続 時空を超えて   作:ぴょんぴょん店長

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 この物語は前作「時空を超えて」の続編です。
 先に前作「時空を超えて」を御一読願います。

 本作品はフィクションであり、実在する人名、国名、団体名、組織名などが登場するが、それらとは全く関係なく、中傷も賞讃も意図しません。

 挿絵は、海面上昇シミュレータ、ペイント、ChatGPT を使用して描いています。


 新たな情報とは?


第1章 1話

 惑星歴502年、地球を覆った植物によって大気中の二酸化炭素濃度が下がり、地球の気温が下がっていった。そして、赤道付近を覆っていた雲も切れ目ができて、日本の偵察衛星から地表が観測できるようになっていた。

 

 この惑星が地球だと判明して、異世界事情調査室は新地球事情調査室に名前を変えていた。文部科学省の中川調査官を中心に地名や国名を決定する作業をして、以下の様に決めていた。

 西方大陸は北アメリカ大陸と名前をもとに戻すのではなく、西方大陸を正式名称にし、日本列島と西方大陸の間の海を新日本海と名付けた。大西洋は東方海を東方大海に変えて、東方海、大西洋の呼称を廃止した。

 

【挿絵表示】

西方大陸と日本

 

 他国の、特にアメリカ側の異論があったが、日本の、日本語の地名であり、日本から見た方向で命名するのが当然であると主張し、サンパル皇国などがある南アメリカ大陸も南方大陸と命名した。そして国名はその国が自国を呼んでいる国名をサンパル皇国のように日本語訳したものとした。

 

【挿絵表示】

南方大陸北部

 

 リベルテ国など東方4か国がある地域は旧地球では西洋であるが、新ユーラシア大陸の西部と呼び、オーストラリア大陸、アフリカ大陸も新をつけて呼ぶことにした。新をつけて呼ぶのは大陸と、新インド洋、新太平洋と大洋だけでその他の地名はその国の呼び方、あるいは旧地球の呼び方にした。曖昧な国境については、ないと変なので適当に線引きをし、修正の余地ありと注釈をつけることにした。

 そして、それらの決定をもとに、偵察衛星などの写真から作られた世界地図に地名などの記入の作業をしている時、文部科学省にとんでもない情報が飛び込んできた。

 

【挿絵表示】

新ユーラシア大陸西部

 

 それは、つくば宇宙センターから送られてきた偵察衛星が雲の切れ目から撮影した赤道付近の写真である。まるで旧地球のオーストラリアのビーチリゾート都市ゴールドコーストのように、海岸に高層ビルが立ち並ぶ写真、違うのは海岸が砂浜ではないということぐらいであった。

 未知の文明都市、文部科学省の新地球事情調査室だけでなく政府、特に外務省と防衛省の動きが活発になった。とにかく情報収集ということで、スパン南基地から偵察機が飛び立った。

 

 ・・・・・・・・・・

 

 スパン南基地を飛び立った偵察機にはスパン王国の少尉から中尉に昇進したネントが乗っていた。というのは、未知の都市に向かって偵察機を出すと言うことを聞きつけたネント中尉は、スパン王国の軍部に連絡をとり、偵察機に同乗できるように手配したからだ。

 

 スパン王国の軍部は戦闘機をリベルテ国から安価で購入し、ネント中尉を隊長として日本のスパン南基地で日本の指導の下、パイロットの訓練をしていた。

 日本の戦闘機を購入しなかったのは、それが高価であるということだけでなく、戦闘機を備えると言うことはパイロットの養成だけでなく、航空機を整備する人材の養成も必要で、派遣するには日本が遠すぎるということも一因であった。

 リベルテ国は空軍もあり、日本の戦闘機を購入してもパイロットと整備士の養成が自国でできる。だから、日本から新しい戦闘機を購入し、いらなくなった古い戦闘機を安価でスパン王国に売却していたのだ。スパン王国は航空機の整備士の養成のため兵を隣のリベルテ国に派遣していた。

 

 偵察機の眼下に新アフリカ大陸の港町が見える。ロマスク帝国のセルルである。漁業の拠点として最近できた町である。旧地球ではヨーロッパ側のタリファ岬とアフリカ側のアルミナ岬の間のジブラルタル海峡は対岸が見えるほど狭かったが、海進のため海峡が広くなっている。気温が下がってきたとはいえ、一度溶けた氷河が元に戻るわけもなく、海岸線は海進のままである。港町セルルには漁船がたくさん停泊していた。

 

 偵察機は南下していく。高い山々の山脈を越えると、草原が広がる。かつてサハラ砂漠とよばれた広大な砂漠は跡形もなく、緑一色の草原に変わっている。

 延々と続く緑の大地、その上空を偵察機が飛ぶ。

 

 やがて、旧地球ではギニア湾と呼んだ海が見えてくると、いたる所に集落が目に付く。街も見える。赤道付近を覆っていた雲の下に隠れていた集落や街である。しかし、偵察すべき高層ビルの都市はない。

 進路を海岸線に沿って東に変える。

 

 はるか東方に高層ビル群が見えたとき、機内にレーダー照射の警告音が響く。急遽偵察機は方向転換をして引き返す。

 

 「どうしたんですか?」ネント中尉が機長にフランス語で尋ねる。

 機長はスパン王国のパイロット訓練の教官でもあり、フランス語が話せる。

 「対空ミサイル、とにかく危険です。引き返します。」と答えた。

 

 「対空ミサイル?」とネント中尉。スパン王国にはミサイルはない、理解不能であった。

 機内では、通信員が基地と連絡をとって報告している。




 ミサイルを有する未知の国、一体どんな国?
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