機動戦士Ζガンダム異伝 エグザベ・オリベ戦記 作:1スレ130番より愛を込めて
敵MSはガザCと言う名称であることは、グワダンでハマーンから聞いた。そうだな、火力は悪くない。でも、それだけだ。
ギャン改-Ⅱを狙って、ビーム砲とでもいうのだろうか、強力なビームライフルを放ってくるが、偏差撃ちもギャン改-Ⅱの進路を絞るような射撃してこない。チームとして部隊として機能していない。
パンジャンドラムすら使わなくて良いくらいの拙い動きだった。
使うけど。
ガザCは耐久力も装甲も薄い。見ればわかる。整備班でもない僕でも分かるような装甲の薄さが分かる。
近接戦闘を想定していないMS。いや、そこまで訓練できる資源が、人材が無かったのか。だから、火力以外の要素を切り捨てた?
一番手前にいるガザCに、正面からぶつかる僕にすら対処できていない。
敵が近くに来ないことが前提のMSか。中距離から遠距離で敵を排除することが前提のMS。
パンジャンドラムにぶつかったガザCは、そのまま弾かれた衝撃で流れた後、爆発して消えた。パンジャンドラムだけで。
教官の言葉が蘇る。壁にも成れず死んでいったジオン公国の少年兵たち。
戦友たちと英霊の血と涙と骨で書かれた戦訓。
残りのガザCは15機か。
接近されて、同士討ちを避けるために、僕を攻撃すらできない。とっさに散開もできていない。そういう訓練さえ、敗残兵たちはしてこなかったのか。
いや、ガザC部隊のパイロットたちに教えてもいないし、彼ら自身も教わってもいなかった。それが、分かった。分かりたくないことだった。
シャア・アズナブル、アクシズにいたはずだろう。お前はアクシズにいた。
ビームライフルやビームサーベルは地球連邦が最初に開発して、ジオン公国はその後塵を拝した。その威力の恐ろしさを、近接戦での戦訓を、1年戦争で連敗を続けていたシャア・アズナブルこそが、それを指導するべきではなかったのか?
いや、地球連邦と戦争を起こすことを避けるように、アクシズを指導するべきだった!地球圏で争いを起こさないように、死力を尽くすべきだった。
それさえも投げ出して、地球圏に逃げてきてまで、MSパイロットだけをしていたかったとでも言うのか!!
お前は!!残された敗残兵たちは!!人間を何だと思っている!MSの部品ではないんだぞ!!
ふざけるな!
ギャン改-Ⅱののビームサーベルで撫でるようにしただけで壊れるガザC。
ガザC部隊の周囲を高速で移動し続ける僕を見失っている。
ガザC3機、下方から上方にすり抜けざま、パンジャンドラムとスラスターの働きでギャン改-Ⅱを高速右回転させビームサーベルで切り捨てた。3機につけた、らせん状の切り口にから爆発が起こり、近くにいた一機も誘爆した。
仕事だ。
本当に嫌な、嫌な仕事だ。
せめて、このガザC部隊は全滅させないといけない。異変に即応できた、拙いアクシズの兵士の中の上澄みだからだ。
「戦争は!!嫌なことなんだよ!!」
急制動、反転、姿勢制御を兼ねてギャン改-Ⅱで大きくビームサーベルを振るう。肺からまた空気が抜けた!
くそ!!あばらも痛めたか?!
複数のガザCの隙間を縫うように突貫をかける。大丈夫だ。敵の攻撃が見える。見えているのであれば、当たらない。そう、訓練してきた。
ギャン改-Ⅱが通った後には爆炎だけが残る。これも訓練の成果だった。
いや、本当なら、彼らがしっかり訓練を受けた一人前の兵士であったのならば!!
息を吸う。
そう。そうでなかったというだけの話だ。残党にはよくあることだ。
武器さえあれば、MSさえあれば、数だけいれば、コロニーや衛星さえ落とせば、などという馬鹿げた幻想に憑りつかれて、僕らを憎んで死んでいった。
恨んで、呪った。
馬鹿馬鹿しい、反吐の出る考えだ。
戦争を起こそうという人間は、僕が、軍が倒す。僕の友人、パプテマス・シロッコの手も汚させない。カミーユの未来に、子供たちの未来に、そんな思想を持った人間は残してはいけない。
人類の未来に必要なのは、命に敬意を払うという行動だ。
僕も、ガザCのパイロット達の命に敬意を払う。そう、君たちの死を、僕が君たちを殺したことを無駄にはしない。必ず、僕は、軍はアクシズの暴走を止める。どんなに時間をかけてでも。
アクシズをジオン公国の拠点ではなく、資源採掘用の小惑星へと戻す。人類の存続と発展の象徴へと。
僕の力だけではできないが、地球連邦とジオン共和国とコロニーが、そう思えるように変えていってくれるだろう。
そのためになら、僕は君たちの命に敬意を払って、君たちを殺せる。それを成すのが、軍人のエグザべ・オリベだ。
僕を、呪えばいい。
僕も、ルウムも、あの1年戦争で死んでいった誰もが、その後に死んでいった誰もが、皆が戦争を呪っている。
柄の長いビームサーベル
片手剣の柄を長く持つか短く持つか、という戦法は実際、剣道で使っている方がいるのを参考にしました。片腕というハンディキャップを持ちながらも、彼が独自に磨いた素晴らしい剣術でした。
短く柄を持つことにより、竹刀の振りが早くなります。長く持てば、間合いが伸びます。実際の試合を見て思いました。強いと。
この方がどれだけ稽古を重ね、工夫を凝らしてきたのか。凡人の自分にはわかりませんが、この素晴らしい剣術をもし生かせるのであれば、ガンダムで活かしたいと思いました。エグザべ中尉はその夢を叶えてくれた。アムロもできるだろうけど、別にビームサーベルに拘らないだろうから。
ここの部分スレとほとんど変わらない。戦闘シーンの加筆ができぬ雑魚は俺ですぅ!