機動戦士Ζガンダム異伝 エグザベ・オリベ戦記   作:1スレ130番より愛を込めて

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今から寝ようとしてた皆さーん!!起きてくださぁーい!!水の星どうでしょうのお時間ですよぉ!!今週も水の星どうでしょう、がやってきました!!

さてさてさてさて!前回、どうでしょう班はユーコン川を守る会の皆さんの活動の一部を皆様にご紹介できたのであります。
うちのアムロさんも冬季ユーコン川流域でも活動できるモビルスーツもとい、モビルワーカー開発に大変、大っ変、意欲的で、ロケを終えた今も目下設計中でございます。
水の星どうでしょう班も毎日、日付が変わる時間に応援のビデオメッセージをアムロさんに送信していますが、まだ1度も返事がございません!!(フジムラの笑い声)

ユーコン川でのフィッシングをする予定でございますが、うちのモビルスーツ馬鹿は上の空ですし、ゲーツさんはアムロさんのお世話に忙しく、エグザベさんはスクーカムさんとフジムラと盛り上がる始末。
誰一人、これが全世界に放送される番組だなんて覚えてません。
さあ、今夜は何が起こるんでしょおか?!では、どうぞ!!




水の星どうでしょう!ユーコン川 編8

 

 

≪クマからの逃走!!≫

 

 

アムロ「クマは時速60キロ程度…森林を縦横無尽に駆けてくる…から、四足か六足歩行にして…」〈地面に何かの設計図を書き始めるアムロさん〉

 

ゲーツ「アムロ、デバイスも使わずに……無茶だ。帰ってから、落ち着いて考えよう。こんなところで、良いアイデアが浮かぶなどということはない。」

 

スクーカム「ユーコン川、冬になると凍ります。カヌーなくても大丈夫です。川の上を歩けるくらい凍ります。氷が割れると死ぬことがあるのでツアー、していませんが、この辺へ避難してきた人の中には川の上歩くこと趣味にしてる人います。昨日の湖も凍るので、穴釣りでは人気です。あ。」〈画面外で無線通信を始めるスクーカムさん〉

 

エグザベ「凍る湖で?釣り?」

 

フジムラ「氷に穴開けてねぇ、その穴で釣りするんですよぉ。氷の上での釣りは、乙なもんですよ。雪景色見ながら酒を飲んでねぇ、釣ったばかりの小魚を肴にしてねぇ。いやいやいやいや、昔、北海道で食べたワカサギが熱々ほくほくで美味しかったのなんの!今度ぜひ、」〈スクーカムさんに止められるフジムラ〉

 

スクーカム「……皆さん、カヌーに乗ってください。すぐ出発します。」

 

ゲーツ「スクーカム、フジムラさん?今、発砲音が聞こえたような?」

 

スクーカム「皆さん、すぐにカヌーに乗ってください。荷物も全部、載せて。出発します。ムーヴ!!ゴー!ゴー!ゴー!!」〈全員を追い立てるスクーカムさん〉

 

フジムラ「はいはいはいはい!!動きなさいよぉ!!ボンボン共!はいっ!!ムーブ!!ムーゥブ!!」〈木の枝を振って全員を追い立てるフジムラ〉

 

〈ゲーツさんとエグザベさん、アムロさんとフジムラのペアで慌てて出発!〉

 

フジムラ「はいはい、このボンクラ共、早く漕いで!!漕いで!岸から離れてください!!」〈言いながら自分のパドルは水の上を掻くボンクラフジムラ〉

 

アムロ「おい!!フジムラ!今、ボンクラとか言ったか!」

 

フジムラ「言ってません、言ってません!!早く漕いで、早く!!アムロさん!!川の真ん中あたりまで行かないといけないんですから!!ほら、さっさと漕げ!この、ボンクラ!!」

 

アムロ「ぶっ飛ばすぞ!髭!!なんで、こんなに慌ただしく?!」

 

フジムラ「いいから!!漕ぎなさいよ!!鈴虫!ゲーツさんとエグザベさんにおくれを取ってるじゃないのっ!!急いで!もっと急いでぇー!!」

 

エグザベ「フジムラさん!!落ち着いてください、落ち着いて。フジムラさん、パドルを水につけて!」

 

