両面宿儺でスカイリム 作:蠅頭
山登りは何の問題もなく進んでいった。
道中他の参拝客や狼に遭遇するも問題なく倒して進んでいった。参拝客は倒してない。
そうして山の中腹あたりに来ると問題が発生した。
「げ、フロストトロール」
少し影の上に居たのはフロストトロールだ。
強敵である。
「私が倒してくるわ。シャウトも使ってみたいしね」
「わかった」
そしてレイアが一人フロストトロールに向かって歩いていく。
フロストトロールはレイアに気づき崖から降りてレイアに突撃する。
「ファス!」
接近してきたフロストトロールにゆるぎなき力のシャウトを浴びせひるませる。
その隙をついてレイアが怒涛の攻めを見せる。
腕を斬り足を斬り腹を斬る。
怒ったフロストトロールが両手で殴るもレイアは盾ではじいた。
ultimate combatのパリィだ。
レイアは隙をさらしたフロストトロールの首を斬り絶命させた。
急所を斬られれば再生能力を持っていようと生命であるフロストトロールは死ぬ。
これがアンデッドの吸血鬼などならまた違っただろう。
「しゃあ! 勝利!」
レイアは剣を掲げて勝利を宣言した。
「この調子でいくわよ!」
■
そうして一時間ほどかけて山を登り終えた。
標高高く雲が下に見えるレベルである。
「あれがハイフロスガーね」
一行の前には巨大な寺院がある。
こここそが世界の剣じゃが住まう寺院ハイフロスガーである。
「供物はここに入れるとして……空いてるかしら」
丁度良く供物入れの箱があったのでクリメクの物資を入れておく。
そして階段を上ってハイフロスガーの扉に触れる。
「あ、空いた」
鍵は掛かってなかったようで簡単に開いた。
三人は中に入る。中に入るとそこは広間だ。
階段があり焚火がある。
「ほう。この時代の変わり目にドラゴンボーンが現れるか」
そう声を発するのは老人だ。
白髪のローブを着た賢者の一人である。
「見せてみよドラゴンボーン。われらにその声を味わせよ」
「まずあんた誰?」
「私はアーンゲール。このグレイビアードの声だ」
「そう……シャウトを使えばいいってことね。じゃあ……fas!」
シャウトが発動する。
ゆるぎなき力は相手を揺らすシャウトだ。アーンゲールに直撃しシャウトによってその身が揺れた。
「おお……確かに恩恵を受けているようだ。歓迎するぞ、ドラゴンボーン」
「それはどうも、私も色々学ばせてもらうわ、グレイビアード」
その後グレイビアードとレイアはいくつか話す。
シャウトは三つの段階に分けられている。揺ぎ無き力の二段階目まで教えてもらい全く別のシャウトの疾風の旋風という移動シャウトを教えてもらった。
中庭でグレイビアードとレイア達三人は話す。
「では最後の試練だ。ウステンクラブに行き創始者の角笛をとってこい」
「わかったわ。そのウステンクラブはどこに?」
「モーサルから見て北東にある遺跡だ。ドラウグルもいるだろうから気を付けることだな」
「わかったわ……じゃあここからイヴァルステッドに一回行きましょ。クリメクに物資届けた事教えないといけないし」
「わかった。鵺」
宿儺は鵺を償還する。
全長十メートルを超える怪鳥を前に流石のグレイビアードも驚き動きが止まる。
三人は足に乗る。
「じゃあすぐ角笛をとってくるわ!」
そうして鵺が飛び立ちイヴァルステッドに向かった。
■
夕刻のイヴァルステッドにて。
「戻ったのか。ずいぶん登ったろう?」
「ええ。結構登ったわ、次はやりたくないわね」
「はは、だがやりがいのあったことだろう? ……と、これが報酬だ。受け取ってくれ」
レイアはクリメクから五百セプティム受け取った。
「じゃあ私たちは一旦ホワイトランに行きましょ。そこで馬車を借りてモーサルまで行きましょう」
「わかった。鵺」
そしてまた鵺に乗ってホワイトランまで行きホワイトランで一泊した。
■
(この世界、DLCは入ってないのか?)
