進化したら人外系お姉さんになる雑魚モンスの俺、飼い主♀の性癖を破壊する 作:霧夢龍人
戦いは終わった。
ノア=ハルベルトの野望は打ち砕かれ、学園都市に住まう人々の安寧は保たれた。しかし、支配されていたモンスター達の殆どは重軽傷を負い、中には
ぐちゃぐちゃになったモンスターの遺骸の前で、嘆き悲しむ人々の近くを通る度、もっと他にやりようがあったんじゃないかと考える自分もいた。
もしノアを生け捕りにするのではなく殺していれば、ここまで被害を出すことはなかっただろう。
しかし、それでは駄目だった。
あの場でノアを殺していれば、確かに何匹かの命は救えたかもしれない。誰かの涙も、誰かの後悔も、今より少なくて済んだかもしれない。けれどそれは結局のところ、邪魔な相手を殺して解決したという事実だけが残る。
つまり、魔女と謗られるノアと何ら変わりないんだ。だから今は悲しみに暮れるより、生き残った喜びに浸ろう。
「なぁ、ソウダヨな……りりあ」
腕の中に籠る熱を抱き締めれば、穏やかな吐息が聞こえてくる。目を瞑ったままの彼女の身体はヒビのような亀裂が入っていて、力を込めたらそのまま崩れてしまいそうな程弱っていた。
純粋に寿命を数えるなら、残された日数はあと二日。だが『絶望の聖女』として暴れ回ったリリアが、無事に宣言通りの寿命を迎えられるとは到底思えない。
【高等粘液制御】から【
そのまま傷付けないよう、布団の上に優しく寝かせた。
「……おれ、なにもしてやれなかった」
目を閉じるリリアの髪を撫でれば、柔らかい髪の毛の反発が手のひらを押し出してくる。
ほら、言うだろ?女の子は髪の毛を好きな人以外に触れたくないって。純粋無垢なリリアならあんまり嫌がらなそうだけど、それでも触られた感触で目を開けてくれればそれでいい。
「きみに、なにもできなかった」
ほんとうに、ちょっとだけ目を開けてくれればいいんだ。
いつもみたいに朗らかな笑顔で笑って欲しいなんて贅沢望まない。怒ってても泣いててもいい。ただ、目を開けて欲しいだけ。
間に合わなかったなんて、思わせないで欲しいだけなんだよ。
「メルちゃん……」
「っ、いスフィ?なんでそんな泣きそうなカオしてるんだ?」
声がした方を振り向くと、進化したエリナスと一緒に佇むイスフィがいた。
泣きそうな顔で俺の名前を呼ぶ姿に疑問が浮かぶ。
だって、どう考えたってハッピーエンドな結末だろ?ノアを倒して、エリナスも新しい聖女になったらしいじゃないか。
そのうちリリアだって、「あれ、寝ちゃってた〜!?」なんて言いながら起きるはずだ。
「……なぁ、メルちゃん。ウチもリリアの顔、見てええか?」
「もちろン。こんなばしょでゆっくりネてるから、いスフィも起こすの手伝ってほしい」
「あぁ、ええよ」
何かを察したような表情のイスフィが俺の隣に座り、じっとリリアの顔を覗き込んだ。すると、リリアの頬にポツポツと小さな水滴が滴り落ちていく。
反射的にイスフィを見れば、その頬を涙が伝っていた。
ぽたり、ぽたり、と。リリアの頬へ落ちていく雫は止まらない。けれど当の本人は、自分が泣いていることにすら気付いていないようだった。
なんで泣くんだよ。
リリアは無事に帰ってきたんだぞ?