アムロ「はあ?フジムラァー!本当に!本当にもう2度と後ろに乗せないからな!!お前、本当に!!」〈振り向いて怒鳴るアムロさん〉

 

ゲーツ「スクーカム!エレボートは?」〈川の上のカヌーから岸のエレボートに声を掛けるゲーツさん〉

 

スクーカム「もう出られます!森の方を警戒してください!」〈エレボートのクルーに指示を出すスクーカムさん〉

 

アムロ「この、馬鹿!!馬鹿髭ダルマ!!出たんだな?出たんだな?クマが!!お前、冗談じゃないぞ!!冗談じゃ済まされないからな!!」

 

スクーカム「大丈夫です。大丈夫。まだ、出てません。」

 

アムロ「まだ?」

 

ゲーツ「スクーカム、状況を教えてくれないか。」

 

〈エグザベさんにより確保されるアムロさんとフジムラさんのカヌー〉

〈併走する2隻のカヌー〉

 

スクーカム「ラッキーボーイ達が今日のキャンプ予定地付近で子グマ2匹に発信機を取り付けました。大丈夫です。誰も怪我してません。しかし、こちらに、川上に向かって逃げてきています。」

スクーカム「コグマの近くには必ず母グマいます。母グマは発信機ついてました。YF-83-40号、子グマの時、括り罠にかかって人間に助けられた経験があります。人を避けないかもしれない。」

 

エグザベ「子グマは罠で捕まえることがあるんですか?」

 

スクーカム「いえ、事故です。括り罠はムース用です。子グマは好奇心旺盛なので、たまに掛かります。」

 

フジムラ「あんたら、暢気に話してんじゃないよ!!スクーカムさん!出たじゃないの!クマ!!」

 

スクーカム「ラッキーでしたね。あっちの川岸、もしかしたらすれ違うかもしれません。」

 

ゲーツ「川の中なら安全と言うことではないんだろう?スクーカム。」

 

スクーカム「ここ、水深が深いです。子グマは泳いで渡れません。多分、まだ。母グマが逃走ルートから外すはず…安全です。おそらく。」

 

〈大笑いするしかないフジムラと天を仰ぐアムロさんとゲーツさんとエグザベさん〉

 

ゲーツ「聞きたくなかった。スクーカム、おそらく、とか、多分、とか言う単語は聞きたくなかった。」

 

スクーカム「野生動物は人間に予測できない動きを取ることがあります。仕方ないです。ライフルとショットガンは最悪の事態ためにあります。」

 

エグザベ「え?じゃあ、さっきの発砲音は?」

 

スクーカム「この距離で聞こえたのなら、子グマと母グマを追い払うために使う花火です。爆竹です。人間の声と火薬の音と臭い、あとクマスプレー。嫌な記憶を覚えさせて、人間に近寄らないようにさせます。」

 

ゲーツ「それも確実ではない、と?」

 

スクーカム「はい。人間を食べた熊、逆に寄ってきます。YF-83-40号は大丈夫だと思って油断する、駄目です。……え?近い?エレボートを少しだけ川岸に寄せます。ボートから爆竹、投げます。フジムラさん、もっと笑ってください。クマに人間の声覚えさせます。」

 

フジムラ「おうおうおうおう!!!スクーカムさーん!あなた!あなた!覚えてなさいよぉお!!あんた、クマなんか出ねえって言ったじゃないの!クマよりムースに気を付けろって!出ちゃったじゃない!クマ出ちゃったじゃないの!!」

 

スクーカム「カメラに映ってないのでセーフです。」

 

カメラマン「それ判定するの、あなたじゃなくてあたしだから。いや、セーフですけどね。カメラに映ってないのでセーフ!」

 

アムロ「セーフなわけないだろ!!ウレシノ!!何が!何がセーフなんだ!!今、何か一つでもセーフな事あったか?!」〈珍しくカメラマンの名前を呼ぶアムロさん〉

 

カメラマン「全員命が無事なんだからセーフでしょ。怪我もないし、万々歳じゃない?」

 

エグザベ「あ、バクチクって花火?思ったより大きいんですね。あれ?手榴弾に似ているような?」〈不思議そうなエグザベさんの顔のアップ〉

 

