悪魔ウォッチ   作:龍座

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妖怪ウォッチ

夜のひょうたん池は、静寂とは程遠い混沌に包まれていた。

 

溶け出した氷から立ち上る白い霧が、月光に照らされて不気味にうごめく。その中心に立つ景太を、巨大な四神の悪魔たちが守護するように囲んでいる光景は、端から見れば「少年が悪魔の王として君臨している」かのようにさえ見えた。

 

文花は、目の前の異常な光景に息を呑んだ。いつも教室で見かける、少しお調子者で優しいはずのクラスメイト。その彼が、見たこともない恐ろしい異形の者たちと肩を並べているのだ。

 

文「ケータくん……!? 今助けにいくから!」

 

文花は反射的に駆け出そうとした。だが、その肩を白い人魂のような影と、赤い猫の影が必死に掴んで引き止めた。

 

ウィス「いけませんフミちゃん! むやみに近寄ってはダメでぃす! 相手はあの、魔界でも指折りの凶悪な悪魔なんですから!」

ジバ「そうにゃ! あの赤い服の男……あれは本物の化け物にゃ! 今のケータは、オレたちの知ってるケータじゃないかもしれないにゃ!」

文「でも、ケータくんが襲われてるかもしれないじゃない! 放して、ウィスパー、ジバニャン!」

 

必死に抗う文花だったが、その時、氷の拘束から逃れたキュウビが、鋭い声で彼女を制した。

 

キュ「奴に近づくな、文花! 騙されてはいけない。あの子供こそが、この街に悪魔を呼び寄せ、平穏を乱している元凶なのだから!」

オロ「最悪なことに、奴は『ラジオデーモン』と密約を交わしている……。少年の魂は既に、あの悪魔の手の平の上だ」

文「…………え……?」

 

文花は、動きを止めた。目を見開き、信じられないというように首を横に振る。

 

キュウビやオロチは、文花にとって頼れる「正義」の妖怪たちだ。その彼らが、景太を「元凶」だと断じた。

 

文(そんな……ケータくんが……嘘……。だって、ケータくんは、いつだって普通で、みんなのために……。何かの間違いだよ……)

 

心の中で必死に景太を擁護しようとする文花。だが、その微かな希望を、最も残酷な形で打ち砕いたのはアラスター自身だった。

 

アラスターは、ステッキを軽やかに一回転させると、燕尾服の裾を翻して景太の隣に立った。そして、VUメーターの瞳を愉しげに明滅させ、ラジオのノイズ混じりの美声を響かせた。

 

アラ「おやおや、ご名答! 彼らの言う通りですよ。私とケータくんは、非常に良好で、非常に密接な……言わば『良きビジネスパートナー』ですからね!」

 

アラスターはわざとらしく景太の肩に手を置き、三日月のような笑みを深める。その仕草は、純粋な友情というよりは、狡猾な悪魔が獲物を囲い込んでいるかのように見えた。

 

文「!!?? そんな……! ケータくん、本当に……本当にそうなの……?」

 

文花の声が震える。

彼女の視線の先には、否定したいのに言葉が見つからない景太と、それを嘲笑うかのように高笑いを上げるラジオデーモン、そして守護の構えを崩さない強大な悪魔たちの姿があった。

 

月光に照らされた二人の距離は、ひょうたん池の対岸という物理的な距離以上に、絶望的なほど遠く隔てられてしまった。

 

文花の目には、景太が「悪魔の力に魅入られた裏切り者」として映り始めていた。

 

ひょうたん池を包む緊張感の中、アラスターは狼狽する景太の肩を叩き、細長い指で対岸を指し示した。彼の声には、盤上の駒が予想外の動きをした時のような、邪悪なまでの好奇心が混じっている。

 

アラ「驚くのはまだ早いですよ、ケータくん。ショックで周りが見えていないようですが……。よく見てください。彼女の隣に浮いている奇妙な影を」

景「……え?」

 

