ていうか反転覚えさせたせいでセナとの話が思いつかねぇ!誰だ鹿紫雲に反転覚えさせたやつは!……俺か
あるトリニティの道にて、ゲヘナどころかキヴォトス全土でも名を轟かしている者が1人、片手で如意棒を器用に回し、鼻歌を歌いながら気楽に歩いていた
「〜♪」
鹿紫雲ハジメ、今作の主人公にしてゲヘナ学園風紀委員会所属の1年生。
しかし、ゲヘナではトリニティに対する考えが酷く、それはまたトリニティも同じだった。ゲヘナではトリニティの事を悪く言う輩は少なくないどころか大勢いる。彼もそんな話を耳に挟んだことはある。
ではなぜ、そんな彼が犬猿の仲とも言えるお嬢様学園と称されるトリニティに居るのか。それには海より高く、山より深い理由があった(つまり0じゃんね)
それはとある日。いつも通りゲヘナのパトロールをしていたハジメだが、暇な時は幻獣琥珀を使い適当に突っ走っていたせいかいつの間にかトリニティ自地区の中へと来ていた。
本来なら他自地区への侵入行為。そこの自地区の生徒に見つかってしまえば罰が下されるだろう。だが幸い、ここはゲヘナの境界に近い場所。ほか生徒の姿は見当たらなかった。
───やっべ、もしかしてここトリニティか?早く帰らねぇと
そう思い、ゲヘナがある方向へと体を向け幻獣琥珀で帰ろうとする。が、その時、自身の嗅覚がほのかな甘い匂いを捉える。
これはイチゴ?…しかし何故こんな所から……。そう考えていたせいか自然と足は90度左を向き、その匂いの方向へと進んでいた。鹿紫雲は「まあ後からでも帰れるか」とかいう別の甘い考えをしていた、なんだコイツ。
匂いを頼りに足を進ませ、着いた店はトリニティとは思えない古風のこじんまりとした建物。立てられていた看板には「楽福」と名前が書いてあった。どこか前の世界にもあった「喜久福」を思わせる名前だがそんな考えは払拭し店へと入る。
中は外見通りか、こじんまりとした店で中に客は1人も居ない。中は主に木を重点として作られている、温かみのあるいい店だ。
だが店の中に入るとさっきよりもイチゴの甘い香りが強く感じれる、それ以外にも微かだがブドウやメロン等も……イチゴを代表としたフルーティな香りが店に充満していて嗅いでるだけでとてもいい気分だ
そうこうしていると、客の気配を感じたのか、店の奥から男性物の服を着た店主と思わしき猫がやってきた。その猫は少し腰を曲げ、シワが顔にある事からこちらで言う「老人」……言わば「老猫」だろう。前の世界の経験からこういう店主が老人の店は期待できる、そんな考えが広がり自然と表情が綻ぶ。
そんな様子を見た店主は俺の考えを察したのか、低くダンディーな声で笑う。……声ヤバいな、女性が聞いたら発狂しそうな程だ…
───久々のお客さん……しかも巷で有名な「ゲヘナの雷神」様が来て下さるとは……これはこれは…
……この人の声優は津田〇次郎かな?そう思わせるほど男性も女性も虜にしそうな声を発する店主……さんはそう言い残すとカウンターの横の扉からわざわざ俺の前まで来ると頭を下げてきた
───このような老猫の店に来てくださり、ありがとうございます。
───あ、え…っと……こちらこそ(?)
そうタジタジな様子で言うと少々驚いたように顔を上げたかと思うと、少し俯き口に手を当て肩を震わし始めた
───…ククク……「ゲヘナの雷神」と聞き、どんな恐ろしい方かと思いきや……まさかこんなにも……ククク…
…恥ずかしい。初対面で挨拶されてタジタジで返したのが笑われたと思い、顔が赤くなる。そんな様子を見た店主は肩を震わせたまま顔を上げ、俺を見てくる
───…いえ、笑ってしまってすみません。まさかこんなにも親しみやすい方だとは思わず、少々試すような事をしてしまいました
───だ、大丈夫ですよ?
そう答えると「ありがとうございます」といい再び頭を下げてくる。2秒程たち頭を上げると店主はカウンターの方に行き、何やらメニュー表らしきものを取ってきて俺に渡してくる。
───これは…メニュー表?
───えぇ。この店「楽福」は、お客様の欲しい物を選んでもらい、そこから私が作り、その作りたてを渡す、といったレストラン等に近い物となっています。
───へぇ………
全1ページしかないメニュー表をじっくりと見る。大きく写真が貼られ、名前が書かれているイチゴクリームと生クリームの大福。それ以外にはブドウやメロンなど、店に入った時に嗅いだ匂いの物だった。
───あまり種類は多くないんですね
───えぇ、私個人としては、お客様が飽きてしまわないように種類を多くするのではなく、お客様にどれか1つに依存的になってもらいたいのですよ。
───……なんか、怪しい物とか使ってません?