スクーカム「投げやすいようにしてます。耳と鼻、塞いでください!!」〈揺れる水面のバックにフジムラの悲鳴〉

 

ゲーツ「スタングレネードだったぞ!連邦製の!スクーカム!」〈揺れる水面しか映らない〉

 

スクーカム「爆竹です。私達、アレ爆竹と呼びます。だから、皆さんが見たのは爆竹です。」〈笑うフジムラとアムロさんだけが映る〉

 

フジムラ「ウヒャーッ!ハッハッハッハ!いやぁ、実に雄大!雄大過ぎるユーコン川!スケールがでっかいんだもん!」

 

アムロ「スケール?スケールの話か?これは!」

 

カメラマン「スケールの話ですね。本物の爆竹に比べりゃねえ。あら、アムロさん、爆竹見たことないんでしたか?あららららぁ、そうなの?エグザベさんも?あらら、ゲーツさんも見たことない?ああ、そう!」〈嬉しそうな声のカメラマン〉

 

アムロ「なんだ?この、ザラザラする、嫌な感じは?」

 

カメラマン「いいの、いいの。気にしないでください、アムロさん。我々は今、ユーコン川でクマ撃退したんですから。」

 

ゲーツ「我々?」

 

エグザベ「我々?」

 

アムロ「我々?ってなんだ?」

 

フジムラ「いやいやいやいや、この大事件!水の星どうでしょう班ご一行クマ撃退!でCM打てるでしょーよ!この広告が流れてごらんなさいよ!全世界で、やったぜあいつら!!ってなるでしょー!」

 

アムロ「なるか!!なるわけないだろ!馬鹿じゃないのか?!」

 

エグザベ「そもそも、僕らカヌーに乗っただけじゃないですか。避難の指示もクマをマーキングするのも全部、ユーコン川を守る会の皆さんがしてくださったことですよね?」

 

スクーカム「私達なら大丈夫です。今の爆竹もツアーの代金に含めてあります。必要経費です。」

 

フジムラ「まままま、こっちのお財布が大丈夫じゃないんですけど!!」

 

 

≪次のキャンプ地到着!!≫

 

 

フジムラ「いやぁ!あれから、はや3時間休憩も無く漕ぎ続け、水の星どうでしょう班は次のキャンプ予定地を通り過ぎ、別のキャンプ地に辿り着きました。ここが今日のキャンプ地です!」〈マットに寝っ転がって言うフジムラ〉

 

エグザベ「フジムラさん、せめて体は起こしましょう。テレビに映るんですから。僕が支えますから、撮りなおしましょう。」

 

フジムラ「動きません!!このオッサンは梃子でも動かないって決めたんですから、あんたら若いので全部してください!!ほら、鈴虫!音頭取りなさいよ!この番組長いんでしょ!」

 

アムロ「長くない!精々、1年と半年だろ!」

 

エグザベ「昨日と同じような流れでいいんですか?フジムラさん、夕飯作って就寝でいいですか?」

 

フジムラ「ダメダメ、今日は釣り、釣りしてもらう予定ですから!皆さんで釣りしてもらって、釣ってきた魚を夕飯にしてください。」

 

ゲーツ「私は釣りをした経験がない。スクーカム、何か指示は…」〈無線機でずっと通信してるスクーカムさんをみて察するゲーツさん〉

 

アムロ「俺だって釣りなんか…いや、この番組で釣りしたけど!あれは海だっただろ。」

 

エグザベ「スクーカムさん、ラッキーボーイの皆さんと連絡を取るのに忙しいみたいです。誰か、スタッフの中に釣りしたことある方いらっしゃらないんですか?」

 

カメラマン「フジムラさんが釣り名人ですよ。海でも川でも釣れる人です。」

 

フジムラ「動かねぇって言ってんだぁ!」

 

エグザベ「フジムラさん。僕が背負いますから、ちょっとだけ頑張ってみませんか?釣り、好きなんでしょう?」

 

アムロ「フジムラを餌にしたら、パイクでもクマでもなんでも釣れるだろ。」〈フジムラを見下ろしながら舌打ちをする機嫌の悪いアムロさん〉

 

フジムラ「いーやーでーす!疲れたの!このオッサンは!」

 