「ウチな?リリアに最期に渡そうと思ってたヤツがあってん。ほらこれ、初めてのデートん時にメルちゃんが取ってくれた人形や──覚えとるか?」
リリアは何も言わない。
掌を握って反応を確かめても、力が返ってくることはない。
なぁ、なんでまだ寝てるんだよ。
イスフィも最期なんて言って茶化してるが、どう見たって眠ってるだけじゃないか。
おじさんを脅かすのもいい加減にして欲しいぜ、まったく。
「あん時のリリア、めっちゃ嬉しそうやったやんか。ウチもメルちゃんも楽しくってなぁ。今でも何度も思い出してしまうんよ」
確かにあの時のリリアは楽しそうだった。
デート場所を必死にリサーチして、着ていく服も我ながら気合いをいれたのを覚えてる。
まさかこんな展開になるなんて当時は思わなかったが、ハッピーエンドを迎えた今は一つの思い出になっていた。
だから、今からでも新しい思い出を作れるはずだ。
「デート終わりは帰りたくなくて、三人で一緒に展望台で星を眺めに行ったなぁ。お陰でウチの写真の中は、リリアとメルちゃんでいっぱいなんやで?」
満天の星空を眺めながら、「綺麗」なんて笑ってたリリア。学園都市から眺める天井は、今もあの時も変わらず綺麗だ。
俺もイスフィも居て、リリアも居る。
元々俺はかなりのおしゃべりだし、イスフィだって退屈させないように色々と話を振ってくれるだろう。
だから今なら、『私一人だけ死ぬなんて寂しい』なんて言わせることはない。
なのに、まだリリアは目を開けてくれない。
「それで、次のデートはいつ行こか?リリアも行きたいとこあるやろし、皆が行きたい場所を決めて遊びに行くのもええよな?」
あぁ、そうだ。次のデートもある。
マルデンブルクなんかは貿易都市なだけにテーマパークも多いし、遊び場所には持ってこいだ。
あるいは寮の部屋でテーブルゲームやテレビゲームをしたっていい。楽しいのは間違いないんだから。
イスフィやリリアと撮ったプリクラだって、何枚種類があってもいい。近場の別の機種で、同じような写真を撮るのも楽しそうだ。
ふっ、我ながら名案だな。自分の頭の良さに涙が出そうになっちゃうのは、もはやご愛嬌だろう。
「また遊び行く言うやん?ウチらはいつでも、次のデートの準備はできてんで?」
「う、ン。今すぐにリリアがねむりから覚めてくれれば、おれたちは喜んであそびにいくぞ」
「ほら、メルちゃんもこう言ってるで。そもそも、リリアが話し掛けてくれんかったらウチは一人ぼっちやったんや。なのにアンタを置いて遊びに行けるわけないやんか」
転校初日。
傍から見てもイスフィはめちゃくちゃ緊張していた。転校生なんて興味の種だが、リリアが声を掛けなければ過ごしにくい学園生活になっていた可能性もある。
俺だって、イスフィの朗らかさとリリアの明るさに力を貰った。
『絶望』に堕ちた時だって、『……うん!また一緒に遊びに行こうよ。私たち、友達だもんね〜?』と笑いあえたあの瞬間を糧に、戦いを挑むことができた。
全部、助けるためだ。
ただのおっさんであるはずの俺が、ただのチビスラであったはずの自分が、無謀な戦いに身を投じれたのはそれだけの理由があった。
カプノスだって重体だが、リリアが駆けつければ飛びはねて喜びそうだよな。それで、初デートの感想を言ってやりたい。リリアが大好きなあいつの事だから、心配で堪らなかっただろうし。
そうなればちょっとくらいはからかってやりたい。演技が下手だから、揶揄う最中に笑わないようにしないとダメだけど、我慢出来るか分かんないな。
なんなら笑いが堪えきれず、笑い泣きしてしまいそうだぜ。
今想像しただけでもこんなに泣きそうなんだから、実際にやったらもっと笑い泣きしそうで、ぽろぽろ涙が溢れてくる。
ほんとに涙が止まらなくて、笑いが込み上げてやまない。
おいおい、俺ってこんなにゲラだったか?
歳を取るとふとした瞬間に涙腺が緩んだり、変なことでツボに入ったりするが、まさかこんなに笑い泣きしてしまうなんてな。
やれやれ、やっぱり歳は取るもんじゃないぜ、ガハハッ!
