これで退学とかなったら笑えないなぁ……。
~蒼士side~
俺はいま、駅前広場で待ち合わせをしていた。
相手はもちろん文緒だ。
「やっぱ早く来すぎたな」
本来の待ち合わせ時間の三十分も前に広場に着いてしまった。
ちなみに俺の格好は黒いジャケットにグレーの無地のTシャツ、黒いズボンを着用していた。
そして待つこと五分、文緒がゆっくりと歩いて来た。俺の姿を見て、駆け足になってる文緒を見て、早く来て良かったと俺は思う。
「すみません、待たせてしまいましたか?」
息を切らして胸の辺りを押さえている文緒。でもその格好は反則だろう。
何度か文緒とは一緒に出掛けたりしているが、制服のままがほとんどで、文緒の私服を見るのは初めてだ。
淡い水色の髪を三つ編みにして束ねているのは変わらないが、白いシャツに緑のスカート、まだ寒い為か黒のロングコートを着用している。
「いや、全然待ってないよ。それに文緒も早く来てくれたしね」
実際、たった五分しか待ってないしね。
「あ、名前…………」
「だってもう付き合ってるからね。でも文緒が嫌だって言うなら村上先輩って呼ぶよ?」
ちょっと嫌な言い方だけど、俺は文緒が嫌だということは絶対にしたくないからね。
「いえ、嬉しいです。ありがとう、蒼士君」
「うん、こちらこそ。じゃあ行こうか?」
~文緒side~
蒼士君との初めてのデ、デートなので早めに来てしまいましたけど、蒼士君はもう来ていました。一体、どれだけ早く来ていたのでしょう?
「うん、こちらこそ。じゃあ行こうか?」
予定の時間よりもはやいてすけど、早い分には問題ないので蒼士君は手を出してきました。
………これって、もしかして手を繋ぐということでしょうか?
私はゆっくりと手を出して、蒼士君の手を握る。
お、思ったよりも恥ずかしいものですね……。
でも、蒼士君の顔を見てみると少し赤くなっていたので、蒼士君も照れているようです。
「思ってたよりも恥ずかしい……」
「そ、そうですね」
~蒼士side~
文緒との初めてのデート、といっても行くところは本屋だけど。
今日はちょっと遠出をして、文緒が行ったことの無さそうな本屋を選んだんだけど、文緒は凄く喜んでたと思う。
でも今日は文緒に払わせる気は全くないんだよね。
例えば、本屋での会計の時とかは文緒に渋られたけど、無理を言って俺が払った。
「もう、私が払いますのに……」
「いやいや、やっぱ彼女に払わせるなんてできないからね」
自分で言ってて恥ずかしい気もするけど、文緒も照れていたから損はしてないな、うん。
「………恥ずかしいですよ、もう」
クールな文緒もいいけれど、やっぱり赤くなってる文緒も最高だな!
1000文字って読み手だと短く感じるけど、凄く長く感じますよね。