ゲーツ「釣りは明日に回すか?別に今日にこだわる必要はないだろう。フジムラさんは取り合えずエレボートに乗せておこう。クマは大丈夫かもしれないが、体調が急変したら病院まで運んでもらう必要がある。」

 

エグザベ「フジムラさん、立てます?肩貸しますよ。」〈フジムラをエレボートに運んでいくエグザベさん〉

 

ゲーツ「クマ、というより、偵察班の状況はどうなんだ?」

 

カメラマン「全員無事ですし、クマも周囲にはいません。ラッキーボーイの皆さんがうっかりクマを深追いしちゃったので別行動する増援を要請してるだけです。」

 

ゲーツ「遭難、ではないんだな?」

 

カメラマン「はい。大丈夫ですよー。ここから先の偵察が別班になるだけです。スクーカムさんは動けるメンバー集めるのに忙しいだけなんで、皆さんはお好きに動かれてください。」

 

アムロ「いつも、いつも言ってるんだが!その、好きに動けってなんなんだ?ウレシノ!好きに動けって?本当に好きに動いていいんなら、俺はもう帰りたいんだが?」

 

ゲーツ「熊の心配がないならいい。とりあえずテントを立ててくる。アムロ、エグザベと休んでいると良い。疲れたのだろう?休むついでに私の分のコーヒーもいれててくれると嬉しい。」

 

アムロ「いや、手伝う。コーヒーはエグザベに頼むよ。」

 

カメラマン「あの人、見かけによらずコーヒー淹れるのお上手ですねぇ。朝、びっくりしちゃった。」

 

〈火起こししているエグザベさんの奥で、テント立てしているアムロさんとゲーツさん〉

 

カメラマン「しかし、なんだね。フジムラさんいないと途端にチームワークってものが生まれるね。」〈笑いながら言うカメラマン〉

 

スタッフ「まぁた隊長が拗ねちゃうようなこと言って。」

 

カメラマン「この画見てごらんよ、ちゃんとキャンプしてるじゃないの。まあ、暇な画なんだけど。」

 

スタッフ「うちの番組、スタイリッシュな画撮れたことありませんね。まあ、及第点では?」

 

カメラマン「そうだよねぇ。どうしてかな?こう、カッコいいアムロさんが撮れたことないんだよねぇ。」

 

スタッフ「アムロさんが驚いた時用の顔面アップになるレンズ外してないからじゃないですか?」

 

カメラマン「だって、外しちゃったらアムロさんの良い表情、撮れないじゃないの。あの人、いいリアクションするから、もったいないじゃない。キャンプよりもアムロさんのリアクションでしょ?撮るならさぁ。」

 

 

≪初めての釣り≫

 

 

アムロ「2時間ほど休憩していたんだが、本当にフジムラがエレボートから動かない。腕を引っ張っても動かない。」

 

エグザベ「水とコーヒーは飲んでくれましたし、カロリーバーも食べてくれたんですけど。寝たまま起きてくれません。」

 

ゲーツ「本来なら病院へ搬送してもらうべきなのだが、フジムラさんが嫌がっているのでこのままエレボートに待機してもらうことにした。」

 

〈ボンクラフジムラに代わり、状況を説明してくれるアムロさんとゲーツさんとエグザベさん〉

 

エグザベ「フジムラさんから無線機で指示出すので、釣りをしてくれ、と言われているんですが。」

 

アムロ「あの、髭は!…もう、放っておけば良くないか?」

 

ゲーツ「一般のキャンプは目的が無いと手持無沙汰になる時間が多くなる。視聴者はキャンプに行く際、必ず時間を潰せる道具や目的を持ってくるべきだな。」

 

エグザベ「つまり、僕たちは今、何にもすることが無くて暇なんです。」〈困った顔で笑うエグザベさん〉

 

カメラマン「釣りすればいいじゃないの。」

 

アムロ「あの髭の指示通りに動くのは無理だ。嫌だ。俺の今の心境では出来そうにない。」

 

ゲーツ「ここにいる全員が釣り初心者なのに無線機の指示だけでは、釣りどころか怪我するだけだろう?他に提案が欲しい。」

 

カメラマン「怪我って…あんたらね、川でワニでも釣ろうって思ってます?怪我したところで、せいぜい、指先切るくらいですよー。大したことないって。」

 

