機動戦士Ζガンダム異伝 エグザベ・オリベ戦記 作:1スレ130番より愛を込めて
アムロ・レイのプライベートに関する極めてデリケート話題だ。
女性の容赦のなさと冷酷さは知っているつもりだったゲーツ・キャパでさえ戦慄した。
人前で言うことか?
しかし、ハマーンもアムロ・レイも悪人ではない、とゲーツ・キャパは感じている。
実際、彼らは年相応だ。……いや、ハマーンの沸点は低い、か。
悪人ではない。2人とも人づきあいが下手なだけだ。
取り合えず、ハマーンも子供たちの前では落ち着いた姿を見せるだろう。
ならば、自分はアムロ・レイを落ち着かせるべきだ。
今は彼を、アムロ・レイという少年を孤独にしたくはなかった。
休憩室に入ったアムロ大尉は、余程、動揺しているのだろう。顔色は白くなっているし、足元はフラフラしていた。
ガルーダ一等兵が差し出した濡れハンカチで目元を覆っている。
一度、憲兵に許可をもらい水を取りに行って戻ってきたが、まだ休憩室のソファに座る気にもなれないらしい。休憩室中をフラフラしながら歩き回っていた。その後ろをガルーダ一等兵がついて回っている。ハンカチで目を覆ったアムロ大尉が転んだ時に庇うためだろうが、正直なところアムロ大尉がソファに座れない一因にもなっていると思えた。
ガルーダ一等兵の腕を掴んで止め、アムロ大尉に声をかけた。
「ハマーンが言うことを本気にしすぎるのは良くないと思う。私の経験上、女性は…或る意味でロマンチストに過ぎる面がある。」
慰めではないが、俺にはそう、言うしかできない。
ウソではない。ただ、かつての同期にそういう別の意味での『ロマンチスト』な少女たちがいた、らしいと聞いただけだが。1年戦争が始まる前のことだ。
俺がかつて聞いた噂話のようなもので慰められるほど、アムロ大尉は強くはなかった。
それが、俺としては意外ではあった。1年戦争の、英雄として、ニュータイプとして、アムロ大尉を見てしまっていたのかもしれない。個人として、彼に向き合えていなかったか。
アムロ・レイは、シャア・アズナブルを愛している。
ハマーンの、その発言一つで、ここまで打ちのめされるような人だったのか、アムロ・レイは。
あの怪文書からは、まるで読み取れない繊細さだ。何を思ってあんな意味の分からない文章を作ったんだ?
「ハマーンが俺を誤解している、と。まさか、彼女は間違いなくニュータイプだ。」
天然物のニュータイプとは、こういう者なのだろうか?何の迷いもなく、相手がニュータイプというだけで、一定の信頼をしてしまう。もしくは、信頼せねばならない、と思ってしまうのか?
しかし、頭に血が上っていたような状態での、売り言葉に買い言葉のような状態での感覚を重視し過ぎているような…冷静さを欠いた状態でニュータイプ的な確信を得たとしてもどれだけ蓋然性があるのか分からないだろうに。
それでも、ハマーンの言葉を、ニュータイプだからと真正面から受け止めてしまうのは、アムロ大尉の性根が初心すぎるせいなのだろう。
「ニュータイプ、と一言に言っても、個人によって得意不得意があるものだ。私は、他人の精神に感応し、同調することを得意としている。アムロ大尉も、ハマーン・カーンも私とは違うだろう。彼女は…聞かれていたら怒りを買うだろうが、臆病な気質があるように思える。危険を的確に予知し、どう動けば最善を取れるか判断している。予測と洞察力に秀でたタイプだ。」
言いながら、思い出す。そうだな、エグザべ・オリベ中尉も本来はこのタイプのように思えた。
カミーユ・ビダンはもっと異質だ。人恋しい少年だから、だろうか?自分の思考で、相手の感情や思考と触れ合いたがるような傾向がある。ハマーンが言った精神同士の交わりを無意識に求めている時がある。俺から見れば、危険な兆候だ。だが、カミーユは不思議とそれを制御し始めていた。時間があれば、コツを聞いてみたい、と思っている。
「その、洞察力が優れたハマーンが、俺を誤解するのか?」
アムロ大尉は俺を責めるように返してくる。睨みもしない。フラフラ歩きまわりながら、声だけの険しさで、俺を責めてくる。