宿儺はモーサル行きの馬車の中でそう考えていた。
スカイリムにはDLC、ダウンロードコンテンツが三つある。
家を追加するハースファイア、新しい地域を追加するドラゴンボーン。新しい敵が出てくるドーンガードの三つだ。
そのうちの一つ、ドラゴンボーンはメインクエストが創始者の角笛を取りに行くところまで進むと自動的に開始するクエストだ。
だがこの世界では開始した様子がない。そのために無印版の世界かと疑問に思う。
だが考えていても仕方がない、と一行はモーサルに辿り着いた。
モーサルはスカイリム全土から見ると北にある。
湿地帯にあたり雪もよく降る地域であり今も雪が降っている。
要塞ではあるが壁はない。家の数もホワイトランと比べると少ない。農村よりは多いが。
位置的にはハイヤルマーチと呼ばれる地域になる。
「ここから更に北東だったわね……遠いわね~」
「遺跡というのはそういうものだ。いくぞ」
三人はモーサルをもう去っていく(激ウマギャグ)
湿地帯を数日進むことで目的地のウステンクラブが見えてくる。
地下墓地型の遺跡だ。竪穴上に掘られている。穴には螺旋階段がある。
その周辺には当然のように山賊が居座っている。
だがただの山賊ではない。死霊術で操られた死体の山賊だ。
ローブをまとった死霊術師が何人かいるのだ。
死霊術というのは召喚魔法の一種だ。
霊魂を召喚し死体に入れることで術者の意のままに操る術だ。
数百年前にある術師によって禁術から普通の術になったという経緯を持つ。
「突撃ィィィィィ!!」
レイアの奇声ともに三人は突撃する。
突然の蛮族の突撃に死霊術師たちは混乱し行動が止まる。
その隙をついてレイアが一人の首をはね宿儺が一人の頭を殴り飛ばす。
これはまずいと悟った最後の一人の胸をリディアが弓で貫いた。
「じゃあ中に入りましょ」
「ああ。行こう」
リディアが松明を持つことで明かり係となって地下への階段を下りて扉を開けて中に入る。
中は広い通路だ。明かりもぽつぽつとだがある。
三人は警戒しつつ奥へと進む。
「……止まって」
そこで話し声が聞こえたレイアが隠密状態、しゃがんで指示を出す。
拒む理由もないので二人もしゃがんで隠密する。
「まただ、この死体の出来はよくないな」
奥には男女の死霊術師と操られている死体の山賊が二名いた。
魔法の効果が切れたのか山賊は動かなくなり地面に倒れる。
「所詮はそこらの山賊の死体だもの、仕方ないわ」
死霊術師たちは死体に発掘作業をさせていたようだ。
「それもそうだな……うん? 何か聞こえないか?」
「……確かに聞こえたわ。行ってみましょう」
二人は死体を放って音のした方へ歩いていく。
レイアと宿儺、リディアは隠密状態を解除して死霊術師たちが行った方へ進む。
そこでは戦闘が行われていた。
「げ、ドラウグル」
そこにいたのはドラウグルたちだ。
戦っているのは死霊術師たちである。
優勢なのはドラウグル側だ。操る死体がない死霊術師は戦闘力が半減する。
一応破壊魔法──攻撃魔法の事──で応戦しているがいかんせん彼らの使う冷気系魔法はアンデッドと相性が悪い。
この世界のアンデッドは種族特性で冷気ダメージを半減することができるのだ。
戦闘を眺める。
眺めていると戦いが終わり、ドラウグル側の勝利で終わった。
「ウォォォォォ!」
そこにレイアが叫びとともに突撃する。
武器を収納し元居た場所に戻ろうとするドラウグルたちは突然の奇襲に対応できない。
宿儺は死体に触れたくないので解を放ち倒しレイアとリディアは剣で戦闘する。
死霊術師との戦いで体力が削られていたドラウグルはあっけなく倒された。
「よし、先に行きましょう」
「ああ。行こう」
そうして奥へと進んでいく。
道中何度かドラウグルと遭遇するも問題なく倒せる。
「ここは……」
歩いていると大きな広間に辿り着いた。
空洞であり、一本橋が向こう側までかかっている。
滝もあり水が豊富にあふれている。
橋の下には石碑、言葉の壁がある。
階段を下りて下に行くと其処には別のアンデッドが居た。
「今度はスケルトンか」