アムロ「怪我したくないって言っているんだ、こっちは!」

 

カメラマン「唾つけときゃ治るでしょ。」

 

エグザベ「不衛生ですよ。手を洗う水も川の水なのに。微生物や黴菌が傷口に入ったら化膿します。」

 

アムロ「宇宙世紀だぞ、今は!唾つければ怪我は治るとか言う、有史以前の知識は捨ててくれ、さすがに!宇宙世紀だぞ!」

 

ゲーツ「釣りの道具を見せてもらったが、使い方が全然分からない。全部ルアーだし、釣り針も多種類だし、糸と針が結んでない。」

 

カメラマン「ルアーに糸付ければ釣れるんじゃないですか?」

 

エグザベ「以前、連れてってもらった釣りの時は生きているアオイソメを餌にしたじゃないですか?今回は川ですし、ルアーって生きてないですし…」

 

〈エグザベさん:ルアーって生きてない〉(黒背景画面に大きく白の筆文字)

 

アムロ「あの時だって、糸と針は着けてあったぞ。」

 

カメラマン「海の時は時間短縮してたんですよ。良いじゃない。まだ夕方の6時ですよ。何時間でも試して工夫してみれば。」

 

ゲーツ「初心者は針とルアーを紛失する可能性が高いのではなかったか。環境に問題はないのか?」

 

カメラマン「環境的には問題なんで、針と糸は川に潜ってでも回収してください。個人的には、釣り道具一式、番組の持ち物なんでどんだけなくなってもいいです。後で紛失届と稟議書と始末書を書いてくだされば、どれだけ失くしてもらっても結構ですよ。」

 

エグザベ「地球環境保全への取り組みを紹介する番組でしたよね?これ。」

 

カメラマン「そうですよー!そんな難しく考えるより動きなさいよー。頭でっかちだよね、あなたたちは。死にゃしないんだから試しにやって見なさいよ。」

 

アムロ「糸と針潜って回収して来いって言った口で!2分間水の中に居たら命に係わるんだろ?どの口で?!」

 

エグザベ「針と糸をなくしたままにしたら、どうなるんです?」

 

カメラマン「あー、あーね。針と糸?ほったらかしにしてると、さっき鳥、見たでしょ?ハクトウワシとかフクロウとか。ああいう鳥とか鹿とかムースとかが糸に絡まっちゃって死んだり、針飲み込んで死んだりしちゃうんですよねー。ただでさえ少ない個体数がさらに減っちゃって大変なんだって。」

 

アムロ「大問題だろ!」

 

ゲーツ「釣りは止めて、森の散策とかで時間を潰すのはどうだろう?」

 

カメラマン「駄目ですよー。こっちだって撮り高欲しいんですから。夕食の魚釣れなかったらライスに塩だけですし、ねー。ほら、早く、魚釣ってください。」

 

エグザベ「あの、さっきからずっと、フジムラさんの無線機、変な音しか返ってこないんですけど。エレボート確認しに行ってきていいですか?」

 

〈無線機から聞こえる水の星どうでしょう班にはお馴染みのフジムラのイビキと歯ぎしり〉

 

アムロ「ンフフ…フジムラのイビキだ、エグザベ。もう無線機、捨てていいんじゃないか?」

 

〈笑うしかできないアムロさんとゲーツさんとエグザベさんとカメラマン〉

〈エレボートに向かったスタッフによって起こされるフジムラ〉

 

フジムラ『は?糸と針?説明書あるでしょおーよー!読みなさいよ、馬鹿!』

 

カメラマン「あのねー、フジムラさん。説明書とか何にもないよ。」

 

フジムラ『あーりーまーすぅー!あんたたちの探し方が悪いんですぅ!釣り道具箱の隅から隅までちゃんと見なさいよ。あるから。』

 

アムロ「ない。紙もプラスチックも、文字が書いてあるものは何も入ってない。」

 

フジムラ『あるって、絶対!セット詰めてもらってから開けてないもん。』

 

アムロ「つまり、つまりだ。フジムラ、お前は説明書を見てないんだな。」

 

フジムラ『あるって!探しなさいよ!俺、店主に言ったもん。説明書いれてくれって!だから絶対、入ってるって!』

 