いや、俺が悪いか。アムロ大尉が傷ついているのに、よそ事を考えてしまっていた。
「誤解していないかどうかは、話をしてみなければ分からないだろう。もちろん、ハマーンと、だ。そうだろう?アムロ大尉とハマーンは感応したわけでもない。まあ、感応したところで、いや、感応だけで人と人が、全てを分かり合えるなど、それこそ幻想だろう。」
「それができるのが、ニュータイプだ!……いや、そう、思い込んでいた。でも、かつての、俺は、戦場で、それをしたんだ。」
消え入るような声だった。歩き回るアムロ大尉に向き直って無ければ聞こえないような、小さな声だった。
「シャア・アズナブルと、か?」
「違う!ララァ、俺はララァ・スンと…」
ララァ・スンはオーガスタ研究所で何度か聞いた名前だ。
1年戦争当時、フラナガン機関に在籍し、ジオン公国軍人として戦死した有名なニュータイプだ。フラナガン博士がフラナガン機関を出奔した事件の原因になった人物でもあった。
彼女の戦死はフラナガン機関とフラナガン博士にとって、取り返しのつかない喪失になったらしい。彼女の出兵を認めたフラナガン機関とそれに反対したフラナガン博士の間の、埋めることのできない溝となった。
「いや、問題はそのことじゃないんだ、ゲーツ大尉。」
目元を濡れハンカチで押さえたまま、身体を丸めるように歩き続けているアムロ大尉は落ち着かないのだろう。肌を小さな刃物やガラスが撫でているような気配がある。
彼の痛みに同調しているのか、俺は。
「俺は、ハマーンの言葉を否定できなかったんだ。それを、見ただろう!」
アムロ大尉は激昂と消沈を繰り返して、己を消耗しているのか。
戦時の記憶と、ニュータイプの感覚と、自分の感情の波の混乱に溺れている。限界なのだろう。
「とりあえず座って、水でも飲んで落ち着いてくれ。アムロ大尉。」
ガルーダ一等兵と2人がかりで、アムロ大尉を座らせる。彼の腕が冷たく震えてもいる。
何故、こんなにも動揺しているのか、俺には分からない。分からないが、放っておけるほど無関心でも居られはしなかった。
宇宙に溶けてしまった兄弟たちとも違う症状だが、放っておけはしない。
アムロ大尉の向かいのソファに座った。ガルーダ一等兵はアムロ大尉の後ろに立っている。取り乱すアムロ大尉を慮ってのことだろう。
ソファに座ってもまだ、アムロ大尉は落ち着かないらしい。体を丸め爪まで噛んでいる。左手に飲みもしないカップを手に持ったままだ。濡れたハンカチで包むようにしてカップを持っている。
「何故、俺は否定できなかったんだ?確かに、俺はハマーンと同じだ。シャアを殺せやしない。エグザべ・オリベ中尉にも告白したことだ。中尉は他人に言いふらすことはしない。ハマーンは俺を見て、それだけで、俺がハマーンと同じだと言い当てた。その彼女は、俺がシャア・アズナブルを愛している、と。」
「だから、ハマーンと話せばいいだろう。」
「何を?」
睨みつける様な目線をして俺を見るアムロ大尉は、少々子供じみてもいた。いや、彼はまだ23歳か。
だとすれば、睨んでいるのではなく、怯えているのかもしれない。俺でも分からない、何かに。
「何を?とは?アムロ大尉も、ハマーン・カーンも話していないことだらけだろう。今回のサイコミュのこともだが、シャア・アズナブルについても誤解があるのではないか?話せば分かってもらえるはずだ。どうして、あそこまで険悪になれる?アーガマのヌー曹長の無礼はさておき、怒鳴り合うまでにできることはあった。」
俺に、サイコミュの取り扱いや、軍事作戦に子供たちが巻き込まれているということに憤りが無いかと言えば、無いわけではない。強化人間の実験だとて、そうなのだ。
大人の強化人間の成功例である自分が言えた立場ではないが、現実には多くの子供が強化人間の実験の犠牲になっている。大人がニュータイプの力に目覚める確率よりも、子供のそれが圧倒的に高いからだ。
