両面宿儺でスカイリム 作:蠅頭
何日かかけて空の旅をして、宿儺達三人はリバーウッドにやってきていた。
その道中で魔虚羅対レイアをしてレイアの訓練をしている。魔虚羅は変に適応して訓練してくれている。
戦闘力も上がり今は二十七レベルといったところだろう。シャウトを含めれば格上にも勝てるかもしれない。
尚一回ドラゴンが襲ってきて倒している。
三人はスリーピング・ジャイアントに入る。
店主の女、デルフィンにレイアが話しかける。
「屋根裏部屋を借りたいんですが……」
「屋根裏部屋? ここに屋根裏部屋はないの、けど……左の部屋なら使っていいわ」
「わかりました」
三人は左側の部屋に入る。
部屋に入って少し待つと部屋が再び開けられ中に女が入る。
デルフィンは美しい容姿の女だ。
ブレトンの女である。
ブレトンとはハイロック出身の人間種の一つだ。
祖先はエルフと人間のハーフであり人間種の中では魔法に長けている者が多い。
「あなたがドラゴンボーンなの?」
デルフィンは部屋に入ってドアを閉めて早々そう尋ねた。
「えぇ、そうよ」
レイアは自らがドラゴンボーンだと名乗る。
「そう……あなたが探しているのはこれよね、どうぞ」
デルフィンは懐から創始者の角笛を取り出しレイアに渡す。
「ついてきて、内密に話したいことがあるの」
「行かなくていいぞ、レイア」
宿儺が口出ししたことでデルフィンの目が鋭くなる。
「んー、どうして?」
レイアがなぜか、と問いかける。
「こいつは無礼ズだ。ブレイズの復権の為にドラゴンボーンを使いつぶしたいだけだ」
「……なぜそれを知ってるの?」
デルフィンは腰から短剣を抜いて構える。
「やるというなら相手になるが……」
宿儺はクク、と笑い構える。
「はいはい、戦わないわよ」
レイアが宿儺の頭を鞘付きの剣で叩いた。
「むぅ……まぁ、冷静に行こう。そちらの目的をすべて話してもらおうか」
「なぜ私があなたたちにそれを明かさないといけないの?」
「じゃあこっちもそっちの要望無視して帰るけど」
レイアはどちらかというと宿儺寄りだ。
知らん人間に何か頼まれてもあっそしるかと返せるタイプの人間である。そのために何が目的かよくわからない、こちらの行動を妨害だけしてきたデルフィンに対し良い印象もないので宿儺寄りの考えになる。
「……話してもいいけど、ここだとだめね。地下室についてきて」
「……わかったわ。行きましょう」
三人はデルフィンに連れられ部屋から出る。
向かい側の部屋に入ってデルフィンがクローゼットを開ける。
そこから更に操作しクローゼットにあった隠し扉が開いた。
地下への階段である。四人は階段を下りて地下室に入る。
「さて……その異形の男は知っているようだけど、私はブレイズの生き残りよ。そして私の目的は……ドラゴンボーンに仕え、すべてのドラゴンを殺すことよ」
「ほぉ……ブレイズの復権はいいと?」
「……したくないと言えば噓になるかもしれない。けど今のこの情勢でそれが出来ないのは重々わかっているわ」
「そもそもブレイズって何?」
レイアが知らぬと問いかける。
それに答えるのは宿儺だ。
「皇帝の近衛兵だった連中だな。時代によって微妙に役目が変わってくる。タロスが生きていた時代はドラゴンスレイヤーをしていた。あぁ、ドラゴンボーンではないぞ」
「対ドラゴン戦のスペシャリストってことね」
「私はドラゴンボーンに仕えるの。そして……あなたが本当にドラゴンボーンか知りたいのよ」
「ならシャウトを使えばよかろう」
「じゃあ使うわ。ファス!」
レイアはデルフィンに向かってシャウトを放つ。
デルフィンは飛ばされ壁にぶつかった。
「ちょ、大丈夫?」
宿儺がデルフィンに触れ反転術式を流すことで傷を癒す。
立ち上がったデルフィンは「問題ない」と返した。
「声の力……これこそまさしくドラゴンボーンの力! 本当なのね……」