スケルトンも一般的なアンデッドだ。
死霊術で作れるアンデッドの一種で名の通り人の骨が死霊術で蘇らせられ操られている。
スカイリムでは冷気系の魔法を使うスケルトンが多い。
宿儺は解を放ち、レイアは剣で斬り捨てる。
「下の石碑を見に行きましょ」
「ああ」
一行は下に降りて石碑を見る。
「高潔なノルドは、年老いた父親の言葉を覚えている。『衰え』て暗闇の中に忘れ去られないよう勇気と名誉に生きることは、男たちの義務である……か」
「これがfeimね……体を霊体にするシャウトね」
「どのような効果を持つのですか?」
「ん-、無敵化っぽいね……ただこれ乱用すると完全な霊体になって戻れなくなりそう……」
「それは……気を付けて使うべきですね」
「先に行こう」
三人は上に戻って橋を渡る。
「これなんだろ」
三人は奇妙なオブジェを見つけた。
近づくと赤く光り、奥の通路にある檻が上がるのだ。
それが三つもあり、縦に並んでいる。
「んー……」
レイアは石の横を通る。
そうするとガシャガシャと檻が動く。
「なるほど、一瞬で行けってことか」
「ほー、面倒な仕掛け……いや、これは疾風の旋風を前提にした仕掛けか」
なるほどな、一行は納得する。
「それじゃ……ウルド!」
レイアがシャウトで一気に突き抜け通路に入る。
そうすることで条件を満たし檻は全て上がって通れるようになった。
「じゃあ先に行きましょ」
「そうだな」
その後も三人は奥に通る。
「これもトラップだな。間違えた絵の石を踏むと炎が飛び出るぞ」
「道中にあったのと同じね……けどこれさすがに多すぎない?」
その奥の広間には床一面に作動版が敷き詰められていた。
二つの種類の絵が描かれており間違えた方を踏むと床から炎が噴き出し身を焼くのだ。常人なら死ぬ。
三人は慎重に間違えた方を踏まないようにして奥に進む。
「げっフロストバイトスパイダー!」
奥の通路にはまたしても巨大な毒蜘蛛、フロストバイトスパイダーが居た。
二メートルの個体が一体と一メートル程度のが二体いる。
「ちょ、この足場じゃ戦えないけど!」
そう。ここにも同じ作動版がある。間違えれば焼かれるのだ。
「俺に任せろ──解!」
宿儺は解を三連続で放つ。それによってフロストバイトスパイダーは全て真っ二つに斬られ死んだ。
「やるじゃん!」
「これぐらいはやらんとな」
そして奥へと進む。
鎖を引いて檻を上げ、奥へと進むと其処はどこか神聖さを感じさせる場所だ。
水の上に橋が架かっている。
入口から一歩入るとごごご、と何かが起動した音がする。
自ら左右二体ずつの石像が出現する。
石像はどこか鳥をモチーフにしているのだろう。
歓迎してくれているようにも思える。
奥には台座がある。
「……ナニコレ」
本来そこには角笛があったのだろうが、そこにはメモ帳が一つあるだけだ。
レイアはメモ帳をとって読んでみる。
「ドラゴンボーン。支給話したいことがある。リバーウッドのスリーピングジャイアントの屋根裏部屋を借りてくれ、そこで話そう……だって」
「まるで意味の分からんメモだな」
「しかしこのメモを置いたものが角笛を奪っていったのでしょうか……?」
「その可能性は高いな、つまりは敵だ」
「そうね……けど相手も何をしてくるかわからない。慎重に行きましょう」
三人は奥の扉を開けて中に入る。
「おぉ……」
そこはちょっとした宝物置き場だ。
金貨の山が少しだけある。
といっても今の時代の金貨ではない。聖アレッシア時代の金貨だ。
根こそぎ回収していく。重量オーバーにはならない。宿儺の影に入れておけば問題ないのだ。
(さて、デルフィンはガン無視でメインストーリー進めるぞぉ~)
宿儺は原作知識を持つ。そのためにデルフィンの存在は不要だ。
ただショートカットするにあたってレイアの戦闘力という問題が出る。
ラスボスのアルドゥインが設定上の強さを持つなら魔虚羅と宿儺と顎吐と原作主人公でトントン、といったところだろう。
魔虚羅なしなら宿儺もきついかもしれない。
さてどうなるか、と一行はウステンクラブから出ていった。