透き通る世界に響く雷鳴   作:おやおや、おやおやおやおや

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想定としては光の剣の威力はカシモドキの蒸発電磁波とほぼ同じ威力です。これを作れるエンジニア部スッゲー!(元太感)

あ、感想と評価お願いします


頭のいいバカ

 

 

「ここが……エンジニア部……!」

 

「アリスの目がこれでもかってほど輝いてんな。分かるぞぉ、その気持ち」

 

 ミレニアムの廊下で懐かしの記憶(存在しない記憶)を思い出した俺を先生たちはアリスから引き離し、無事に魔境のエンジニア部へと着きました。今回は爆発だけで済むといいけど……

 来たついでだから游雲と神武解の点検および修理を頼もうかな。その間俺は今まで使ったことの無い拳銃一丁だけになるけど、まあ別にいいか

 

「おや、久しぶりだねハジメ……と、君たちは?」

 

「初めまして!ゲーム開発部のモモイです!」

 

「同じくゲーム開発部のミドリです。よろしくお願いします」

 

「我が名はアリス、選ばれし勇者です!」

 

「勇者……?そっちの大人の人はもしかしてだが…」

 

“私はシャーレの先生だよ、よろしくね”

 

「やっぱりそうか、よろしく頼むよ。私はウタハ、ミレニアム3年でエンジニア部の部長さ。それで今日は何の用だい?」

 

「実は、かくかくしかじか……」

 

「なるほど……新しい仲間に、より良い武器をプレゼントしたい……と。そういう事であれば、エンジニア部に来たのは素晴らしい選択だね」

 

「ミレニアムにおける勝敗というのは、優れた技術者の有無に大きく左右されてしまうものだ」

 

「そっちの方に、私たちがこれまで作ってきた試作品が色々と置いてある。そこにあるものであれば、どれを持って行っても構わないよ」

 

 というか、またなんか増えてないか?前に来た時は15個位だったのに増えてんな。どうせ()()以外は自爆だったりしょうもねぇ実用性皆無の機能が付いてる物なんだろうな

 

「やった!ありがとう、先輩!」

 

「……なんでもって、大丈夫なのか?」

 

「大丈夫さ。可愛い後輩が私たちを頼ってくれたんだ、それなら試作品の一つぐらいどうって事ないよ」

 

 あら優しい。後輩に優しいコイツが作った武器に自爆機能とかを取り付けるような狂人じゃ無かったら完璧だったな。自重してくれ(切実)

 

 アリスがテチテチと可愛い効果音がなりそうな歩き方で試作品が並べられた方へ向かおうとした時……

 

「やあ……1年生のヒビキだよ。良ければ私が何かいいものを見繕ってあげるよ……。これはどう?アリス」

 

「へぇ、拳銃?」

 

「見た感じ、多分だけど……これまでにあまり戦闘経験は無いはず……」

 

「その言葉は否定します。アリスはこれまでに人類を27回救い、魔王軍との46回に渡る戦闘を行い、三桁を超えるダンジョン探索を行ってきました。経験値はそれなりに豊富です」

 

「……」

 

「あー……気にしないでくれヒビキ。ウチの妹ちゃん、よくゲームの設定をこっちに持ってくるからな」

 

「それは、すごいね……ん、妹?」

 

「そう、マイシスターアリス。関係ないがマイシスターとマイスターって似てんな」

 

「本当に関係ないねそれ……」

 

「とにかく、銃器を使用した経験は……あまり無さそう。そういう人にはやっぱり拳銃が良い……これはプラスチック製だから軽いし、反動も少ない……」

 

「そういう意味でも、色々と初心者には優しいはず……それに、何より……」

 

「……その銃にはどんな機能がついてるんだ?」

 

「ふふ……焦らさなくてもちゃんと話すさ。この銃には、今までミレニアムに存在しなかった機能が搭載されている」

 

「な、何それ?」

 

「何か聞く前から凄そう……いったいどんな機能なの?」

 

 どうせロクでもねぇんだろうな……自爆はウタハの野郎が2年前から作ってたから無いとして、充電機能?それともWiFiを飛ばしたりするのか?どっちにしろクソだな

 

「それはね、Bluetooth機能だよ」

 

「……え?」

 