デルフィンは感極まった表情をする。
その表情を抑えるとデルフィンはレイアの前に跪いた。
「無礼をお許しください、ドラゴンボーン。私デルフィンは貴方に仕えることを誓います」
「そ、そう……そう真面目にしなくてもいいからね」
レイアはいきなり他人から仕えるとか言われてビビった。ビビらぬ方がおかしい。
「それで、私もまずはドラゴン復活について知ろうと思ってたんだけど……スクナは何か知ってるの?」
レイアは何か知ってそうな宿儺に問いかける。
「知ってるぞ。ドラゴンが復活した原因は単純だ。竜戦争の時代に当代の勇者たちが星霜の書、エルダースクロールを使ってアルドゥインを時の彼方、つまり未来である今に飛ばした。だから今アルドゥインが復活したという訳だ」
「じゃああの……監視塔に現れたドラゴンは?」
「あれは元から竜戦争後も生きていたドラゴンだが……ほかのドラゴンどもはアルドゥインの力で蘇ったドラゴンだな。ドラゴンの魂はドラゴンボーンが吸収しない限り不滅だ。そのためアルドゥインの声の力で蘇ることが出来る」
「なるほどね……」
リディアとデルフィンは宿儺はなんでこんな知ってるんだ、という疑問を抱いたが宿儺は答える気がなさそうなのでその答えを知ることは諦めた。
「じゃあアルドゥインを倒す方法を調べなきゃならないわね」
デルフィンがそう発言した。
「ああ、そのために必要なのは……レイアのレベルアップだな」
「私のレベルアップ?」
「ああ。正直今のレイアではアルドゥインに勝てん。力を付ける必要がある。多数のシャウトを習得し、力を高めなければならん」
「じゃあグレイビアードに行かないとね。シャウトならグレイビアードだわ」
「だな。じゃあ早速ハイフロスガーに戻るぞ。修行と行こう」
「私もついていくわ」
「……まぁ、わかった。では行こう」
一行にデルフィンも加わり四人は宿から出て鵺でハイフロスガーに向かっていった。
■
「とうちゃーく!」
一行はハイフロスガーの中庭に鵺で着地した。
初めての飛行にデルフィンは大地に着くと突っ伏して「もう大地と離れたくない」と嘆いている。
その行動にレイアと宿儺は頭にはてなマークを浮かべ一人リディアは同意していた。
「おお、戻ったか、ドラゴンボーン」
丁度中庭にアーンゲールが居た。
瞑想をしていたのである。
「戻ったわ、はい、角笛」
「確かに受け取った。では……最後に我々から祝福の言葉を授けよう。ついてきてくれ」
一行はハイフロスガーの中に入る。
中に入って広間に着くと丁度ほかのポッリなどのグレイビアードが居た。
「まずは揺ぎ無き力の最後の言葉、ダーを教えよう」
ポッリが床にドラゴン語を刻む。
それをレイアが読み、ポッリがレイアにダーの意味を与える。
それでレイアは揺ぎ無き力のシャウトを完全に習得した。
「中央に立ってくれ、ドラゴンボーン」
「わかったわ」
レイアが広間の中央に立ちレイアを囲うようにグレイビアードが立つ。
グレイビアードはレイアに向かって祝福の言葉を放つ。
もちろんドラゴン語で話すのでこの場の全員意味が分かっていない。
「これで終わりだ、ドラゴンボーン……これからどうする?」
アーンゲールはデルフィンを見ながら問いかけた。
「まずは様々なシャウトを習得しようと思うわ。アルドゥインに対抗する力を得ないといけないから」
「アルドゥイン……終末をもたらす竜か。それを倒そうというのか?」
「えぇ。私はこの世界が好きだから、滅びてほしくない。だから最後まで抗うつもりよ」
「……そうか……ならば、これを渡そう」
アーンゲールは懐から地図を取り出し、レイアに渡した。
「それは各地に眠る力の言葉が刻まれた言葉の壁の在処を示している。参考にするといい」
「これは……ありがとう、アーンゲールさん」
「よし! じゃあスカイリム各地を回るわよ!」