子供たちの未来を守るために、子供を犠牲にしているという、どうしようもない矛盾があった。NT研究所を始め、多くの研究施設が強制的に閉鎖された今、その矛盾は消えたようにも思えもするが。
騒乱や戦争が起きれば、子供は犠牲になる。それを防ぐには、争いを起こさせないことが必要だった。誰かの暴力が世界を変えることを許さないために、暴力が必要だった。
どうしようもない矛盾が人類には必要だった。
精強で信頼される軍が必要だった。
民衆に、平和を求める人間に肯定される暴力が、軍だからだ。暴力によって、暴力を起こさせないという矛盾のなかで、人類は社会と文明と平和を築いてきた。
その矛盾がなくとも人類を導く、などと謳うニュータイプという概念は、間違いなくジオン・ズム・ダイクンのプロバガンダだ。
アムロ大尉とハマーン・カーンを見れば分かるしかない。いや、そもそもジオン公国の大虐殺を思えば、当然プロバガンダでしかないのは分かってはいたことだ。
俺が分からないのは、天然物のニュータイプであろうアムロ大尉とハマーンの態度だ。互いの感情や感覚を重視し過ぎている。
「何故、そこまで反目する?」
「……ハマーンの中に、シャア・アズナブルを見た。ハマーンも、俺の中にシャア・アズナブルを見たんだ。分かるだろう!」
「シャア・アズナブルに汚染された精神が、そうさせたとでも?」
俺の言葉を聞いて、不思議そうに首をかしげたのはガルーダ一等兵だった。
「いや、シャア・アズナブルになら支配されてもいい、と思っているんですね、お2人とも。ハマーンさんは過去のあやまちとして割り切っていらっしゃるようですけど。」
「ガルーダ一等兵、口が過ぎるぞ。」
「はい。いいえ、ゲーツ大尉。俺の発言はヌー曹長の受け売りです。全ての責任はヌー曹長にあります。」
鯱張って、ガルーダ一等兵はそう応える。
ヌー曹長の悪影響が強すぎる。曹長はどこかに隔離したほうがいいのではないだろうか?いや、アーガマに配置されるまでは隔離されていたのか。
「支配、されてもいい?良いわけないだろう!!シャア・アズナブルを肯定すれば!!ニュータイプは戦い続ける運命になる!ハマーンの言葉そのままだ!争いを肯定してしまう!社会に居場所など、ありはしない!」
アムロ大尉の、その激情が応えなのだろうな。俺は彼がシャア・アズナブルを愛していることを確信してしまった。
「ニュータイプが支配されることを良しとはしないが、アムロ大尉はシャア・アズナブルになら支配されてもいい、と思っている?」
俺のその言葉に、怯える人間がアムロ・レイなのか。
だから、ハマーンとも怯えて対話できず、シャア・アズナブルの過ちさえ許し、そのためには戦場に出ることさえ厭わない直向きな少年、そのままで成長してしまった人間、アムロ・レイ。
ひたむきにシャア・アズナブルを、ニュータイプを、ニュータイプが作る未来を信じ慕っている少年のままだったから、彼はあの怪文書をインタビューで話したのか。
誤った理解をされるよりも、理解されないことを選んで作られていた『呪われたアムロ・レイ文書』。
「ゲーツ大尉、あくまでもヌー曹長の言葉ですが、ハマーンさんは過去の事として割り切ってます。アクシズごとハマーンさんと彼女の家族を捨てたシャア・アズナブルを、彼女は決して許しはしません。ヌー曹長がハマーンさんを信用されている理由です。ハマーンさんはアクシズごとシャア・アズナブルを葬る選択もされました。心苦しい選択だったでしょうに。実際、地球圏のジオン公国に対する怨恨は深く、人類は共同して、手を取り合い、人類の敵ジオニズム掃討作戦に参加しています。美しい人類愛です。」
「ガルーダ・ラブハート一等兵!退室しろ。」
しかし、ガルーダ一等兵の言葉は真実だ。地球も月もコロニーも、そして、広く考えれば木星さえも、シャア・アズナブルを戴くジオン公国を、ジオニズムを殲滅するために、共同している。人類が一丸となっている。
その事実は、アムロ大尉には毒だろう。身を切り刻むような精神の痛みだ。それが分かる。
ガルーダ一等兵は素直だ。直ぐに退出をした。素直にねじ曲がった根性をしている。場を荒らすだけ荒らして。
