TSして承認欲求爆発しちゃった俺がガチ全能系クラスメイトに愛されて幸せになっちゃうまで   作:あるふぁせんとーり

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裏2話「ほら酸いも甘いもどっちもおいしいと」

 とある5月の週末。

 

 私は白山くんと一緒にハイヤーに揺られていた。

 

 

「……ね、黑谷ちゃん。こういうのってめっちゃ高いんじゃないの……?」

 

「普通だったらそうなのかな。わざわざごめんね、藤原さん」

 

「いえいえ、社長にはお世話になってますから。これくらいお安い御用ですよ!」

 

「というか、ここ知り合いな感じ?」

 

「パパが普段使ってるハイヤーさん。空港とか行くときよく乗せてもらってるんだ」

 

「うわ社長令嬢だ……」

 

 

 今日の目的地は静岡の方のアウトレットモール。

 

 買い物して、ご飯食べて、それから隣接の温泉入って、それからさらに隣接のホテルでお泊りデート。

 

 しかも白山くん直々の歯磨きまでこれについてくるとか、この世界はどこまで私に都合よくことが進んでしまうんだろうか。

 

 いやまあ、生まれてからずっとこんな感じといえばこんな感じなんだけど。

 

 

「……あ。藤原さん、パパには言わないでね。色々面倒なことになっちゃうから」

 

「分かってますよ、アメさん」

 

「面倒なこと……あ、許嫁的な?」

 

「白山くんマンモスとかいた時代の話してる?今どきそんなナンセンスあるわけないでしょ」

 

「ははっ、面白いご友人だ。社長、つまりアメさんのお父様はこれまた大層な子煩悩でしてね。例え同性の方だろうとお泊りデートなんて聞いたら出張を切り上げかねない程なんですよ」

 

「なんていうか……大変だね、黑谷ちゃんも」

 

「まあね。藤原さん、もっと飛ばして良いよ」

 

「かしこまりました!」

 

 

◇◇◇

 

 

「ここまでありがと。パパによろしく伝えておいて」

 

「もちろんです。それじゃ、これで失礼します!」

 

 

 私達を下ろして駐車場を去っていく黒いハイブリッド。

 

 私は白山くんの手を引いてアウトレットの方へと歩き出した。

 

 

「白山くん、欲しいものとかある?良いよ、なんでも買ってあげる。私、今すごいテンション高いから」

 

「……パパ活?」

 

「まあホテルも行くしね。あながち間違ってないかも」

 

「頼むから否定してくれそこは」

 

「いいじゃん。白山くん美少女なんだよ?貢がれて当然なんだから」

 

「確かにそうだけどさぁ……」

 

 

 そうは言いながらもちょっとテンション高めに頬を紅潮させてる白山くん。

 

 「かわいい」って言われた時の白山くんが正直一番かわいい表情を見せてくれる。

 

 ほんっとかわいいなぁ……♡

 

 

「……黑谷ちゃん、なんか変なこと考えてる?」

 

「ううん。なーんも」

 

 

◇◇◇

 

 

「残念。結局白山くんが払わせてくれたの、お昼代だけだったね」

 

「別に良いだろ。2人で歩いて、買い物してそれじゃ不満だった?」

 

「そこは大満足かな。白山くんとのツーショットもちゃんとバズってるみたいだし」

 

 

 だいぶ暗くなった7時すぎ、両手に買い物袋を抱えながら私達はショッピングエリアを後にする。

 

 エリアの間に設けられた橋を渡って、目指すはアウトレット内の天然温泉。

 

 都会から少し離れたからか、星が綺麗な夜だった。

 

 

「温泉……そういえばしばらく行ってなかったかも」

 

「あれ、そうなんだ?もしかして好きじゃなかった?」

 

「いや、タイミングがなかったってのと……あと、まだ、ちょっとした戸惑いが」

 

「ふふっ、白山くんにもそういう感情あったんだ?」

 

「そりゃそう……っていうか、そういうのって同性でも気まずいもんじゃないの……?」

 

「どうだろ。むしろ白山くんは見られちゃう側じゃないかな。こんな立派なの付いてるんだし」

 

 

 白山くんのたわわを横から突っつくと、彼女は元々男の子だったとは思えない「ひゃぁっ!?」と甘ったるい声を漏らしながら真っ赤な顔でこっちを睨んできた。

 

 あー、かわいい♡

 

 やばい♡

 

 スマホ連写しちゃう♡

 

 

「く、黑谷ちゃん……!?なにしてくれてんの!?ほんとにさ!?」

 

「白山くん、またおっきくなった?食べたもの、だいたい胸に行ってるっっったぁっっ!!?白山くん何したの今!!?」

 

「人の胸触ったんだから尻くらい我慢しろよ……!これでおあいこにしてあげるからさ」

 

「ふふっ、いいね。うん。これならおつりもったたたたぁ!!?」

 

「おつりもなしに決まってんじゃん」

 

 

 私の頬をつねって、白山くんはそう笑う。

 

 私は少しだけ赤くなった頬を撫でながら「そうだね」と頷いた。

 

 ここから先は、白山くんに交代しようかな。




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