進化したら人外系お姉さんになる雑魚モンスの俺、飼い主♀の性癖を破壊する   作:霧夢龍人

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ふぁっきゅが人気すぎて笑いました
やっぱり性癖に正直な方が楽しいね!


本当にさ、メリュ子が悪いよ

ヴェスティは激怒した。

必ずあの邪智暴虐なるアグニを分からせねばならぬと決意した。

 

もはや贔屓を隠さなくなったヴェスの、可愛いパートナーであるメル。彼女がアグニと一緒に出掛けると知って、最初に思い浮かんだのはNTRの三文字だった。

 

いやいや。

そんなまさか。

 

頭を振って良くない考えを横に逸らしつつ、いつもお世話になっているメルとモウガンへプレゼントを用意するために、街中へ出向いていた。

 

ある程度都市の復元が終わっているためか、人が多い。その中でも人々が話しているのは、騒乱を収めたアルマとメルの話題でもちきりだった。

アルマに関してはモンスターに対する情熱で仲良くなったため、友人が褒められて嬉しい気分になる。

 

だが、メルに対するものは少しだけ受け取る気持ちが違った。

 

「あのモンスターさ……えっちすぎない?」

「わかる。どう考えてもサキュバス系統にしか見えない」

「私、あの子を見ると胸がドキドキしちゃうんだ……」

「それ不整脈でしょ。病院行け」

 

などなど……一部おかしいのがあるものの、大多数はメルに好印象だ。しかも普通のものじゃなく、えっちだったり可愛いだったりと、まるで性的に見ているような言葉ばかりでヴェスの内心は穏やかじゃなかった。

 

はっきり言えば、サキュバス系統も裸足で逃げ出してしまいそうなほど危うい格好をしているメルが悪い。

下乳と横乳を拝める格好でありながら、赤く発光するスライムの紋様が更にその思考を加速させている。高身長かつスタイルが良すぎるために、性癖にぶち当たってしまう人間が増えてしまうのも仕方がないだろう。

 

しかし、ヴェスからすればそんなの知ったことでは無い。

 

自分の大事なパートナーの一人で、ずっと一緒にいて欲しいと思うほど夢中になっているモンスターなのだ。面白く思うわけがない。

 

「……ふーん、メルってそんなに人気なんだ?ふーん」

 

とイライラしてしまうのも当然である。

 

ちなみにイライラを隠すためにクールな表情を浮かべているヴェスを、熱の篭った瞳で見つめる女性達が何人かいたのだが、帰って来たメルにどうやって八つ当たりするか悩んでいるヴェスの視界には入らなかった。

 

八つ当たりの内容は、ハグか膝枕かキスマークか。

 

照れたメルが顔を赤くしながら「きゅ……」と鳴くのを想像しながら、ヴェスは宿へと帰宅。

空は既に暗くなっていたものの、未だに帰ってこないメルとアグニの二人にヴェスは流石に危機感を抱き始めていた。

 

「ちょ、ちょっと呼ぶだけなら……い、いやいや、それは流石に過保護すぎるかな。メルに嫌われたら嫌だし……でも心配だ」

 

メルを心配する気持ちと、嫌われたくない気持ちがせめぎ合う。数分もの熟考の末、勝ったのは心配する気持ちの方だった。

 

耳に付けているピアスを触り、メルを呼び出すことにしたのだ。

 

ピアスに指先が触れた瞬間、ひやりとした感触がヴェスの思考を現実へ引き戻した。自分のパートナーとはいえ、やはり呼び出すのには気が引ける。

 

「……一回だけ。一回だけ、だから」

 

言い訳めいた独り言を呟きながら、ヴェスは静かに目を閉じた。

 

(……メル)

 

呼び掛けを続ける。

ベッドの上に、徐々に現れていくメルの身体。

 

どうやら何事もなかったらしい。安心したヴェスは「ごめんね」と謝ろうとしたが───。

 

「……んきゅ……きゅぁ……」

 

メルの様子を見て口を結んだ。

 

赤らんだ頬と、トロンとした瞳。口からは少しだけ涎が垂れていて、時折軽く痙攣しているように見える。腰から生えた尻尾はハートマークを描き、お腹のスライムの紋様が怪しく輝いていた。

 

「……は?」

 

ここで序盤のセリフにもどる。

 

ヴェスは激怒した。

アグニが何をしたのか分からないが、どう考えてもメルに邪な行いを仕出かしたことを理解したのだ。

 

──こいつらモンスターバトル(意味深)したんだ!

