「うげ……俺の動き読まれてんなコレ……。」
コイツ強すぎか?
「表情と同じで読みやすいですね。」
うおお!やられ千葉ァ!
「負けたわ……。」
「私の勝ちです。という事で、買い出しお願いしますね。」
「……了解。んじゃ行ってくるわ。」
まさかあんなに早く動きが読まれるとは……もうちょい動きを変えなければな……。
「………只野くん?」
なんか聞き覚えがある声がする。嫌な予感がするから、振り向かずにダッシュするしかねぇ!
「逃げなくてもいいと思うけど……。」ガシッ
掴まれたァ!!嫌だァ!!
「こっち向いてよ、ね?」
なんか力つっよ!怖ぇよ!なんで見た目的に力無さそうなのに力強いんだよ!
「………雨音さんどうも。俺に何か用?」
「うわ、不機嫌な顔。傷ついちゃうな。」
そりゃお前に会いたくないからな!
「…用がないなら行っていいか?」
「敬語も無くなっちゃったんだね。悲しいな。」
何を言われても脅しにしか聞こえねぇ……。早く買い物して帰りてぇ……!
「まぁ、別にいいんだけどね。」
別にいいなら言うなや!
「ちなみに、君を見かけたのは偶然だよ?買い物に行こうって思って歩いてたら、君を見つけたの。」
最悪だよ!タイミング悪すぎだろうがァ!
「………今日ね、颯くんと茉莉が一緒に歩いてるのを見かけちゃった。」
ある程度歩いた所で、そんな事を言い出す。
あー何か昼間いたな。どうでもいいからさっさと帰ったが。
「……あの2人、笑いながら歩いてた。」
( ᐛ)ヘー…ってか、あそこにいたんかコイツ。全然気づかんかったわ。
「………心が痛くなっちゃった。私の時は、笑顔じゃないのに。」
笑顔じゃねぇんだな。知らんけど。
「…ごめん。」
なんで謝るんだコイツ。
なんやかんや無言でスーパーまで着いちまった。なんなんだコレ。
「……方向が同じだから、まさかとは思ったけど、君も買い物だったんだね。」
「……まぁな。」
「夕飯…?」
「…あぁ。」
「そっか。」
何だこの会話。
「……………。」
店に入ってから、ずっと俺の周りにいるんだけど。なんなんだコレは!
俺が歩き出したら一緒に歩き出すのやめろォ!同じ動きすんなよォ!!
クソっ!気になって買い物に集中出来ねぇ!
とりあえずメモ見ねぇと何も買えん!!……えーと、肉と白菜……?ミルフィーユ鍋?あとはだしか。しかし退院したばっかで飯を作るのはなんかこう、キツいモンがあるんじゃねぇのか?
まぁ、本人がやりてぇって言ったから、やらせてるけどもさ。
とりあえず放り込んで行くか…。めっちゃ気になるけど!!
白菜……豚肉……だし……飲み物……。
よし、こんなモンだろ。レジに行くか。
「金を入れてください。」
「釣りを取ってください。」
よし、買い物終わりィ!さっさと帰るぜ!
つか夏近ぇのに鍋って……確かにミルフィーユ鍋美味ぇけどさぁ……。
「………。」
なんでコイツが外にいんだよ。さっきまで俺の周りにいただろ!
「…………なんでここにいるんだ。」
つい聞いちまったよ。
「…なんとなく。」
「……そうか。」
全く理由になってねぇけどォ!?
しかも俺が歩き出すとコイツも着いてくるんだが!?ちょ、ストーカーか何かか?
こんな堂々としたストーカーなんていねぇけどな!!
結局無言で家の前まで来ちまったよ………。
「…………ここ?」
「…あぁ。」
「……それじゃ、またね。」
「……あぁ。」
またねしたくねぇけどな!?
ガチャ
「ただいま……って、由希?なんで玄関で待ってんの?」
「おかえりなさい、兄さん。遅かったですね。」
おうなんか圧を感じるんだが。気のせいだろ。俺はギャルゲーの主人公じゃないし。
「まぁ……少し時間かかってな。」
「鍋の材料を買うだけでそんなに時間がかかると思いませんけど。」
痛てぇとこ突いてくんなぁ……。
「いやその、ほら、あれよ、久々にスーパー行ったんで、分からなかったのよ。」
「……私の入院中に、スーパー行って自炊してたって言ってたのは誰でしたっけ?」
墓穴掘ったわ。やらかした……。
「…………俺です。サーセン。」
「兄さん、女の人と話してました?」
「え?」
なんでバレてんだよ……怖っわ……。
「兄さんから、知らない人の匂いがします。」
匂いってなんすか。そんな匂いするか?
「別に、責めてる訳じゃないです。」
「別に兄さんが誰と話そうと自由ですし。ただ……」
ただ……?
「帰ってくるのが遅いと、心配になります。」
「……ごめん。」
「帰ってきたので、良しとします。それじゃ、兄さん、手伝ってください。」
「……わかった。」
「え?……なんでミルフィーユ鍋にしたか、ですか?」
「……簡単で美味しいからです。」
「それに、退院したばかりで、あまり凝った物が作れませんから。」
「………あの時の経験が良い意味で活きてますね。あまり、思い出したくないですけど……ね。」
ガチャ
「ただいまー。」
「おかえりなさい。ご飯できてますよ。」
「おーありがとな!あ、そうだ。平人、由希、お前らの夏休みに海に行く事になったからな。」
「そうなんですか。急ですね。」
「急ですまんな……なんだ平人その嫌そうな顔は。親戚から呼ばれたんだぞ!移動費は全部向こう持ちだ!行かなきゃ損だろ!?(熱弁)って事で、2人で行ってこい!」
「……ところで、お父さんは一緒に行くんですか?」
「俺?俺は仕事よ。あとは飯食いながら話すわ。」
「分かりました。兄さん、行きましょう。」
「…………………はぁ。」
「帰ってきて早々情報量が多いんだよォ!」
次回もよろしくお願いします!