一応お正月にも投稿する予定ですが、間に合わなかったらすみませんー。
~蒼士side~
「蒼士ー?お客さんよー」
「んー今行くよ」
それはクリスマスイブの出来事だった。
階段を下りて玄関へ行くと、長い赤髪を後ろで一つ縛りにした悪友の颯斗が立っていた。……なぜかジャージ姿で。
「よお蒼士。誘いに来てやったぜ」
「何に?」
「何って……そりゃ冬なんだし雪合戦だろ」
通りで寒い訳だ。
「ええー、外寒そうだしみんなでやってきたら?」
何故かそこで颯斗はニヤリと笑う。
「いいのか?……村上先輩が寒いのに我慢して来てるってのによぉ」
「…へぇ、いい度胸してるね」
「おお怖え怖え」
「…はぁ…しょうがないな」
一度部屋に戻り防寒着を着用して玄関に戻る。ここまでで一分もかかっていない。
「よしっ、じゃあ行くか!」
「寒っ…帰りたくなってきた」
「おいおい、まだ家の前だぞ?」
「だからこそかな?…さっさと行こうか」
寒さを誤魔化すために走ろうとするが、足首あたりまで積もった雪が邪魔で走りづらい。
それでも何とか走り、行きつけの公園に着く頃には何とか寒さを紛らわせていた。
「ふむ、意外と早かったな。蒼士の事だから家から出るのを渋るのかと思ったが」
「……余計なお世話だよ」
黒いコートを着ているサラリーマン風の慎之介に、ズバリ言い当てられた仕返しで雪玉を投げつけるが、避けるのではなく受け止めた。
「蒼士さん……よかった、来てくないのかと思いました」
「待たせてごめんね。
「はい、ではお言葉に甘えます」
「はいはい、挨拶はそこまでにして…さっさと始めようぜ?」
ニヤリと笑って言うが…
「阿呆が。まだチームも何も決めていないだろうが」
「ぐっ……それも含めて始めるってことでいいだろうがよぉ!」
「だね、寒いし早く始めようか」
どうチーム分けをするか考えていると、準備のいい慎之介が割り箸を六本取り出した。
「先端が赤く塗ってある割り箸だ。これなら公平に決められるだろう」
「へぇ、準備がいいね。じゃあ…これにしよっと」 蒼士ー赤
「では私はこれで…」 文緒ー赤
「じゃあ俺はこれだな」 颯斗ー白
「えーと、じゃあ私はこれかなー」 陽歌ー赤
「俺はこれにするか」 祐一ー白
「残ったのは俺のか」 慎之介ー白
「じゃあチームで別れて三分後に試合開始だ。いいな」
「了解」
慎之介チームが公園の端に移動したので、こちらも移動を開始する。
「まず勝つのは無理だね。だから如何にばれないように手を抜くかが勝負だね。……早く帰りたいし」
「どうせ如何にうまく負けるかとか考えてるだろうアイツを、さっさと叩きのめして帰るぞ」
※ここからは声だけです
「蒼士、試合開始だ」
「うん、負けないよ」
「「えいっ!」」
「くそっ、おらぁっ!」
「甘いよっ!」
「甘ぇのはどっちだ?後ろの二人ががら空きだぞ?」
「きゃっ!?…すみません」
「えぇー、ずるいよぉ」
「すまんが勝負だからな」
「これで三対一だな」
「だと思った?」
「え?…おわっ!?」
「祐一は脱落。これで二対一か」
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