「Bluetoothを通じて、音楽鑑賞やファイルの転送まで可能な拳銃……調べた限り、そんなものは今までに存在しなかった」

 

「……もちろん、スモモ機能も搭載。乗り物のICパネルにタッチして、交通機関を利用することもできる。それにNFC機能も付いてるから、コンビニぺいだって使えちゃう……」

 

“確かに凄いけど……才能の使い方の方向性を間違えてる気がするね……”

 

「それにコンビニで「これで決済を」って拳銃を突き出したら、店員の人がビックリしちゃうよ!」

 

「確かにそうだな……って、アリスはどこ行った?」

 

「あれ、そういえばアリスちゃんはどこに……?アリスちゃん、アリスちゃーん?」

 

「……あ、あそこに」

 

 ヒビキが指を指した方向を見てみると、そこには配線に繋がれ床に置かれた銃……というにはデカいしゴツイ物体をじーっと見ているアリスの姿があった。あれスーパーノヴァじゃん

 アリスの方に向かっていると、奥の方からフレームが涙のように歪んだメガネをかけた少女が歩いてきた

 

「これは……?」

 

「ふっふっふっ……お客さん、お目が高いですね」

 

「え、えっと……?」

 

「説明が必要なら、いつでもどこでも答えをご提供!エンジニア部のマイスター、コトリです!それで、貴女がアリスですね。ゲーム開発部、四人目のメンバー!」

 

「……?」

 

「あ、コトリちゃん久しぶり。ところで、アリスちゃんが見てるこの大きいのは何?まるで……大砲、みたいだけど」

 

「良い質問ですね、ミドリ。これはエンジニア部の下半期の予算、その内の70%近くをかけて作られた……エンジニア部の野心作、宇宙戦艦搭載用レールガン です!」

 

「宇宙戦艦、って……また何かとんでもないことを……」

 

「前にも、確かコールドスリープしようとして、『未来でまた会おう』っていいながら冬眠装置を作って大騒ぎした挙句、みんなして風邪ひいてなかった?」

 

「何してんねん」

 

「……その未来直行エクスプレスなら、今でもよく使っているよ……まあ冷蔵庫として、だがね。食べ物をもっと先の未来にまで送れるようになったから、失敗ではないさ」

 

「使い道の割に、名前が大袈裟!」

 

「頭いいのかバカなのか……まぁ、バカと天才は紙一重って言うしな」

 

「フフッ、褒めてくれてありがとう、ハジメ」

 

「これは褒め言葉になるのか……?」

 

「話を戻しますとエンジニア部は今、ヘリコプターや汎用作業ロボットに続いて、宇宙戦艦の開発を目標としているのです!このレールガンは、その最初の一歩です。大気圏外での戦闘を目的として開発された実弾兵器!これはミレニアム史上、明らかに類を見ない初の試みです!」

 

「かっこいい……聞いただけでワクワクしてくる!」

 

「さすがミレニアムのエンジニア部!今回は上手くいってるんだね!?」

 

「ふっふっふっ、もちろんです!……と言いたいところだったのですが、ちょっと今は中断してまして……」

 

「えええっ!?なんで!期待したのに!」

 

「あー……資金面か?レールガン一個に下半期の予算の七割を使ってるなら、戦艦本体を作ろうものならその何千倍もの資金が必要になるからな」

 

「そうなんです……いつものことながら技術者たちの足を引っ張るのは、いつの世も想像力や情熱の欠如ではなく、予算なんですよ……」

 

「そんなの計画段階で分かることじゃん!どうしてこのレールガン、完成まで持って行っちゃったのさ!?」

 

「愚問だね、モモイ。ビーム砲はロマンだからだよ」

 

 その言葉をウタハが言うと、Bluetooth機能搭載の拳銃を片付け終え戻ってきていたヒビキが頷いた。もちろん、コトリもそれに賛同していた

 

「バカだ!頭いいのにバカの集団がいる!」

 

「まあ一にロマン、二にロマンって言うしな」

 

“言わないでしょ、というか全部ロマンじゃん……”

 

「エンジニア部の情熱が注ぎ込まれた、この武器の正式名称は……」

 

「光の剣:スーパーノヴァ!」

 

「また無駄に大袈裟な名前を……」

 

「ミドリ、これはビーム砲だぞ?大袈裟な名前をつけたほうがカッコイイだろ」

 

「ハジメ先輩……」

 

「……!ひ、光の剣……!?」

 

 ヒビキの次の言葉を遮るようにコトリから言い放たれたレールガンの名前を聞いたアリスがめちゃくちゃ目を輝かせてた。多分スーパーノヴァよりかは光の剣という部分に惹かれたんだろうな、アリスは立派な勇者だし

 

「わぁ、うわぁ……!」

 

「可愛いね」(アリス、これが気になるのか?)