ヌー曹長の悪影響が大きすぎる。そう、アムロ大尉に対するシャア・アズナブルのようだ。
「私の部下が失礼をした。」
「構わない。事実だ。……ハマーンが俺を許せないのも分かるんだ。彼女はシャア・アズナブルに捨てられたが、俺はまだ奴に求められてもいる。ハマーンに対して、優越感を感じた。俺が、女々しく浅ましい人間だとハマーンに見抜かれた。」
吐き捨てるようにアムロ大尉はいうが、そんな泣きそうな子供の顔でされても……
「結局のところ、シャア・アズナブルは戦力として、己の自由にできる力としてアムロ大尉を求めているだけだろう。あなたも、本当は分かっているんだろう?あなた自身、そんな求め方をしてほしいわけではない、と分かっているはずだ。シャア・アズナブルに別の可能性を求めていたのか。……だから、1度も自分がシャア・アズナブルを殺しに行く、とは言わなかった。」
「言えなかったんだ!俺には、言えなかった!シャア・アズナブルを殺したくないというのが俺の本音だ。ハマーンは俺を誤解していない!」
まるで、断末魔のようだった。悲痛な感情が込められていた。
少年、アムロ・レイの死だった。青年、アムロ・レイが生まれたのかもしれなかった。
「ハマーンはアムロ大尉を誤解していない?ならば、ますます話し合うことに躊躇する理由が分からない。話せばいい。」
俺の提案を聞いても、アムロ大尉はより深く、うつむくだけだ。
ニュータイプ、確かにこれでは社会を築きようもない。社会にいること、そのものが辛く感じるのかもしれない。
誤解せず分かり合えていても、心の拒絶を、己の感情をすべてに優先してしまう様では、人と人の信頼は生まれ得ない。
どうして、話すという選択肢をとらないのか、分からないのは俺が強化人間だからか?
いや、ここまで意固地な人間はアムロ大尉が初めてだが。
「ニュータイプ、だとて人間だろう。言葉を交わさなければ分からないこともある。実際、アムロ大尉が1番誤解しているのは、今回のサイコミュジャック作戦だ。カミーユに人殺しをさせるわけではない。私たちは、アクシズ殲滅作戦で使用されるだろう敵味方のサイコミュを全てジャックして、使用不可にする予定でいる。普通の軍隊であれば、サイコミュの不調はそのまま出撃不可の理由になるはずだ。今、私が言葉にしなければ、アムロ大尉だとて誤解したままだったのだろう?」
「ああ。…ララァ・スンと、そうしたかった。言葉を交わして、心を積み重ねていきたかった。あの永遠の刻で、誤解なく分かり合えたのだとしても、そうしたかった。あの瞬間が永遠のまま、俺の時間が止まったとしても構わないとさえ、いまも思っている。俺と自分が同じだと言ったハマーン、彼女は未来を見ているというのに。ニュータイプ幻想か。確かに幻想だ。ララァ・スンと俺は実際に、ほとんど言葉を交わしていないんだ。あの邂逅でさえ、感応さえ幻想だったと思えば楽にも成れるか。」
「それは、あなたの勘違いではないか?ニュータイプの感応の全て虚構だと、私は思わない。アムロ大尉、私の得意分野だと言っただろう。私は兄弟達と何度も繰り返し行ってきた。ハマーンだとて、カミーユ達と感応を果たしている。彼女がニュータイプ幻想と言い切ったのは、軍での建前もある。話し合えさえすればわかることを、自分の中だけで何もかも完結させていては苦しいだけだろう。」
強化人間の兄弟達、彼らの感応波に対する実験の時に付き添うのは俺だった。
慣れない実験室、慣れない機械、意図が分からない研究者たちの発言、急に来る頭痛と身体の疲れ。それらから来る感応波と精神の不調を軽減するのが俺の役割でもあった。
時折、宇宙に溶けてしまいそうになる兄弟たちを止めるのも、溶けてしまった彼らを看取るのも、俺だった。
幻想ではなかった。俺の兄弟たちは、幻想ではない。
決して、幻想に片付けてしまっていい想いを、俺は託され続けてきたわけではない。
士官学校の校門で俺が看取った少女も、幻想ではなかった。
確かに、生きていた。
