それではどうぞ!
~蒼士side~
その日、俺は電話によって起こされた。
『よう、久しぶりだな蒼士』
「人違いです」ブツッ
俺は電話を切り、また寝ようとする。
「いやいや、人違いじゃないだろ!?」
「人違いだ、さっさと出てけ」
今俺と会話しているのは、ここにいないはずの男、四十代の癖に見た目二十代という年齢詐欺男がいた。
「どうしてここにいるんだ?父さん。というか何で電話したんだ?」
「まあ細かいことは気にするな息子よ」
「うっさいぞオッサン」
家は、父親の三輪宗平一代で成功した三輪グループという、現在、世界でも有数の企業で、今は兄の宗助が社長を勤めている、一部の人しか知らないが大金持ちだった。
その為、社交パーティーの誘いが多く、次男の俺も参加しなければいけないパーティーもあったため、俺は海外に行きなれていた。だか、
「こんな時間にニューヨークに行くなんて初めてだな………」
「なぁに、人の人生は一回キリだ。目一杯楽しめ!」
「少なくともこの経験は楽しくはないかなぁ!」
少し切れ気味に言う俺は悪くない。
ちなみに今の時刻は朝5時、現在地は成○国際空港。
~慎之助side~
……おかしいな、蒼士がいない。
あいつが無断欠席をするなんて信じられない。
携帯にも出ないし、何かあったのかも知れない。
颯斗は椎名と仲がよろしいようで、全然心配してなさそうだが、村上先輩が酷く心配していた。
マジで何かあったのかと思って橘先生に聞いたが、先生にも連絡はきてないようだった。
「………本当にどうしたんだ?アイツ」
その心配が無駄なことだと分かったのは、放課後になってからだった。
~蒼士side~
「本当にごめん!凄い急な話だったから」
慎之助と文緒に電話をして、帰ってから説教ということになった。
「ったく、あのバカ親のせいだってのに」
ブツブツと呟きながら、パーティ用の服に着替える。
パーティの会場は恐ろしく広く、人がいっぱいいた。
周りの人たちは、日本語で話している人はほとんどいなく、流暢な英語しか聞こえない。
だか、俺は英語にフランス語をマスターしているため問題ない。
「Excuse me?」
「No probrem.」
ただ、こういう金持ち連中と話しているとストレスが溜まっていく一方だ。
~三人称side~
「はぁ、疲れた」
蒼士から自然とため息が漏れる。
すると一人の、蒼士に似た青年が蒼士に話しかける。
「おいおい、疲れたならもう少し隠れてため息ぐらい
してくれよ。お前のことは結構言われるんだぞ」
「知らん。というか帰りたい……」
「明日まではいてもらうからな」
「………マジで?」
「大マジだ。親父がいってなかったか?」
「初耳だよコノヤロウ。はぁ、仕方ないか。お土産代
は大量に貰うから」