景太はアラスターに言われるがまま、涙ぐむ文花の周囲に視線を凝らした。文花の隣には、マシュマロのような質感をした白い浮遊霊と、赤い毛並みに二本の尻尾を持つ猫のような生き物が、必死に彼女を守ろうと構えている。

 

それは、これまで景太が召喚してきた威厳ある「悪魔」や、神話的な「四神」とは明らかに毛色が違っていた。どこか愛嬌があり、滑稽で、日常の延長線上に存在するような……そんな不思議な空気感を纏っている。

 

アラ「アレは『妖怪』。悪魔とは似て非なる、この国独自の霊的変異体ですよ。そして、もうお分かりでしょう。彼女……『木霊文花』の首からぶら下がっている、あの白く輝く時計。あれこそが『妖怪ウォッチ』です」

景「ヨウカイ……ウォッチ……?」

 

アラ「ええ。つまり、彼女は我々と対をなす存在――妖怪を束ね、使役する『妖怪ウォッチ使い』。これまでの怪異も、彼女が裏で解決していたということになりますねぇ。ニャハハハ! まさか想い人の正体が同業者だったとは、最高のプロット筋書き!」

 

アラスターの軽快な笑い声が静かな池に響き渡る。

 

景太はその場に凍りついた。文花は「普通の女の子」で、自分が命がけで守らなければならない対象だとばかり思っていた。それなのに、彼女の手元にあるのは、自分と同じように異形の者たちと繋がるための装置。

 

景「え……? えぇええーー!!!? フミちゃんが!? フミちゃんも、あんな不思議な奴らと一緒にいたの……!?」

 

景太の叫びは、夜のそよ風ヒルズに虚しく響いた。

対岸の文花もまた、景太の腕にある黒い『悪魔ウォッチ』と、彼に従う恐ろしくも強大な悪魔たちの姿を交互に見て、震える手で自分のウォッチを握りしめている。

 

文「ケータくん……その時計……。私と同じ……ううん、もっと怖くて、禍々しい……。ウィスパー、ジバニャン。あの悪魔たちが、ケータくんを操っているの?」

ウィス「……おそらくは。あのラジオデーモンが、ケータ様を悪の道へ引きずり込んだに違いありません! フミちゃん、油断してはなりません。今の彼は、悪魔の王も同然でぃす!」

ジバ「ケータ……。あんな怖い奴らと一緒にいて、楽しいわけないにゃ! オレたちが助けてやるにゃ!」

 

二人の間に流れる空気は、もはや単なるクラスメイトのそれではない。

「悪魔」を背負う少年と、「妖怪」を背負う少女。

隠していた真実が最悪の形で露わになった今、二人の運命はひょうたん池の境界線を挟んで、激しく火花を散らし始めた。

 

黒い輝きを放つ『悪魔ウォッチ』を纏う景太と。

 

白く輝く『妖怪ウォッチ』を構える文花。

 

かつてない緊張感が二人を分かつ。その空気に追い打ちをかけるように、アラスターが歪んだ笑みを浮かべてステッキを指揮棒のように振った。

 

アラ「せっかくなので、どちらのウォッチが優れているか決めましょうか。悪魔か、妖怪か……どちらがこの世界の覇者に相応しいか、最高の見世物になりますよ!」

景「アラスター! 何を言って……!?」

 

アラスターの挑発に合わせるように、影の拘束から解かれたキュウビとオロチが文花の元へと飛び退き、牙を剥く。対するセイリュウ、スザク、ゲンブ、ビャッコの四神もまた、主である景太を守るべく地響きを立てて威嚇を開始した。

 

文「ケータくん、今そっちに行くから……! ジバニャン、みんな、お願い!」

ジバ「任せるニャ! ケータをあんな怖い奴らから引き離すニャ!」

 

激突は不可避。誰もがそう確信し、ジバニャンが鋭い爪を剥き出しにして地を蹴ろうとした…。

 

その時だった。

 

ピク「はい。そこまでーーー!!」

 

戦場の中心で、鼓膜を突き刺すような鋭い声が響き渡った。

 