 

「アリスちゃんがこんなに興奮してるの、初めて見たかも」

 

「……これ、欲しいです」

 

「……え?」

 

「偉大なる鋼鉄の職人よ、あの龍の息吹が欲しいのだ」

 

「うーん、そう言ってくれるのは嬉しいのだけど……」

 

「申し訳ないのですが、それはちょっと出来ないご相談です!」

 

「なんで!?この部屋にあるものなら何でも持って行って良いって言ったじゃん!」

 

「……それは、理由があって」

 

「重量だろ?前に来た時コトリに聞かされたが、バッテリー無しでも140kg以上、さらにそこにバッテリーやらなんやら込みで撃つと瞬間的な反動は200を超えるからな」

 

「一応俺なら撃てなくも無いけど……骨の何本かイカれるのは確定だな」

 

「持てるし撃てるんだ……」

 

「……」

 

「……まあ、これをカッコいいと言ってくれただけで、私たちは嬉しいよ。ありがとう、持って行けるのならば、本当にあげたいところなのだけど……」

 

「……汝、その言葉に一点の曇りもないと言えるか?」

 

「ん?この子、また喋り方が……」

 

「た、多分ですが、『本当なのか』って聞いてるんだと思います」

 

「もちろん嘘は言ってないが……それはつまり、あれを持ち上げるつもり、という事かい?」

 

 自信満々に頷いたアリスは光の剣に近づいていき、丁度あった唯一掴めそうな持ち手をしっかりと握る

 

「お兄様がこの剣を持ち上げれるのなら……その妹であり勇者であるアリスも、持ち上げれなければいけません……!」

 

「ふふふっ、なるほど。意気込みは素晴らしいですね!」

 

「けど、無理はしない方がいい……鹿紫雲先輩は例外として、それはクレーンでも使わないと持ち上がらな──」

 

「んんんんっっ……!」

 

「アリスがんばれ!!お前ならできる!きっとできるはずだ!勇者の底力見せてみろ!!」

 

 アリスの応援をしながら隣で見ていると、どんどんとスーパーノヴァが地面から離れていきしっかりとアリスの手に握られた

 

「……まさか」

 

「えぇぇっ!?」

 

「……も、持ち上がりました!」

 

「良くやったなアリス!お兄ちゃんは嬉しいぞ!!」

 

「……兄が兄なら妹も妹……これが、血筋なんだね……」

 

「勘違いしないでね先輩、アリスはハジメさんの妹でも何でもないから」

 

「えっと、ボタンは……これがBボタンでしょうか……?」

 

「ま、待って……!」

 

「……っ、光よ!!!

 

 銃口からぶっとい光が上へと放たれ、エンジニア部の部室の天井を術でぶち抜いた。アリスの咄嗟の判断で上へと向けられたが、横向きだったら物凄い被害が出てたな。ユウカの胃痛が加速するな

 

「あああああっ!わ、私たちの部室の天井がぁっ!?」

 

「これは……うん、俺が弁償するね……」

 

「……すごいです。アリス、この武器を装着します」

 

「ほ、本当に鹿紫雲さん以外に使えるなんて……で、ですがそれだけは、その……!予算とか諸々の問題で、できれば他のでお願いしたく……!」

 

「……いや。構わないさ、持って行ってくれ」

 

「ウタハ先輩……本当にいいんですか?」

 

「ああ。どちらにせよ、この子とハジメ以外には使えないだろうからね。ヒビキ、後でアリスが持ち運びやすいように、肩紐と取っ手の部分を作ってあげてくれ」

 

「分かった……前向きに考えると、実戦データを取れるようになったのはありがたいかも」

 