……クソが。
──分かってんだよ。
もう、リリアが目を開けてくれないことくらい。
握り締めている拳からは、冷たい肌の感触が伝わってくる。
静かな呼吸音も、今じゃ全く聞こえてこない。ひび割れた素肌から覗く断裂の後が痛々しくて、それ以上に苦しかった。
「だから……アンタがおらんかったらウチ……ウチは…………っぅ…ウチ、は…………」
助けたかった。
もし──俺が──物語の主人公なら──きっと、こんな結末にはならなかった。
何がハッピーエンドなんだろうか。
ハッピーエンドが約束された世界で傷付いた少女一人救えず、少なくない犠牲を出した俺は、一体なんなんだろうか。
答えは出ない……いや、出るわけねぇわ。馬鹿かオレは。
もっとリリアに伝えるべき言葉があったはずだ。
死にゆくのが分かっている彼女が零した『寂しい』という声は、遺された俺たちだって全く同じだ。
荘厳で純白の世界を救う聖女より、純粋で優しく笑顔が素敵な普通の少女、という言葉が似合うリリア。
なのに大団円を迎えるどころから俺とイスフィのたった二人に看取られるなんて、そんなのいくらなんでも──。
「──さみしいよ、おれ」
返答はやっぱり、ない。
それだけで視界の端が涙で滲んで、何度拭っても溢れ出てくる。
俺はこんなにも泣けるのに、目の前で眠ったように“死んでいる”リリアはもう涙すら流せない事実が、余計に傷を抉ってくる。
もうやめてくれよ。
ご主人様も。
アグニも。
アマネも。
モウガンも。
フォスも。
──イスフィだって、皆頑張ったのに。
「ごめんっ……ごめんっ……!!!ウチ、リリアのこと助けられんくて……ごめんな…………ほんとに、ごめんっ………!!!」
もう無理だ。
とめどなく溢れ続ける涙を止める術もなく、寿命までに助けられなかったリリアへの悔恨すら何の意味をなさない。
そんな事分かっているはずなのに、泣き叫ぶイスフィの背中を摩ってやることしか出来ない自分に腹が立った。しかも、リリアの亡骸を運ぼうとしても、掴んだ場所がサラサラと砂のように風に吹かれ消えていくのだ。
モンスターと一緒だから、死んだら墓に埋めてやることもできない。
これも理解していたはずだったのに。
「……帰ろう、パパ」
「嫌や!なんでウチの友達を置いて帰らないかんのや!?」
「っ、でも」
「死んどるのはわかっとるわ!!!せやけど……せやけどな……リリアは、寂しがり屋や!こんななんも無いとこに、一人残して行けるわけないやんかっ!
だから、だから頼むわ──分かってくれんか、エリナス」
「……………うん。そう、だよね」
リリアから剥がれていく砂粒は、時間が経つことにどんどん増えていく。
まるで砂時計が零れ落ちるように、指先や髪の毛から形を保てなくなった粒子が夜空へ舞い上がり、淡い光となって消えていった。
俺は何も言えない。
言葉を探せば探すほど、何を言ってもキリがない気がした。
“さよなら”じゃ短すぎるのに、それ以上の言葉はリリアが消えるまでには長すぎる。
そして結局何も言い出せないまま──リリアは砂粒となって消えた。
終わった。
決してハッピーエンドではない。
大切な誰かを失って、守りたかったものを守り切れなくて、残ったのは喪失感と、どうしようもない後悔だけだ。
リリアのいた場所は、もう何も無い。残った砂粒すら光となって消え、彼女がいた痕跡は何も残されていなかった。なのにそこへ手を伸ばせば、まだリリアがいるような気がしてしまう。
ほんと馬鹿みたいだよな、俺。
「帰ろか……メルちゃん」
「……あぁ、そウだな」
二人で背を向き、リリアのいない世界へ向かって歩き出す。まだ離れたくない心を抑えて進む足取りは重くて、残された俺たちに与えられた罰なんだろうと自虐してしまう。
本当に、重い。
普通に歩いているはずなのに、歩みがゆっくりに感じてしまう。
……いや、気のせいか?