───使ってませんよ、冗談は程々にしておいて下さいね
そんな軽口を交わしながら、俺が頼んだものはデカデカと書かれていたイチゴクリームと生クリームの大福4個入り。
それを注文すると店主はカウンター横の扉から中に入り奥へと向かっていく。予め店主から注文から作るのに少々時間が掛かると言われていたから、店の中に4つ程あった椅子のひとつに座る。
スマホでも触ろうか……そう考えていたが直ぐに漂ってきた濃厚なイチゴの匂いでその考えは消え去る。……鼻腔を擽る甘い匂い、出来たての大福が頭に勝手に浮かんでくる……楽しみだ、そんな子供のような考えが浮かんでくる
何分たったか、奥から綺麗な白い箱に黒い筆の書体で『楽福』と書かれた箱を持ってきた。
───さて、お待たせしてすみません。久々の大物のお客様でしたから少々気合いを込めて作ってしまい、いつもより遅くなってしまいました
───大丈夫です。こちらも楽しみに待っていたので、どれ程時間が経ったかは把握出来ていませんので
───おやおや……これは嬉しいことを言ってくださいますね。味は保証しますので、楽しみにしておいて下さい
───えぇ、言われなくとも
カウンターに置かれた箱を一瞥し、懐から財布を出しお金を払おうとすると店主が俺の腕を柔らかく掴み、止めてきた。
───今回はタダでいいですよ
───え?…ですが
───いえいえ、久々の大物のお客様に老いぼれからのサービスですよ。
───……ありがとうございます、店主さん
カウンターに置かれた大福の入った箱を手に取り、店主さんに向けて手を差し出すと、やれやれといった表情で俺の手を握る
───次はちゃんとお金は払いますよ?
───そのつもりでしたよ?まさか、次も無料で貰えると思っていたのですか?
───いえいえ、念の為……ですよ
───ククク…
そう告げると背を向け店から出る。肩越しに店内を見ればカウンターに肘をついている店主が手を振っているのが分かったので、こちらも手を振り返した
大福はめちゃくちゃ美味かった、程よい甘さのイチゴクリームが最高だった。
という訳で、鹿紫雲は今トリニティに居たのだ。ちなみに今はあの店で店主と談笑した後、ブドウクリームの大福12個入りを買ってゲヘナに戻っている。
大福を売っていたという点から、店主の出身は百鬼夜行か?と聞いたら頷いた、なにやら百鬼夜行は飽きたからスイーツで有名なトリニティに来たようだが………何故店があんな辺鄙な場所なんだ…まあ知る人のみぞ知る店って感じなんだろうな
そんな事を考えながら時々手に持っている『楽福』の箱を見てほんのり笑みを浮かべる。食べる前なのに食べるのが楽しみだと感じる、それ程俺はあの店の味を気に入ったのだ
「鹿紫雲ハジメだな」
するといつの間にか黒の帽子、黒の服に赤のリボンを首にかけている大勢の生徒に銃を構えられた状態で囲まれていた。…見た感じ、20人程か?
「……誰だ?お前ら」
「私たちは『正義実現委員会』だ。…なぜゲヘナの者がトリニティに足を踏み入れているのか、それを聞きに来た」
…コイツらはゲヘナ嫌いの生徒か…
面倒臭いという考えが頭に浮かび、つい深いため息が出てしまう。その様子を見た正義実現委員会という奴らの銃のグリップを掴む力が強くなった。恐らくここのリーダー格の奴が1歩前に出て、声のトーンを低くし威圧的に言う
「……もう一度聞こう、なぜゲヘナの者がトリニティに居るのだ」
「…ただ菓子を買いに来ただけだ、右手にあるだろ?菓子の入った箱」
といい軽く右手をあげ、持っている『楽福』の箱を全員に見えるようにする。が、そんな姿を見ても実現委員会の奴らは警戒心を緩めず此方に銃を向けたままだ……正直不愉快、何もしていないのに急に止められ急に銃を向けられるなんて……イライラする
「あのなぁ、俺はホントに菓子を買いに来ただけなんだよ。もう帰っていいか?」
気怠そうにそう言うと、周りから小さいが俺に対する悪口のような声が聞こえる。「巫山戯ている」だとか「生意気、ヘイローが無いから一瞬で鎮圧できる」だとか…好き勝手ほざきやがって………
「それは無理な話だ、ゲヘナの連中は何をしでかすか分からないから捕まえさせてもらう。勿論、その箱の中身も見させてもらおう」
……不愉快極まりない、これが同じ人間に対する態度か?…所属が違うだけでこうやって悪態をつき、聞こえないような小さな声て貶す……ふざけやがって
「さて、お前は正義実現委員会の教室にて捕まえ「…考えが変わった」…なに?」
少しだけ呪力を解放し、リーダー格の奴よりさらに威圧的に言う。呪力を解放したせいで体や目尻の傷からは紫電が出てくる。
「お前ら全員ここでぶちのめしてやるよ」
数分後、そこには死屍累々(死体ゼロ)があった
頭を如意棒で殴られ壁に叩きつけられた者、電撃を喰らい泡を吹き気絶した者、腹を呪力で強化された腕で殴られ悶える者……一方的な蹂躙の惨劇がそこには広がっていた。
「チッ…どいつもこいつも弱すぎる。これならゲヘナの不良共の方が幾分もマシだ」
そんな惨劇を背に鹿紫雲は、期待はずれのストレスから親指の爪の先を噛んでいた。術式も使わずにこの有様、トリニティの奴らは他より弱いのか?