 

頭の中でくんずほぐれつ組み合うアグニとメルの姿が流れる。ヴェスはもう既に限界だった。

 

「……ねぇ、メル。私に隠れて、一体何してたの?」

 

「きゅ……っあ……うぅ」

 

ベッドの上にペタンと座り込んでいるメルを、ヴェスは見下ろしながら話し掛ける。

 

きっと答える余裕なんてないだろう。

首元を見れば、幾つものキスマークがあった。再生すら出来ないほど、色々されたのだろう。

 

ヴェスの瞳からハイライトが消えていく。

 

「もう、ダメじゃん。私以外の子にそんなことされたらさ」

 

ギシリ、とベッドが軋む。

 

ベッドの上に上がったヴェスは、未だにフルフルと身体を震わせているメルを押し倒した。

ただでさえ都市の中で、自分の大事なモンスターであるメルを狙う輩は多いというのに……コレである。

 

もっと早く分からせておくべきだった。

自分が誰のパートナーで、誰のものなのかを徹底的に理解させておくべきだった。

 

「そんな顔でさ、私のこと見ちゃって……誘ってるの?ねぇ」

 

ヴェスはメルの身体に覆い被さるように重なり、露出した太もも部分をツーッと撫でる。

 

「っ……ん、きゅ」

 

ビクッ、と驚いて足を離そうとするメルだが、しっかりとヴェスの足に挟まれているため、振りほどくことは叶わない。

 

ゾクゾクと、ヴェスの加虐心が煽られる。

 

視界に映る情報は、既に冷静さを欠いている彼女にとって更なるスパイスと化していた。腰に回されたメルのしっぽが、離さないぞと言わんばかりにぎゅうぎゅうと締め付けてくる。

 

どう見ても嫌がっているようにしか見えない。

なのに身体は正直にヴェスのことを求めているのが分かりきっているのが、何とも愛らしい。

 

「ほら、口開けて……?」

 

「……ん、ぇあ」

 

少し抵抗するような素振りを見せたあと、おずおずと口を開けるメル。しかも舌まで出して、まるでキスを催促するようにヴェスに目線を向ける。

空いた口からチラッと見える八重歯から覗く真っ赤な舌が、ヴェスの獣性をくすぐった。

 

──は?うちの子エロすぎるでしょ。

 

なんて一瞬固まるくらいには、破壊力抜群の光景。もはや歯止めが効かなくなっている。

 

人差し指を口の中に入れると拙い動作で優しく舐め始める。自分より身長が高くて、その癖にヴェスのことが大好きなのが伝わってくるメルのインモラルな姿に、クラクラと目眩がした。

 

ヴェスはもはや我慢が出来なかった。

 

 

 

───☆

 

 

 

なんだこの性癖クラッシャーは。

見た目と服装がえっちすぎる癖に、こんなに甘えてくる高身長お姉さんって……やっぱりメルってサキュバスなのかな?

 

きっと特殊な進化をしてるから、他のスライムとはまるっきり別なんだろうけど、それにしてもエロすぎる。

 

もう我慢なんて出来るはずがない。

 

「……ん」

 

「……んきゅ」

 

私の腰を掴んで離さない尻尾の先を触りながら、メルと私の唇が優しく触れ合う。そのまま舌を侵入させれば、少しざらついたメルの舌が迎え入れるように絡まった。

 

初めての感覚。

 

そして気づいた。メルの舌が思っていたよりも長いことに。

まつ毛がすごく長くて、毛穴なんて見えないくらい透き通った肌をしてることに。

 

知らなかった。

きっとアグニはもう、知ってるんだろう。

こんなに蕩けた表情も、深いキスが凄く上手いことも、凄く敏感なことも、私より先に。

 

──それが許せなかった。

 

味わうように、貪るようにメルの口内を蹂躙する。絡ませる度にビクビクするメルが可愛くて、止めようなんて全く思わなかった。

 

頭がおかしくなりそうだ。

こんなに可愛いけど、モンスターだからって手出ししないように何とか我慢してたのに……私の性癖にドストライクな美人に進化して。

その癖に前と変わらず、普通に私にベッタリくっ付いたりハグしたりしてくるんだ。

 

小さかったらまだ我慢できたのに。

私がモンスターになってなければ、まだ抑えが効いたのに。

 

「んっ……ふふ、可愛いね。こんなに蕩けて……そんなによかった?」

 