あまりに唐突で、場違いなほど真っ当な「待った」に、攻撃を仕掛けようとしていたジバニャンは前のめりに転び、四神や最強妖怪たちも毒気を抜かれたように動きを止めた。

 

宙を舞い、腕を組んで浮遊仁王立ちしているのは、景太の最初からの相棒、ピクシーだった。

 

オロ「……何だ、その小兵は。我らの戦いを邪魔立てするか」

ピク「小兵とは失礼ね! あのね、アンタ等さっきから聞いてりゃ、悪魔のことばっかり悪く言ってるようだけど……『ブーメラン』って言葉、知らないわけ!?」

キュ「……ブーメラン?」

 

キュウビが不快そうに眉をひそめる。ピクシーはさらに語気を強め、指を突きつけて捲し立てた。

 

ピク「そうよ! 悪魔が有害だの秩序を乱すだの言ってるけど、妖怪だって大概じゃない! むしろ、やり方の陰湿さで言えばそっちの方が上よ!」

キュ「何だと……?」

ピク「だってそうでしょ!?

アンタ等妖怪は、人間に勝手に取り憑いて情緒不安定にしたり、急にグレさせたり、変な嘘をつかせたり……。そうやって影からコソコソ人間の人生をかき乱して楽しんでるじゃない! アタシたち悪魔はね、契約もなしにそんなセコい真似しないわよ。ホント、自分たちのやってることを棚に上げて正義の味方面されると、ヘソが茶を沸かすわ!」

 

ピクシーのあまりに真っ当な「正論」に、今度は妖怪たちが言葉を詰まらせた。

 

文花の隣で浮いているウィスパーも、図星を突かれたのか「ギクゥッ!」と音を立てて硬直し、あらぬ方向へ目を泳がせている。

 

景「ピ、ピクシー……」

ピク「大体ねぇ、フミちゃんとか言ったかしら? そこの女の子! アンタの横にいる白いマシュマロと腹巻猫、そいつらだって普段、人間に迷惑かけてる妖怪を倒すために戦ってるんでしょ? つまり『妖怪が人間に悪さをする』ってことを認めてるじゃない。なのに、悪魔だけを全否定するのはおかしくなーい!?」

文「え……それは……」

 

ピクシーの剣幕に、文花も思わず一歩後退りした。

確かに妖怪の中には、取り憑いた相手の性格を豹変させ、トラブルを巻き起こす者が数多く存在する。それは妖怪ウォッチ使いである文花自身が、一番よく知っていることだった。

 

アラスターはこの予想外の展開に、声を殺してクスクスと笑い転げている。

 

アラ「ニャハハハ! これは傑作!! まさか最下級のピクシーに、高潔な妖怪軍団が説教されるとは……。ケータくん、彼女とは長い付き合いですが、実に愉快な視点をお持ちだ!」

 

ひょうたん池の静寂は、今や滑稽なほどの罵り合いによって塗りつぶされていた。

 

ウィス「いい加減にするでうぃす! 妖怪の悪戯は、いわば人生のスパイス! ちょっぴり困らせて笑顔にする(?)江戸の華のようなもの! それに対し、悪魔の契約は魂を縛り、世界を歪める暗黒の足枷! 一緒にするなど言語道断、断固拒否、大反対でぃす!!」

 

必死に身振り手振りで弁明するウィスパーだったが、その言葉はもはや誰の耳にも届かなかった。論争がヒートアップし、ピクシーが「へぇー、スパイスで人間がグレたり家出したりするわけ?」と鼻で笑う中、景太は静かに一歩前へ踏み出した。

 

その足取りに迷いはない。ウィスパーの喧騒を通り過ぎ、景太は池の対岸に立つ文花を真っ直ぐに見据えた。

 

景「……俺は妖怪の事は全く知らない…悪魔だってそう。まだ知らないことがある。

 

でも、そんなの関係ない、困ってるなら助ける。それが、オレのやり方だ」

 

文「ケータくん……」

 