周りの景色も、隣を歩くイスフィも、暗い空を泳ぐ星も……全部がゆっくりなっているような違和感があった。
「なンだ、これ……?」
なんて言いつつも、この違和感を一度、俺は味わったことがある。
世界が遅くなったように……あるいは、世界が止まったと認識してしまうナニカ。それはオウヒに敗れ、命を奪われかけた瞬間に起こった。今の状況は、先の件と全く同じだ。
俺の知っている範囲で、似たような事を出来る存在は一人しかいない。
「ごしゅじん、さま?」
『うん。久しぶり、メル。とは言っても一週間も経ってないけどね』
呼び掛ける声に反応して現れたのは、やはり時律の王種だった。今の時間のご主人様とは別人ではあるものの、見た目や性格は変わりない。
ノアとの戦いに乱入してこなかった事から、きっと何か考えがあると踏んでいたが、まさかこのタイミングで接触してくるとは思わなかった?
「なんで接触してキタんだ?」
『……喋れるメルって新鮮だね。まぁ、本題に入るけどさ』
「うん」
『単刀直入に言うと……リリアちゃんのこと、助けたい?』
「っ、たすけられるのか!?」
『もちろん。代償はあるけどね?』
そりゃそうだ。
すぐにでも飛びつきたくなる様な話だが、そんな強い能力ならやはり何かの代償を払わないといけない。
ご主人様ならリリアが死んだ瞬間に復活させたりしそうではあるものの、そうしないのは代償が大きいものだからだろうか?
期待と若干の気後れを感じつつ、時律の王種へ視線を向ける。
『ふふっ、だよね。メルならそんな顔してでも復活させたいと思ってた。
それじゃあ代償その一。死者を復活させることは、時の流れを大きく歪ませることになるんだ。だからアイツ──万魔に目を付けられる恐れがある』
「ば、ばんまに?」
『でも、その対策は考えてあるよ。万魔は世界の均衡を壊す奴を見つけたらやってくる地獄耳だけど、ソイツが死んだら興味をなくすんだ。
だから私が死ねば、あいつは追ってこない。これが代償その二ではあるけどね』
「………それは」
対策とは言えないだろ。
俺はご主人様一筋だ。それが別の世界線のご主人様であるとしても、想いは変わらない。だからリリアを復活させる代わりにご主人様を生贄にするなんて……できない。
ご主人様かリリアかなんて選べない。
そんな情けない俺の顔を見て、時律の王種は心配を拭うように俺の頭を優しく撫でた。
『んふ、大丈夫。死ぬことは慣れてるし、もし私が死んでもいずれ復活するからね』
「っ、だとしてもだろ!」
『………くすっ、メルってば私のこと大好きじゃん』
時律は嬉しそうに笑う。
その表情がご主人様と重なって、胸の奥がぐちゃぐちゃになった。
リリアを助けたい。
そんなの当たり前だ。
もう一度笑ってほしいし、もう一度名前を呼んでほしい。もう一度皆で馬鹿みたいな話をしながらデートに行きたい。
だけど。
出来るわけがないだろ、そんなこと。
『ばーか、何悩んでるの。元々万魔に嗅ぎ付けられそうになってたから、ここぞって場面でしか私は力を使えない。
そんな私より、リリアの方が万倍も助けになるよ』
「………っ」
『それに──ようやく皆がハッピーエンドになりそうなのに、こんな結末はあんまりだもん』
変わんねぇよ、どっちも。
犠牲になる対象がリリアから時律の王種へと移っただけだ。何の解決にも至ってない。
だがご主人様の表情は、自分が犠牲になることを望んでいる。短い付き合いではあるが、この俺が大切なご主人様の顔を読み間違えるはずがない。
「わかった……でも、やくそくする。もし復活したら……おれ、むかえにいくよ」
ならばパートナーモンスターとして、俺は止めるべきじゃないんだろう。
未来の世界で何があったのか分からない。
俺ではない俺がどんなことをしたのかも分からない。
少なくともご主人様が王種になってしまうくらいには、酷い目にはあってんるんだろうけどな。