ようやく顔を離せば、私とメルの口元に唾液の橋が掛かる。

 

普通に生きていけば私がこうしてキスしているのは、別人だったはずだ。もっと男らしくてカッコイイ人だったり、優しい紳士だったり……少なくとも、モンスターになることはないだろう。

 

だから。

 

「でも、やめないよ。だって──メルが悪いんだから」

 

こんなにも私を夢中にさせて、こんなにも私を歪ませて。なのにアグニと私の知らない間にイチャイチャしてたんだ。

 

そんなの許せるわけ、ないよね。

 

「きゅ……あ、きゅっ!」

 

息が荒くなったメルが、何かを私に伝えてくる。モンスターになったお陰である程度メルの言葉は理解できるようになったけど、今の状態じゃ何を言ってるのか聞き取れない。

 

「ちゃんと喋れないくらい、私に興奮してるんだ」

 

「きゅ、きゅあっ!」

 

「こら」

 

「っ〜〜〜!?」

 

抵抗するメルのしっぽの先を強めに握る。

すると、一瞬で力が抜けたらしい。くたっとして、動きが鈍くなった。

 

へぇ、尻尾でも感じちゃうんだ。

 

「あむ」

 

「んきゅっ……んぁ……」

 

「ふふっ、きもふぃい(気持ちいい)?」

 

パクッとスペード状の先っちょを咥える。

さっきのメルの見様見真似で舐めているだけだけど、どうやら効果があるみたい。

 

舐める度に口を抑えて、くぐもった鳴き声を漏らしている。

可哀想に見えてくるけど、やめるつもりはない。

だって涙目で「尻尾を離して!」って言ってる癖に、私の腰から巻きついて離れてないってことは、メルも期待してるんだよね?

 

可愛いのに素直じゃないメルをもっと虐めたくて、更に舐め続ける。

 

すると、トントンと肩を叩かれる感覚がした。

 

「……ふぁに?」

 

後ろを振り向けば、どうやらメルの太腿に絡みついてる触手が主の危機を感知しているみたいだ。

 

私の手を縛ろうと分裂して襲いかかろうとする──。

 

「今いいとこなの、邪魔しないで貰えるかな?」

 

が、一睨みで撤退した。

なんならハイッ!すみません!って言ってた気がするんだけど、気のせいかな?……いや、気のせいじゃないみたい。

 

いつの間にかメルの手首を制限するように、触手が拘束していた。

 

そしてどうぞどうぞと、メルを差し出すように合図をしてくる触手たち。どうやら完全に私の味方のようだ。

 

頼れる触手という逃げ場を失ったメルは、絶望の顔を浮かべている。

 

「……やっぱりメルって、責めるより責められてる方が可愛いよ」

 

耳元で囁けば、ぷいっと顔を逸らしてしまった。

可愛いって言われるのが嫌なのかもしれないけど、どう見たって可愛いんだから仕方がない。

 

むしろもっと自分の可愛さを自覚しないと、またアグニに襲われるかもしれない。

 

「メルはもっと自分の可愛さを自覚した方がいいよ」

 

今後、メルはたくさんの子たちを狂わせていくと思う。

 

笑って、助けて、寄り添って、無防備に距離を詰めて。その全部が、誰かの心に深く刺さって、抜けなくなる。

 

しかも厄介なのは、本人がまったく悪気がないところだ。

自分がどれだけ注目を集めているかも、どれだけ他人の価値観や性癖を歪ませているかも、たぶん、これっぽっちも分かっていない。

 

……なんだか、腹が立ってきた。

 

「ほんとにさ。全部メルが悪いんだからね?」

 

「んきゅっ!?」

 

もう認める。

私は兄様と同じ人間だ。血は争えない。

 

だけどそうさせたのは、メル以外の何者でもない。ならメルは、私の性癖を歪ませた責任を取るべきだ。

 

メルに視線を向ければ、両手を触手に拘束されたまま私を見上げている。形のいい大きな目が視界に入った。敏感なメルがもし、胸とか色々触られたら一体どんな反応をするんだろうか?

 

……ゴクリ。

 

もう、コレで終わってもいい。

だからありったけの思いを乗せて、私はメルの胸を触ろうと手を伸ばした──その瞬間。

 

「ただいまー!」

 

モウガンが勢いよくドアを開けた。

本編とは別で他キャラとのイチャイチャ編は必要だろうか

  • やってくれ、必要だろ!
  • やるな、戻れ!
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