文花の声には、戸惑いと、ほんの少しの安らぎが混じっていた。いつもの優しい景太がそこにいる。そう確信して文花が手を伸ばそうとした瞬間、その視界を二つの巨大な影が遮った。

 

キュウビとオロチだ。

 

彼らはピクシーに痛いところを突かれた屈辱と、アラスターという強大すぎる悪への警戒から、既に理性の限界を超えていた。二体の周りには青い炎と紫のオーラが渦巻き、ひょうたん池の水面を蒸発させるほどの殺意が景太へと向けられる。

 

アラ「やれやれ……正論を突きつけられて、最後は完全なる逆恨みですか。これだから高潔な方々は面倒ですねぇ」

 

アラスターが大きく溜息をつき、ステッキを肩に乗せてひらひらと手を振った。その瞳には、一切の慈悲もない冷徹な光が宿っている。

 

アラ「言っておきますがね、お二人さん。その女の子を守りながら、我ら四神すべてを相手に戦えると本気でお思いですか? ……私たちが本気を出せば、問答無用でその女の子だけを狙う(・・・・・・・・・・・・・・・)事など造作もないのですよ」

 

その冷酷な宣言に、景太は息を呑んだ。「アラスター、何てことを!」と叫んで止めようとした景太の耳元で、アラスターが影のノイズを介して密やかに囁く。

 

アラ「実際にはしませんよ、ただの脅しです。彼らのプライドを逆手に取るのですよ」ヒソヒソ…。

 

その意図を理解した景太は、苦い表情のまま口を閉ざした。

 

キュ「……貴様、卑劣な……!!」

 

キュウビの九つの尾が怒りで逆立つ。だが、アラスターの言うことは残酷なまでに真実だった。四神の悪魔、そしてラジオデーモン。これだけの戦力を相手に、文花を傷一つなく守り抜くことは、今の満身創痍の彼らには不可能に近い。

 

オロ「……クソッ。……退くぞ、キュウビ。ここで無理をすれば文花の身が危うい」

キュ「……分かっている。だが、この借りは必ず返すぞ、悪魔共!」

 

キュウビは悔しさに唇を噛み締めながら、文花の方を振り返った。

 

文「待って! まだ悪魔のこと……ケータくんのこと、ちゃんと話せてないのに……!」

 

文花が悲痛な声を上げるが、キュウビはそれを遮るように大きな尾を翻した。

 

キュ「文花、今はダメだ! 奴らは君が思っている以上に危険すぎる!」

 

刹那、激しい黄金の炎が渦を巻き、文花たちの姿を包み込んだ。

 

視界を覆う熱風が収まり、炎が夜の闇に消えた時、そこにはもう、文花の姿も、妖怪たちの気配も残っていなかった。

ひょうたん池には、ただ冷たい夜風と、景太たちの影だけが取り残された。

 

景「……フミちゃん……」

 

景太は、彼女がいなくなった場所をじっと見つめていた。悪魔ウォッチを手にしてから、守りたいものが増えるたびに、大切な人との距離が遠くなっていくような、そんな言いようのない寂しさが彼の胸を締め付た。

 

先ほどまでの喧騒が嘘のように、夜の静寂が戻っていた。文花が消えた場所を見つめたまま、景太は動けずにいた。自分の選んだ道が、一番大切な友達にさえ「悪」だと断じられた衝撃。伸ばした手は空を切り、残ったのは手のひらの冷たさだけだった。

 

そんな景太の肩に、細長く冷たい指がそっと置かれる。

 

アラ「おやおや、そんな顔をしないでください。悲劇のヒロインの隣に立つのは、いつだって苦悩するヒーローの役目ですが……あいにく、私の番組に『立ち止まる主役』の枠はありませんよ、ケータくん」

 

アラスターの声は、いつもの嘲笑的な響きとは少し違っていた。ラジオのノイズは穏やかに安定し、そこには奇妙な「相棒」としての信頼が滲んでいた。

 

