TSして承認欲求爆発しちゃった俺がガチ全能系クラスメイトに愛されて幸せになっちゃうまで   作:あるふぁせんとーり

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閑話「クソボケメス男子幼馴染をどうにかしてオス堕ちさせたいトップモデルちゃん」

 前略。

 

 幼馴染が一向に気付いてくれない。

 

 いや、あれは気付いてくれないなんてもんじゃない。

 

 もはや無視してる。

 

 っていうか絶対無視してる!

 

 だってそうでしょ!

 

 バレンタインチョコだって毎年渡してるし何度も何度もご飯に誘ってる!!

 

 なんなら去年は勇気出してハート型の手作りチョコまで作ったのよ!?

 

 そしたらあいつなんて言ったと思う!?

 

 

「チョコ、めっちゃ美味しかった。ありがと」

 

 

 何がありがとうよ馬鹿!!

 

 こっちがどれだけ悩んでハートの型買ったと思ってんのよ馬鹿イツキ!!

 

 かれこれ10年!!

 

 あたし10年アプローチし続けてるのよ!?

 

 なのになんであいつ気付かないのよ!!

 

 

「うぐぅ……悲願成就はまだ遠いぃ……」

 

 

 お先真っ暗な未来に絶望し、あたしはブラック・ジャックを閉じて図書館の机に突っ伏す。

 

 改めて、あたしの名前は駕籠野(かごの)マキ。

 

 私立冬ヶ丘学園高校三年F組。

 

 2年前にスカウトされて、「100年に一度の美少女」「女子高生が選ぶ一番なりたい顔」なんてありきたりな売り文句であっという間にスターダムまで駆け上がったトップモデル。

 

 別にこれは自称じゃなくて、あえて言うなら事務所の売り出し方針だから勘弁してほしい。

 

 顔良し身体良し頭良しの三方良しで最近はテレビにも引っ張りだこ、こうして放課後図書館に来る時間を作るのだって過酷なスケジュール調整の賜物なのだ。

 

 そしてそんなあたしの目下最大の敵があいつ。

 

 

「阿須加先生、他になんかやることあります?」

 

 

 同じく私立冬ヶ丘学園高校三年F組、氷室(ひむろ)イツキ。

 

 2008年1月14日産まれ、身長184cm、体重52kg、家族構成は両親と姉一人、この前の中間の学年順位は43位/277人、趣味は映画、音楽鑑賞、特技はリフティング、日課はジョギングと母親のガーデニングの手伝い、使ってるコスメブランドはキャンメイク、悩みはオーバーサイズを着ようにもオーバーサイズが中々見つからないこと……

 

 色々あるけど、ともかくあいつが本当に気付いてくれない。

 

 別にイツキは女子に興味がないわけじゃない。

 

 だって初めて告られた時は嬉しすぎて恋人好みの金髪に染めたくらいだし。

 

 何あたしのイツキに告ってんの◯すわよ。

 

 しかしあいつは自分から告白する勇気がないのだ。

 

 いや、もっと正確に言えば自分が告白することで他人を傷付けてしまうかもしれないことが怖いのだ。

 

 ああもうそんな優しいところも大好き♡♡

 

 でもだからといってかれこれ15年、幼稚園からの付き合いになる幼馴染の好意をガン無視し続けるのはいかがなものか。

 

 っていうかクラスメイトがあたしの話してる時は嬉しそうなのに告白とか付き合うとか恋愛の話になるとあんた無自覚にちょっと曇ってんの気付いてないの?

 

 本当に◯玉ついてんのかと問いただしたくなるあいつだが、実際問いただしたくなるような見た目をしてるのが現在のイツキである。

 

 

「くっそ、なんであいつあんなに似合ってるのよ本当……!」

 

 

 前髪と毛先を金髪に染め、それ以外はライトブラウンのツートンカラーにしたクラゲヘア、バッチリ決まったブルベ夏のすっきりメイクに、とても成人手前の男のものとは思えない丈短め袖口広めのクロップドパーカーをキーアイテムにした神をも恐れぬへそ出しファッション、その身長でまだ盛るかと言いたくなる厚底サンダル……

 

 正直どの雑誌に行っても高身長枠として重宝されるレベルの完成度のメス男子。

 

 もうあれは女装なんてレベルじゃないからメス堕ちに片足踏み込んでると思う。

 

 ほら、常識改変モノ的な。

 

 どうやら三人目の彼女と別れた後に姉の彼女の趣味で魔改造され、そこからドハマりしてしまったらしい。

 

 何あたしのイツキ振ってんのよ見る目無さ過ぎでしょ◯ね!!

 

 

「いやいやいやいや……落ち着きなさい、あたし……」

 

 

 そう、男子なんてインターネットでは貧乳教徒だの言い張っていようと結局のところ本質的にはおっぱい星人。

 

 一応?清楚系で売ってるけど?脱げば立派に実ったEカップだし?

 

 最悪籠絡出来る?的な……

 

 あたしはそう思っていた。

 

 ……つい1ヶ月ほど前までは。

 

 

「あ、氷室先輩〜!わたし仕事で分かんないところあって〜」

 

 

 そう、超強力なライバル出現である。

 

 彼女は白山セイ。

 

 控えめに見積もってもあたしと同等以上の顔面偏差値とこんなの大量殺戮兵器としか言いようのない天賦の目測Hカップを持ち合わせる超弩級の怪物。

 

 

「……いや落ち着けないじゃない!!!」

 

 

 なんで!!

 

 なんで!!?

 

 せっかく最近ご飯が割り勘から交互に奢りって良い感じに距離が縮んできたとこなのになんであんなの出てくるの!!!?

 

 いや、まだ、まだ負けない……!!

 

 絶対「あたしが好き」って言わせて、お婿さんにしてやるんだからぁーーっ!!!!

 

 

◇◇◇

 

 

「ね?あっちのほうがラブコメしてるでしょ?」

 

「……そうだね」

 

「……何の話、すか?」

 

「良いから氷室先輩、駕籠野先輩に静かにするよう注意してきてください。そのまま上がっていいらしいので」

 

「……?了解っす」




多分本編の裏で進行してます
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