TSして承認欲求爆発しちゃった俺がガチ全能系クラスメイトに愛されて幸せになっちゃうまで   作:あるふぁせんとーり

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裏5話「夏の空気は自由にする(その2)」

「やばい、見られてる♡めっちゃ見られてる……っ♡♡」

 

 

 恥ずかしさ2割、嬉しさ2割、承認欲求5割、性欲1割。

 

 ぐっちゃぐちゃでどろっどろな感情をうちに秘めたままプールサイドに繰り出した白山くん。

 

 さながらXXのブレイヴの如く最強スタイルに自撮りだけでフォロワー12万人達成の顔面は伊達ではなく、すれ違う男性の殆どとそこそこな割合の女性が思わず振り返るその様子に彼女はとってもご満悦。

 

 唯一問題があるとすればガッツポーズくらいのちょっとした動きだけでたゆんたゆんのため私の理性がガンガン削られることくらいだろうか。

 

 このままでは忠誠心ならぬ友情が鼻から出ることになってしまう。

 

 誰か上級理性回復剤+持ってきて。

 

 

「はぁ〜♡もう帰んない?黑谷ちゃん」

 

「満ち足りちゃってるじゃん」

 

「だってさぁ……無理無理無理無理♡心臓保たんまじで♡俺この瞬間のためにTS症罹ったんだって絶対♡♡」

 

 

 わー、息が荒くて顔真っ赤な白山くん可愛いなー♡

 

 事後みたいで♡

 

 

「でもいいの?ここで帰っちゃったらナンパもされないよ?」

 

「ん〜、まあいっかな♡ナンパされるより黑谷ちゃんと一緒の方がわたし映えるし♡」

 

「……ふふっ、順調みたいだね。美少女ライフ」

 

「ま〜な♡」

 

 

 そんな言葉と共にスマホを構える白山くん。

 

 私はキッチンカーで買ったメロンシェイク片手に、もう片手の人差し指と中指を合わせて2人でハートを作ると、彼女は「はい、チーズ!」とシャッターを切った。

 

 

「どう?満足できた?」

 

「最っ高♡っぱ美少女のツーショットが一番映えるわまじで♡」

 

 

 それから私達は適当に流れるプールを何周かして、ウォータースライダー3周して、セブンティーンアイスを買ってからプールを離れた。

 

 ……あ、別にビキニがほどけるアクシデントとかはなかった。

 

 残念だったなぁ、ホント。

 

 

◇◇◇

 

 

「ふゎぁ……いいおんど……」

 

「大丈夫?白山くん、このままだとお風呂に溶けちゃいそうだけど」

 

「んむぅ……だいじょうぶ……」

 

 

 それから2人でゆっくりお風呂に入って。

 

 

◇◇◇

 

 

「……なんか、やたら空いてない?」

 

「空かせた」

 

「……え?」

 

「空かせたの、私が。ほら、バイキング楽しみだね」

 

 

 2人でゆっくりご飯を食べて。

 

 

◇◇◇

 

 

「……あの、さ。先、シャワー浴びてきてもいいかな……?」

 

「白山くん?」

 

「わたし、ちょっと我慢出来ないかもだから……」

 

「歯磨きだよ白山くん?」

 

 

 白山くんに歯磨きさせてあげて。

 

 

◇◇◇

 

 

「はい、残念。ここでギガンテス完成なんだよね」

 

「あのさ黑谷ちゃん運だけでどうにかする場面多すぎない!?」

 

「しょうがないじゃんラッキーガールなんだもん」

 

「それにしてもだって!」

 

 

 2人でエアライダーやって。

 

 それ以外にも休憩スペースで漫画読んだり、ゲーセンで爆勝ちしたり。

 

 私達は思う存分休日を謳歌して、遊び疲れてベッドに入った。

 

 おんなじベッドに入った。

 

 

◇◇◇

 

 

 そして翌日、私達を起こしたのはカーテン越しの日光でも、喉が乾いた感覚でも、夜のとばりでも、朝のひばりでも、腐るような、夢のおわりでもなかった。

 

 それは白山くんのスマホの着信音。

 

 彼女は眠い目を擦りながら応答した。

 

 

「んん……あれ、かあさん……?」

 

『まあ。寝起きですか?おはようございます、セイ。黑谷さんとは仲良くやれてるみたいですね』

 

「くろたにちゃんのこと、かあさんにはなしたっけ……?」

 

『母は大抵のことは知っているのですよ。……とまあ、世間話はこれくらいにして。実は少々面白いことが起きてしまったんです。ほら、カイトさん』

 

 

 どうやら電話口の奥は白山くんのママの様子。

 

 声だけでも白山くん似の美人なんだろうなっていうのが伝わってくる。

 

 けれど、その次の瞬間。

 

 少々じゃ済まないくらい面白いことが聞こえてしまった。

 

 

『あー、あー……もしもし、セイか?』

 

「……は?」

 

 

 何が起きたのか察したのか、大きく目を見開き、手がブルブルと震えだす白山くん。

 

 電話口から聞こえるのは20代かそこらのクール系美人の声。

 

 もしかして、もしかしてなのかな。

 

 そんなことを考えていた私に、盛大な答え合わせが起きた。

 

 

『……父さんも、TS症罹ったみたいだ……』




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