アラ「彼女に拒絶された? 結構じゃないですか! 誤解があればあるほど、それを解いた時の快感は大きくなるものです。今は彼女を守るために身を引いた……それだけで、貴方は十分以上に格好良かったですよ」

景「……アラスター」

 

アラ「さあ、前を向きなさい、私の誇り高きパートナー。貴方の物語は、まだ中盤に差し掛かったばかりなのですから」

 

景太が顔を上げると、上空を旋回していた蒼い巨躯――セイリュウが、重厚な地響きと共に地上へと降り立った。

 

セイリュ「……少年よ。これもまた現実だ。新しき世を受け入れられぬ者、変化を恐れる者は必ず存在する。たとえそれが、貴殿が最も慈しむ者であったとしてもな」

 

セイリュウの鋭い眼光が景太を射抜く。その瞳には、数多の時代を見守ってきた超越者の冷徹さと、僅かな期待が混じっていた。

 

セイリュ「問おう。それでも貴殿は、先ほど放った己の言葉を捨てぬか? 人も悪魔も妖怪も、心があれば同じだという、その青臭い理想を貫く覚悟はあるか?」

 

景太は震える拳を握りしめ、逃げずにセイリュウを見つめ返した。文花に拒絶された痛みは消えない。けれど、共に笑い、駄菓子を食べたあの天使や悪魔たちの笑顔まで嘘だとは、どうしても思えなかった。

 

景太は力強く、首を縦に振った。

 

セイリュウ「……良かろう。その真っ直ぐすぎる眼差し、嫌いではない。貴殿がどこまでその理想を担げるか、我も端で見守るとしよう」

 

セイリュウの体が淡い蒼光に包まれ、凝縮されていく。光が収まった後、景太の手に落ちてきたのは、冷たくも力強い霊力が宿った『セイリュウの悪魔メダル』だった。それを見届けると、蒼き龍の幻影は夜風に溶けるように消え去った。

 

沈黙を破ったのは、アラスターの軽快なステップの音だった。

 

アラ「セイリュウ、ビャッコ、スザク、ゲンブ……。さてケータくん、これで四神のメダルがすべて揃いましたね。……いよいよ、五体目の番です」

 

その言葉が終わるや否や、景太のポケットと手の中にあった四枚のメダルが、共鳴するように激しく輝き出した。四つの色が混ざり合い、ひょうたん池の中心から天空を貫く一本の純白の光線が放たれる。

 

アラ「この光の先に、五体目の悪魔……四神を統べる王がいます。さあ行きましょう、ケータくん。貴方の失いかけた日常を取り戻すため、そして……この世界の新しい形を決めるためにもね!」

 

アラスターは黒いステッキを掲げると、光が指し示す方角へ向かって闇の中を跳んでいった。

 

景「……待ってよ、アラスター!」

 

景太は自分の両頬を、パンパン! と大きな音を立てて叩いた。迷いを打ち払い、気合を入れ直す。ここで立ち止まっていても、文花との誤解は解けない。自分が信じた道を、証明しに行かなければならない。

 

景「スザク、お願い!」

 

景太の呼びかけに応じ、霊鳥スザクが美しい紅蓮の翼を広げて舞い降りた。景太はその背にしがみつき、夜空へと舞い上がる。

 

月明かりの下、光の導きを追って。

 

悪魔と少年、そして霊鳥の影は、運命の最終局面へと加速していった。




きょうの悪魔大辞典

アラ「ケータくん。きょうの悪魔は…お休みしましょうか」

景太が朱雀のうえで俯いていた。

ピク「どんなに意気込んでもまさか好きな人が妖怪ウォッチ使いだったんだからショックを受けるのも無理も無いわね…」

しかし…。

景太「まさかフミちゃんが妖怪と繋がってたなんて…これって運命だよね!!いや、絶対運命だよ!やっぱりオレとフミちゃんは赤い糸で繋がってるんだ!そしてこのままー」

アラ「やっぱり杞憂でしたね…」
ピク「わかってたけど心配して損した……」

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