だがそうこうしてる間に追っ手が来るかもしれない。そう考え地面に突き刺さっている如意棒を抜き、肩に担ぎながら1つため息をつきその場を去ろうとしたが、どこからが声が聞こえる
「──ア!」
…微かに声が聞こえた方向に目を向けると、遠くにこちらに向かってくる2人の影が見える
「─ャアアア!!」
…聞き間違いじゃない。間違いなく奇声だ、もしかしてトリニティは何か人造人間でも作る研究でもしていたのか?
そうこうしているとショットガンを両手に携えた背中に凶器のような翼を持ち、血みどろな女性が狂気的な笑みを浮かべながら奇声を発し、こちらに向かってくるのが見えてくる
「キシャアアアアアアアアアアアア!!!!」
「っ!マジかよ!」
なんとその生徒は近づいてきたと思ったらショットガンを撃つのではなく、銃身を振りかぶってきた。勿論見えていたそれを如意棒で防ぎ、腹に一発呪力で強化した本気の蹴りを喰らわす。が、後ろに飛ばされただけで堪える様子もなく狂気的な笑みを浮かべたまま俺を見てくる。
そしてその隣に大きな黒い翼を持った……色々とデカイ生徒が立つ。
「水色の髪に白い服、そして如意棒……間違いありません。鹿紫雲ハジメです」
「きひ……ハスミ、あいつは強い…」
「それは分かります。貴女の攻撃を防ぎ、ましてやカウンターをしてきたのですから」
…強いな、あの血みどろの奴。スピード、パワー、防御力…どれをとっても一級品、ヒナレベルの生徒……言わば「トリニティ最強格」か……クハッ
「見つけたぞ」
──トリニティside──
その時、ゴロゴロと微かに上から聞こえるとハスミとツルギに悪寒が走る。どちらも本能的に大きく飛び退くとさっきまでいた場所に上から雷が降ってくる。晴れにも関わらずだ、恐らく情報通りの鹿紫雲の能力だろう。あれが当たっていたらと考えると冷や汗が額を伝ってくる
「クハッ…いいぞ、これを避けるか」
「……ハスミ、マズイぞ」
「…ええ、私達は……根本的に考えを間違えていましたね…」
ヘイローの無い男子生徒という点、心のどこかで舐めていた。ヘイローが無いのだから簡単に鎮圧できる、電気が操作できるからなんだ?……そう考えていた
だが、初めて相対して分かる肌にヒリヒリと感じる威圧感、人には出せるとは思えない圧倒的な強者感……ハスミは悟る
(この人は、私では無理だ)
だが相手は何をしてくるか分からない。もしかしたらさっきと同じように同時に雷を降らしてくるかもしれない。…私では逃げられない、そう考えに至ると少しでも抵抗するために愛銃であるスナイパーライフルを構える…
(……私じゃないと、この男は鎮圧できない)
先程の攻撃から相手の強さを悟ったツルギはいつもの狂気的な笑みではなく冷静な表情を浮かべ、背中を丸め姿勢を深く落とす。相手が動けば何時でも隣にいる友人、ハスミを守りながら戦えるように…
((…さあ、どうでる?))
…警戒を怠らずに、何時でも抵抗/戦えるようなった彼女らは鹿紫雲の一挙手一投足を見逃さずに構える。己の使命を果たせるように
だが、次に鹿紫雲がした行動はどちらも予想外の行動だった。
「おい、血みどろのアンタ。名前は?」
そうツルギに指を指し、聞いてきた。なぜ今聞いてくる、そんな考えが頭を巡るがツルギは冷静を崩さずに応える
「……剣先…ツルギ」
「…剣先ツルギ…ねぇ」
そう顎に手を当て、小さく何度かブツブツ呟くと、急に不敵な笑みを浮かべ此方を見てくる。警戒をしていた両者は咄嗟に戦うため一歩踏み出したが、次に鹿紫雲はこう言い放つ
「じゃあ剣先、ちょっと付き合えよ」
「「…………え?」」
店主さんのエミュ……これじゃ黒服だな。つまり黒服、トリニティの老舗店主概念!?こんなの僕のデータに無いぞ!
…ある訳ないか
原作開始時、鹿紫雲はどのぐらいの強さにしますか?
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呪力で最強格に勝利(ハジメ>最強格
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呪力+術式で最強格に勝利(ハジメ≧最強格
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強さ変わらず技術面を強化(最強格≧ハジメ
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ちょっと強すぎや(最強格>ハジメ