「それと、これ。ごしゅじんさまのために取ったんだ」
そう言って俺が取り出したのは、服の隙間に忍ばせていた小さなチビスラ人形。
イスフィたちとのデートの最中、クレーンゲームで何とか吊り上げたご主人様にあげる予定のプレゼントだ。本来ならこの戦いがハッピーエンドで終わったあと、心を込めて渡そうと思っていた。
でも、やっぱりさ。
俺からすればご主人様も時律の王種も変わらないんだ。だから、プレゼントをあげたっていいと、そう思った。
───☆
風変わりしたメルに手渡されたチビスラ人形は、ふわふわした手触りが非常に気持ちいい。
いつもメルのことを見守っていたはずの私ですら、いつ取ったのか分からないプレゼント。まさかそれを、この時空の“ヴェスティ”じゃなくて私に渡してくれるなんて思わなかった。
『……えへ、メルからプレゼント貰えるなんて思わなかった。幸せ者だね、私』
ねぇ、覚えてる?私とメルが出会った時のこと。
繰り返しすぎて、最初の出会いがどうだったかあんまり覚えてないけど、それでもふとした出会いだったのは分かるよ。
そこからモウガンがパートナーになって、ちょっと遅れてメルが仲間になったよね。アグニとも戦って、私が死にかけたのをメルが何とか止めてくれてさ。
お陰で私の性癖がぶっ壊されて、メルでしか興奮出来ないような身体にされちゃうんだもん。
──ほんと、色々あったよね。
何万回と繰り返した今でも、私はメルのパートナーで良かったって心の底から思ってる。だから、私と関わったせいでメルが不幸せになるのは嫌なんだ。
君を幸せにする為なら、死ぬことなんてへっちゃらだよ。
貰った小さなぬいぐるみを抱きしめながら、大きくなったメルに抱き着いた。
『ふふっ、そんなに私のこと好きでいてくれるの、嬉しい』
「んきゅっ!?……だ、だって。すきなんだもん」
ほんとに可愛い。
見た目は変わってても、中身なやっぱり私の好きなメルのまんまなんだね。
正直言うと、復活出来るって言ったけど……本当は、いつ復活出来るか分からない。もしかしたらメルが死んでも、ずっと私は復活出来ないまんまかも。
けれどこの柔らかい感触を思い出せば、私はきっと辛くない。
『私も好きだよ──んっ』
「きゅあ……っ!!」
柔らかくてプルプルしてる唇に口を押し当てて、最後にキスを堪能する。そして呆然としてるメルを置き去りにして、私は能力を発動した。
──『
時を巻き戻して、それ以降の未来を無かったことにするチカラ。我ながら中々強い能力だと思ってるけど、万魔に感知されやすいからあんまり使いたくない。
でもリリアにも沢山迷惑かけたし、私の寿命分くらいは生きてて欲しいから、追加で更に能力を使う。
──『永劫時計《アスティル》』
対象の“時”を指定して、指定した分の時間を停止させるこの力は、寿命を指定すればその分だけ老化を遅らせることが出来る。
リリアの一人で死ぬのは寂しい!って気持ちは凄くわかるからね。これくらい奮発しとかないと、メルのパートナーとして情けないって思われちゃう。
もちろん、自分自身が死ぬのは怖いし寂しいよ?
でも私にはこの小さなチビスラのぬいぐるみと、メルが直々にしてくれた約束があるから、あんまり怖くないんだ。
“またね”、メル。
『私のこと、迎えに来てよ?ずぅっと……待ってるか、ら……』
それだけ言い残して、永遠に続く地獄の時間に囚われていた私の意識は──闇に消えた。
時律の王種も助けるんだよオラァッ!(腹パン)
この子もいずれハッピーエンドにしなければ気が済みませんので、二章が終わっても物語が長々と続く予感がします。
次回、(恐らく)二章最終回です。
その後はイチャイチャシーンがてんこ盛りなので、暫くの間シリアスさんは退出させていただきます。
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