からず彼女の方を見る。

 

「何を言っているんですか、紫宝院先輩? あんな強敵を前に余裕なんてあるわけないでしょう?」

 

「そうなの? でも貴方……笑っているじゃない?」

 

 思わずタツミに反論をする栄人。しかしタツミの言う通り、栄人の口元には楽しそうな笑みが浮かんでいた。

カードゲームの「Dragon&Dragoon」、実際にあったら面白そうだと思いますか?

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