進化したら人外系お姉さんになる雑魚モンスの俺、飼い主♀の性癖を破壊する   作:霧夢龍人

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危ないタイプのR18モンスター

俺が血涙の雨で身体をヌメヌメさせること、約数日。

影からずっと1人と1匹を見守っていた間に、新たな位相(スキル)を獲得した。

 

その名も──【粘液】。

残念ながら、本当に残念ながら服だけ溶かすようなものじゃない。ただヌメヌメさせるだけの位相(スキル)である。

 

フェイズ制というシステムを採用している3Rでは、大まかな“生存位相”・“目的位相”・“欲求位相”・“概念位相”の四つの種類から派生して、位相(スキル)を獲得できる。

 

今回俺が獲得したのは比較的簡単に入手できる生存位相の方だ。生き残るために、進化とは別ベクトルでモンスターが強くなる方法の一つでもあるのだが、はっきり言わせてもらおう。

 

スライムとヌメヌメって──これなんてエロゲ?

えっちなお姉さん系モンスターがヌメヌメしてるって、それもはやセ○クスだろ。

 

……失礼、楽しそうに旅してるご主人様とモウガンに動揺しすぎているようだ。これがBSSってやつか、クソが。

しかもなんなら今も、“俺”のご主人様はモンスターを倒したモウガンをめちゃくちゃに撫で回していらっしゃるのが見える。

 

「ふふふ、モウガンも結構強くなったね!2次進化もそろそろなんじゃない?」

 

「ワン!」

 

おいそこ代われ。

気づけば嫉妬でまたもや粘液の分泌が増えるのがわかる。

 

──《多量の粘液の分泌を確認。生存位相から進化し、目的位相【溶解性粘液】を獲得しました》

 

「きゅ?きゅきゅ?」

(え?進化したん?)

 

どうやら嫉妬で粘液まみれになった結果、進化したらしい。

服が溶かせなくて残念に思っていたら、服が溶かせるようになったようだ。

 

やったね!これで服が溶かせるようになるよ!と煽られてるんだろうか。

 

「ん、可愛いなぁ私のパートナーは。近くに街もあるみたいだから、そこに寄って行こうか。デザートも食べちゃお!」

 

「ワォォォオオオン!!!」

 

服を溶かせるR18モンスターになった俺を尻目に、1人と1匹はどうやら街に行くらしい。

少女は手元のスマホを見ながら、草原の中を突き進んでいく。

 

ちゃんと電波あるんですね。

 

 

───☆

 

 

暫く進んでいくと、大きな城壁に囲まれた街が見えてきた。

入口には銃を構えた門番が居て、スマホや指紋認証によって情報確認をしているらしい。

 

転生した時は時系列が分からなかったが、この城壁の見た目からして恐らく交易都市“マルデンブルク”だろうか。“3R”の3作目では城壁が壊されるため、もしかして俺がいる時期は無印か2あたり?

 

……いや、絶望なんだが。

無印も2もラスボスが鬼強いうえに、チビスラの進化先がまだ4次進化しかなかった時代だ。

俺、ちゃんとえっちなお姉さんに進化出来るよな?ちょっと心配である。

 

身体をくねくねして、無理やりボンキュッボンの腰つきに変化させた俺を置いて、ご主人様は入口の受付でやり取りを開始していた。

 

「こんにちは。今日は何の御用で?」

 

「観光しに来ました!ついでにこの子にデザートとかあげたいなって」

 

「なるほど、お名前は?」

 

「ヴェスティです」

 

ご主人様の名前……ヴェスティって言うのか。高級車とかで似た名前の車種がありそうだ。

 

ていうか、ヴェスティ?気のせいか?

ちょっと“聞き覚えがある”んだよな。

 

デミウル目的で始めたから過去作についてはあまり詳しくないから、おそらく気の所為だとは思うが。

 

「入ってよし。良い一日を」

 

「ありがとうございます!さ、行こっか!」

 

「ワン!」

 

「きゅきゅ!」

(よし!俺も中に入るぞ!)

 

足早に去っていったご主人様を追いかける為に、入口になら──ぼうとしたが、寸前で思いとどまる。

 

そういえば俺、パートナーいねぇじゃん。

 

流石にパートナーがいないモンスターが中に入るのは、門番たちに止められるだろう。はぁ、やれやれ。こんなに愛らしくてキューティーハニーな俺が入る事が出来ないなんて、世の損失だぜ。

 

とはいえ入る事は出来ないわけだし、かくなる上は。

 

「ぎゅぐふふふ!!!」

(うおりゃぁぁぁ!!!)

 

【溶解性粘液】で壁を数センチだけ溶かす!

あまり大きく空けると耐久度が著しく下がりそうだから、ほんのちょっとだけだ。

 

別にデュフっていた訳じゃない。

チビスラは力むとオタクっぽくなるのだ、これ常識ね?

 

多量に分泌された粘液が壁に触れると、ジュワ〜という音を立ててすぐに溶けていく。穴を開けるのにそう時間は掛からなかった。

 

「きゅ……」

(こんなにすぐ溶けるなんて)

 

城壁の耐久力が低いのか、あるいは俺の粘液が強すぎるのか。

どちらにせよ、服を溶かそうとしたら皮膚ごと溶けそうである。

 

これエロい方じゃなくて、グロい方のR18モンスターになってない?とちょっと心配を覚えつつ、穴の中を潜る。そして早速アイスを買ってスマホで記念撮影してるご主人様を見つけて、ウキウキで追いかけるのだった。

 

 

 

 

 

───《チビスラが目的位相まで到達。進化先(ルート)が確定。パートナー不在……ジジッ……目的位相を生贄に、進化エネルギーを代用措置。1次進化まで残り……》

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