アムロ「こっちはカメラマン入れて4人で探して見つからないって言ってるだろう!いい加減にサボるのをやめてこっちに来い!!」

 

フジムラ『はぁ??体調不良ですけどぉー!私は体調悪くて寝てるんですぅ!自己管理の一環ですよ!それをあんた、アムロさん頭っからサボり扱い?ええ?パワハラでしょおー?それってパワハラですよぉー!』

 

アムロ「3日前から続く、俺に対する仕打ちをかえりみてから言え!この、髭ダルマ!とにかく、説明書も何もない!こっちに来い!スタッフに抱えてもらってでも来い!早く!」

 

〈スタッフとスクーカムさんにおんぶされてやってくるボンクラ髭ダルマフジムラ〉

 

フジムラ「はぁー、やれやれ。最近の若いもんは釣りの1つもできないってんだから世も末だねぇ。子供の頃するもんでしょー、釣りって。友達と釣りに行ったことないの?ええ?」

 

エグザベ「コロニーには釣りができる様な施設が無いですから。あ、観光用のコロニーには釣り堀がある所が……いや、昔は在りましたけど。」

 

ゲーツ「悪いが、私はニューヨーク生まれニューヨーク育ちなものでな。あの地域一帯は釣りを含めた狩猟が免許制にされている。」

 

アムロ「地球に住んでたころのことは覚えてない!5歳の頃なんか覚えてるもんか!」〈にらみ合うフジムラとアムロさん〉

 

フジムラ「釣り針ひとつ結ぶのに、まあ大騒ぎしちゃってねぇ!情けないと思わないんですか?あんたがた。いい歳して!」〈言いつつ器用に仕掛けを作っていくフジムラ〉

 

エグザベ「糸と針失くしたら、地球環境に悪いらしいので。すみません、フジムラさん。疲れているのに。」

 

フジムラ「あのねぇ、昨今は糸もそう簡単に切れるようにできてないのっ。引っかかるような場所に仕掛け投げなきゃ大丈夫なんですよー。」

 

ゲーツ「それを具体的に説明してほしいのだが?」

 

フジムラ「考えなさいよー!何でもそう、人に聞いて分かるわけないでしょおー!」

 

アムロ「説明書が入ってなかったお前のミスをこっちは黙っておいてやってるのに、なんなんだ、その偉そうな態度は?」

 

フジムラ「あんたたちが捨てたんじゃないの?説明書。」

 

カーンッ〈フジムラに殴りかかろうとするアムロさんを必死に止めるエグザベさんとゲーツさん〉

 

アムロ「で?どのあたりにルアー?フライ?を投げれば良いんだ?」

 

フジムラ「今日みたいなフライフィッシングは、ほんとはもう少し上流でするんですけど、スクーカムがこれで釣れるっつーから。ああ、あの、少し白く飛沫上がってるところあるでしょ?あそこ水面の下に岩か流木かあるはずなんで、ひっかけないように投げてください。フライは水に沈めないように、水面を跳ねさせる感じで!」

 

ゲーツ「初心者に対して、注文が多くないか?フジムラさん。」

 

フジムラ「しょーがないでしょーおー!釣りってのは時の運と経験が肝心なんですよー!四の五の言わず投げなさいよ!」

 

アムロ「これ失敗したら、夕飯が塩ライスになるって決めたのはお前だろ?フジムラ。分かってるのか?俺達が魚釣れなかったら、お前も夕飯ライスだけなんだぞ?真面目にやってくれ!」

 

フジムラ「丸一日食事抜くってわけでもないんでへーきでしょー。こっちも考えて行程作ってるんですぅ!機械オタクとは違うんですよ、機械オタクとは!」

 

エグザベ「アムロさん、抑えて!相手はフジムラさんです!」

「フジムラさん、疲れててきっと正気じゃないんです!判断力と理性が失われてるんです!多分。だから、今は抑えて!アムロ!」

 

アムロ「こいつに理性と判断力と正気があったことなんてないじゃないか?!エグザベ!現実を見ろ!」

 

ゲーツ「アムロ、落ち着いてくれ。ここでフジムラさんを殴っても何にもならない。今は体力を温存しよう。大丈夫だ。チャンスは必ず来る。」

 

〈大笑いするカメラマンとフジムラ〉

 