「ハマーンがニュータイプ幻想として片づけたい気持ちも分からなくはない。だが、まあ、それも今だけの事だろう。体質としてのニュータイプとジオニズムを切り離すことができれば、別の言葉を使うように私でも提案してみよう。新しい世代として、カミーユやマシューとセーラが既にいる。もっと下の世代にもいるはずだ。ハマーンは彼らの未来を切り開くそうだ。100年の平和を目指す、と言っている。」
アムロ大尉は、それを聞くと不思議な顔をした。痛みをこらえる様な、それを誤魔化すような顔を。
「……そういう、夢を見たかった。見れると思っていた、ララァ・スンと…それにシャア・アズナブルとなら、見れると思っていた。」
「シャア・アズナブルを私は知らないからな。何とも言いようがない。しかし、簡単にエゥーゴ内部での行動を追っただけでも、それを目指した形跡はない、としか言えないな。」
「ああ、そうだ。目指していなかった。」
簡単にそれを認めたアムロ大尉の表情は、またすぐ暗くなる。
「俺も、わかっているさ。子供を戦場に送る人間が、そんな未来を作れるわけがない。考えているわけがない。シャア・アズナブルは大言壮語をして、人を騙して戦場を作るしかできない人間だ。それでも…」
愛した人間を信じ、過ちさえ赦してしまう、か。確かに、ハマーンは誤解無くアムロ大尉を理解した。
ハマーンとアムロ大尉は同じ、か。
「ハマーンとアムロ大尉が同じであるのならば、アムロ大尉もまた、平和を目指したらいい。それができるはずだ。それなのにしない貴方にハマーンは怒りを抱いたのだろう。どうすればいいかは、聞けばいい。これから、考えていけばいい。分からないのなら、沢山の人に聞きに行こう。私も協力する、アムロ大尉。貴方と同じハマーンが孤独でないのならば、貴方もまた孤独ではないのだろう。」
そして、思う。俺が託されてきた想いがある。復讐や怨恨と共に託されてきた想いが。
孤独に消えたくないという兄弟たちや被災者たちの、悲痛な叫び。
今も、心の中で、響き続けている。
ならば、人を孤独にさせないのも、また俺がやるべき強化人間としての役目なのだろう。
結局、翌日、アムロ大尉とハマーンの会談まで手配することになったのだが、ヌー曹長には仕事が遅すぎるとまで言われることになるとは、まだ思ってもいなかった。
アムロくんは純粋素朴でひたむきな初心な少年 編
Zガンダムが始まらなければ、多分、ここまで拗らせはしなかった。フラウ・ボウと結婚してたんではなかろうか?
可哀そう…どうしてこんなことに…胸が痛い…
アムロ君は目の前で家族を亡くしてしまったフラウ・ボゥやハヤト・コバヤシを守るために、ガンダムに乗ったんです。人を守るために戦うことを選んだ正義感のある優しい少年が、どうして…
辛い、辛いです。
アムロ君、君はまだ若いんだから、大丈夫だよ。相手に敬意を払えば、君みたいな人には助けてやりたい、て思ってくれる人たちが集まってくるよ。いろんな人に会って、たくさん信頼を積み重ねていけばいい。困ったときにはブライト艦長もいるし、ヌー曹長もいるし、ゲーツ大尉もいるだろう。ハマーンも、もう無碍にはしないさ。憲兵だって、アムロ大尉の苦境と苦悩は分かってくれている。アストナージさんっていう新しい友人もできただろ?
正しい理解だけが、正しい選択でもない。間違えながらでいいから、生きていこうぜ!
ところで、ニュータイプ同士の感応って、相手が狂人だった場合、むっちゃ怖いよね。
いつのまにか、自分が狂ってたら?そして、見知らぬ誰かに感応してしまったら?
思考って、感情って、思惟って人間の最もプライベートで不可侵であるべき部分ですよ。憲法にも保障されてる。
でも、ニュータイプはそこに触れちゃうんです。カミーユとかハマーンみたいに強制開示させられちゃう。
現代的に言えば、ハーメルン、ピクシブ、ファンザ、X等々の履歴の強制開示みたいなもんです。俺は親しい友人ならまあ、拳で許せますけど。
ほぼ知らん人間にされたら
「お前を殺して、俺も死ぬ!」
します。俺とそいつが許せない。許しちゃいけないんだ、そんな奴…(グルグル眼)