「うわ、何だかものすごい武器を貰っちゃったね!ありがとう!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「いや、お礼にはまだ早いさ」

 

「え?」

 

「さて……ヒビキ、以前に処分要請を受けたドローンとロボット、全機出してくれるかい」

 

「……うん」

 

「えっと……ウタハ先輩?なんだか展開がおかしいような……」

 

「これってもしかして、『そう簡単に武器は持って行かせない!』みたいなパターンじゃない!?」

 

「その通りさ。その武器を本当に持って行きたいのなら……」

 

「私たちを倒してからにしてください!」

 

「!?」

 

「えええっ!そんな、ウタハ先輩どうして!?」

 

「ぶ、武器1つのためにここまで……?」

 

「他の武器なら、喜んで渡しただろうけど……その武器については、確認が必要かなと思ってね」

 

「か、確認?」

 

「いや……資格と呼んだ方が相応しいかな」

 

「資格?それって……」

 

「前方に戦闘機ドローン及びロボットを検知、敵性反応を確認」

 

 アリスの言う通り、前方から廃墟の時よりかは少ないが大量のドローンとロボットが向かって来ていた

 資格、というのは恐らくアリスが勇者として光の剣を扱う資格があるのかというものだろうな。ゲーム開発部にとっちゃ最高の展開、全く粋な事するねぇ

 

「おーお、こりゃまた多いな」

 

「うぇえ!?ハ、ハジメさん頼んだ!」

 

「お前らだけで頑張れよ。勇者アリスのパーティーメンバーだろ?」

 

「そ、そんな……」

 

「モモイ、ミドリ。来ます!」

 

「ああもうっ!お姉ちゃん!やるよ!」

 

 

「いやぁ、お前も粋なこと考えるな。ゲーム開発部のためにわざわざ処分予定の物を集めて、こういう事してやるなんてよ」

 

 アリスを主軸としたゲーム開発部メンバーが先生の指揮の元ロボット達と戦い終わり、エンジニア部とわちゃわちゃしている中ウタハに近づく

 

「即席で考えたにしてはいい案だっただろう?……しかし、あの戦闘から取れたアリスの事だが……」

 

「最低でも1トン以上と推定される握力、発射時にもブレない安定した体幹バランス、強度や出力はもちろん、肌全体に傷すら見当たらない綺麗な肉体……いや、機体」

 

「つまり、最初から厳しい環境での活動を想定し、ナノマシンによって自己修復する事を前提として作られた体……その目的は、きっと戦闘だろう」

 

「……ハジメ、君の妹……いや、アリスはいったい何なんだい?」

 

「……ゲーム開発部の部員で、俺の妹。そんだけだ」

 

「……そうかい、今はそういうことにしてあげるよ。それで、私の所に来たということは他にも何か予定があるんだろう?」

 

「あぁ、游雲と神武解の点検をお願いしに来たんだ。神武解は作って貰って日は浅いがかなり使ってたからな、中の回路が壊れかけてても不思議じゃない」

 

「游雲も結構使ってたからな、小さいがヒビとか入ってるかもしれないから修理も頼みたい」

 

「分かった。私に任せたまえ」

 

 ウタハに游雲と神武解を渡してウタハが去っていこうとした時、一旦引き止めてポケットから取り出した紙を渡す

 

「あぁそれと。ひとつ、お前らに作ってもらいたいものがあるんだ」

 

「図ならこれに描いてあるし、資金なら俺が全部出す。どんなにデカくなってもいい、素材は何を使ってもいい。ただ、出し惜しみだけはしないでくれ」

 

「ふふ……本当にいいのかい?そう言われてしまったらマイスターとしての火がついて、もしかしたらスーパーノヴァ以上の資金を要求するかもしれないが──」

 

「それでもいい」

 

「……即答、か。なんでそこまでしてこれを作りたいんだい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ロマンだしカッコいいから」

 

「君そういう所は男の子だよね。まあロマンというなら私も全力を尽くすよ」

 

 




書いてて思ったがやっぱカシモドキおかしいなコイツ

というかカシモドキの野郎、ウタハと距離近いな

早いけどパヴァーヌ二章どうする?

  • 最初っから参加
  • 途中参加
  • 参加すな、エデン条約に集中しとけ
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