フジムラ「いいですよー!やってごらんなさいよ!私達にゃ、全世界のどうでしょう班ファンの50億人がいるんですよぉ!やれるもんならやってごらんなさいよぉ!全世界が私の味方ですからねー!」

 

アムロ「いつか、放送できなくしてやるからな!!痛々しくって放送できなくなることしてやる!」

 

〈大笑いするカメラマンとフジムラ〉

 

 

≪本日の釣果!!≫

 

 

フジムラ「はい!こんなに明るいですけど、只今!夜の9時です!!皆さん、本日の釣果を見せてください!」

 

〈空のバケツの背景で力なく笑うアムロさんとゲーツさんとエグザベさん〉

 

フジムラ「アッハッハッハ!!…塩ライス!!決定!!」

 

アムロ「どうだ、フジムラ。痛々しくって放送できないだろう?流石のお前も。塩ライスが夕飯だぞ!」

 

エグザベ「まあ、針も糸もルアーも無くさなかったから上出来かな?」

 

ゲーツ「エグザベが2回、私が1回、川辺まで切れた糸を取りに行ったから道具を無くさずに済んだことは記録しておいてほしい。120秒浸かっていたら命に係わる水温の水の中取りに行った、と間違いなく記録しておいてくれ。危険手当は本当に出ないのか?」

 

フジムラ「全員仲良くおにぎり作って食べましょうねぇー!この、馬鹿ども!!本当に釣れないでやんの!」

 

アムロ「笑えばいいさ。お前もおにぎりしか食べられないんだぞ。ざまあみろ!見ろ、俺のこのザマを。放送できるもんならして見せろ。」

 

〈アムロさんが言うので、放送します!〉(黒背景に荒々しい白の習字で)

 

アムロ「夜10時近くになって、全員でおにぎり作りながら食べてるところなんて放送できないだろう?」

 

〈焚火を囲んでおにぎりを食べるフジムラとアムロさんとゲーツさんとエグザベさんの写真〉

 

アムロ「何がフライフィッシングだ。生きている虫のように水面を流して跳ねさせろ、だ。こっちは水面を跳ねる虫なんか見たことないんだ!」

アムロ「冗談じゃない!フジムラ、お前の説明がまともだったことなんてかつて一度も、一度だってなかったが!今回は最悪だぞ。何がびゅっってやってシャカシャカだ?」

 

〈川岸で仲良く釣竿を振るアムロさんとゲーツさんとエグザベさんと後ろで寝ているフジムラの写真〉

 

アムロ「放送してみろ、あの退屈な釣りの所を。ずーっと竿振って疲れたら休憩するの繰り返しだ。」

 

〈疲れて地面に座り込んでいるアムロさんとゲーツさんとエグザベさんと寝ているフジムラの写真〉

 

アムロ「釣竿持ってても休憩してても常にこの髭ダルマが俺達の後ろで寝てるんだ。50歳のオッサンが。全員が痛々しくって放送できるもんか。」

 

スクーカム「釣りは時間ですから。釣れないときは1日やっても釣れません。………思い出せば、上流で爆竹使いましたね。」

 

〈手を叩いて大笑いする全員〉

 

ゲーツ「忘れていた!カプサイシンとか言っていただろう、スクーカム!」

 

フジムラ「魚逃げちゃったかぁあ!!ウハハハハハ!!」

 

エグザベ「これは、放送事故、じゃないんですか?え?流すんですか?コレ?」

 

アムロ「確実に、水の星どうでしょうで歴代一番の無駄な時間じゃないか。誰が見るんだよ、こんな番組を。」

 

 





水の星どうでしょう班、釣果ゼロ!編


ええ?可哀そう。どうして??

あ、グリズリーの親子は無事です。元気に逃げていきました。
グリズリーってクロクマ食べるんだってね。同じクマなのに、むっちゃ怖い。



エグザベ君が活躍する小説が出たそうですが!!いつ頃、いつごろ!ウェブに、アマプラに上がるんですか???映像化されるんですか??
戦闘シーンがあるだなんて俺は一言だって聞いてないんだぞ!!おまけの小説なんてどうせ大した内容じゃねーよ、とたか括ってた俺が悪い。悪いんだけどさぁ!!
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